北朝鮮攻撃に戦略爆撃機60機必要なら中国はどうなのでしょう。
実際には巡航ミサイルやサイバー攻撃もあり、有人爆撃機だけを投入するわけではありませんが。(B-21も最初から無人運用も想定している言われますが。)トランプ政権になり、ヒラリー等が提唱したソフトパワーは否定されており、軍にとってはまず予算上限の制限をとり、次に本当に必要な装備を遠慮なく要求できる環境づくりが可能になりつつあるようですね。一方、KC-46はさらに苦労しそうです。コンパスコールでも空軍が批判をうけていますが、裏にボーイングがあるといはいえ、議会には優秀なスタッフがついていますので相当の勉強をして議員が取り上げるわけです。ここは政権の脚を引っ張るため次から次に醜悪な話題を「でっち上げてもいい」と考える政党がはびこる日本との違いですね。
B-21 Bomber Boost? General Touts 165; KC-46 Still Late B-21爆撃機調達数は上方修正されるのか KC-46開発は依然遅れ気味
May 25, 2017 at 3:11 PM
WASHINGTON: B-21爆撃機は何機必要なのか。80機、100機、165機なのか。予算の制約と別に議会の予算配分もあり、米空軍調達部門トップはこの質問に慎重に答弁したが、空軍内から意外なヒントが出た。
- 機数は「最低100機」と高度機密事項の戦争実施案の検討内容を背景に、訓練、整備能力も考慮して答弁したのはアーノルド・バンチ中将で下院軍事委員会シーパワー・兵力投射小委員会でのことだ。
- 100機とこれまでも空軍が表明していた。B-21レイダー爆撃機は80機から100機必要という説明が先行していた。その時点でも機数は最低100機との説明だったが、本日、ジェリー・ハリス中将(戦略作戦立案担当参謀次長)がマイク・ギャラガー議員(共、ウィスコンシン)に「おそらく必要になるのは」165機だと戦争実施構想すべてを総合した結果として伝えている。
- ギャラガー議員は中将クラスを招いたパネル討論でミッチェル研究所の研究報告書(”US Bomber Force: Sized to Sustain an Asymmetric Advantage for America” )に触れ、ロシア戦では258機、イラン戦では103機、北朝鮮向けに60機が必要との試算内容を尋ねている。各機数は該当国内の攻撃目標数と投下爆弾数から割り出しており、作戦期間と必要なソーティー数から求めた。
- ハリス中将からは報告書の試算は「不正確ではない」とし、「165機をおそらく整備すべき」と述べ、トランプ政権の新軍事戦略の内容より先行するつもりはないと加えた。(統合参謀本部議長ジョー・ダンフォード大将がオバマ政権下で次の戦略構想は極秘としていたことを想起すると現政権がこれを覆す可能性は低いと思われる)
- そうなると早晩新型爆撃機の必要機数が引き上げられそうだが、すぐに予算手当がつくことにはならない。2018年度予算案ではB-21には20億ドルが計上されている。
- 一方で「低リスク」給油機ソリューションのKC-46で想定外のリスクが増えている。空軍からはボーイング製給油機の就役が遅れると再度発表している。バンチ中将もジョン・ガラメンディ議員の質問に答えて、空軍はボーイングと共同でリスク評価を来週実施すると述べている。テスト項目の実施は予定より遅れているのは明らかで、バンチ中将はボーイングは予定通り実施可能と見ているが、「空軍は遅れるとの評価だ」と述べている。
- この問題に連邦航空局がからんでいる。同局は10年以上かけて次世代航空管制システムの実現を目指し、ガラメンディ議員はバンチ中将にFAAが問題なのか問いただし、中将は以下驚くべき答弁をしている。「FAAが問題だと断言できる立場にありません」 ガラメンディ議員は空軍関係者の表情からFAAが問題だと空軍が見ているのは明らかと述べた。
- 次にバンチ中将は先に出た報道内容を確認しボーイングからEC-130Hコンパスコール契約を空軍がL3に交付したことに対して異議申し立てがあったと認めた。L3が高度機密電子戦機材の作業で美味しい部分を得た形だ。空軍は同社に機体改修をさせるのが一番工期が短く、安価かつうまく実施することにつながると判断した。
- 空軍はコンパスコール機材を昨年退役させようとし、新型機材としてガルフストリームのG550ビジネスジェット機にBAEシステムズ製EW装備を搭載するとしていた。
- 「L3はシステム統合機能の実施で実績があり、ミッション装備での知見がも豊かです」とバンチ中将は小委員会で発言。「ミッション装備は高度の機密事項ですが、電子戦の実施に投入するための機材を求めています。同社は必要な設備をすべて保有しており、知見と活かしモデリング他必要な情報を有しています」
- L3がシステム統合機能で中心的システム統合企業(lead system integrator, LSI)なのかで議論が交わされた。バンチ中将がL3を中心企業と誤って発言する場面があり、以前のやりとりに詳しい向きは次世代戦闘システムや沿岸警備隊のDeepwater事業でLSIを使用しており、政府が契約企業側に従来は政府が行ってきた決定内容を任せている。両事業とも批判にさらされ、前者は中止され、後者は実質的に内容を改定している。バンチ中将はL3はLSIと称したくない理由がそこにあったのだ。■
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