Do Russia and China Stand Any Chance Against the Navy's New Aircraft Carrier?
ロシア、中国は米海軍新型空母を撃破できるのか
January 21, 2018
2009年、米海軍が35年ぶりに新型空母の建造を開始した。前大統領で海軍航空士官だったジェラルド・R・フォードの名前を冠したUSSフォードは21世紀の原子力空母だ。技術革新を盛り込んだ同艦は建造で遅延を余儀なくされたが、米海軍の超大型空母部隊を世界最大かつ最先端の存在として当面継続させる。
USSフォードは高度なまで成功したニミッツ級空母の後継艦となる。ハンティントン・インガルス工業のニューポートニューズ造船所で建造が2009年に始まり、フォード級はニミッツ級と多くの面で類似し、全長は1,106フィートでニミッツは1,092フィートだ。満排水量も約10万トンと同じだ。ブリッジの配置、カタパルト4本のレイアウトも共通する。
動力源は新設計AB1原子炉二基でベクテルが製造し、従来の海軍用原子炉がジェネラルエレクトリックとウェスティングハウスが作ってきたのと異なる。二基の原子炉で600メガワットの発電容量があり、これだけの規模でカリフォーニア州パサデナの各家庭に供給できるほどだ。
これだけの電力が必要なのは30ノット余という最高速力を得るだけでなく電磁航空発艦システム(EMALS)があるためだ。新システムで機体への負担は減り供用期間が延びる以外に旧式より25パーセント増の出撃が可能となる。
着艦にも新方式を使う。高性能拘束装置(AAG)で水圧タービンと誘導電動機で着艦時の機体を静止させる。AAGは従来の拘束装置より信頼度が高く機体の負担も減る。
フォードは最先端のデュアルバンドレーダー(DBR)を搭載しXバンドのAN/SPY-3イージスレーダーとSバンドの大量監視レーダーを組み合わせる。DBRは多数のミサイル・機体を同時に探知追尾可能で発展型シースパロウミサイル(ESSM)を発射する。
さらに自艦防御用にMk. 29ミサイル発射機二基があり、各ESSM8発を搭載する。またローリングエアフレイムミサイル発射機二基もある。ファランクス近接兵装システムで局地防御を、さらにM2.50口径機関銃4基を搭載する。発電容量に余裕がありレーザー兵器の後日搭載が予想される。レーザー防御では電力ある限り弾薬数の制約と無縁だ。
搭載航空機は10機ないし12機のF-35C共用打撃戦闘機二個飛行隊、やはり10機ないし12機のF/A-18E/Fスーパーホーネット二個飛行隊、EA-18Gグラウラー電子攻撃機5機、E-2Dホークアイ早期警戒機4機、C-2グレイハウンド空母輸送機二機となる。またMH-60シーホークヘリコプター8機を運用する。ここにMQ-25スティングレイ給油機兼情報集無人機が加わる。さらに将来は現在企画中の第六世代戦闘機がスーパーホーネットと交替する。またジョン・マケイン上院議員の主張が通れば新型長距離攻撃用無人機が導入される。またV-22オスプレイがC-2グレイハウンドに代わり輸送任務に就く。
フォード就役で海軍の空母は全11隻に戻る。海軍の空母部隊は議会が定めた条件を満たす必要がある。米国法典第5062条には「海軍戦闘艦には空母11隻を下回らないこと」とある。現状では海軍は同条項の執行猶予を求めている。
二号艦USSジョン・F・ケネディが第35代大統領の名前を冠しニューポートニューズで建造中で2020年就航予定だ。三号艦エンタープライズは来年起工し2020年代初頭に艦隊に編入される。ドナルド・トランプ大統領が海軍作戦部長とともに350隻から355隻の海軍力の実現に向かう中でフォード級空母四号艦の建造もゆくゆく検討課題になろう。■
Kyle Mizokami is a defense and national-security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boring and the Daily Beast. In 2009, he cofounded the defense and security blog Japan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.
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