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ボーイングが新型極超音速スペースプレーン契約を獲得


ボーイングは長期間無人運航をして地球に帰ってきている謎の無人シャトルX-37で知見を有しており、今回の構想はX-37の延長という感じで契約受注は当然と言えば当然でしょう。まず国防用途のようですが、民間利用も開放されれば低費用と柔軟な打ち上げのパラダイムチェンジで低軌道上のビジネス活動にあらたな可能性が生まれますね。

Boeing beats out competitors to build hypersonic space plane

DARPA:極超音速スペースプレーン製造でボーイング案を選定

By: Jill Aitoro, May 24, 2017 (Photo Credit: DARPA)

国防高等研究プロジェクト庁DARPAがスペースプレーン試験機XS-1でボーイング案を選定した。極超音速機として低地球周回軌道に数日間活動する新しい構想だ。DARPAが5月24日に発表した。
「XS-1は従来型の航空機や打ち上げ機でなく言ってみれば二つを組みあわせ、打ち上げ費用を十分の一程度に下げて現在は必要とされる打ち上げ準備時間を短縮し必要なときに使えるようにする」とDARPAのジェス・スポネイブルが述べている。「ボーイングがXS-1のフェーズ1で進展を示していることをうれしく思い、今後も密接に協力しながら予算を確保したフェーズ2および3つまり機体製造と飛行段階に向かいたい」
XS-1は短期間で飛行可能となり低費用で宇宙空間に到達できる手段として宇宙機とジェット機の長所を組み合わせた構想だ。フェーズ1はコンセプト構築で三社が契約を交付され民間宇宙打ち上げ企業とタッグを組んだ。ボーイングはブルーオリジンと、メイステン・スペースシステムズXCORエアロスペースと、ノースロップ・グラマンヴァージンギャラクティックとそれぞれ連携した。
フェーズ2ではボーイングが技術実証機の設計、製造、試験を2019年にかけ実施する。まずエンジンの地上運転を10日間で10回行い飛行テスト前に推進系の有効性を確認する。フェーズ3の狙いはテスト飛行の12回ないし15回実施で2020年予定とする。うちフライト10回を10日以上内に行う目標があり、ペイロードなしでマッハ5程度の飛行からはじめ、マッハ10まで伸ばし、実証用のペイロード900ポンドを3,000ポンドまで増やし低地球周回軌道に乗せる。
DARPAはXS-1を再利用可能な無人機とし、大きさはビジネスジェット程度でロケット垂直打ち上げ方式で極超音速飛行を狙う。
「航空機同様に飛行しオンデマンドで宇宙空間に普通にアクセスする手段を実現するのは国防総省のニーズに答えるとともに将来の商用用途にも可能性を開く意義があります」(DARPAの戦術技術室長ブラッド・タウスレイ)■

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