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2040年代退役が決まったF-22だが、ロッキードが性能改修などで100億ドル超の契約を獲得し2030年代初頭に完了するというのは、やはり予算投入する理由があるからなのでしょう。

    F-22 Raptor. (Airman 1st Class Emily Smallwood/U.S. Air Force)   米 空軍は1F-22ラプター戦闘機の近代化改修契約109億ドルで ロッキード・マーティン へ 11月5日 交付した。   F-22事業室がARES(高度ラプター改修維持計画)に基づき同機の維持、近代化を10年かけて進める。   国防総省発表によれば今回の契約ではラプターの性能向上、補修を進める。ロッキードは補給支援サービスや近代化用ハードウェアも供給する。   契約条項をすべて行使すると、2031年10月末までに業務完了となる。作業はテキサス州フォートワースで実施する。   契約はF-22メーカーのロッキードへの随意契約となった。   ただし、ARES事業でのF-22近代化が終わる時点で同機の供用期間は終わりに近づくことになる。   空参謀総長チャールズ・「CQ」ブラウン大将は5月に戦闘機の整理の一環でF-22は全機退役させると語っていた。   クリントン・ハイノート中将(空軍参謀次長、戦略統合要求内容担当)は5月にDefense Newsインタビューでラプターは次世代制空機が登場するまでの「つなぎ」だと語っていた。   ハイノートは2030年代になるとラプターは製造後40年になると指摘していた。同機の開発は1991年に始まっていた。   「台湾や日本、フィリピンの対中防衛 任務に適した機材とはいえない。 中国の軍事力整備を意識している」とハイノートは5月に述べていた。■   Lockheed wins $10.9B contract to modernize F-22 By Stephen Losey  Nov 6, 07:13 AM About Stephen Losey Stephen Losey is the air warfare reporter at Defense News. He previously reported for Military.com, covering the Pentagon, special operations and air warfare. Before that, he covered U.S. Air Force leadership, personnel and operati

パシフィックアイアン2021演習で米空軍はラプターを25機投入する。ACEの実効性を試し、A2ADを取る中国ロシアへの対抗だ。

  西 太平洋での演習に米空軍F-22ラプター部隊が加わり、厳しい空域で実力を発揮できるかを試す。   パシフィックアイアン2021   演習はパシフィックアイアン2021の名称で、空軍は7月中の実施で空軍の人員装備多数が参加する。米インド太平洋軍(INDOPACOM)は太平洋空軍、航空戦闘軍団から800名35機超が加わると発表。機材はF-15Eストライクイーグル10機がアイダホのマウンテンホーム空軍基地366戦闘航空団から、F-22ラプター25機が525戦闘飛行隊、アラスカのエルメンドーフ-リチャードソン共用基地の第3航空団およびハワイ州軍パールハーバー-ヒッカム共用基地の154航空団199戦闘飛行隊から、C-130J2機が横田航空基地の374空輸団から加わる。   F-22の機数に意味がある   太平洋空軍司令を務めたダン・「フィグ」・リーフ空軍中将(退役)によればパシフィックアイアン2021にラプター25機が参加すると一回の演習に加わる機数として最大になる。ラプターの運行経費の高さを考えると機数に大きな意味があるという。   機体単価とともに高額な機体を制空任務にしか投入できないことに懸念が生まれ、F-22調達は2009年に終了した。中国やロシアとの対抗が激しさを増している今日でも生産再開の可能性は低い。ということで現在保有中のラプターの増勢はなく、今後老朽化しても代替機材がない。そのためF-22を都度投入すると重要な決断となっている。   そこでF-22をパシフィックアイアン2021にこれだけの機数投入することに大きな意味があり、空軍が太平洋地区にへの関与の姿勢の大きさを示しているとリーフ中将は解説している。   ACEとは   パシフィックアイアン2021はグアム、テニアンから展開し、アジャイル戦闘展開(ACE)を行う。   ACEとはロシア、中国が接近阻止領域拒否 (A2/AD)戦略を展開する中で米国が直面する課題にこたえるものだ。中露両国の戦略はヨーロッパ、東アジアで米軍部隊の安全な運用を妨害することにある。   中国はA2/AD戦略に関しミサイル開発を進めている。地対空ミサイル(SAM)、巡航ミサイルのほか長距離弾道ミサイルもこの一環だ。ここに対艦弾道ミサイル(ASBM)や極超音速滑空体(HGV)も加わり、米国との対戦となれば米空母や域内の米軍基地を

単純な質問、F-22ラプター生産再開はありえるのか。答え、米空軍の将来像にラプターの存在は想定がない。空の王者の座もあと数年で消える運命とは.....

  米 空軍には制空戦闘機が二型式ある。F-22ラプターとF-15イーグルだ。だが製造再開の対象にイーグルが選択され、より高性能なラプターは対象外とされた。そこで疑問が生まれる。F-15新型機が調達できるのなら、F-22生産を再開をすべきではないのか。 F-22ラプターは今も世界最強の制空戦闘機である。中国のJ-20Bはこれから現れても、ロシアのSu-57はまだ性能で及ばない。F-22が最高峰であることに変わりない。とはいえ、同機をいまさら生産再開するのが正しい選択とは言えない。 F-22とF-35の任務は全く違う F-35打撃戦闘機は技術面で最先端の戦闘機と広く認知されているが、もとはF-16ファイティングファルコンの多任務ぶりを継承する機体として想定され、空対地任務を中心に置いた機体だ。先に出たF-22はF-15イーグルの後継機としてドッグファイターをめざした。 F-22、F-35はともに第五世代戦闘機としてステルス性能を前面に出したミッション実現をめざし、空対空、空対地戦闘を共にこなす想定とした。それぞれ、航空戦闘の異なる局面を本領とし、期待された任務も異なっていた。F-35の引き渡しは今も続いている点でF-22と異なるが、国防上層部の発言を聞くと、JSFの将来に疑問があるようだ。F-35はこれからも運用を続けるのはまちがいないが、F-35がF-16に交代する空軍の当初構想は実現がどんどん遠のいている。 F-22の生産中止は対テロ戦でステルス機が不要となったため 空軍は当初F-22を750機調達し、21世紀の迎撃戦闘機をステルスで統一する構想だった。だが米国は対テロ、対戦闘員の作戦にどっぷりとつかり、技術面で劣る敵勢力と対決したため、高性能ドッグファイターの出番がなくなった。各方面の戦費を賄うためF-22事業は2011年12月に186機の引き渡しで終了された。ほぼ10年が経過し、F-22は高性能で知られるものの、機数があまりにも少なく希少品扱いだ。 (U.S. Air Force photo by Lt. Sam Eckholm) というわけで当初はF-15にとって代わるはずだったラプターだが、あまりにも機数が少なく懸念を呼んでいる。186機中作戦投入可能となったのは130機ほどしかない。さらに現在は戦闘投入可能なF-22は百機を割り込んでいるようだ。また、補

F-22の供用終了を念頭に機材整理を進めたい米空軍。2020年代通じ、議会反対意見とのやり取りが続きそう。第五世代戦闘機の時代は短命に終わるのか。

  F-22 Raptors assigned to the 94th Fighter squadron United States Air Force 1st Operations Group, sit on the flight line at Joint Base Langley-Eustis, Virginia, Sept. 3, 2020. STAFF SGT. ERICHA FITZGERALD | U.S. AIR FORCE   米 空軍の戦闘機は4機種に整理される。だがF-22ラプターは残る対象に含まれていないことが 5月12日の 空軍トップ発言から明らかになった。   残るのはF-35、F-15EX、F-16そしてNGAD次世代制空機材のうち戦闘機仕様の機体だと空軍参謀総長CQブラウン大将ガマッカリーズアンドアソシエイツのリモート会議席上で述べた。   「戦闘機は 現在 7機種あるが、4つに絞りたい。4機種で最適な構成にする」   ブラウン大将は「実際には4プラス1となる。A-10が主翼交換でしばらくは残るため」とし、長年供用されてきたウォートホグは2030年代まで残る。   F-22に交代するNGADは「主力機材」F-35と併用し、F-15EXが増えるがF-16も「しばらくは」供用するとブラウン大将は発言した。   F-22は昨年11月時点で186機あるとヘリテージ財団は把握している。平均機齢はわずか12年で空軍機材中で最も新しい機材だが、ミッション実施率が低く、機体構造強化改修のため運用から外れる機体もある。   空軍上層部はF-15EX調達はF-15Cの交代用にとどまらず218機残るF-15Eストライクイーグルにも更改すると昨年ほのめかしていた。   ブラウン大将によれば空軍は戦術機研究を内部で進め、機材の適正構造を把握し、検討には各軍も加わり、「供用中の戦闘用機材全機種、攻撃、戦闘双方のすべての側面を検討した」。   「選択肢を模索した。脅威対象は時間とともに変化している。正しい方向に向かいたい。現在7機種になっているためで、4機種に絞り込みたい」   今回の検討内容は空軍の2022年度予算要求に反映されない。「狙いは23年度予算だ」(ブラウン)   ブラウンはF-16後継機の結論は出ていないとする。「F-35の追加あるいはまったく別の機

23年度予算で米空軍は大胆な機種整理を提案する模様。あのF-22も一気に退役させるのはNGADが完成に近づいている証拠か。

  U.S. AIR FORCE     空 軍参謀総長チャールズ・Q・ブラウン大将の発言を受けて、航空業界に動揺が走っている。発言では空軍がF-22ラプターの処分もいとわないとあり、戦術機材を戦闘機四種類およびしぶとく生き残るA-10攻撃機に絞るとあったためだ。   ブラウン大将による戦術部隊構想にはあえて不明瞭な部分がある。戦術部隊構想は空軍全般におよぶ将来の戦力構造編成の最適化をめざしたもので、あえて大規模かつ難問となる課題に触れている。空軍が The War Zone に対しブラウン発言の「4プラス1」構想の真意を伝えてきた。   Military.com のオリアナ・ポーリクがまずこの話題を伝えており、ブラウンは「4機種に絞りたい。正確には4プラス1だ。A-10は当面供用を続けるからね。F-35が柱となり、F-15EX、F-16もしばらくは残る」と述べた。   Military.com によればブラウンはF-22に触れていない。またF-15Eストライクイーグルも同様で、この二機種については廃止に向けカウントタウンが始まったようだ。これまで酷使されてきたF-15EにF-15EXが交代し、ラプターの地位は安泰とされ、他の戦闘機で実現できない機能があるとされてきた。ブラウンは、四番目の機種について言及していないが、これが次世代制空機(NGAD)、あるいはその一部としての第六世代戦闘機で、単一機種ではなく「各種システムのシステム」として従来の概念を超えている新機種だろう。   その後 Breaking Defense が戦術機種4型式としてブラウン発言にあったのはNGAD、F-15EX、F-16、F-35と伝え、F-22は含まれていないとした。だがこの取材源はF-16後継機種が「6、7、8年後に」登場し、ヴァイパーの役目は「F-35の追加他」が引き継ぐとした。ブラウンも今年2月に新型機構想について初めて述べており、 The War Zone は「完全新型機」がF-16後継機として登場すれば1,763機調達するはずのF-35がもともとはF-16後継機の位置づけだったので営業の発生は必至と見ている。   さらに Defense One がブラウンの真意はNGADをF-22に交代させることと報じた。   空軍報道官は The War Zone に対し空軍トップが話題にし

F-22にリンク-16がやっと搭載される理由とは。しかし、これでラプターはやっと本来の機能を果たせそうだ。

      米 空軍での供用開始から13年の ロッキード・マーティン F-22ラプターに艦艇、地上部隊、その他機材との通信能力が与えられる。   空軍はロッキードとF-22約180機にリンク-16データリンクを搭載し、米軍・同盟国軍と位置情報や標的データの交換が可能になる。   リンク-16は米軍・同盟国軍の艦艇、防空システムで共通装備だが、F-22は非対象だった。リンク-16で位置情報をわざわざ教えるのはF-22のステルス性能を損なうと考えてきたためだ。     今でもラプターのパイロットはF-22専用の保安措置を高度に施したデータリンクで通信可能だ。だがF-16パイロットとは無線交信する必要がある。口頭で。   これではF-22運用に悪影響が出る。ラプターのステルス性能と強力なセンサーで僚機を戦闘に向かわせるには無音声交信が前提だ。空軍はF-22のステルス性を犠牲にしてまでも連携作戦効果を最大にする方針だ。   「リンク-16の発信機能でステルスF-22は航空作戦のクォーターバックとなり、『神の目』で状況を共有する」と Air Force Magazineの ショーン・ウォーターマンはロッキードのF-22事業統括副社長オーランド・サンチェスの発言を引用している。   空軍はラプターのデータリンク問題を放置してきたわけではないが、契約手続きが障害となっていた。だが2017年にアップデートの突破口が見つかったと Air Force Magazine は伝えていた。   「F-22近代化改修の進捗が遅れ、制空能力に疑問が生まれかけたため、空軍もアップデートを一気にすすめる時期が来たと決意した。 「通常の方法では要求性能の細部を文書化し、詳細がすべて完成するまで納入できないが、USAFは新性能をローリング方式で進める『アジャイル』を採用した」(ウォーターマン)   空軍はF-22近代化改修を見直し、「アジャイル性能実現パイプライン」に変え、一部のアップデートではなく大項目を中心に近代化を一度に実施することとし、10年近くかかっていた実施がわずか数年で完了できるようになった。   Link-16のF-22への搭載が最優先事項となったとウォーターマンはいう。「2018年、F-22事業室は2016年国防予算認可法の804項に準拠し、ラプターアジャイル性能改修実現(RACR)契