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★★★トマホーク巡航ミサイルを日本が導入検討へ



なるほどイージスアショア導入はトマホーク導入も視野に入れていたのですね。ここで役所的にイージスアショアをまず導入してから、トマホークをとプログラム的に考えては時間ばかり消費します。かといって専守防衛の域を出る装備だと感情的な反対ばかり出ても困まります。これまで軍事面の情報、思考は無視してきたツケでしょうか。反対党には日本国防のあるべき姿で考えてもらいたいのですが、きっとどこかの誰かが「北朝鮮先制攻撃手段」だとレッテルを貼ってくるのでしょうね。成熟した議論を期待しつつ、早期の導入を願います。

DOD

Japan May Buy Tomahawks For Retaliatory Strikes On North Korean Missile Sites 日本が北朝鮮ミサイル発射施設への報復攻撃用に巡航ミサイルを導入する可能性が浮上

The system could be paired with the Aegis Ashore anti-ballistic missile system that Japan is also interested in acquiring. 日本が導入を検討中のイージスアショア弾道ミサイル迎撃システムと組み合わせが可能

BY TYLER ROGOWAYMAY 8, 2017


  1. 日本がイージスアショア導入を真剣に検討中と先週末に伝えたばかりだが、日本がトマホーク巡航ミサイルの導入も検討していることが明らかになった。スタンドオフ報復攻撃手段として北朝鮮のミサイル発射地点を攻撃する想定だ。日本の戦略状況を見ると完璧な選択の観があるが、「専守防衛」という日本のとってきた姿勢から大きな変化となる。
  2. 日本政府上層部に出回っている緊急提案では弾道ミサイル迎撃だけでは不十分で北朝鮮のミサイル発射能力自体を反撃対象とすべきとの意見だ。ここでスタンドオフ対地攻撃ミサイルの存在が浮上する。いったんミサイルが発射されれば、日本はトマホークの牙でミサイル発射地点、要員や支援施設を攻撃する。北朝鮮軍事指揮命令通信拠点も攻撃対象に加わるだろう。
マーク 41 VLSからのトマホーク発射の瞬間 USN
  1. 日本が攻撃兵器とみなされる装備を堂々と導入すれば、日本の軍事力増強を問題視する勢力の怒りを買うのは必至だ。イージスシステム水上艦のマーク41垂直発射管に装填されれば議論の火に油を注ぐことになりそうだ。導入が想定される艦は世界有数の戦力を有しており、日本から遠く離れた地点にも展開できる。トマホークの射程は1,000マイルあり日本は世界各地の陸上目標の多くも攻撃対象にできることになる。
  2. そこで対応策は日本国内の固定発射装置にミサイルを導入することだ。水上艦に導入すれば兵力投射となるためだ。これでミサイルを報復手段としてのみ投入する既定方針に合う。言い換えれば日本は先制攻撃は決して選択しないということだ。
  3. 日本がイージスアショアを陸上固定ミサイル防衛能力の手段として導入すれば一石二鳥だ。イージスアショアも同じマーク41垂直発射管VLSを流用しており、米海軍水上艦ではこれでBGM-109トマホークを運用している。米海軍の駆逐艦巡洋艦と同様に日本もトマホークをイージスアショア施設で運用すればよい。
  4. 戦術版トマホークの最新型は通称「Tac-Tom]で飛翔中に攻撃目標を再設定可能なうえ、滞空しながら敵目標攻撃命令を待つことができる。移動目標の攻撃も可能だ。弾道ミサイルがTEL輸送起立発射装備で運用された場合に有望な攻撃能力になる。
  5. 日本本土から北朝鮮国境までは一番近くで310マイルなのでTac-TomにはTELが活動している地点やその他発射施設のある地区上空を十分な時間で滞空待機できる。パイロットを危険にさらすことなく、航空自衛隊の新型機、弾薬装備、訓練は不要だ。
  6. イージスアショアがなくても日本には陸上配備トマホークをスタンドアローンのマーク41VLSに指揮統制装備と組み合わせて配備は可能だ。独立運用でトマホークを運用することも四発搭載輸送起立発射装備の導入で可能だ。米陸軍ではトマホーク派生型のBGM-109Gグリフォンで同じ装備を導入していた。(中距離核兵器削減条約で現在は供用されていない) だがトマホークをイージスアショアに統合して運用するのが最大効果を上げながら、政治的に微妙な同装備の導入につながるのだろう。
BGM-109G Gryphon TEL DOD
  1. 抑止力としてトマホークを導入すれば日本は北朝鮮に対して自国防衛力と反撃力を同時に確保することが可能となる。北朝鮮には一層の圧力となり近隣国攻撃に慎重となり、日本海へミサイルを撃ち込むのも控えるようになるだろう。
  2. イージスアショアと組み合わせれば日本には完ぺきな選択となろう。巡航ミサイルがもっと高速かつ迅速に発射できれば北朝鮮のTELに有効に対抗できる。だがこのためには日本はきわめて正確な情報でミサイル発射地点を把握しなければ迅速な攻撃は不可能だ。このため衛星データで発射を探知し飛翔を追跡する能力が必要だが、これを有するのは米国のみだ。日本も独自に朝鮮半島を監視する同様の能力の衛星を打ち上げようとすれば非常に大きな予算措置が必要になる。
  3. マッハ2.5程度の飛翔速度が可能な巡航ミサイルがあれば日本本土から北朝鮮国境地帯には最短10分で到達可能となる。だが発射前にに敵の脅威内容を分類し指揮命令系統の認証を受ける間に北朝鮮のTELは移動しているだろう。またこの速度のミサイルだと距離、ペイロード、さらに滞空待機能力を犠牲にし、目標再設定能力も望めない。
  4. そうなるとトマホークは戦術、戦略両面での複雑な条件を解決する有効な選択肢になる。トマホーク単体では有事の際に北朝鮮によるミサイル攻撃続行能力を除去できないが、イージスアショアと組み合わせて有効な防衛力・抑止力をの同時に実現できる。同じ結論を安倍晋三政権が下すか見守りたい。■

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