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アフガニスタンへ米海兵隊増派、戦略案見直しも

米海兵隊がアフガニスタンのヘルマンド地方で活動を再開した。 Source: USMC Marines return to Helmand as Pentagon relooks Afghan war plans 海兵隊がヘルマンドに復帰、ペンタゴンはアフガン戦方針を見直し中 Daniel Wasserbly, Washington, DC - IHS Jane's Defence Weekly 02 May 2017    米海兵隊がアフガニスタンのヘルマンド省に戻ってきた。ペンタゴンはさらに数千名を追加派遣し16年たっても決着がつかない戦闘に投入する検討中。アフガン軍部隊は相当の死傷者を出している。 米海兵隊(USMC)はオバマ政権下で20千名をヘルマンド省に投入しタリバンにより同省が掌握されるのを防ごうとした。2014年にも治安維持のため再派遣されている。だが4月29日に300名がキャンプ・ショラブに戻りアフガン陸軍第215部隊に加わった。現地部隊だけでは治安が維持できていない。海兵隊再派遣は2017年1月にオバマ政権が決定していた。 米国防関係者は数千名の追加派遣を検討中で国防長官ジム・マティスが2月に示唆していた新戦略方針を展開する。 今回の動きは米司令官から繰り返しアフガニスタン戦況が「行き詰まり」と述べ、NATOと米国が支援するアフガニスタン政府とタリバン他反乱勢力の関係を指してたあとに出てきた。 さらに米アフガン再建事業特別監査官Special Inspector General for Afghan Reconstruction's (SIGAR)の最新報告書が4月30日に公表され、アフガン国土防衛治安維持部隊(ANDSF)は治安維持に苦労中のままと指摘があった。 SIGARは在アフガニスタン米軍部隊(USFOR-A)の統計を使い、ANDSFが「ショッキングなまで高い」死傷者数(戦死807名、負傷1,328名)が今年1月1日から2月14日の間だけでも発生したと述べる。死傷者の主な原因は銃撃戦だ。 USFOR-Aは「アフガン政府支配地域と反乱分子支配地域はともにこの四半期で増加したが、両者勢力が拮抗した地域は減っている」とまとめている。アフガニスタン政府は「かろうじて

★★歴史に残らなかった機体(8)ヴォートF-8スーパークルセイダー

The F-8 Super Crusader: The Hot Navy Fighter that Almost Replaced the F-4 Phantom  F-8スーパークルセイダーは米海軍がF-4ファントムの代わりに採用寸前までいった Michael Peck April 30, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/the-f-8-super-crusader-the-hot-navy-fighter-almost-replaced-20405 もし事情が事情なら冷戦時の米海軍トップ戦闘機はF-4ファントムの代わりにF-8クルセイダーになっていたはずだ。 北ベトナム上空でMiGを次々と撃墜したあのクルセイダーではない。F8Uを大型化しもっと強力にしたXF8U-3だった。 クルセイダーIIIはメーカーのチャンス・ヴォートが海軍が採用したクルセイダーIおよびIIに続き開発した。名前がややこしいがクルセイダーIIIは大型機で以前の型と別の機体といってよい。 スーパークルセイダーは1958年6月に初飛行した。「ダッシュIIIの全般的性能はずば抜けていた」と航空記者スティーブ・ペイスがクルセイダーの歴史をまとめた著書で述べている。「ダッシュIIIの公式最高速度記録はマッハ2.39で、マッハ2.6も無理ではないと見られていた。当時はマッハ3も実現可能との意見もあった。スーパークルセイダーはマッハ2.2の連続飛行を高度68千フィートで実現した。6-G操縦能力があり5.5G旋回をマッハ2.2で行えた。同機は単発機で世界唯一のマッハ2.4を実現した」 スーパークルセイダーは以前のクルセイダーといろいろ違う点がある。エンジンはJT-4ターボジェットに換装され出力が増え高速で上昇率、最高高度が伸びた。全天候性能、航続距離の拡大、飛行制御性能の拡張、操縦性の改良とならび引き込み式の腹部安定板二枚を追加した。チャンス・ヴォートは尾部にロケットエンジンの追加で加速力を増やす提案までしていた。 皮肉にもファントムはヴィエトナムでは性能不足の扱いだった。機関砲を内蔵せず、初期の空対空ミサイルは信頼性に欠けていたからだ。これに対してクルセイダーIおよびII型は機

★次期コンパスコールは商用機ベースで2020年代末登場。それまでEC-130H供用を続ける。

日本でもC-130Hが供用中ですが.... A new Compass Call: The Air Force is replacing its Vietnam-era electronic warfare planes By: Stephen Losey, May 4, 2017 (Photo Credit: Stephen Losey/Staff) https://www.airforcetimes.com/articles/a-new-compass-call-the-air-force-is-replacing-its-vietnam-era-electronic-warfare-planes 知名度が低いが対イスラム国で最重要装備品といえるのがEC-130Hコンパスコールで、複雑な通信妨害装備を老朽貨物機に詰めこんでいる。 十数年かけてコンパスコールに新しい生命が吹き込まれる。2029年末までに米空軍はEC-130Hの搭載装備品を新型機材10機に移植する。新機材はEC-Xと呼ばれる。 現在15機あるEC-130H各機は数十年の機齢で老朽化が目立つ。第386派遣飛行隊が中東に展開中だが運用機材は1973年調達が一機、もう一機は1964年初飛行の機体だ。EC-130Hは1983年に開発開始され、旧型C-130を利用している。 各機は米軍の主要作戦に毎回投入されてきた。コソボ、ハイチ、パナマ、リビア、イラク、セルビア、アフガニスタンとつづき、2004年から米中央軍を支援している。コンパスコールは毎日飛んでISIS戦闘員間の通信妨害により連合軍のイラク軍支援で有効手段となっている。 「交信できなければ戦闘もできない。極めて単純です」とジョシュ・コスロフ中佐(第43遠征電子戦闘飛行隊司令)が今年1月に386隊の本拠地で語っている。「われわれの仕事はダーイシュ通信網を大規模かく乱することです」ダーイシュはISISをアラブ世界で軽蔑的に呼ぶ呼称である。 だが機齢四十年、五十年になる機体を中東のような過酷な状況で集中的に飛ばすのは相当困難な仕事だ。 ジョン・カリム中尉は第43隊で整備員34名を統括し機齢だけが「理由でなく故障が多くなっている」という。コンパスコール各機では構造上の定期点検の必要があり、

★★中国の将来を完全に変えた炒飯調理とナパーム空爆

今日の中国が一歩間違えば北朝鮮同様になっていた可能性があるということですね。しかし朝鮮民族は悲運に苦しめられており、二国がちがう道筋についたことが歴史の大きなわかれめであったことがわかります。しかし歴史を都合の良い形に平気で塗り替える、信じ込む傾向は両国で似ていますね。 Egg Fried Rice and an Air Strike Altered China’s History玉子炒飯と空爆が中国の歴史を永久に変えた A U.S. bombing run wiped out Mao Zedong's dynasty when his son was cooking breakfast 米軍爆撃が毛沢東の世襲の夢を奪った。息子は朝食を作っていた May 7, 2017 Sebastien Roblin https://warisboring.com/egg-fried-rice-and-an-air-strike-possibly-altered-chinas-history/ 前途有望な若者が戦争で馬鹿げた形で生命を奪われる例は多い。これは北朝鮮も高く称賛する人物の死で中国の将来が変わってしまったという話だ。 彭徳懐 Peng Dehuai 将軍の新任書記に妙な点があると杨迪 Yang Di 将軍が気付いた。若い将校はロシア語通訳官のくせに幕僚会議の途中で口をさしはさむだけでなく 梁興初 Liang Xingchu第38軍団司令官に戦術の指導までしていた。そこまでやっても 彭徳懐(人民解放軍朝鮮志願部隊総司令官)は何ら叱責しない。彭徳懐が中国将棋で一度打った手を取り消す悪癖を示すと通訳官がいら立ちを隠さない態度を見せた。 楊は直属の上司Ding Ganru将軍に若者の行いに不満を伝えたところ、つまらないことは言うなと止められた。後になって、楊も事実を知った。書記官は毛岸英Mao Anying、毛主席の実子で中国のトップを約束された人物だった。 ソ連へ 毛岸英の出自で母親の 楊開慧 Yang Kaihuiは避けて通れない。 楊開慧の父は毛沢東を同じ湖南出身者として助けた。毛沢東は楊開慧の美貌と政治思想にひかれ、ふたりは1920年に結婚し長沙で所帯を持つ。実は楊は毛沢東の四人の妻のうち二番目で最

★★★トマホーク巡航ミサイルを日本が導入検討へ

なるほどイージスアショア導入はトマホーク導入も視野に入れていたのですね。ここで役所的にイージスアショアをまず導入してから、トマホークをとプログラム的に考えては時間ばかり消費します。かといって専守防衛の域を出る装備だと感情的な反対ばかり出ても困まります。これまで軍事面の情報、思考は無視してきたツケでしょうか。反対党には日本国防のあるべき姿で考えてもらいたいのですが、きっとどこかの誰かが「北朝鮮先制攻撃手段」だとレッテルを貼ってくるのでしょうね。成熟した議論を期待しつつ、早期の導入を願います。 DOD Japan May Buy Tomahawks For Retaliatory Strikes On North Korean Missile Sites  日本が北朝鮮ミサイル発射施設への報復攻撃用に巡航ミサイルを導入する可能性が浮上 The system could be paired with the Aegis Ashore anti-ballistic missile system that Japan is also interested in acquiring. 日本が導入を検討中のイージスアショア弾道ミサイル迎撃システムと組み合わせが可能 BY TYLER ROGOWAY MAY 8, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/10057/japan-may-buy-tomahawks-for-retaliatory-strikes-on-north-korean-missile-sites 日本がイージスアショア導入を真剣に検討中と先週末に伝えたばかりだが、日本がトマホーク巡航ミサイルの導入も検討していることが明らかになった。スタンドオフ報復攻撃手段として北朝鮮のミサイル発射地点を攻撃する想定だ。日本の戦略状況を見ると完璧な選択の観があるが、「専守防衛」という日本のとってきた姿勢から大きな変化となる。 日本政府上層部に出回っている緊急提案では弾道ミサイル迎撃だけでは不十分で北朝鮮のミサイル発射能力自体を反撃対象とすべきとの意見だ。ここでスタンドオフ対地攻撃ミサイルの存在が浮上する。いったんミサイルが発射されれば、日本はトマホークの牙でミサイル発射地点、

★F-35Aから操縦を開始する新世代パイロット養成を開始した米空軍

F-35でキャリアを始める新世代のパイロット養成を米空軍が開始しました。航空自衛隊ではこうはいかないでしょうね、導入機数が全く違いますからね。米空軍はF-35に相当の賭けをしているようですが、失望することのないよう祈るばかりです。 米空軍初のF-35AライトニングII基礎訓練課程学生パイロットがルーク空軍基地で2017年2月8日に初めて実機で空に飛んだ。B課程学生は経験豊かな第61戦闘飛行隊の教官パイロットが指導中で、課程を修了すれば初のF-35戦闘パイロットになる。 (Courtesy Photo via AF.mil) What It’s Like Training Brand-New Air Force Pilots on the F-35A 米空軍のF-35Aの新規パイロット養成課程の内容は POSTED BY: ORIANA PAWLYK MAY 4, 2017 https://www.defensetech.org/2017/05/04/what-its-like-training-brand-new-air-force-pilots-on-the-f-35a/ 米空軍は最若年パイロットを最新かつ最高水準の性能を有するF-35A共用打撃戦闘機で訓練している。 少尉から中尉六名がF-35の「B課程」つまり基礎操縦訓練をルーク空軍基地(アリゾナ州)で受講中だ。このパイロットたちはライトニングII以外の機材は経験がない。 「新規学生を他機の経験がないまま訓練すると効果が高いです。まっさらな素材でスポンジのように吸収が早いですからね。先を見越した戦術をすべて教えていきます」とイアン・オステリチャー大尉(第61戦闘飛行隊、B課程飛行教官)が言う。 「目標は生徒を訓練課程八か月に放り込み、戦闘準備をさせて実戦飛行隊を準備することです」とオステリチャー大尉はMilitary.com取材で答えている。 米空軍唯一のJSF実戦部隊はヒル空軍基地(ユタ州)にあり、同基地から8機がヨーロッパに移動し初の戦闘訓練展開中だ。 一年間の通常訓練を受けた新規パイロットは昨年12月にユタに移動し、基本システム、シミュレーション、武器取り扱い訓練で同機搭載のエイビオニクスを習熟した。2月に機体をはじめて飛行させた。 訓練

北朝鮮によるEMP攻撃は米国では可能性が低いが....

本当にそうでしょうか。20キロ半径の地域が被害を受けるのあれば、東京あるいはソウルの金融経済中心地を狙った攻撃で経済活動はマヒし交通通信機能も大きく傷つきます。自暴自棄になった北朝鮮が虎の子の核弾頭を高高度で爆発させない保証はないのでは。あくまでも米国が(今のところ)安全と言ってるにしか聞こえないのですが。 A North Korean Nuclear EMP Attack? … Unlikely 北朝鮮による核EMP攻撃の可能性は低い By Jack Liu 05 May 2017 http://38north.org/2017/05/jliu050517/ 北朝鮮が米国に向け電磁パルス(EMP)攻撃を実行するのではとの報道があり、直近のミサイル発射実験失敗もEMP攻撃の一環を示すと見る向きがある。ただし、北朝鮮によるEMP攻撃の可能性は薄い。もっと大型の核兵器とミサイル能力の向上がないと北米を攻撃できないからだ。 EMPの何を懸念すべきか 米国を狙ったEMP攻撃脅威の評価をまとめた委員会 [1] の報告書は以下述べている。 高高度での核爆発からEMP信号が発生し、広範囲な地域へ核爆発と同時に到達する。ブロードバンドで高振幅のEMPが精密電子装置を広範囲かつ長時間にわたり破損させ、米国社会の基盤たるインフラストラクチャーが破壊される。 パルス効果は精密なデバイスに直接入り、または送電系統にサージ電流として入る。 下図はEMPの三段階をE1からE3の形で時間による変化を一般化したものだ。 [2]  このうちE1段階の破壊効果が一番大きい。残りは最初の段階の100分の一程度の被害を生じさせる。 Figure 1. The three phases of an EMP threat. E1段階は非常に短いが強力な電磁場を生み、導体に高電圧を与える。装置の電圧限界を超えないど破損は発生しないが、非常に早く発生するため通常の保護装置でコンピューターや通信機器を守れない。ただし、この段階のEMPに対抗できる特殊保護装置の導入が進んでおり、重要装置をEMPから守ることは可能だ。 E1段階でガンマ放射線が核爆発後直後10ナノ秒(1ナノ秒は10億分の一秒)に大気中の原子から電子をはぎ取ることで発生する。