日本の15年度予算は411億ドル相当とお伝えしていますので、米国の16年度予算規模は日本の14倍に相当しますね。(14年の中国は1,333億ドルと推定。防衛省)問題はその中身で、技術優位戦略の一環をになう今後登場する高性能装備の開発、配備が着実に進むことを祈るばかりです。金額が大きくて感覚が麻痺しますが、ISIS向け戦闘の予算が1%弱相当でしかも15年より減少するのはいかがなものでしょうか。(別の予算があるのでしょうが)長時間をかけても要求側と査定側が知的な議論をくりひろげるのはチェックアンドバランスの機能そのものでしょう。
Source: DoD To Request $585B For FY16
Includes $51B for Overseas Contingency Operations
By Paul McLeary2:49 p.m. EST January 27, 2015
WASHINGTON — 国防総省は2016年度予算として5,850億ドルを議会に2月2日提出する。うち5,340億ドルが基本予算で別に510億ドルの海外緊急作戦予算overseas contingency operations (OCO)が加わる形だ。
空軍が1,529億ドル(対前年比160億ドル増)、海軍省は1,610億ドル(同118億ドル増)、陸軍は1,265億ドル(70億ドル増)となる。
イスラム国との戦闘には53億ドルを計上しており、2015年度の56億ドルとほぼ同額だが、以前10億ドルで要求した基地再編をすすめるヨーロッパ再保証構想European Reassurance Initiative で7.89億ドルの追加が目立つ。
また510億ドルの追加戦時予算のうち420億ドルがアフガニスタン顧問団関連(現在米軍10,900名が駐留)で78億ドルは装備関連で事前に確保ずみの分だ。
議会からは4,990億ドルが上限と事前に伝えられているので、提出案は議会を無視する形になる。支出優先事項をめぐる議会との長い議論の基礎として、軍トップ、国防長官は議会においてきびしく聴聞されるのを繰り返すことになるのは確実だ。
昨年12月に通過した2015年度予算は5,540億ドルだったので今年の要求は増額となる。なお15年度予算でのOCOは640億ドルだった。
OCO関連が予想より増加したことで議会の反発は確実だ。イラク、アフガニスタン撤兵後も要求が多額のまま続くことに議会は憤慨しており、従来は基本予算で執行していた軍活動をオバマ政権が追加資金でおこなうことに違和感を感じている。■
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。