中国としては既成事実の積み重ねで逃げ切るつもりでしょうが、法による支配と相いれないとんでも主張であることは明確なのです。問題は北朝鮮他に目を取られる間に時間が経過することなのですが、今回の航行の自由作戦は意味が違うようです。中国といい朝鮮といい本当に面倒な隣国に日本は恵まれていますね。
USS デューイ(DDG-105)が南シナ海を航行している。 May 6, 2017. US Navy Photo
U.S. Warship Came Within 6 Miles of Chinese Artificial Island in Toughest Challenge Yet to Beijing South China Sea Claims
米艦が中国人工島から6カイリ以内を通航し、中国領有権主張に最大級の抗議を示した
May 25, 2017 1:04 PM • Updated: May 25, 2017 3:25 PM
- 米海軍駆逐艦が中国が造成した南シナ海内人工島から6カイリ地点を5月25日に航行し、中国主張へこれまでで最大の抗議活動となっていたと判明した。
- 同日現地時間午前7時にUSSデューイ(DDG-105)がスプラトリー島しょミスチーフ礁から6カイリ地点を航行したと米関係筋複数がUSNI Newsに認めた。
- 同艦は国際法で認める無害通航を行い、軍艦の権利として事前通告なしで他国領海を通航できる。
- 同艦はミスチーフ礁から12カイリ内を90分にわたりジグザグ航行した。乗員は艦外訓練も行ったと米関係者が伝えている。
- ただし航行中は中国フリゲ―ト艦が追尾し、無線で20回にわたり人民解放軍施設付近からの退去を求めてきた。
- 人民解放軍報道官は25日に中国海軍フリゲート艦部隊がデューイを「警告し遠ざけた」と伝えている。
- 今回はトランプ政権で初の航行の自由作戦(FON op)として中国の南シナ海領有主張に挑戦した形になった。USSデカター(DDG-73)がパラセル諸島でFON opを昨年10月に実施して以来となった。
2016年初めのミスチーフ礁。 CSIS Asian Maritime Transparency Initiative, DigitalGlobe Image
- ペンタゴン報道官ジェフ・デイヴィス大佐は航行の自由作戦の具体的事実を確認していない。「FON opsは通常通り実施しており、これまでと変わりなく、今後も継続していく」「作戦の総括は年間報告書で公表するがまだ刊行時期ではない」
- 反面、中国はデューイのミスチーフ礁航行の事実をさっそく確認し非難している。
- 「ミサイル駆逐艦USSデューイが南沙(スプラトリー)諸島付近に中国政府の許可なく進入してきた。中国海軍は合法的に同艦を米海軍艦船と識別し退去を求めた」と中国外務省報道官陸慷Lu Kangが述べている。
- 「米艦船の行動は中国主権の侵害であり安全保障上の利益も妨害するものであり、不必要な衝突につながりかねない行為だ。中国はこの行為に強く不満を表明し、明確に反対する」
- デューイが行ったFON opの性質、実施位置は人工島をもって領有権主張の根拠とする中国に明確にメッセージを送っている。
- 南シナ海ではほかにも人工島があるが、ミスチーフ礁の施設は他国の領有権主張と重ならない地点であることが異なり、引き潮時に姿を現す地点に建設されている。この事実は2016年のハーグ国際仲裁裁判所の裁定内容でも指摘されている。
- 国連海洋法条約では引き潮時の島しょはどの国も領有を主張できず領海の根拠とならない。
- 「今回はFON opsの中でも一番目立つ形となり、中国の南シナ海領有主張に真っ向から挑戦している」と米海軍大学校で国際法、海洋法、海洋政策を教えるジェイムズ・クラスカ教授がUSNI Newsに語っている。「その根拠はもし米国が無害航行と認識しないと領海ではなく、領海でなければ中国の領有主張が崩れる」
- FON opsを定期的に開始したのは2015年末のことで複数国が領有を主張する地点を対象に航行しており、中国の過剰な主張だけを対象にしたのではない。
- 戦略国際研究所内のアジア海洋透明性イニシアチブのグレゴリー・ポーリングは今回のミスチーフ航行は性格が違うとUSNI Newsに指摘。「ミスチーフは中国が領海外で実力占拠する唯一の地物featureであり、無害通航ではないFON opで現状に挑戦できる唯一の場所なのです」
- 「デューイはそのメッセージを送ったのであり、米国に関する限り、ミスチーフ礁とは人工島にほかならず、いかなる権利主張も発生しないと見ています。課題はこれを今後も続けるべきかという点です」
- USNI Newsは今月初めに国防長官官房が国家安全保障会議NSCに今後のFON opsの予定を提示し、NSCにいつ米艦船等の該当地区航行を選べるようにしたことを知った。NSC報道官からはNSCはFON op予定は把握していない旨の声明文がUSNI Newsに届いている。
- 南シナ海でのFON opsをカール・ヴィンソン空母打撃群が2月に同地を航行した際に実施できたが、ペンタゴンは同地区で意味のある戦略を構築する時間がなく見送られていたと国防関係筋複数からUSNI Newsに伝えられている。
- 今回の作戦はトランプ政権が承認した初の機会であったが、南シナ海では米艦船航空機は活発に運用されている。
- FON opとして地物の12カイリ地点を通航させるにはホワイトハウスの事前許可が必要だが、12カイリ地点の外側であれば米艦船はここ数か月継続して航行している。■
うーん、若干わかりにくい論理ですね。訳が間違っているのでしょうか。
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