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★★C-17後の軍用輸送機の展望はこうだ

なるほどC-17がなくなるとA400M以外に選択肢がなくなるわけですね。そうなるとわが方のC-2では開発遅れや機体強度不足による貨物搭載量の低下が恨めしいですね。もしC-2Bとでも言うべき強化改良型が生まれれば、今後30年に渡り生産が続けられるのではないでしょうか。米国としてもC-2の存在に注目しているのでは。 Opinion: After the C-17, A Tier Of Choices Oct 5, 2015 Richard Aboulafia | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/opinion-after-c-17-tier-choices 数カ月すると ボーイング はC-17輸送機の最終号機を納入する。同機事業で特筆すべきは同機が全く新しい需要を作り出し、戦略輸送機の輸出が実現したことだ。 英空軍(RAF)がC-17を四機受領したのは2001年だったが、それ以前に米国以外で西側製軍事輸送機を導入した国はあったがショート・ベルファーストが機体サイズの上限だった。例外的にソ連製輸送機を導入したインドやリビアがあったが「友好」価格での調達であり、大型輸送機といえば米空軍あるいはソ連軍だけが運用していた。それ以外の各国はC-130あるいは小型ターボプロップ機を使っていた。 ただしRAFのC-17導入から二年たつとNATO加盟7カ国がエアバスA400Mを立ち上げた。C-17の貨物搭載量に及ばないが、戦略的な飛行距離を実現する。また日本も旧式C-1の後継機種としてずっと大型の 川崎重工 C-2の導入を決めた。C-2は来年から就役する予定で、日本は44機を調達する。同機はA400Mとほぼ同じサイズで同様に戦略級航続距離を有する。 だが驚くべきことはRAF向けC-17販売に続き、ボーイングが47機を輸出したことだ。その背景には同社がC-17を訴求力のある価格で強力な顧客支援体制とともに提示したことがある。 こうして軍用輸送機の市場が出現したことの意味は大きい。米、ロを除く輸送機市場の総需要はずっと年間10億ドル未満で受注の多くが ロッキード・マーティン C-130Jで構成されていた。しかし、今年は60億ドル

F-15>EW装備の近代化で残存性向上をめざす

F-15も息の長い機体になりそうです。機齢50年を超える機体になった場合、構造的に大丈夫なのでしょうか。電子戦装備は防御性を重視した内容のようですが、ステルス性に関心を奪われるあまり攻撃能力が減少してしまうF-35を補完する機体として運用する構想のようですね。 Boeing, BAE Will Develop EW Suite For F-15 By Lara Seligman 2:54 p.m. EDT October 1, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/strike/2015/10/01/boeing-bae-develop-ew-suite-f-15/73154468/ WASHINGTON — 米空軍は ボーイング を主契約企業に選定し、新型完全デジタル方式の電子戦装備をF-15に搭載する。 BAEシステムズ が開発にあたる。 ボーイングが10月1日発表した声明文ではEPAWSS(イーグル・パッシブ・アクティブ警戒残存システム)により脅威対象に対応してF-15乗員を守ることをめざす。空軍保有のF-15CおよびF-15E合計400機に搭載し、旧式化した戦術電子戦装備(1980年代より使用)を置き換える。 EPAWSS事業は40億ドル規模。 「今日そして明日の戦闘には最新のジャミング、目標捕捉、赤外線探知、高性能のおとり能力が必要」とマイク・ギボンズ(グローバルストライクF-15担当副社長)は声明文で語る。「EPAWSSでF-15は2040年代の先まで有効性を維持できる」 ボーイングはBAEシステムズをEPAWSS開発担当企業に選定した。BAEシステムズが10月1日に発表した声明文ではEPAWSSを高性能電子戦能力を実現し、F-15の「拡大成長可能性」を開くものと表現。同システムにより機体の防御能力が格段に向上し、高性能電子対抗手段、レーダー警報、チャフとフレアの能力アップで実現する。 「完全デジタル化で空軍は次世代電子戦能力をF-15CおよびF-15Eに搭載し、現在および将来の脅威対象に有効に対応できる」とブライアン・ウォルターズ(BAEシステムズの電子戦ソリューションズ部長)■

米大統領選挙候補の国防観を見る①

来年の大統領選挙まで一年ちょっとになりました。二大政党では指名争いをめぐり、はげしい争いのようですが、国防分野ではどんな主張が出ているのかのぞいてみましょう。両極端な主張の反面、不思議に一致している点もあるようです。これまでの選挙なら大風呂敷を広げていても大丈夫だったのでしょうが、財源が実現の決め手であり、今の段階では各候補は好き勝手に主張しているようっです。その中でまともな内容がカーリー・フィオリーナ候補(元ヒューレット・パッカード会長兼CEO)から出ているようです。 Fiorina’s Plans Require DoD Spending Boost Of $100B By MARK CANCIAN on October 02, 2015 at 2:53 PM http://breakingdefense.com/2015/10/fiorinas-plans-require-dod-spending-boost-of-100b/feed/ Carly Fiorina, 2016 presidential candidate. 大統領予備選が近づいてきた。政治日程で一番馬鹿げた行事だといえる。各候補とも支持基盤拡大に公約の大盤振る舞いだが、国防関係でもドナルド・トランプ含む各候補が国家安全保障を都合よく現実から遊離した形で口にしているのが実態だ。 にもかかわらず候補者ごとに方法論の違いが浮き彫りになりつつある。では各候補の言い分から将来の国防予算や装備計画にどんな影響が出るだろうか。 まず各候補で立場が相当異なっており、共和党は大幅予算増を主張するが、上院でただ一人社会主義を主張するバーニー・サンダースはその逆で大幅予算削減を唱えている。 共和党は全員が国防予算増額で強力な国防基盤の構築を主張。国防体制再構築のため予算削減を逆に変え「地球最強の軍事力」の実現を求める。だが具体論はほとんどない。たとえば前フロリダ州知事のブッシュはISIS対決策を詳細に説明するが、予算上の裏付けや具体策は殆ど無い状態である。前オハイオ州知事ジョン・ケイシックは自らを「安上がりのタカ派」と呼び、自らが支持した1986年のゴールドウォーター=ニコルス法案でペンタゴンを合理化したと自慢する。その反面、海軍の空母は現行の10隻を15隻体制に増強する主

★ロッキード>ファイバーレーザー生産ライン稼働へ レーザー兵器で大きな進展

最近レーザー関連の話題が多いのですが、やはり大きな進展があったのですね。技術優位性をてこに国防力の維持を図る第三相殺戦略でもレーザー兵器は大きな意味を持ってきます。当然神経をいらだたせるのは数で勝負の中国ですから技術習得に必死になっているでしょう。あるいはレーザー兵器そのものを利用不可能にする国際的運動を起こしかねませんね。戦争法案などと大衆を惑わす言葉のテクニックもありますので気を許すことはできません。 Lockheed Launches Laser Production Line; Bets On Fiber Tech By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on October 05, 2015 at 5:11 PM http://breakingdefense.com/2015/10/lockheed-launches-laser-production-line-bets-on-fiber-tech/feed/ ロッキードのATHENAレーザー実験の標的にされたピックアップトラック CRYSTAL CITY: 世界最大の防衛企業が実戦用レーザー兵器の実用化に向けて大きく前進する。 ロッキード・マーティン は光ファイバーモジュールの生産を数週間で開始する。モジュールの組み合わせで各種兵器が完成する。生産は米陸軍向け60キロワット級ロケット弾迎撃用システム試作品から始まる。だが規模・出力の拡大は容易で同社は将来は沿岸戦闘艦、AC-130ガンシップ、F-15さらにF-35への搭載を想定している。 「生産施設をテストし、拡張に備えます」とロッキードで業務開発にあたるレイン・マキニーは記者に語っている。「これはテスト生産施設で、最適化の試験設備で、効率化の追求であり、迅速な対応を試す場所です。もし、緊急需要が生まれた場合を想定してですね」「投資規模は申し上げられませんが、社内でも非常に大きな存在であることは確かですね」 狙いは生産量よりも出力増だ。ファイバーレーザーとは小型モジュール多数を使い低出力レーザー多数を生み出す技術だ。レーザーを光ファイバーケーブルを通過させ「スペクトラム光線集合」ユニットに導き数十数百の低出力レザー光線を一本の強力なレーザーに集約する。出力を上げるにはモジュール数を増やせば良い。ただ

シリア>米ロで「衝突回避」の話し合い ただし結論出ず

ロシアの軍事行動に米側はイライラしているようですが、さらにロシアからロシア作戦空域からの米軍撤退を求めてきており米側が呆れているのが現時点の状況のようです。情報の伝え方が違うので米側、ロシア側の発表をよく吟味して聞かないと実態が見えてきませんね。 Russia, US Open Deconfliction Talks By Aaron Mehta 4:29 p.m. EDT October 1, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/policy-budget/warfare/2015/10/01/russia-us-open-deconfliction-talks/73160726/ WASHINGTON — ロシア軍用機がシリア空爆を開始した翌日に米軍はロシア軍と航空作戦での衝突回避策で協議を始めたが、解決策がいつできあがるのか、そもそも結論が出るのか不明だ。. ペンタゴン報道官ピーター・クックは10月1日に両軍代表が一時間ほど事故防止策を協議したと発表したが、米主導の対ISIS作戦で空域が混み合う中でロシアが作戦のピッチを上げている。 国防次官補代理(国際安全保障問題担当)エリッサ・スロトキンがロシア側と安全な飛行の確保策で意見を交換している。 クック報道官はロシアからの提案の詳細を話していないが、米側としては国際的な飛行安全規則を乗員が順守すること、プロらしく交信を打倒な範囲かつ積極的に使い、不必要な対立を招くような行為は回避することを期待しているという。 「その一つの手段が緊急時には国際周波数を使うことだが、どの言語を使うべきか」が検討課題のひとつとクックは紹介。 ジョン・マケイン上院議員(共、アリゾナ)(上院軍事委員会委員長)は話し合い自体をロシアの行動を受けて行い「惨めな弁解で弱々しく反応したもの」とこけおろしている。 「このことから疑念が生まれる。われわれはロシアの航空作戦との『衝突回避』を求めているのだろうか。ロシアは米国が訓練した反乱勢力を狙い撃ちしているのだ。われわれが『衝突回避』しようというのはロシアの航空作戦で罪のない民間人、女こどもの命が奪われることなのだろうか。ロシアの航空作戦と『衝突回避』することでアサド政権を温存させて、内

★F-35>航空優勢を今後30年確保できる優秀な機体だと太鼓判を押すペンタゴン

すごい、ここまでの自信があるとは。しかしソフトウェア改修だけでトップクラスの性能を確保できるのでしょうかね。機体構造など物理的な条件から30年間もトップを維持できるのか疑問です。またその機体構造の特徴から搭載できる火力が制限されてしまうので、今後も重装備の攻撃用機体として今一番使い勝手の良いF-15EやF/A-18E/Fは重要な存在では。そうなるとF-35は切り込み部隊というところなのではないでしょうか。   Pentagon Sees F-35 Having Air Superiority For 30 Years Sep 23, 2015  Amy Butler | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/pentagon-sees-f-35-having-air-superiority-30-years F-35: Lockheed Martin FORT WORTH —ロッキード・マーティンのF-35共用打撃戦闘機は中国、ロシアはじめ各国も新技術を導入してきても、航空優勢を今後20年ないし30年にわたり維持できると開発関係者が主張している。、 7月にはF-16との模擬空中戦に敗れたとリークがあったが、今回のクリストファー・ボグデン中将発言ははかつてない大胆なものだ。「比較対象が存在しない。この機は世界中のいかなる機体に勝てる。今日明日どころか20年、30年先でも変わらない」 F-35が想定する敵機としてロシアの第五世代機スホイT-50( PAK FA)と対戦したらどうなるかとの質問にボグデン中将はJSFが「ドッグファイトに優れている。9Gで機体を引き、旋回できる。だがもともとドッグファイト用の設計ではない。2機が有視界範囲で交戦すればF-35は交戦地点に到達する前からいろいろ優れた特徴を発揮できる。敵機の素性はずっと前から把握できるはずで、敵がこちらを認識するより前になる。ドッグファイトはすぐ終わるだろう。もしドッグファイトになればの話だが」 ボグデン発言と平行してペンタゴンの調達トップ、フランク・ケンドールが初のノルウェー向けF-35Aの除幕式で発言している。古典的なドッグファイトは「もう時代遅れ」だという。「現在開

防衛省>そうりゅう級潜水艦のオーストラリア国内建造を認める提案書を作成中

Japan prepares 'Australia-build' programme for Future Submarines Jon Grevatt, Bangkok - IHS Jane's Defence Weekly 30 September 2015   http://www.janes.com/article/54952/japan-prepares-australia-build-programme-for-future-submarines 防衛省(MoD)はオーストラリア政府向け潜水艦建造案を準備中で、オーストラリア海軍(RAN)から選定されればそうりゅう級潜水艦のオーストラリア国内建造を認めるとMoD広報がIHS Jane’sに10月1日に確認している。 同広報官によればオーストラリア国内建造案はMoDが準備中の3案の一つで、2016年に契約先をオーストラリア政府が絞り込むという。 10月1日にMoD広報官は「オーストラリア政府は①オーストラリア国内建造、②日本国内建造 ③オーストラリアと日本で建造分担 の三案を検討するよう求めている」と語った。■

F-15は新型EW装備で2040年代以降も運用可能へ

F-15も息の長い機体になりそうです。機齢50年を超える機体になった場合、構造的に大丈夫なのでしょうか。電子戦装備は防御性を重視した内容のようですが、ステルス性に関心を奪われるあまり攻撃能力が減少してしまうF-35を補完する機体として運用する構想のようですね。 Boeing, BAE Will Develop EW Suite For F-15 By Lara Seligman 2:54 p.m. EDT October 1, 2015 WASHINGTON — 米空軍はボーイングを主契約企業に選定し、新型完全デジタル方式の電子戦装備をF-15に搭載する。BAEシステムズが開発にあたる。 ボーイングが10月1日発表した声明文ではEPAWSS(イーグル・パッシブ・アクティブ警戒残存システム)により脅威対象に対応してF-15乗員を守ることをめざす。空軍保有のF-15CおよびF-15E合計400機に搭載し、旧式化した戦術電子戦装備(1980年代より使用)を置き換える。 EPAWSS事業は40億ドル規模。 「今日そして明日の戦闘には最新のジャミング、目標捕捉、赤外線探知、高性能のおとり能力が必要」とマイク・ギボンズ(グローバルストライクF-15担当副社長)は声明文で語る。「EPAWSSでF-15は2040年代の先まで有効性を維持できる」 ボーイングはBAEシステムズをEPAWSS開発担当企業に選定した。BAEシステムズが10月1日に発表した声明文ではEPAWSSを高性能電子戦能力を実現し、F-15の「拡大成長可能性」を開くものと表現。同システムにより機体の防御能力が格段に向上し、高性能電子対抗手段、レーダー警報、チャフとフレアの能力アップで実現する。 「完全デジタル化で空軍は次世代電子戦能力をF-15CおよびF-15Eに搭載し、現在および将来の脅威対象に有効に対応できる」とブライアン・ウォルターズ(BAEシステムズの電子戦ソリューションズ部長)■

中国>大連で建造中なのは空母なのか

Satellite Images May Show China’s First Domestic Aircraft Carrier by BRENDAN MCGARRY on OCTOBER 1, 2015 http://defensetech.org/2015/10/01/satellite-images-may-show-chinas-first-domestic-aircraft-carrier/ (上 エアバスディフェンスアンドスペースイミジェリが発表した大連で建造中の正体不明の船体の様子) 民間衛星写真で中国初の国産空母の建造状況が判明した。 エアバスディフェンスが9月22日に撮影し、IHSジェーンズが10月1日に発表したもので、建造場所は大連だという。 同じ造船所の乾ドックが遼寧(CV-16)の改修作業にも使われている。遼寧はソ連時代のクズネツォフ級空母で中国がウクライナから購入している。 船体の存在は3月10日撮影の衛星写真で初めて明らかになっていたが、「建造が相当進んでいる」とIHSジェーンズは説明している。 「上部構造の完成度が低いため、大連で建造中の艦が『001A』と呼ばれる初の空母なのか断言できないが、仮に001Aでないとすれば、新型揚陸強襲艦あるいはヘリコプター空母の可能性も出てくる。建造の進捗が比較的遅いことから商船ではなく軍艦であることがわかる」 中国海軍艦艇数隻がアラスカ沖に初めて出没している。これは北京で大規模軍事パレードを実施したのと同じ州のことで、抗日戦争勝利70周年を祝いながら中国が世界規模での軍事大国になろうと目論んでいることをあらためて明らかにした。 ペンタゴンは中国戦闘機が「危険な」接近飛行を米軍情報収集機に対してアジア太平洋地区で行った事を認めている。これはJH-7戦闘爆撃機(NATOコードはフラウンダー)の2機編隊でRC-135から500フィート以内を黄海上空で飛行している。■

T-X>テキストロン・エアランドはスコーピオン改修案を断念した模様

T-Xで米空軍は相当の高性能機を求めているようです。T-38の正常進化なのかもしれませんが、予算が厳しい中でそこまでの高等練習機が必要なのでしょうか。有事には軽戦闘機として投入可能な機体が本当は必要なのでは。その意味でスコーピオンには期待していたのですが、製造元もT-Xには新規設計機でないと太刀打ちできないとわかったようです。 Textron AirLand Considers Clean-Sheet T-X Offering By Aaron Mehta  3:32 p.m. EDT September 21, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/support/2015/09/21/textron-scorpion-tx-new-design/72573396/ (Photo: Textron AirLand) WASHINGTON — テキストロン・エアランド が米空軍向けに次世代練習機案を提出する場合は完全新設計機とし既存のスコーピオンの改修案にはならないと同社幹部がDefense Newsに語った。 社長ビル・アンダーソンは先週の取材でスコーピオンはISR・攻撃兼用の機体であり、「T-X候補にできない」と軍の要求性能を念頭に語っており、同社としてT-X受注には「新設計機が必要」と述べた。 これは一年前の方針からの変更だ。同社はスコーピオン改修で競合に勝てると考えていた。改修案では主翼を小型化しつつ強化し、空力特性も改良し、エンジン推力を増加させるとしていた。 T-X事業で空軍はT-38後継機として350機を調達する。契約企業は2017年下半期に決める予定だ。 T-Xの要求内容がどれだけ変わったかを見るには、同社の軍用事業開発担当副社長スティーブン・バークの発言に注目されたい。 「空軍は未知数の機体には全く興味を示しておりません。当社としては実際に飛行可能な機体を訓練用途の目標に合わせます」 その後 ノースロップ・グラマン 主導のチームはホーク練習機を基にする案を中止し、完全新型機開発に切り替えた。一方、 ジェネラルダイナミクス も アレニア・エアルマッキ M-346練習機を原型とするT-100提案で主契約企業を断念した。 今度はテキス

中国>黄海上空でRC-135へ異常接近飛行を習主席訪米直前に行っていた

今回の事件が跳ね上がりパイロットの突発的な行動だったのか、背景に習主席に対する示威行動の意図があるのか、解放軍は党の軍隊と言われますが、主席に対する不満がたまっているのか、訪米を直前にこの問題が明らかになったことで米中双方でいろいろな観測が飛び交うでしょうね。実態は国際規則など無関係と考える解放軍の価値観が原因と思いますが。 Rivet Joint Crew Reports ‘Unsafe’ Move By Chinese Jet; McCain Weighs In By COLIN CLARK on September 22, 2015 at 6:02 PM http://breakingdefense.com/2015/09/rivet-joint-crew-reports-unsafe-move-by-chinese-jet-mccain-weighs-in/ RC-135 Rivet Joint WASHINGTON: 中国のJH-7を操縦するパイロットがRC-135リヴェットジョイントに接近し「危険な」操縦を9月15日に行ったことが判明した。ペンタゴンはこれを認めた。習金平主席訪米を明日に控え、当該パイロットが中国主権を守ったとして称賛されるのか、または習主席訪米を台無しにしかねないと処分されるのか注目される。 JH-7の二機編隊はリヴェットジョイントを追尾していた。「インシデントは黄海上空、山東半島から80マイルほどの地点で発生。中国機のとった行動はRC-135乗員から危険行為と受け止められた。空中衝突の可能性はなかったが、該当機は危険飛行を行ったとの報告が入った」とペンタゴン報道官ピーター・クックが記者会見で述べた。問題の中国機はRC-135から500フィート未満の距離で通過飛行しているという。 習主席が発表した30万名に上る兵員削減に対する不満が軍内部に高まっているとのうわさ、南シナ海で中国が大規模な土木工事を行っていること、軍事演習がこれまでにまして威力を誇示していることから、問題のパイロットが功績を認められたく行動したのではないかとの見方がある。 米中軍事関係報道では第一人者ビル・ガーツが今回の接近飛行を初めて報道している。 ガーツはペンタゴン関係者二名が今回の事件を「危険かつ無責任な迎撃行為で2014

★南シナ海、中国の人工島建設問題>米軍は12カイリ以内の航行飛行をしていなかった

また上院軍事委員会のやり取りの紹介です。質問する側も答える側も真剣に言語で対応する姿勢には感服させられます。日本の国会議員の質を嘆く前に日本社会の言語空間がどれだけ貧しいかよく考えたほうがいいのではないでしょうか。さらに言えば、この問題は日本の国会ではまったくとりあげられていないのでしょうか。既成事実の積み上げという中国の作戦になにも打つ手がないというのもおかしな話ですね。 US Hasn’t Challenged Chinese ‘Islands’ Since 2012 By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on September 17, 2015 at 2:20 PM http://breakingdefense.com/2015/09/us-has-steered-clear-of-chinese-artificial-islands-in-south-china-sea/ 中国が完成を急ぐフィアリークロス環礁の航空基地(CSIS image) CAPITOL HILL: 米国防関係者は本日、中国が進める南シナ海の人工島建設について少なくともこの三年間は主権問題で異議を直接唱えていないとを認めた。米軍機が人工島上空を飛行しておらず艦船も12カイリ以内を航行したのは2012年が最後だという。 アシュ・カーター国防長官が今月になって威勢のよい発言をしたが実は空虚なことばではないのかとの疑義が生まれそうだ。長官は中国が主張する問題個所でも「国際法の許す限りで飛行、航行、作戦実施を続ける」と発言していた。習金平主席の訪米も今月に控え、発言の中身が注目されていた。 12カイリ問題は特に重要だ。中国は新たに造成した「島嶼」から領海を主張するはずだ。米側の主張は水没するサンゴ礁の上に人工構造物を造成しても法的な権利を周囲の水域あるいは空域に主張する根拠はないとする。中国側は南シナ海全体を自国領海だと主張しており、悪名高い「九段線」を根拠としているが、米側は相手にしていない。 ジョン・マケイン上院議員の中国に人工島の建造、運用を許してはならないという見解には党派を超えた支持が集まっており、今朝は同議員との応酬が大きな見せ場になった。 「わがほうは当該地を航行、飛行を毎日のように繰り返し実施しています」とデイビッ

★シリア>米国による戦闘員養成戦略は失敗?

オバマ政権が外交上数々の失敗をしていることは歴史家の評価を待たずとも明らかで、次期政権にこのままの状態の世界を任せようというのは承服できません。また官邸が都合の良い解決策を軍に任せて責任をとらないというのも認められませんね。ただし、上院という言論プラス調査の府でこの事件も事実が解明されていくでしょう。日本の上院にあたる参議院で暴力沙汰が世界に示されたのとは好対照ですね。 Was Syrian Train-and-Equip Effort Always a 'Mission Impossible'? By Joe Gould  11:50 a.m. EDT September 21, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/policy-budget/warfare/2015/09/21/syrian-train-equip-program-mission-impossible-start/7237656 WASHINGTON —オバマ大統領が米議会にシリア穏健派の訓練、機材を与えイスラム国に対抗させる策の承認を求めて1年が経過したが、軍高官は総額500百万ドルの事業は穴だらけだと認めた。 イスラム国の撃滅のためにも現地反乱勢力による反抗がなければ国内治安情勢の回復が望めないとペンタゴンは主張してきた。原案では今年末までにシリア人4,500名を訓練するはずだった。 ロイド・オースティン大将(米中央軍司令官)は米国の訓練を受けたシリア戦闘員で残っているのは5名だけと明かし、事業の再構築が必要だと認めた。またペンタゴン監査官が事業の進展ぶりを意図的に好調に見せるべく情報評価に手が加えられたとの内部告発の調査をしていることも明らかにした。 構想ではアサド政権ではなくシリア反乱分子を集結させようとしてきたが、見直しか継続かを問われそうだ。 「ホワイトハウスが考え出した訓練・供与案は最初から実施不可能だった」と語るのはフレデリック・ホフ(オバマ政権で前シリア問題上級顧問)だ。ホフは現在大西洋協議会に所属。「愛国的な反乱分子を募りISILにだけ交戦させようというのはいかにもホワイトハウスらしい発想だが現実と全く乖離している」 上院軍事委員会で9月16日に