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★★中国軍事力はどこまで米軍に追いつているのか、 特異な軍事思考は要注意

こういう記事がビジネス誌にも載るのがアメリカらしいところですね。もちろん背景には議会付属の調査機関があることがあるのですが。中国の理解はアメリカにとってもソ連時代とは違う難しさがあるのでしょう。そういうことを言えば日本も他人のことは言えませんが。東シナ海での情勢がまた懸念されるようになってきましたが、改めて中国の軍事思考を理解していく必要がありますね。 Business Insider How China's Military Stacks Up to the U.S. ALEX LOCKIE Yesterday at 11:34 PM http://www.scout.com/military/warrior/story/1693814-how-china-s- By Alex Lockie, Business Insider 米議会調査局による最新報告書は中国軍230万名体制のあらましとともに西側軍事分析の誤りに光を当てている。 端的に言えば、報告書は中国の戦争哲学、文化を知らずに中国の国防、外交面での決定に西側が勝手な解釈をすることを戒めている。 中国メディアが国家統制にある点が米国と異なり、必然的に中国の軍事報告には透明性が欠落しているのは報道の自由がないためだ。 また中国の侵略の定義も全く異なっている。中国人からすれば平時と戦時でサイバースパイ活動に違いはなく、米国等から軍事機密を盗むことも能力があるのだから当然と考えている。 報告書をまとめた議会調査局のアジア問題専門家イアン・E・ラインハートは議会と軍上層部に「中国式の戦争の進め方」のを検討するよう求めている。 以下報告書から中国が米軍事力に対抗できるまでに拡充してきた経過を見てみよう。 中国の戦力の全体像 Congressional Research Service 中国の人口は13億人と、米国の四倍以上の規模で、これを背景に中国軍は正規軍230万名、予備役及び武装警察110万名の陣容を誇る。これでも人民解放軍は1992年当時の3百万名規模から縮小している。 これに対し米軍正規軍は140万名で人数は低いが人口比では高い。 一点重要な点は中国の最後の戦闘はヴィエトナム相手の1979年で終わっている点だ。朝鮮戦争

北朝鮮はIRBMを民間空港から発射していた

North Korea launched Musudan IRBM from Kalma Airport in Wonsan, says report Gabriel Dominguez, London - IHS Jane's Defence Weekly 08 August 2016 http://www.janes.com/article/62827/north-korea-launched-musudan-irbm-from-kalma-airport-in-wonsan-says-report Source: Via Rodong Sinmun/Twitter 北朝鮮が6月22日に行ったムスダン中距離弾道ミサイル発射テストは国内空港で実施していたとジョンズホプキンズ大学のポール・H・ニッツェ高等国際研究所の米韓研究所US-Korea Institute が主宰する38 North ウェブサイトで発表した 。 北朝鮮国営メディアはムスダンミサイル(別称Hwasong-10)の発射地点を報道していなかった。「公表された地上写真と商用衛星写真を比較して発射地点は東海岸のカルマ 葛麻 国際空港だと判明した」と38 Northが8月5日述べている。 同空港は元山市の東側の半島に位置し、当初の元山空軍基地を近代的な民間空港に転用する工事が最終段階にある。 ただし、同空港の東側には小規模施設がありこの数年間は砲兵隊の展示や弾道ミサイル関連につかわれていたと同サイトは述べており、TEL輸送起立発射機の発射拠点が最近構築されている。 北朝鮮はどう地点を今後もテストに使うと同サイトは見ている。「北朝鮮が今後も同地点とHodo半島をともに実弾発射、ロケットやミサイルのテストに利用しそうだ。またカルマ空港は大々的に公表するイベントに、Hodo施設は通常の訓練やテストに使うのだろう」 6月22日に北朝鮮はムスダンIRBM二発を東海岸から発射している。一発は失敗したが、二発目が北朝鮮のムスダンで最も成功した飛翔をし、高度1,000キロへ到達し400キロ離れた地点へ到達している。■

AI搭載無人機に手も足も出ない戦闘機パイロット:シミュレーターの世界は現実になるのか

記事にある PSIBERNETIX(サイバーネティックスと呼ぶんでしょうね)はシンシナティ大卒業生のようです。オハイオ州は空軍との関係も深いのでしょう。AIが進化すれば養成に何億円もかかるパイロットが失業するとの恐れで米海軍の現職パイロットは一致団結して無人機の導入を阻止したのでしょうが、空軍はどうなのでしょうか。さらに航空自衛隊は?日本ではまだヒトの優位性を信じる向きが多いのでしょうね。 Artificial Intelligence Drone Defeats Fighter Pilot: The Future? By COLIN CLARK  on August 08, 2016 at 4:01 AM http://breakingdefense.com/2016/08/artificial-intelligence-drone-defeats-fighter-pilot-the-future/   退役米空軍大佐ジーン・リーがフライトシミュレーターで人工知能と対戦している 。 民間企業 、 米空軍 、 シンシナティ大学が連携してAIを開発した 。 写真 UCMagazine ペンタゴン関係者の興味を引くこと必至のペーパーで一民間会社が人工知能を使った無人機が有人操縦機を繰り返し、かつ確実に「打ち負かす」結果を空軍研究所 (AFRL)のシミュレーションで得たと発表している。 豊かな経験を持つ元空軍のジーン・リーが何度も試したが一度も撃墜できず、「毎回敵軍に撃墜された」という。ミサイル交戦は視程外距離で行われた。 「こちらの意図は読まれていたようで飛行中の変化やミサイルに即座に反応していました。こちらの発射したミサイルをどうかわすかを理解してました」と2011年まで航空戦闘軍団でF-35A、F-22、グローバルホークを担当していたリーはシンシナティ大学学内誌に述べている。 ソフトウェアALPHAを開発したPSIBERNETIXは小企業で、ソフトウェアの性能のカギはアクションの速さだという。同社はヒトの意思決定サイクルに対抗する際の人工知能の従来の限界を克服したようだ。つまり膨大な量のデータを各種センサーから受け取り、処理の上、すばやく決定することだ。同社CEOのニコラス・アーンストが開発した「ファジーロジ

★2030年代に空母は無用の長物になるのか

海軍航空戦力の将来像がピンチという話題の続編です。なるほどこれだけの巨費をかけながら期待するような攻撃力を加えられないのなら空母は不要だ、というわけですか。短絡気味ではありますが、確かに10万トンの巨艦はかつての戦艦と同様に予算ばかり食う存在になっているのでしょうか。そこに空母=ステータスシンボルと勘違いなことを考える国があらわれているわけですが。 We go to war so you don’t have to 共用基地パール・ハーバーに到着したUSS ジョン・C・ステニスAugust 2016. U.S. Navy photo Aircraft Carriers Could Be Obsolete in the 2030s Even With F-35s That is, if flattops continue to lack long-range strike capabilities by DAVE MAJUMDAR https://warisboring.com/aircraft-carriers-could-be-obsolete-in-the-2030s-even-with-f-35s-ea883b0f509f#.2szz1ikd5 ハイエンド戦の初日にもし米海軍に空母航空隊投入するつもりがない、あるいは投入できないとしたら、納税者の130億ドルもの巨費を投じたフォード級空母の意味がなくなってしまうではないか。 ワシントンの海軍関係アナリストたちがこう問いかけており、海軍には選択肢が多数あると強調し、ステルス長距離無人攻撃機や潜水艦部隊の増強もそのひとつだとする。 だが現行のボーイングF/A-18ホーネット中心の航空戦力は航続距離が短く、2030年代には適応できなくなる。たとえ若干長距離のロッキード・マーティンF-35C共用打撃戦闘機が加わったとしても。 「開戦初日に空母がA2/AD内で有効な攻撃ミッションを実施できないのなら130億ドルで何が手に入ったと言えるのでしょうか」と新アメリカ安全保障センターのジェリー・ヘンドリックスが The National Interest 取材で述べている。 「こんな主張をする人がいますよ。『一日目にできる仕事はない』というのなら、値段にあった仕事

歴史に残る機体⑧ メッサーシュミットBf 110「駆逐機」はコンセプト陳腐化の体現

Nazi Germany's Failed Menace in the Air: The Bf 110 'Destroyer' A smart design that quickly went out of date. Michael Peck July 29, 2016 http://nationalinterest.org/feature/nazi-germanys-failed-menace-the-air-the-bf-110-destroyer-17185 1930年代中頃のナチ・ドイツには一つ問題があった。双発中型爆撃機ハインケルHe-111などの行動半径が1,500マイルほどであるのに対し、単発戦闘機のメッサーシュミットBf-109は400マイルの行動半径しかなかった。(大戦中に燃料増槽を付ける) 1939年以前の航空力信奉者は「爆撃機は必ず敵防空網を突破できる」と信じていたが、ドイツは爆撃機にま離陸から帰投まで護衛の必要を感じていた。 解決策がメッセーシュミットBf-110、双発戦闘機で外観は小型爆撃機そのものだった。航続距離1,500マイルを初期型で実現し、単発戦闘機より重装備で機関砲4門、機関銃4丁までを搭載し前方を射撃したほか、後部機銃一丁で背後の敵機を排除する構想だった。当時としては画期的な時速350マイルを実現したBf-110は第二次大戦初期の戦闘機の大部分より高速だった。 だが戦闘機の設計ではすべてが代償なしに手に入るわけではない。燃料をそれだけ搭載するため機体は大型化し大重量となった。大型で重い機体にはエンジン二基とプロペラ二組が必要となるのでこれも重量増になった。その結果、Bf 110の重量は4トンとBf 109の二倍以上になった。 この大型戦闘機は駆逐機と呼ばれ、ドイツが重視した重戦闘機の象徴となった。搭乗員はドイツ空軍でエリート扱いで1確かに939年まではその地位にふさわしかった。相手が時速230マイルのポーランド複葉機や護衛なしの英軍爆撃機だったためだ。 そこにバトルオブブリテンが始まる。1940年夏までドイツ空軍は地上部隊支援がほとんどでポーランド、フランスで防備の薄い敵相手にBf 109の援護範囲で十分だった。戦略爆撃任務として英国内陸部へフランス

☆中国空母三番艦からカタパルト方式を採用か

なるほどスキージャンプ方式では機材を空中に送り出すのに時間がかかって仕方ありませんし、カタパルト方式にはかなわないと判断したようですね。ただ各艦が異なる仕様となると運用上面倒ですね。空母建造が二隻で終わるかどうかですが、後続艦が初期三隻の運用経験から決定的な仕様になるはずで、そう考えると中国の空母で文法が完成するのはもう少し先のようですね。 China's third aircraft carrier likely to be fitted with catapults Andrew Tate, London - IHS Jane's Defence Weekly 04 August 2016 http://www.janes.com/article/62780/china-s-third-aircraft-carrier-likely-to-be-fitted-with-catapults 001A型空母の建造中写真からスキージャンプ方式を採用し、短距離陸運用を狙っているのががわかる。. Source: Via sinodefenceforum.com 中国国内のフォーラムに出た写真から湖北省武漢にある空母実物大模型が改修を受けたと判明した。 改修の背景には国産初の空母001A型一号艦(大連で建造中)と次号艦002型とで相違点があるようだ。 実物大模型ではスキージャンプが取り外され、今後建造される三号艦がカタパルトを搭載するとの観測を強めている。 空母三番艦の建造は江南造船Jiangnanの長興島造船所Changxingdao shipyardで行うと予想されるが現在まで船体建造が始まった様子はなく、モジュラー部の製造が始まっているとの観測がある。 艦載戦闘機J-15の運用を支援するHuangdicun空軍基地でカタパルト施設の建設が2015年に始まったのが衛星画像で確認されている。これもカタパルト発艦、拘束フック着艦方式の運用が次期空母に採用される証拠だという。 同空軍基地に蒸気動力方式と電磁式のカタパルトが据え付けられている。両方式から最終案を絞り込むt、まだ結論が出ていないようだ。 大連で建造中の001A型空母の非公式写真を見ると一番艦遼寧と同様のスキージャンプがわかる。

★★生産再開するTu-160M2ブラックジャックのここに注目

THE BUZZ What Makes Russia’s New Tu-160M2 Blackjack Supersonic Bomber Special Dave Majumdar August 4, 2016 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/what-makes-russias-new-tu-160m2-blackjack-supersonic-bomber-17252 ロシアの新型ツボレフTu-160M2ブラックジャック超音速戦略爆撃機が2018年末に初飛行する見込みで、本格生産が2021年に始まる。原型たるブラックジャックは少数生産のままソ連崩壊の1991年で生産終了していた。 「 Tu-160M2初号機は2018年末に初飛行し 、 本生産は2021年開始の見込み』とヴィクトール・ボンダレフ上級大将が国営通信RIAノーヴォスティで語っている 。 今回の大日程はこれまでのロシア政府発表と微妙に異なり、以前は初飛行2019年、本生産開始は2023年としていた。現下の経済情勢でロシア政府が予算を確保したことから同機がロシア戦略爆撃機の中核とみなされていることがわかる。 Tu-160M2は全く別の機体と言ってよい。新型機のミッションシステムは更新されエンジンはクズネツォフNK-32アフターバーナー付きターボファンの性能改修型だ。ロシアは同型機をおよそ50機調達するとしているが、原型のTu-160が16機あり、これも改修を受けるかは不明。 ロシア空軍の用兵思想は米空軍と異なり、敵防空網突破を大々的に行うことは想定していない。Tu-160はマッハ2でスタンドオフ兵器の発射地点へ急行する。ステルス性は重視されていない。 だがTu-160M2は長く供用中のTu-95ベアを更新機体にならないようだ。両機種は今後も併用される。「B-52HとB-1Bのように共存するでしょう」とマイケル・カフマン(CNAコーポレーション、ロシア軍事問題研究員)は述べる。「それぞれ代替できない機種で、Tu-160がTu-95の後継機種という説には納得できませんね」 そうなるとB-52同様にTu-95も今後も長く供用されそうだ。「Tu-95の完全退役は20年ほど先でしょう。パイ