LEAH GARTON—MISSILE DEFENSE AGENCY
防衛大綱にまで記述している以上イージスアショアの導入は固いところです。が、文中に指摘あるように対外有償軍事援助=販売として許認可を持つのは米政府ですので、今後の米中関係など他の影響も考慮すべきでしょう。ただし、中国の反対意見は無視するとしても、中国が沖縄と同様に国内反対派に火をつけることのほうが怖い気がしますが。
Japan May Acquire Aegis Ashore To Defend Itself From North Korean Missiles日本がイージスアショア導入を検討中。北朝鮮ミサイル防衛を目指す。
The system is especially well suited for Japan's strategic needs, but China would not be pleased with seeing it setup on Japanese shores.日本の戦略的ニーズにぴったりだが、導入されれば中国がたまっていないだろう。
- 日本がイージスアショアミサイル防衛装備の導入で北朝鮮弾道ミサイル脅威に効果的対応が可能になるか検討を急いでいる。
- THAAD導入も検討したがイージスアショアの有効距離が大きいことで日本の地理条件に合い戦略上の狙いにも合致すると判断した。またイージスアショアが日本のミサイル防衛能力装備の水上艦と相互運用性がありセンサー、発射装置、迎撃体、運用方法を共通化できることも好条件だ。
- 価格も問題だ。ジャパンタイムズは「THAAD一個部隊は1,250億円で全土防衛に6隊が必要だ。イージスアショアは800億円程度で二個編成で同じ面積をカバーできる」と伝えている。イージスアショアはPAC-3ペイトリオット部隊と陸上配備ミサイル防衛の二重構成とし、短距離、中距離弾道ミサイルが大気圏再突入後に迎撃する。
- 日本の地理条件を考えればイージスアショア導入が極めて妥当だ。日本はイージス駆逐艦6隻を保有し内四隻が弾道ミサイル防衛対応である。残る二隻も2018年までに同様の能力を獲得する。各艦の任務はイージスアショアと極めて似ているが日本海にたえず展開するためには隻数がもっと必要だ。
- 高価な多用途装備なだけに、各艦を警戒任務のみで展開するのでは高性能のもちぐされとなる。そこに日本西方にイージスアショア二個部隊を配備する意味があり、高性能駆逐艦の展開圧力を緩和しもっと柔軟な防衛体制がとれるようになる。
あたご級イージス駆逐艦あしがら USN
- 例を挙げれば緊張が高まった場合に、イージス駆逐艦一隻ないし二隻をイージスアショアに加えて配備すればよい。データリンクを介して相互運用が可能でネットワーク化したチームとして運用できる。情報共有で脅威の優先順位を決め、標的ごとにミサイルを割り振る。イージスアショアが何らかの理由で稼働できないときは海上自衛隊からもう一隻を急派し臨時補強策とできる。
- あたご級駆逐艦一隻の値段でイージスアショアが二隊手に入り、北朝鮮弾道ミサイルの脅威に常時警戒できるわけだ。
- 米軍が展開中のポーランド、ルーマニアのイージスアショアでは二次的に防空能力も実現している。改修により各ミサイル施設は巡航ミサイルや航空機も標的にできる。
- ゆくゆくイージスアショアは現行のSM-3迎撃ミサイルに加えSM-6も運用するだろう。SM-6は弾道ミサイル、通常型航空機両用で日本のイージスアショア基地は沿岸防空施設ともなり哨戒機や艦船等のデータを活用し威力を上げるだろう。
DOD
- イージスアショアは海上用のイージスBMD対応戦闘システムと互換性がり、SM-6を大気圏外でも標的に迎撃させられる。
- 日本が検討の結果、イージスアショア導入を最終決定するまで時間がかかりそうだが、導入となれば中国が不快に感じるのは当然だろう。THAAD配備は恒久施設でなく、交戦範囲も狭く特化した性能といえるが韓国に配備しただけで中国は大問題と騒いでいる。日本西方にイージスアショア施設が二か所生まれればTHAAD以上の反応は必至だ。中国は自国の核抑止力の実効性が薄れると主張するだろう。
- トランプ政権が中国と良好な関係の維持を目指していることから政治的に微妙な問題を生みかねないイージスアショアの日本売却を米政府がどうとらえるかは興味深い点だ。とくに現在は北朝鮮抑え込みで米国が中国に前例のない動きを強く迫っている段階だ。その意味で日本がイージスアショア導入を検討するだけでも中国は北朝鮮に緊張緩和を強く求める動きに出ざるを得なくなる。そうなれば悪い話ではないではないか。■
当該記事が引用しているジャパンタイムスの費用に関する記述は、防衛省関係者のリークをもとにNHKが出したトバシニュースであり、次の日の大臣会見で明確に否定されいているものです。
返信削除費用の算出方法に関しても、THAADにとアショアが同条件で比較されておらず、アショア導入を推進したいという意図のもとで作為的に飾られた数字であることが判明しています。(アショアはイージスシステム自体の単価のみを計上しており、用地取得費用や上物、ランチャー、施設整備費などは含まれないと思われ、大してTHAADはシステム総体のフルパッケージで計算している)
アショア導入に関しては1週間ほど前に共同通信が「防衛省がアショア導入の方針を固めた」と短い記事を配信しましたが、防衛省の公式見解は得られておらず、今のところはこれもトバシではないかと疑いを持っています。
なんだ、この妄想記事は?
返信削除イージスアショアではトマホークを運用できないのを知らないのか?
作者は満足に評論するだけの軍事的知見がないのであれば今すぐにでもブログを閉鎖して失せろ。
その様子だとディプレスト軌道で飛翔する弾道ミサイルを高度70km以下で迎撃できない
SM-3の脆弱性すら理解していないと見た。
馬鹿のひとつ覚えでネットからTHAADと比較してコストパフォーマンスが安い、
トマホークも撃てるという偽りの売り言葉に惑わされるような輩が
軍事を評論すること自体が間違っている。
プロなら誰もがトマホークを撃てないことやTHAADのレーダー探知範囲と精度の利点、
ミサイル単価比を総評して評論している。
間違った情報を流布する行為は迷惑以外のなにものでもない。
トマホークの運用能力はあるんじゃないんですか。
返信削除乱暴に言えばイージスシステムを陸に揚げただけなんだし。
違いがあるとすれば船に搭載されてるか地面から生えてるかの違い(もちろん対水上レーダーやトランスポンダー等も省かれるが、火器管制システムは基本的に同じもの)しかないのでは。
東欧のアショアサイトにトマホーク運用能力が無いということなら、それはロシアを納得させるために米軍が言っていることであって、つまりわざわざトマホーク運用能力を無くす措置をとるということは元来その機能は備わっているということ。
トマホークが撃てない訳ないだろ。
返信削除セルもシステムもイージス艦と一緒なんだから。