スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

★ここまでわかったLRSB、でもまだ大部分は秘匿のまま

USAF's Secret Bomber: What We Do And Don’t Know Air Force hints at a solid plan to procure a new stealthy bomber, but details remain shrouded in secrecy Sep 10, 2015 Amy Butler | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/usafs-secret-bomber-what-we-do-and-don-t-know 総額800億ドルともいわれる新型爆撃機の選定結果発表が近づく中で知らされていることが知らされていないことより少ないのはやむを得ないのだろうか。 長距離打撃爆撃機(LRSB)と呼ばれる同機に要求される航続距離、ペイロード、最高速度については知らされていない。また同機が軍の他装備とネットワークでどこまで結ばれるのかも知らされていない。エンジンの数も知らされていない。また重量30,000-lb.の大型貫通爆弾を運用できるのかも知らされていない。なお、B-2はこの運用が可能だ。こういった点が設計を決定してくる。つまり同機がどんな外観になるのか誰もわからないままで、わかっているのはステルス性の機体となり、B-2に似た三角翼になるのか、もっと変わった形になるのかもしれないという点だけだ。 わかっているのは新型ステルス技術が応用され、F-35を超えたステルス性能、残存性、生産のしやすさ、保守点検の容易さが実現することだ。また最新鋭の推進力、防御能力、通信技術に加え製造技術でも全米から最良の部分が集められることだ。 空軍によるブリーフィング(9月1日)では内容が慎重に統制されていたため、結局のところ同機の調達手順でわかったことはごくわずかだ。というよりも空軍が開示したい情報だけだ。関係者からは迅速戦力実現室(RCO)が関与し、通常の調達部門ではないとの説明は出ていた。ただし空軍によるブリーフィングではRCOの活用は従来型の調達部門を低く見ていることではないとの説明があった。鍵となる技術(その内容はまだ公開されていない)の選定、開発、統合のなため必

★F-35>現状と展望 完全な機体はまだ一機もない

プロジェクト管理の視点でF-35の規模は大きすぎたのでしょうか。管理そのものがことごとく難航してきたのがF-35の歴史なのですが、これだけ自信に満ちた展望を公表するボグデン中将はどんな心情なのか、本音を聞きたいところです。とはいえ現室長になってプロジェクトがいい方向に進んできたのも事実ですが。単に機材だけでなく、インフラまで相当の規模の投資が必要だということですね。そして完全な機体はいつまでたっても存在しないのがF-35なのかもしれませんね。よく言えば進化しつづけるのでしょう。 F-35: Now For The (Next) Hard Part, Says Bogdan By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on September 09, 2015 at 5:30 PM http://breakingdefense.com/2015/09/f-35-now-for-the-next-hard-part-says-bogdan/feed/ NATIONAL PRESS CLUB: ペンタゴン史上最大規模の調達事業で良いニュースは困難な初期段階がほぼ完了したこと。悪いニュースはまだ難関が待ち構えていることだ。 「時間をとられたが着実にF-35事業は進展している。加速・拡大曲面に入った」とクリス・ボグデン中将が事業統括担当官(PEO)の立場でF-35事業をこう評している。20年に渡る高い水準の技術を導入する困難な開発段階は500億ドル近くを費やして2017年に完了する。次の課題は大量生産と世界各地に展開する機材の維持管理で、種類は異なるが本質的に困難ではない。 「生産規模を3年で3倍、配備数も3倍にする」とボグデン中将はいい、年間生産を40機から120機に引き上げる。「これが達成できれば息がつける」 「最大の心配は供給体制だ」とボグデンは言い、生産規模が拡大すれば納入業者も生産を拡大する必要があるが、配備機数も増えれば同じ業者は予備部品を追加生産する必要があるのだ。双方の需要が一度に増える。多く生産すれば、多く配備されればその分だけ補給保全修理活動も増えるということだ。 このため浮上するのが短期的な課題だ。F-35の完成済み機体には何らかの改修が全機で必要だ。なかでも3Fソフトウエアパッケージが重要だ

☆★★T-X>ボーイング案の初公開が近づく、F-15仕様変更提案も

T-Xでボーイングがどんな設計をしているのかが注目です。ダークホースは運航費用を大幅に下げるスコーピオンだと思うのですが。一方、F-15の方はミサイルを大量に搭載して敵の数を減らす発想ですね。モデル末期で何か哀れさも感じさせるのですが、こちらのほうが注目かもしれません。来週まで待ちましょう。 Boeing To Provide First Glimpse of T-X at Conference By Aaron Mehta 10:04 p.m. EDT September 9, 2015 Aerospace Giant Also To Unveil New F-15 Configuration at Air Force Association http://www.defensenews.com/story/defense/policy-budget/industry/2015/09/09/boeing--provide-first-glimpse--t-x--conference/71979416/ ST. LOUIS — ボーイング は来週に開催される空軍協会年次総会でT-X次期練習機の概要を初公開するとみられるが、観覧は一部に限られる。 同社はT-X試作機のモデルをトレーラーで会場に持込む。設計は サーブ との共同作業。年次総会はメリーランド州ナショナルハーバーで開かれる。. あわせてF-15の新諸元も紹介するだろう。空対空兵装の搭載数を16発に増やす。 T-Xを見ることができるのは招待者のみでボーイング関係者によると同社ブースで公開予定はないという。つまり同機の諸元はひきつづき固く秘匿されるということだ。 見ることを許される一人がアシュ・カーター国防長官でボーイングノセントルイス事業所で事業概要の説明を受けている。 設計案から漏れ伝わる内容が少なく、ボーイングは「完全新設計」で米空軍の要求に応じた練習機を作るとだけ言われている。 設計案はサーブのグリペン戦闘機の焼き直しではないとの関係者発言が出ている。ボーイングは今年末に新型練習機の初飛行が実現するとほのめかしているが、公式発言ではない。 ボーイングのファントムワークスで開発戦略をひきいるスチュ・ヴォボリルは9日水曜日に報道

★英が導入するゼファー太陽光UAVはすごい

UK MoD To Acquire High-Flying Zephyr 8 UAVs By Andrew Chuter 1:22 p.m. EDT September 9, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/isr/2015/09/09/uk-mod-acquire-high-flying-zephyr-8-uavs/71932756/ (Photo: Airbus Space and Defence) LONDON — 英国防省は太陽光発電で高高度飛行可能なUAVを3機をエアバスから調達する。 ゼファー8はエアバス・ディフェンス・アンド・スペースが製造し高度約7万フィートで三ヶ月連続滞空する性能があり、軍当局は連続監視あるいは通信中継機能が衛星や有人機の数分の一の費用で実現する。 英軍は同機を作戦能力実証の一環として2機を同時飛行させると同社でゼファー事業開発を率いるスティーヴ・ホイットビーが報道陣に明らかにした。 同社は国防省と覚書を交わしており、商談の最終段階にあるという。 エアバスは同機を高高度擬似衛星 High Altitude Pseudo-Satellites と呼称し、15ないし18ヶ月後に納入を完了する。英軍はすでにゼファーの小型版で飛行テストを実施済みだ。 ゼファーは14日間の連続飛行記録があり、ホイットビーによると太陽光動力の他機より性能をはるかにしのぐ。 ゼファー8は翼巾28メートルに太陽光電池を搭載しプロペラ2基を回転させるもので、来年夏に初飛行する。偵察あるいは通信用ペイロードは5キロ。だが同機を上回る大きさと性能のゼファー9の設計が始まっており、二年半後に飛行可能とエアバスは説明している。 英国防省はゼファーはISTAR機材の更新用に導入する。ホイットビーによれば国防安全保障分野での応用には英国以外も関心を示しているという。 シンガポールと共同でゼファーの運用可能性を検討している。またゼファー用のレーダー開発も共同で検討している。ゼファーの通信能力に着目したドイツ軍・警察当局とも検討をしており、米国防総省他機関とも将来の活用方法を検討している。 ゼファーの開発元は英企業Qin

★中国元級潜水艦の性能、運用思想を推測する

ソ連時代のように現代の中国装備を限られた情報から性能や運用想定を推測する仕事が重要になってきました。中国語の壁のため西側は情報に振り回されている観があります。日本でも似たようなものですが、文化的な近似性を活かして日本ならではの情報解析ができるといいですね。その場合に必要なのが下の著者のような深い専門知識に基づいた観測です。おそらくONI海軍情報部にもパイプがある著者と思われますが、論理的に展開していく様は非常に参考になりますね。それにしても日中がそれぞれ大型通常型潜水艦を整備しているのはヨーロッパからは理解できないでしょうね。 Essay: Inside the Design of China’s Yuan-class Submarine By: Capt. Christopher P. Carlson, USN (Retired) August 31, 2015 2:13 PM • Updated: August 31, 2015 5:39 PM http://news.usni.org/2015/08/31/essay-inside-the-design-of-chinas-yuan-class-submarine 人民解放軍海軍(PLAN)の元級潜水艦 伸張めざましい中国の潜水艦部隊は真剣な検証と議論にふさわしい対象だ。議論は政策決定者のみならず一般市民にも有益で、その際は健全な分析を元に正確な事実を議論すべきだ。ただ残念なことに英語による人民解放軍海軍(PLAN)報道ではその両方が欠けている。直近のUSNI Newsでもこの傾向が見られる。ヘンリー・ホルストはタイプ039A/B元級潜水艦は「対艦巡航ミサイル(ASCM)を搭載し、長時間潜姿を隠すことができ、アクセスが困難な浅海で潜むことができる」と書いている。 ホルストは元級が大気非依存型出力(AIP)を搭載し、長距離ASCM発射能力を有するので沿海部の浅海域作戦に適しているとする。タイプ039A/Bが優れた対艦戦用の潜水艦であることは著者も同意するが、上記記事のポイントはデータの読み間違いによる誤解だ。本稿では同記事の誤謬を検証し、タイプ039A/B元級潜水艦は実は深海作戦用でPLANの海洋戦略では本国に近い海域で積極防衛を実施する手段だと指摘する。また同艦は台

イタリア製F-35が初飛行を実施しました

一足先に業務を開始しているイタリアのFACOから1号機が初飛行したというニュースです。この例によれば小牧にできるといわれる日本のFACOでも三菱重工がロッキードと共同運営することになるのでしょうか。保安体制が課題といわれるので、完成しても秘密のベールに覆われるのでしょう。F-35は50年以上も供用されるとのことなのでFACOの存在は大きいと思います。 F-35 Soars Over Italy, First Time Outside the US By Tom Kington 12 p.m. EDT September 8, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/2015/09/08/f-35-soars-over-italy-first-time-outside-us/71866044/ (Photo: Lockheed Martin) ROME — 米国外で生産された初のF-35が9月7日にイタリア・カメリ空軍基地で初飛行した。同基地にJSF組み立て工場が設置されている。 機体はAL-1と呼称され、1時間22分の飛行をカメリ最終組立点検ライン施設(FACO)から行った。同施設はイタリア政府が所有し、 アレニア・アエルマッキ と ロッキード・マーティン が運用している。 同機は年末までにイタリア空軍に納入された後、大西洋を横断しルーク空軍基地(アリゾナ)でイタリア空軍パイロットの養成に使用される。 カメリFACOは唯一の米国外施設で、ヨーロッパのJSF各機の保守点検業務でハブとなる。 イタリアは90機導入を計画し、その1号機AL-1は3月にラインで完成し、エンジン始動が6月に開始されていた。 6月時点でロッキード・マーティン関係者は初飛行を10月上旬としていたが、一ヶ月早まった。 イタリアはF-35A合計8機を発注ずみで、うち三機は低率初期生産ロット6号から調達し、LRIP 7からも3機、LRIP 8から2機となる。2020年までに38機を発注する。 イタリア向けF-35Aで最初の6機がそろうのは2016年10月の予定。さらに2017年と18年に各4機が納入され、2019年には7機、2020年に13機となる。 2019年には生産ラインで初のオ

★イスラエル>F-35導入を周到に準備中 機体改装も視野へ B型導入も?

いつもながらイスラエルの論理、行動様式には感心しますが、すでにF-35に愛称をつけただけでなく、段階的に同機を導入することで交渉力をつけ、一方で国産装備との親和性を確保すべく改装も検討し、いざという際を想定して機体整備実施でのルール除外で予め合意を得ておく、さらにもっと大変な事態を想定してB型の導入も検討している...すごい。F-35によるイラン攻撃が起こらないといいのですが、イランの先制攻撃を受けた後の報復としてF-35をステルス性をかなぐり捨てても怒れる翼として使用する想定のようなので、来年以降に同機が実際にイスラエルに導入されれば中東で抑止力として働くでしょうね。では日本の場合はどうでしょうか。今後の進展に期待しましょう。しかしF-35を55年間も運用するとは想像しにくいですね。 Eyeing Iran, Israel Readies for Stealth Strike Fighter By Barbara Opall - Rome  4:11 p.m. EDT September 5, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/strike/2015/09/05/eyeing-iran-israel-readies-stealth-strike-fighter/71608464/ TEL AVIV — イラン他の仮想敵を念頭に、強固な防空体制の突破を狙うイスラエルはF-35アディールAdir (ヘブライ語で強者の意味)ステルス戦闘機の導入(2017年)に備え準備を進めている。 最初の2機がイスラエルに到着するとイスラエル空軍(IAF)のゴールデン・イーグル飛行隊(ネゲヴ砂漠のネヴァティム空軍基地)に編入される。 2017年までに初期作戦能力(IOC)を獲得する想定で作業が同時に進行している。イスラエルは米政府支援でスムーズな運用開始を期待している。 「同機が実現するステルス性その他高性能は明らかだ」とIAF関係者がDefense Newsに語っている。これはイランが供与を受けると言われるロシア製S300などを使った高度の防空体制を前提にした質問への答え。 「敵に攻撃を加える可能性は十分にあり、かつ実現可能だ」とE少佐は語る。少佐はアディ