目立たない存在ですが電子戦機材のEA-18Gや新型E-2Dの役割は大きいようです。さらにここにF-35Cが情報の受け渡し促進役で加わるとどういう効果が生まれるのかが注目でしょう。
Navy Electronic Jamming Aircraft Take Quiet Toll on ISIS
米海軍電子攻撃機はISISを静かに狩る
ABOARD THE USS GEORGE H.W. BUSH, Persian Gulf — 米海軍F/A-18スーパーホーネットがイスラム国をイラクとシリアで空爆する一方で、EA-18グラウラーは敵通信に加え無人機も妨害している可能性がある。
- 空母ブッシュは今年初めからISIS攻撃作戦で数多くの出撃基地となっているが、ホーネット飛行隊4個が絶えず飛んでいる。だがこの戦闘でカギとなるのがグラウラー飛行隊とE-2Cホークアイで、遠距離から脅威を探知するとともに空爆を調整する機能だ。
- この作戦を統括するのがケン・ホワイトセル大将(ブッシュ空母打撃群司令)だ。艦上での取材で提督はグラウラーの性能に期待し、民生用無人機が攻撃用途に転用されている現状で重要性が強まっていると述べた。
- 「自家製無人航空機あるいは通信販売の無線操縦型を見たことがあるでしょう。ISISは自家製爆弾で自爆攻撃を仕掛けている。ではこれにどう対抗すべきか。一番簡単なのは通信を妨害して飛行できなくすることだ」
- グラウラーは外観ではホーネットと区別がつきにくいが、翼端にALQ-99ジャミングポッドとALQ-218レーダー警戒受信機を装着する。グラウラーはホーネット編隊に随行することが通常だが、その本領がどう発揮されているかは見分けにくい。
- ホワイトセル提督は敵の通信妨害で電子戦用機材に一定の役割があると見ており、無人機の無線操縦から即席爆発装置の起動までの多様な用途に期待している。
- 「グラウラーのミッションは難易度が高い。効果が成果を上げたのかが見えないためだ」と述べている。
- 艦上にはターボプロップ双発のホークアイもあり、特徴的な円盤状の回転レーダーを上に乗せ、ISIS戦も4年目に入り任務内容に変化が生まれている。ブッシュが搭載する第124艦載早期警戒飛行隊の作戦士官によればホーネットがミッションで飛ぶ際はホークアイも飛んでいるという。地上部隊との通信を中継したり、重要な敵脅威を事前に把握して飛行隊を守る。士官はクライン大尉とのみしておく。保安上の理由から本名は明かせない。
- 「声を聴いて相手がわかる。どんな連中か知っている」とクラインはホーネット飛行隊のことを指した。「F/A-18が単独で敵地上空を勇敢に飛ぶ光景を思い浮かべる人が多い。だが実際は一緒に飛ぶ別の機体がいつもあり、それがわれわれだ」
- クラインは2014年にもこの地域に派遣されており、当時はISIS戦が始まったばかりでホークアイへの依存度は高く、指揮統制を与え地上部隊指揮官の言わんとすることを解釈してパイロットを助けていた。今や、地上戦管理の仕組みはもっと複雑になり、ホークアイへの依頼は減っている。同飛行隊は相変わらず多忙だが、重点は空母の防御と支援に移っている。
- 「前回の派遣時とは大違いです。前回は毎日が多忙で4時間の任務が終わると大変でした」とクラインは述べる。「でもホーネット飛行隊からすれば何かあれば頼りになる存在です。何かあればすぐ対応できる状態にしています」■
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