なるほどイタリアのFACOは順調に作業を進めている模様です。対する小牧FACOでは一号機を組み立て中で今年中にロールアウト予定と聞いています。イタリアが119機分の作業があるのに対し小牧は38機というのはいかにも少ないですね。
Italy rolls out first F-35B assembled outside US米国外初のイタリアがF-35Bをロールアウト、米国外で初の同型完成機に
By: Tom Kington, May 5, 2017 (Photo Credit: Aeronautica Militare)
米国外で初の組立例となったF-35Bがイタリアで完成し、ロールアウト式典が同国将官を招き開催された。
- 同機BL-1は8月に初飛行し、イタリア国防省に11月引き渡すとロッキード・マーティンが発表。2018年にイタリア人パイロットがパタクセントリヴァー(メリーランド州)まで回送し「電磁環境証明」交付を受ける。同時に米国内でパイロット訓練に投入される。イタリア向けF-35B二号機の引き渡しは2018年11月予定。
- イタリア北部カメリ基地内に設置されたFACO最終組立て検査施設からF-35Aは7機が引き渡し済み。うち3機がイタリア南部アメンドーラ空軍基地で飛行中で残る4機はルーク空軍基地(アリゾナ)で訓練に投入中で飛行時間は合計100時間を超え、イタリア空軍のB-767給油機による空中給油も実施し、他にユーロファイター、M-346練習機、新導入のガルフストリーム空中早期警戒機とも一緒に飛んでいる。
- カメリから今年はアメンドーラに2機納入予定でうち一機が7月、残りは第四四半期引き渡しとなる。カメリ製のF-35Aが昨年2月に大西洋横断飛行をしたのも大きな出来事だった。
- カメリは米国外唯一のF-35B組み立てラインとなり30機をイタリア空軍・海軍向けに製造する。あわせてF-35Aはイタリア空軍向けに60機、オランダ空軍向けに29機を組み立てる。
- ロッキード・マーティンは同施設に800名を配置中だ。施設はイタリア政府が所有し運営はイタリア国営防衛企業レオナルドがロッキードと提携して行っている。
- 2014年にカメリ基地が米国防総省によりヨーロッパ地区向けF-35の重整備・修理・分解点検・改修作業施設に指定された。
- ここまでの成果が生まれている反面、イタリア航空宇宙産業団体会長ジュイド・クロセットは米国が「約束を破り」当初のイタリアで行うはずだった整備作業の多くを英国に移管したと非難している。
- F-35向け予算の支出がイタリア国内で微妙な政治問題になっている。2008年の世界的金融危機の影響をまだ抜けきらないイタリアで、与党民主党は同機事業で批判を浴び、来年上半期に総選挙が予定される中で同機の問題を取り上げたくない姿勢だ。■
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