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米海軍ズムワルト級二号艦の完成近づく

Navy to Deliver 2nd Stealthy Zumwalt-Class Destroyer in March

ズムワルト級二号艦進水が3月に迫る



号艦USSズムワルトの影に隠れているが、米海軍は二号艦を静かに完成に近づけており、まもなくUSSマイケル・マンソーと命名されるはずで早ければ三月に引き渡しとなる。
 同艦はDDG-1001と呼称され現在98パーセント完成しており、建造主公試が今年12月に予定されている。
 初号艦と同様に二号艦もステルス多任務対地対艦攻撃艦として長距離精密攻撃手段を搭載し各種ミサイルも運用し、高速演算能力と電気推進式統合推進システムを艦内78メガワット発電で賄う。
 技術基盤を共有し、艦の仕様と兵装システムが同じマンソーではコンピューターソフトウェアをアップデートする。
 艦載コンピュータは全艦演算環境Total Ship Computing Environmentの名称で艦内諸システムを統合するものでレーダー、兵装、推進系にまたがる。ソフトウェアアップデートで各装備が恩恵を享受する。
 マンソーが航海に出る時点でズムワルトも同じアップデートを受ける。コンピュータプログラムは700万行におよぶ膨大なものだという。
 USSズムワルト建造で得た知見も活用できたという。ズムワルトでは一部機器の取り扱いや技術統合で工期が遅れた。とくに艦橋とアンテナが複合材の一体化に難しさがあった。
 こうした経験から二号艦建造はスムーズに進んだという。
 三号艦はUSSリンドン・B・ジョンソンとなるはずで現在71パーセントの進捗度で先行艦と違い艦橋は鋼鉄製となる。
 USSマイケル・マンソーは2020年3月に海軍引き渡し予定で同年にUSSズムワルトが作戦能力を獲得する。
 三隻しかないズムワルト級部隊はこれからの世界で新規脅威が生まれるとあちこちからひっぱりだこになりそうだ。それは同級にしかない技術が理由でステルス特性を生かし強襲作戦で先頭に立つ、あるいは攻撃の口火を切る役割が期待される。また現行のDDG-51級駆逐艦と同様にズムワルトは空母打撃群の防御にも有効だ。
 レーダーや空中ISR装備または艦載MH-60Rやファイヤースカウト無人機が長距離地点で敵あるいは飛来する敵攻撃を探知した場合、対抗措置の前衛機能がズムワルトに期待される。主砲の長距離精密射撃能力を活かし敵の地上目標を自らを探知されずに攻撃できるはずだ。これがズムワルト級の長距離対地攻撃弾LRLAP構想で現行の無誘導5インチ砲の射程をはるかに超える威力を実現する。
 低レーダー探知特性を生かしてズムワルト級には揚陸作戦での活躍も期待されている。高性能搭載センサー類と無人機やその他ISR機材をつなぎ、揚陸即応部隊に最適の攻撃地点へ誘導する。こうしたズムワルトの沿海部浅海部ミッション能力と長距離精密火力で揚陸部隊の展開前に陸上目標を弱体化できる。LCSと異なりズムワルトではアクセス可能な港湾や沿岸部が広く、沿海部作戦で投入できる火力が増す。
 ズムワルト級は三隻しかないため、全世界どこでもいつでも展開させるのは難しい。このためズムワルト級は今後建造される新型艦船や技術革新の見本となり、将来につながるだろう。
レーザー兵器の搭載
 レイルガンやレーザー兵器の搭載が関心の的になりがちだ。このためズムワルトの統合発電システムへの関心が高くなっており、今後も進化しレーザー搭載の際の技術基盤となるだろう。
 出力容量が大きくなればレーザー強度も増す。艦載レーザー兵器はすでに運用装備の域に達している。今後の課題は出力を上げ有効射程を伸ばしながらレーダー、センサー類、火器管制技術と統合していくことだ。
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