スキップしてメイン コンテンツに移動

☆深刻な米空軍の人員不足 無人機だけでなく、F-35でも さらに....



予算もありますが米空軍の構造そのものが大変な危機にあることがわかります。戦闘機パイロットが幅を効かせてきた風土がもはや変更せざるを得ないところに来ているのに変革できなかったというとでしょうか。そういえば、最近は新技術や戦術構想などさっぱり米空軍から出てくるニュースが減っていますね。翻って我が航空自衛隊はどうなのでしょうか。将来の姿をUSAFが暗示している気がするのですがどうでしょうか。


Drones Need Humans, Badly

By SYDNEY J. FREEDBERG JR.on January 15, 2015 at 5:25 PM

MQ-9 Reaper drone.MQ-9 Reaper drone.
WASHINGTON: 無人機といえども飛行には人員が必要だ。空軍長官デボラ・リー・ジェイムズから過労気味な無人機飛行隊へのてこ入れ策が発表された。その記者会見の席上で空軍参謀総長もF-35整備要員の不足も認め、今回の対応策は「苦痛がともなう」と発言。一見、技術最先端の運用部隊でも人員不足という古くからの問題に悩んでいると露呈した格好だ。
  1. MQ-1プレデター、派生型MQ-9リーパーは無人機航空戦の象徴的存在だが、その裏でどれだけの人員が必要かは意外に知られていない。点検補修、情報解析、センサー操作に加え、遠隔操縦するパイロットが各機で常時必要だ。このため空軍では無人機を「遠隔操縦機」remotely piloted aircraft (RPA)と呼ぶ事が多い。なお、高性能機のグローバルホークやトライトンでは必要人員は減っている。人員すべてに高いストレスがかかるが、特にパイロットの負担が重い。
Predator drone operators.プレデターの操作員.
  1. 「昨年6月にクリーチ空軍基地(ネヴァダ州)を訪問し、遠隔操縦ISRミッションを間近に見ることができました」とジェイムス長官がペンタゴンで述べている。中東での無人機需要は予想に反し落ち込んでいない。対イスラム国戦が拡大しているためだ。そのため「この部隊は密度が高まる一方作戦のため相当のストレスを受けている。週6日、一日13から14時間勤務が普通」 平均でRPAパイロットは有人機パイロットの4倍の時間を操縦するという。
  2. 「RPA機材数の保持もあるが、目下の危機はパイロットだ」とウェルシュ参謀総長が補足した。養成には複雑かつ長時間の訓練が必要で、かつ作戦で必要とされることがふえているため酷使されがちな部隊から教官パイロットが引き抜かれる、と同大将は説明。しかも教官といえども実戦に従事することが多く、新人パイロットの養成がままならない。この悪循環がパイロット不足を生んでいる。その結果、空軍の試算では一年間でRPAパイロット300名必要なところ実際には180名しか誕生していない、しかも240名が第一線を退いている。
  3. さらに危機的状況に近づきつつあるのは雇用契約だ。「経験豊かな操縦要員の多くが現役期間の末期に達しようとしている。つまり、各自に選択の余地が生まれるということだ」とジェイムズ長官は指摘するが、多くは退役を選ぶだろう。
Air Force Secretary Deborah Lee Jamesデボラ・ジェイムズ・リー空軍長官
  1. 「そこで迅速に事態を軽減する案を作成した」と長官は発表。長期的解決策には議会の支援も必要となるという。
  2. まずは予算増額だ。ジェイムズ長官は自らの裁量でRPAパイロットの月額手当をこれまでの650ドルから1,500ドルにする。それでも総額はたいしたものではないが、関係者の家計には年1万ドルの増額となる。さらに長期的には追加手当が必要だとする。現役に残るパイロット向け「航空勤務継続手当」(最高年2万5千ドル)を現在は有人機パイロット限定だがRPAにも適用したいとする。
  3. 次は人員増だ。空軍は各州軍航空部隊や空軍予備役に呼びかけ、RPA部隊へ志願を求める。RPAパイロット有資格者で別任務につく予定のものも「志願」できるようにする。ウェルシュ大将によれば「隊に残るよう依頼中のものが33名」とのことだが、四つ星将官がここまで細かく気を配ることから、その33名が受けている圧力の大きさが想像できる。また有資格者にRPAパイロット復帰を求めている。
  4. 長期的には空軍は他軍からの有資格者を引き入れたいとする。規模縮小される陸軍などを想定。実施すれば100年近くの伝統を破り、無人機限定とはいえ下士官兵がパイロットになる。(空軍と海軍では飛行操縦は士官限定。陸軍ではヘリコプターで准尉に、無人機を下士官兵に操縦させている。) ウェルシュ大将も「下士官兵に道を開ける」と認め、「長官になるべく早い時期に提言を申し入れる」とする。
  5. 空軍の下士官兵ほぼ全員が地上勤務で保守点検業務などに従事しているが、この保守点検でF-35が問題になっている。
  6. 空軍の原案ではA-10ウォートホッグを全廃し、余剰予算と人員をF-35に振り向けるはずだった。だが、議会がA-10対地攻撃機に愛着を残し原案を拒否。そのため空軍はA-10用と新型F-35の両方で整備要員が必要となった。開発室長クリス・ボグデン中将も人員不足から空軍向けF-35Aの初期作戦能力獲得が遅れる可能性を警告していた。
Gen. Mark Welshマーク・ウェルシュ大将
  1. 「十分な数の整備員を確保する」とウェルシュ大将は発言。F-35AのIOC日程は2016年8月から12月の間だと念を押している。遅れることは受け入れがたいが、「可能な策をすべて実施するが苦痛をともなうものとなろう」
  2. その「苦痛」がどんなものかウェルシュ大将は言明していないが、一部は議会の承認が必要となるようだ。「提案が受け入れられないとIOC実現が危うくなる」とし、議会とはすでに密接に競技していることを伺わせる。
  3. ただし、空軍の人員不足はF-35やプレデターだけではない、とジェイムズ長官は明らかにしており、1,100名を他分野から転換したとするが、これまで軽視されてきた核運用部隊でも人員不足がある。「全体として各部門で人員は不足している」と長官は認め、「規模縮小はもう限界」と言う。■


コメント

このブログの人気の投稿

★★★★北朝鮮ミサイルが中国衛星で誘導されている可能性

中国も北朝鮮関連では叩けば埃がどんどん出そうですね。北京が見切りをつければ平壌の現政権など簡単に転覆させるでしょうが、中国国内にある北朝鮮とのしがらみ(おそらく共産党内部の派閥争い)と東北部の軍の非合法ビジネスの問題があり、米国といったん話がついても実施が難しいのでしょう。そのうちにしびれを切らした米国が単独行動に出るかもしれません。
Record China Is North Korea Using China's Satellites to Guide Its Missiles? 北朝鮮は中国衛星を使ってミサイル誘導をしているのか
Peter J. Brown May 23, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/north-korea-using-chinas-satellites-guide-its-missiles-20810?page=show

北朝鮮がミサイル発射を繰り返し米本土を狙うICBM開発に走る中、ひとつ見落とされている点がある。ミサイルに衛星誘導を使っているのではないか。北朝鮮に衛星航法ネットワークはないため、中国衛星を利用しているとの観測がある。 2014年報道で北朝鮮技術者が中国国内で北斗Beidou衛星航法システムの運用を研修中とある。同年の別の記事で中国軍専門官から中国は北朝鮮による北斗の軍事利用を止められないと発言している。 北斗以外に北朝鮮の選択肢として米露両国のGPSがあり、ロシアはグロナスGlonasと呼んでいる。 「グロナスの可能性もありますが、ミサイル誘導に北斗を利用している可能性の方が高い」と小泉 悠(未来工学研究所特別研究員、ロシア安全保障問題)がメールで述べており、ロシアは北の核実験後に武器および軍事関連技術の北朝鮮向け禁輸措置を取っているがグロナスが対象かは不明と小泉は述べる。 北斗衛星群打ち上げは1994年に始まり、現在は東アジア以遠まで展開している。北斗は民生商業用途と軍用の両面で利用され、軍用では妨害を受けず正確にデータが利用できる。 北朝鮮が北斗の軍用機能を利用しているか不明だが、民生用機能で精密誘導兵器を運用しているとは考えにくい。というのは北斗の民生機能は日米韓の電子妨害に弱く有事の際に北朝鮮が利用するのは困難になるためだ。 「特別のチップならびに中国の協力がな…

★★ロッキードが極超音速技術の完成に近づいている模様、SR-72との関連へ注目

Amid SR-72 Rumors, Skunk Works Ramps Up HypersonicsSR-72の噂と関連か、スカンクワークスの極超音速技術が加速中
Sep 27, 2017Guy Norris | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/technology/amid-sr-72-rumors-skunk-works-ramps-hypersonics
SR-72: Lockheed Martin FORT WORTH, Texas—ロッキード・マーティンが極超音速技術開発を加速化しており、初の実証機を目撃したとの報告もあり、スカンクワークスが進めるSR-72高速機開発との連関が注目される。 「詳細は言えませんが、スカンクワークスのあるカリフォーニア州パームデールで超高速飛行実現の動きを倍増しています」とロッキード・マーティンで航空力学執行副社長オーランド・カバルホOrlando CarvalhoがSAE 国際航空技術学会で語っている。「端的に申し上げれば米国は極超音速革命まであと一歩まで来ています」 Darpaと米空軍研究実験部門が共同で進める推進滑空兵器および極超音速空気取り入れ式兵器コンセプト研究に言及して、カバルホは「この十年で研究は大幅に進み、極超音速技術で状況が一変する意味があることが明らかになってきました。今後も研究テストを進め、極超音速飛行の実現にDarpaとのプロジェクト二件を活用します。国家安全保障ではスピードが肝心です」 SR-72への言及はなかったが、同社が極超音速機として退役済みの高速SR-71ブラックバードの後継機を提案中であることは広く知られており、カバルホの前向きな発言はロブ・ワイスRob Weiss(ロッキード・マーティンの高性能開発事業体執行副社長兼総支配人)の発言に重なる。6月にワイスはAviation Weekに選択的に有人操縦となるSR-72の前身となる飛行研究用機体(FRV)が予定通り進行中と暗に述べていた。 スカンクワークスはFRV開発を来年から始めるといわれ、初飛行予定は2020年だ。FRVはF-22ほどの機体サイズで推進力はフルスケールのコンバインドサイクルエンジン一基だ。しかし実証機に先立ち、ロッキードは各種技術の地上・飛行テスト…

★★真偽は?日本もUCAVを開発していた

日本にもブラック事業がある(あった)のでしょうか。映像公開したのは機密解除になったのか、事業がもっと先に進んでいるからでしょうか。各務原での目撃がないことから別の場所で秘密裏に開発されたのでしょうか。川崎重工関係者は口がさけても語れないと思いますが、事実なら日本もUAV-UCAVを開発していることがわかりますね。判断は読者の皆さんにおまかせします。This is the combat drone Japan has been building in secretこれが秘密裏に開発していた日本の戦闘無人機だ 川崎重工ブースのビデオでUCAV試作機の飛行状況を写していた (Photo by Harold Hutchison) By Harold HutchisonOct. 06, 05:10 AM http://www.wearethemighty.com/news/this-is-the-combat-drone-japan-has-been-building-in-secret
無人戦闘航空機、つまりUCAVはこれからの軍事航空のカギを握ると言われる。米国、ロシア、フランスが開発中と判明している。 だが本誌We Are The Mighty (以下WATM)はこのたび日本も秘密裏にUCAV開発を進めていたことを知った。 ワシントンで先ごろ開催された空軍関係のイベントでWATMは川崎重工業のブースでビデオ画像を見た。それは同社によるUCAV研究開発の様子で、画像内のUCAVはボーイングX-45やノースロップ・グラマンX-47に似ているようだった。 会場で詳しく聞こうとしたが、同社係員が日本政府の意向だとしてやんわりと断ってきた。翌日も別の係員はこの件は存じていないと答えてきた。 結局三番目に会った川崎重工の小林タクミ氏が「試験機で10年近く前のもの」とし、「防衛省予算による実験事業だった」と説明してくれた。同氏はさらにメールで「2008年ごろのプロジェクト」と述べている。 WATMが当時空軍の筆頭参謀次長として情報監視偵察分野を担当し現在は航空宇宙研究にあたるミッチェル研究所の所長をしているデイブ・デプチュラ退役空軍中将に日本がUCAV開発をしていた事実を知っているか聞いたところ、即座に「知らない」との答えが返ってきた。 このことから日本のUCAVは秘密のベールに隠されていたことがわか…