The First F-35B Assembled Outside The U.S. Delivered To The Italian Ministry Of Defense Today 米国外で初のF-35B完成機がイタリア国防省へ引き渡し
イタリア製F-35B一号機(BL-1)がイタリア国防省に納入され、イタリア海軍に配属された。1月25日、カメリFACO。I(Ministry of Defense Photo)
イタリア製のF-35BライトニングII短距離離陸垂直着陸型 (STOVL) 一号機がカメリ最終組立点検施設(FACO)でイタリア国防省に納入されイタリア海軍に1月25日配属された。
同機は軍高官が出席する式典で正式にイタリア海軍に引き渡された。ロッキード・マーティンからはダグ・ウィルヘルムDoug WilhelmF-35事業統括副社長が出席した。
従来通り、イタリアが報道関係は一切シャットアウトしたため式典の様子はお伝え出来ないが、イスラエル向けあるいはオランダ向け初号機の際は鳴り物入りで広報したの対照的だ。イタリア国防省はF-35に関する限り一貫して「低姿勢」を守っている。
イタリアのF-35は発注が131機から90機に削減されさらに縮小の可能性もある中でイタリア国防予算の相当な部分を占めている。このためイタリア国防政策ではF-35の動向が注目されがちだ。物議をかもす存在にもなっており、一般国民のみならず国会議員にも同機への反対姿勢が相変わらず存在するのはティアII参加国で産業界へ大した恩恵がないまま苦しい財政の中存続させられないからだ。にもかかわらず政府はF-35事業を温存しイタリア空軍に第五世代戦闘機を配属し、老朽化してきたAMXとトーネード戦闘爆撃機に交替させ、海軍にはF-35BでAV-8B+ハリアーの後継機とさせたいとする。
これでカマリFACOはF-35Aは9機、F-35Bが1機納入ずみとなり、米国外で唯一のF-35B生産ラインとなっている。イタリア製F-35は4機がルーク空軍基地(アリゾナ)に配備され国際パイロット訓練に供され、5機はアメンドーラ空軍基地(イタリア)にある。
カメリFACOではオランダ空軍向けF-35A(29機)も製造する予定でその他ヨーロッパ向け機体の製造能力もある。FACOを運営主体はレオナルドでロッキード・マーティンが支援する形で現在は800名の熟練作業員がF-35AおよびF-35BSTOVLの生産に従事し、F-35A主翼の生産も行っている。■
F-35Bには日本、韓国等が急に関心を示し始め、今後調達することになれば機体生産をどこでするかが課題になるでしょう。小牧のFACOで対応可能なのかわかりませんが当然カマリの事例も参考になるでしょうね。問題は機体が手に入ってもそれをどう稼働させるかが重要で、訓練、支援体制、そもそも海上自衛隊が「航空隊」を編成するのかも含め総合的な検討が必要でしょう。
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