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F-15は新型EW装備で2040年代以降も運用可能へ

F-15も息の長い機体になりそうです。機齢50年を超える機体になった場合、構造的に大丈夫なのでしょうか。電子戦装備は防御性を重視した内容のようですが、ステルス性に関心を奪われるあまり攻撃能力が減少してしまうF-35を補完する機体として運用する構想のようですね。 Boeing, BAE Will Develop EW Suite For F-15 By Lara Seligman 2:54 p.m. EDT October 1, 2015 WASHINGTON — 米空軍はボーイングを主契約企業に選定し、新型完全デジタル方式の電子戦装備をF-15に搭載する。BAEシステムズが開発にあたる。 ボーイングが10月1日発表した声明文ではEPAWSS(イーグル・パッシブ・アクティブ警戒残存システム)により脅威対象に対応してF-15乗員を守ることをめざす。空軍保有のF-15CおよびF-15E合計400機に搭載し、旧式化した戦術電子戦装備(1980年代より使用)を置き換える。 EPAWSS事業は40億ドル規模。 「今日そして明日の戦闘には最新のジャミング、目標捕捉、赤外線探知、高性能のおとり能力が必要」とマイク・ギボンズ(グローバルストライクF-15担当副社長)は声明文で語る。「EPAWSSでF-15は2040年代の先まで有効性を維持できる」 ボーイングはBAEシステムズをEPAWSS開発担当企業に選定した。BAEシステムズが10月1日に発表した声明文ではEPAWSSを高性能電子戦能力を実現し、F-15の「拡大成長可能性」を開くものと表現。同システムにより機体の防御能力が格段に向上し、高性能電子対抗手段、レーダー警報、チャフとフレアの能力アップで実現する。 「完全デジタル化で空軍は次世代電子戦能力をF-15CおよびF-15Eに搭載し、現在および将来の脅威対象に有効に対応できる」とブライアン・ウォルターズ(BAEシステムズの電子戦ソリューションズ部長)■

★★★ファイターギャップを埋める役割が期待されるF-15C

もともと二番手のF-35にすべてを期待することは不可能です。F-15は優秀な機体ですが、経年変化には勝てません。当面F-Xが登場しない以上(航空史で主力戦闘機の空白時期が発生するのは異例)、F-15を機体強化しても徹底的に使いこなすしか手がないのではないでしょうか。 Fighter Gap Forces Questions On USAF F-15C Plans Sep 17, 2015  Amy Butler | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/fighter-gap-forces-questions-usaf-f-15c-plans 米空軍F-15Cの退役日程が示されていないのは同機の将来が明るいこと証拠だ。 ボーイングは改修提案を繰り返している。以前の案サイレント・イーグルは失敗しているが。 空軍所属機は退役予定日を予定も含め記録するのが通例だ。だがF-15Cの場合は興味深い。当初はF-22で全機更改の予定だった。だがF-22の高コストで当時のロバート・ゲイツ国防長官は生産打ち切りの決定を2009年に下し、生産は187機で止まった。予定は350機の整備予定だった。そこでF-15C部隊は想定より長く供用されることになり、F-22の後継機種(次世代制空戦闘機Next-Generation Air Dominance aircraftの名称がついている)が就役するまで飛行することになった。 「次期制空戦闘機の生産は2030年代以降で、少数配備のまま2040年代に入るるはず」と ボーイングでF-15事業を担当するマイク・ギボンズMike Gibbons副社長は言う。 空軍関係者はまだ「ギャップ」が生じるとまでは言い切っていないが、戦闘機数の不足は明らかだ。空対空ミッションで計画立案に影響が出る。10年前には「ハイ・ロー」ミックスでF-22が制空任務全般を、F-35が多用途任務機として制空、敵防空網破壊、近接航空支援を担当する想定だった。F-35の空対空戦闘能力は限定的で第一線の制空戦闘機ではない。 ボーイングが提案するF-15C改良では空対空ミサイルを満載する点で、以前のステルス性追求と好対照だ。

★★ A-10海外販売を目論むボーイング

時代遅れみたいな格好をしたA-10ですが、現在は中東方面で結構活躍しているのはご承知の通り。米空軍は予算節約でまずA-10を処分従っています。一方で同機の威力に惹かれる市場もあるわけですね。そこで商売上手なボーイングがこの通りの改修を加えればA-10はさらに強力になります。一体どこが関心を示しているのでしょうか。またその導入国はどんな作戦コンセプトを持っているのでしょうか。ヒントとしては強力な制空権確保砲能力があり、高密度の(戦車機動部隊等)地上兵力の脅威に直面する国でしょうか。韓国という線はないでしょうかね。(ないか) Boeing touts A-10s for international customers should USAF divest fleet Gareth Jennings, San Antonio, Texas - IHS Jane's Defence Weekly 20 May 2015    http://www.janes.com/article/51570/boeing-touts-a-10s-for-international-customers-should-usaf-divest-fleet A-10が米空軍の第一線を退けば、同機取得の絶好のチャンスとなる国があらわれる。 Source: US Air Force ボーイングは米空軍(USAF)とフェアチャイルド・リパブリックA-10サンダーボルトII対地攻撃機の対外販売を協議中。これは空軍が同機運用を中止した場合の想定と5月20日に明らかにした。 ボーイングのグローバルサービス支援部門(テキサス州サンアントニオ)でボーイング社外機材担当の主任エンジニア、ポール・セハスは記者団にUSAFと余剰A-10を海外顧客(複数)へ売却する案を初期段階で打ち合わせ中と明らかにした。ただし国名は明らかにしていない。 ボーイングがA-10の事実上の主契約企業になっており、USAF運用中のおよそ300機のうち173機で主翼取替作業の契約を実施中だ。すでに105機の作業が完了しUSAFに納入済みで、契約は2017年第一四半期で完了する。 USAFはA-10退役を望んでいるが、そのとおり実施されれば(ただし米議会に根強い反対

☆ 米空軍の考える近接航空支援の新しい姿とは

空軍が必要か、との議論もこのCAS任務に端を発しているのではないでしょうか。またここではA-10引退か否かの問題もからんでいます。一方で空軍とすればデビューしても当面は期待通りに使えないF-35を抱えてしまうのは大変との思いもあるのでしょうね。 USAF Eyes New Era Of Close Air Support U.S. Air Force’s campaign to reinvent CAS Mar 30, 2015 Amy Butler Aviation Week & Space Technology - Defense Technology Edition http://aviationweek.com/defense/usaf-eyes-new-era-close-air-support 2001年秋、ペンタゴンは史上最大規模の機体開発になるロッキード・マーティンF-35にゴーサインを出したが、その時点で近接航空支援(CAS)は任務の前面に掲げられていなかった。 契約交付の数週間前に9.11のテオロ攻撃が発生しており、CASミッションはイラク、アフガニスタンで普通のことになっていた。その時点ではF-35AにCASを激戦空域で実施させるのは補足的な扱いで空軍は同機にF-22と組んで深部侵攻をさせようと考えていた。現在は議員の側から空軍のA-10退役案に異議が入っており、F-35対A-10の単純な議論ではなくなっている。空軍はA-10全機退役を実施できなくなり、議論の「活性化」に追い込まれていると参謀総長マーク・ウェルシュ大将は語り、将来のCAS機材として各種戦闘機や爆撃機を投入し、F-35だけには任せないことになっている。 この問題は空軍で喫緊の課題。財政圧力の中で国防予算削減が計画されており、空軍は再度A-10退役案を提示して、単一任務しかできない機材の維持にあてる予算はないと主張。 JTACチームがA-10パイロットに航空支援ミッションで敵味方の区別を教えている。A-10の低高度低速度飛行特性と強力な火力は地上部隊には安心感を与える。 Credit: USAF Airman First Class Chris Massey 将来のCASを検討すべく空軍はサミット会合

★★★B-52エンジン換装で2040年まで稼働を目論む米空軍

この通りにエンジン換装が実現すれば、B-52は登場から90年間飛行し続けることになります。搭乗員は三世代にわたり、普通の市民よりも長い寿命の機体となります。すごい話ですね。 USAF Looking at B-52 Engine Options By Aaron Mehta 9:41 a.m. EST February 12, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/show-daily/afa/2015/02/12/b52-engine-private-public-partnership/23185827/ (Photo: US Air Force) WASHINGTON — 米空軍はB-52エンジン換装を検討中。実施には官民連携方式public-private partnershipも想定している。 空軍参謀次長マイク・ホームズ中将 Lt. Gen. Mike Holmes(戦略企画担当)が記者団に2月6日明らかにしたところによると空軍はエンジン換装で「画期的な」方法を模索しているという。B-52は プラット&ホイットニー TF22-P-3/103ターボファンを8発搭載するが、旧式化しており燃料効率が劣る。 「新型エンジンをB-52に搭載するのは大変な作業だ」とホームズ中将も認める。「そこで官民連携方式が浮上してきた。費用を分割方式で負担することで節約効果が生まれる」空軍は新型エンジンを一括予算を計上せずに入手できるが、予算以外の障害を事前に除去しておく必要がある。 「官民連携方式ならエンジンを別の法人でいったん支払い、空軍は燃料費節約分から長期弁済をしていく。この方式は軍施設建設で実施例があるが、航空機ではない。この方式がうまくいくかを検討している」(ホームズ中将) 昨年10月にはグローバル攻撃軍団司令官スティーブン・ウィルソン中将 Lt. Gen. Stephen Wilson が記者団にB-52エンジンを換装し、2040年まで稼働させたいと話していた。「エアライン業界でエンジンの換装があたりまえなのは節減効果が大きいからだ。エンジンへ換装で航続距離や待機時間が25ないし30%伸ばせるとしたら、無視できない」 DEFENSE

★T-Xを既存機改修から新型機案に切り替えたノースロップは真剣勝負

ノースロップにとってT-38がそこそこに売れて派生型のF-5がさらに多く各国に採用された成功体験があるので、この案件はなんとしても取る、という覚悟があるのでしょうね。スコーピオンとならび、維持費のかからない画期的な機体が生まれるかもしれません。当面注目です。そうなると韓国T-50他は分が悪くなりますかね。ノースロップにとっても戦闘機製造技術の継承をかけた重要な案件であることはまちがいないでしょう。負ければ撤退ですからね。 Northrop Developing New Design for T-X By Aaron Mehta 10:20 a.m. EST February 6, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/training-simulation/2015/02/06/northrop-tx-new-design-usaf-hawk-trainer-bae-l3/22939343/ (Photo: US Air Force) ノースロップ・グラマン は米空軍向け次期練習機T-Xへ新型機案で入札することに決定した。同社はこれまで BAE ホーク練習機を改修する案を提示すると見られていた。 実は米空軍がT-Xの要求性能を明らかにした2年前から設計開始していたと同社T-X事業を統括するマーク・リンズレー Marc Lindsley, Northrop's T-X program directorは言明。 同社はホーク案で準備していたが、新設計案で性能・価格両面を満足させられると判断したという。 同社は空軍に新方針をすでに連絡済だとリンズレーは述べ、方針転換は特定の要求内容のためではなくむしろ空軍からの情報をもとに判断したものと説明。 すでに新型機は組み立て中で、今年中に初飛行と見られる。ノースロップはこれ以上の日程観を言及していないが、6月のパリ航空ショーあるいは9月の空軍協会年次総会で新型機をお披露目するのは業界では普通だ。 T-Xは現行T-38練習機の後継機種として第五世代機をパイロット養成する高性能機となる。空軍は2016年第四四半期にRFPを公示し、正式契約を2017年秋に締結したいとする。 2016年度予算では研究開発予算11.4百

米空軍の重点技術開発分野は量子、サイバー、無人機 

技術優位性の回復、維持で差をつけたい第三の相殺戦略の中、国防予算でも技術開発は重視されているようです。公開した情報ではこれだけしかわかりませんが、Black 予算でもっととんでもない技術開発が進んでいるかもしれませんね。今後に期待しましょう。 US Air Force Launches Trio of Tech Studies By Aaron Mehta 10:59 a.m. EST January 31, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/air-force/2015/01/31/usaf-launches-study-trio-sab/22524543/ WASHINGTON —米空軍の目指すべき将来技術はなにか。 空軍関係者はこの質問を何度も考えてきた。日常的に大々的な作戦を展開する一方で将来戦力を構築するというバランス感覚を空軍は求められている。 【SABとは】 米空軍の科学審議会 Scientific Advisory Board (SAB)がこの問題で諮問する立場だ。審議会は政府独立組織で50名の科学技術者が委員として在籍し、空軍の課題を掘り下げて毎年検討している。 SAB委員長はワーナー・ダームWerner Dahm(前空軍主任科学者)で、審議会の役割はどの技術が投資に値する現実的なものかを空軍に対して助言しつつ、長期的におお化けしそうな技術も指摘している。 「正しい技術を推薦するのは本来業務ではない。工程表がしっかりした事実に基づいているがを確かめるのが仕事だ」 1月27日に委員が集合し、今年は三分野を特化対象にした。量子、無人機、サイバーの各分野。検討結果は7月に空軍トップに説明され、年末までに公表される。 【量子】 最初の話題は空軍における量子システムの活用方法だが、ダーム委員長からは量子コンピュータだけを考察することのないよう釘を差している。「この分野の研究はもっと広範」とし、量子力学の応用システムがあれば空軍ははるかに迅速に暗号解読ができ、高性能電子光学・赤外線センサーや通信の暗号化、精密時計(フェムト秒単位で計測可能)が実現するという。 【サイバー】 2番目の注目分野はサイバー上の脆弱性で航空機や宇宙システム上の

次期大統領専用機は747-8に....でも大丈夫か米空軍の調達事務

日本は777-300ERを 次期政府専用機に 選定済みですが、米空軍は747-8にするようです。ただし、ボーイングとのからみで空中給油機選定で一昔前に政治問題にまで発展した経緯があり、米空軍は相当慎重にことをはこぶのではないでしょうか。就航後かなり長く稼働させる意向でもあり、世界で最後に残る747 になるかもしれません。やはり四発機の747は堂々たる姿をしていますので大国の威容を示すのにはもっともふさわしいのでしょうね。 Boeing Nabs Sole Source Prime On Next Air Force One Jan 28, 2015 Amy Butler | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/boeing-nabs-sole-source-prime-next-air-force-one USAF 米空軍は次期大統領専用機調達でボーイングを特命発注先 sole-source provider とする。予算数十億ドル規模で747-8を採用する。 空軍の説明では747-8が「大統領の執務を支援するため必要な機能をすべて実施でき米国内で生産される」唯一の選択肢だとしながら、空軍長官デボラ・リー・ジェイムズはサブシステムで競合を求めると説明。ただし競合の中身は発表がない。 空軍は1月28日付声明で今回の決定を発表し、予算は2016年度予算案に計上ずみと思われる。予算案は2月2日に公表される。これとは別に2015年度予算で16億ドルが初号機の開発、調達用調査費として計上されていた。 ボーイングは空軍発表を歓迎し、同社広報は大統領専用機で50年の実績を強調。空軍が調達方針を議会で問われる際も同じ論旨を繰り出すだろう。 大統領専用機更新事業Presidential Aircraft Recapitalization (PAR)は現状のVC-25A(原型747-200)2機の後継機を調達する目的で、新たに加わる747-8の2機は2023年に初期作戦能力を獲得する見込み。-200各機は1990年代に就航したが、まだ運行しているのは空軍だけで、整備保守が大変複雑で費用がかかる。2014年度のVC-25A運行の時間単価実

☆深刻な米空軍の人員不足 無人機だけでなく、F-35でも さらに....

予算もありますが米空軍の構造そのものが大変な危機にあることがわかります。戦闘機パイロットが幅を効かせてきた風土がもはや変更せざるを得ないところに来ているのに変革できなかったというとでしょうか。そういえば、最近は新技術や戦術構想などさっぱり米空軍から出てくるニュースが減っていますね。翻って我が航空自衛隊はどうなのでしょうか。将来の姿をUSAFが暗示している気がするのですがどうでしょうか。 Drones Need Humans, Badly By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on January 15, 2015 at 5:25 PM http://breakingdefense.com/2015/01/drones-need-humans-badly/feed/ MQ-9 Reaper drone. WASHINGTON: 無人機といえども飛行には人員が必要だ。空軍長官デボラ・リー・ジェイムズから過労気味な無人機飛行隊へのてこ入れ策が発表された。その記者会見の席上で空軍参謀総長もF-35整備要員の不足も認め、今回の対応策は「苦痛がともなう」と発言。一見、技術最先端の運用部隊でも人員不足という古くからの問題に悩んでいると露呈した格好だ。 MQ-1プレデター、派生型MQ-9リーパーは無人機航空戦の象徴的存在だが、その裏でどれだけの人員が必要かは意外に知られていない。点検補修、情報解析、センサー操作に加え、遠隔操縦するパイロットが各機で常時必要だ。このため空軍では無人機を「遠隔操縦機」remotely piloted aircraft (RPA)と呼ぶ事が多い。なお、高性能機のグローバルホークやトライトンでは必要人員は減っている。人員すべてに高いストレスがかかるが、特にパイロットの負担が重い。 プレデターの操作員. 「昨年6月にクリーチ空軍基地(ネヴァダ州)を訪問し、遠隔操縦ISRミッションを間近に見ることができました」とジェイムス長官がペンタゴンで述べている。中東での無人機需要は予想に反し落ち込んでいない。対イスラム国戦が拡大しているためだ。そのため「この部隊は密度が高まる一方作戦のため相当のストレスを受けている。週6日、一日13から14時間勤務が普通」 平均でRPAパイロットは有人機パイロットの4倍の時