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中国がサイバー攻撃をしている証拠を自ら放映

Chinese TV Clip Reveals Cyberattack On U.S. aviaonweek.com Aug 23, 2011 中国国内でテレビ放映されたドキュメンタリー番組で中国軍による米国内の宗教カルト組織へのサイバー攻撃との説明のシーンがあったが、これが米国の情報機関ならびに防衛産業関係者の関心を呼んでおり、YouTubeでも見ることができる。 このテレビ番組を見た国家安全保証局のサイバー戦専門官は中国政府にとって困惑の種となると論評。8月23日現在では中国CCTVのウェブサイトでも同一内容を公開していた。 本件を報道したのはニューヨークのEpoch Timesで、法輪功支援者が運営する新聞。法輪功は中国共産党への批判姿勢のため弾圧の対象になっている。 . 同番組は7月15日に放映されたもの。軍事大学の場面でコンピュータ画面に法輪功他の米国内の目標へのサイバー攻撃の状況が確認できたと同紙は報道している。 番組は中国の軍事戦略の優秀さを賞賛し、米国をサイバー空間の憎き侵略者として糾弾するものだったが、中国からサイバー攻撃がしかけられている場面が写ってしまった格好だ。 肝心の画像は6秒間にわたり見ることができる。特別製の中国語ソフトウェアでサイバー攻撃を法輪功のウェブサイトに対して行っている。米国の大学のIPアドレスを改ざんしたものを使っていた。 同番組で搭乗した中国の学校は人民解放軍PLAの電気技術大学であると判明。同紙の報道ではこのビデオはPLAがサイバー攻撃のコードを作成し、中国の反政府勢力を標的にしていることの証拠だとする。 ソ フトの表示で「攻撃対象を選択」となっている。138.26.72.17とあり、目標として選択されている。このソフトウェアに組み込まれているのは「法 輪功ウェブサイトのリスト」で、プルダウンリストに多数の法輪功関連サイトが見られる。画面ではコンピュータ操作員はMinghui.orgを選択してい るが、これは法輪功の精神鍛錬の中心となるウェブサイト。このIPアドレスはアラバマ大学のものであると判明している。その後、このドキュメンタリーでは 「攻撃」ボタ

国防支出削減出の米議会の動向を注視しましょう

U.S. Defense Budget Faces Decimation Decade aviationweek.com Aug 19, 2011 辞書では“decimate” とは1割減にする意味だが、これがまさしく今からの10年間の米国防支出で発生する可能性があり、今のところ米政府は総額で最高24億ドルを削減し、財政赤字の削減に繋げたい動きだ。 ぎ りぎりで妥結した今回の赤字削減策は正式には2011年予算管理法案と呼ばれており、オバマ大統領の署名で法成立となるが、国防関係の巨大プロ ジェクト、かねてから議論を読んでいたプロジェクトが狙い撃ちになり一層多くの予算が削減となる、または厳しい予算管理の対象となろう。その中でもまっさきにア ナリストたちがあげるのが ロッキード・マーティン の共用打撃戦闘機であり、ロッキード・マーティンと オースタル Austalによる沿海域戦闘艦であり 、ベ ル/ボーイング のV-22ティルトローター機だ。 そ の他の計画も無傷ではすまないだろうが、予算規模が小さかったり、まだ開発段階でしかない案件はすぐには影響をうけない。また、同じ国防関係でも逆に予算 計上が増額になる特殊分野もあり、例としてはサイバー安全保障、無人機、ミサイル防衛、長距離攻撃能力や指揮命令通信・情報収集監視偵察(C4ISR)が あるが、かつてのような潜在的だが確認ができていない相手方脅威に対して優越性を確保する名目で巨額の国防調達支出が認められ国防戦略が形成される時代は 終わった。アナリスト陣は米軍の任務役割はこれから変化していくと見ており、その理由に財政赤字削減が好むと好まざると出てくるのであり、そのために 調達内容も変わらざるをえない。 法案では最低3,300億ドルの削減をめざしているが、ペンタゴンは次年度からの10年間でおそらくその二倍の金額の削減幅を提供することになろう。加えて数百億ドルの削減がその他国防関連部門として情報関連、国土保安、退役軍人関係からひねり出されるだろう。 民 間アナリストは最悪のシナリオとしてペンタゴン予算は8,500億ドル減となるとする。新法案でも実際の削減策はこれから協議して決めることになってお り、これ以上の削減もありうる。中立系のシンクタンクによると新

UAV・有人機一体の航空安全確保は可能か

UAV Collision Bolsters Sense-And-Avoid Systems aviationweek.com Aug 18, 2011 米陸軍で試験運用がはじまった地上配備の探知回避装置があれば、8月15日アフガニスタンで発生したC-130ハーキュリーズ輸送機とRQ-7シャドウ無人機の空中衝突事故は発生しなかったかもしれない。 ただしソフトウェアの不具合とFAAの業務停止により陸軍のレーダー組み込み式GASAA(地上配備探知回避装置)のテスト運航は遅れている。テスト地点は ジェネラルアトミックスエアロノーティカルシステムズ のエルミラージュ訓練センター(カリフォルニア州)であり、ここはMQ-1グレイイーグルUAVの支援にも使われている。 このシステムは三箇所の空港のレーダーにより実験空域に侵入する無人機を追跡するものだ。 実はGBSAAを使用した夜間訓練飛行は合計3回も4月に行われていたが、三回目のフライトでソフトウエア不具合が発生し、テストは中止になっていた。この不具合は解決されたが、FAAノ業務一時中止によりテスト再開ができなかったものだ。 これまで完了したテストの合計時間は11時間で、FAAが関与するテストはあと28時間必要で、その後実際の運用が認可される。このためにはテスト場にFAA係官3名の同席が必要で、業務再開後の業務多忙なFAAにはハードルが高い。 今回の事故調査から判明したのはレーダーは飛行中の全機を捉えていたが、回避システムのシミュレート経路からレーダーの想定外メッセージが発生していた。米陸軍はその後有人機を使用しタテスト結果からソフトウェアを改良している。 陸軍関係者はFAAとのミーティングを経て、8月からのテスト再開を目論んでいたが、FAAの業務停止がこれを阻んだ。その後FAAの業務再開で打ち合わせも再開したが、GBSAAのテスト再開の目処はたっていない。 FAAは無人機を一般航空路出飛行する認可申請多数の処理に追われているが、GBSAAテストの認可には高い優先順位がついていないようだ。 さて、アフガニスタンでRQ-7と衝突したC-130は無事着陸しているが、損傷は現場で修復可能だという。ただ今回の事件で手続き処理を超えた次元で積極的な衝突回

F-35取得に自信を持つ韓国空軍の根拠はどこにあるのか

South Korea Thinks F-35 Can Meet Schedule aviationweek.com Aug 16, 2011 韓国空軍はF-X第三期時期戦闘機選定の検討過程でF-35ライトニング含む西側メーカーすべての対象機を評価し、2016年の第一線配備をめざすが、ロッキード・マーティンに傾いているようだ。 韓国空軍は三番目にして最新の対象機スホイPAK FAについてはそれより劣る評価をしている。韓国F-Xの調達数は60機の予定。 ユーロファイター・タイフーンは現時点ですでに第一線配備されており、選考の要件を満たしていると空軍は見る。その他ではF-35とボーイングF-15SEサイレントイーグルは共に開発を終了していないものの要求期限に間に合うと考えている。 この観点はF-35でより重要となる。ボーイングのF-15SEの改良点は大部分がフライバイワイヤーの飛行制御であり、一体型燃料タンク、尾翼形状の変更のため2016年より以前に達成は可能だ。 これに対して韓国空軍の観点はこれまで開発日程の遅延を繰り返しており要求日程に間に合わせるのが大変と思われてきたF-35への懸念を一蹴するものだ。 米空軍でさえF-35Aの運用開始は2018年以降と見ている。初期作戦能力獲得の定義は米空軍のほうが厳しい内容になっている。 韓国空軍の評価が非現実的だとしても、その評価の内容はF-35が完全に要求内容を満たしているとでもいわんばかりに調達を進めるものだ。また同国空軍がF-35には規則を曲げるのであれば、F-35を偏重しているように見える。 その一方でF-Xフェーズ3そのものが先送りになり、ロッキード・マーティンに時間の猶予が生じる可能性もある。これまでも同社は韓国向けに2016年に機体引渡しは可能と言ってきたが、作戦能力が確立されるのとは意味が違う。 上述の内部資料によると、PAK FAが同じ時期に運用可能となる可能性については何も言及されていない。競争に最後に参入した同機の日程について賛否を明らかにしていないことから、同機が当て馬として遣われている可能性がある。

不確実性に悩む英国のF-35導入計画

Vagaries Continue To Cloud U.K. F-35 Agenda aviationweek.com Aug 12, 2011 大幅に開発日程が遅れた上にコスト超過も重なり、英国防省の定めた調達決定方針も財政の現実と計画の不確実さの前に頓挫しかけている。 しかし、F-35B短距離離陸垂直着陸(Stovl)型に替えて空母運用型を調達する案が出たが、英政府はどうも運用コストをきちんと把握していないようだ。調達にこだわるあまり、計画の資金繰りの裏付けを軽視することで、財政再建の原則にも自ら反することになりそうだ。 英国防省は不確実な事項の数点については道筋を付ける努力をしているものの、今後の計画の作成が完全な形になるのは数年先の事になりそうだ。 空 母艦載型(CV)への変更により、国防省は万が一空母への回収が中断された事態を想定して空中給油能力の確保が必要となっている。英国からロッキード・ マーティンに対してF-35C同士の宮中給油モードの実現可能性の検討依頼が出されている。JSF開発の原則では関係国は独自の能力を開発する際には自国 資金を準備することになっている。米国はF/A-18E/Fスーパーホーネットに空母艦載給油機の役割を実現させているので、英国は自国仕様の技術検討は 自国で資金を供出する義務がある。 米 国の国防関係者によるとこの改修にともなう技術検討と費用見積りは「今年後半」に揃うという。だが英国が製作決定に要する時間はもっと長くなるかもしれな い。英国防装備調達・支援・技術担当大臣ピーター・ラフPeter Luffは国会で「将来の艦載機用の空中給油任務で最も費用対効果が高い実現手段」をいかにして実現するかの評価検討結果は2012年3月ごろに結果が出 ると発言している。 も う一つ不明確なのがF-35Cを選択した場合の空母運用だ。F-35Cに切り替えるのはもともと運用性能を向上させるのが目的なのだが、実際には欠点もあ る。そのひとつがアムジャド・フセインAmjad Hussein海軍少将(空母攻撃任務担当)により議会証言で明らかになった。固定翼機の運用と強襲隊の水陸両用作戦の実施を両立することにリスクがある というのである。 同中将によると「航空機発艦とヘリコプタ

極超音速飛行へ挑戦

Telemetry Lost During Hypersonic Test Flight aviationweek.com Aug 12, 2011 米空軍と国防高等研究プロジェクト庁DARPAは極超音速試験機(HTV-2)二号機にして最終機の実験失敗原因を調査する技術検討部会を設置する。同機は8月11日ヴァンデンバーグ空軍基地(カリフォルニア州)から打ち上げられて間もなく消息をたった。 同機との連絡が喪失されたのは飛行開始後約9分経過時点。信号消失時の対策手順に従ってHTV-2は破壊された。同機はマッハ20の滑空飛行を30分継続しクェジェリン環礁付近の目標地点に進む予定だった。 試 験飛行失敗直後にDARPAからは「打ち上げロケットは同機を予定軌道に乗せる事に成功。機体分離がロケット搭載カメラ出確認され、同機はマッハ20飛行 段階に移行した。この移行段階が重要であると理解されており、大気圏内極超音速飛行の制御で肝要でもある。その後9分間以上にわたりデータを受信したあと 異常が発生し信号が途絶した。同機は太平洋に激突したと判明したが、これは事前計画通りの飛行経路によるもの」との声明発表があった。 HTV- 2計画責任者クリス・シュルツ米空軍少将からは「機体を近宇宙に打ち上げる方法はわかっていますし、大気圏内で極超音速飛行を実施する方法もわかっていま す。まだわからないのは大気圏内飛行中の機体制御方法であり、これが困りものなのです。ただ必ず解決方法があるはずですし、なんとしても見つけます」と発 言。 HTV- 2は揚抗比を高くした空力特性設計と耐高温素材で極超音速飛行の継続が可能かを実証する意味で製作されている。また全世界度の地点に60分で到達する航空 機技術を立証する目的もある。今回の試験飛行は昨年4月に引き続き実施されたが、前回試験でも飛行のほぼ同じ段階で制御異常が発生しており、やはり機体を 喪失している。ただし二号機の失敗が全く別の原因によるものかは不明。 検 討部会のデータにより「政策、運用上の決定を将来の通常兵器高速全世界攻撃機Conventional Prompt Global Strike計画でする際の参考にする。同計画の目標は全世界度の地点にも1時間以内に到達すること」とDARPAは声明文で述べている。

リビア作戦でAWACSはこう運用されている

Air Superiority For NATO Over Libya aviationweek.com Aug 2, 2011 NATO、 米国、英国、フランスから派遣のAWACS空中早期警戒管制機がリビアや地中海上空の攻撃ミッション、空中給油業務を週7日24時間体制で調整している。 合計8機が交代で管制指揮を行っている。NATO所属E-3Aセントリー3機、英空軍E-3D2機がシシリー島トラパニに先方配備されており、米空軍は2 機のE-3B/Cをクレタ島スーダベイ基地から運用しており、フランスもE-3D一機をフランス中部アボール空軍基地から投入している。 DTI 記者は5月末にNATO所属E-3Aに同乗取材する機会が与えられた。夜間飛行は7時間で、シドラ湾上空で12マイルの周回飛行を行った。搭乗員合計18 名は各国所属で半分は米国人だった。操縦席にはカナダ人機長、オランダ人副機長、スペイン人航法士とイタリア人航空機関士が搭乗。指揮官はスペイン人でカ ナダ、オランダ、ノルウェー、ポーランドから派遣の乗組員を取りまとめていた。ミッション中に同機は約50機の飛行を統制し、目標への攻撃、28機の空中 給油を調整した。 NATO 所属E-3Aと英空軍E-3D合同派遣隊の一番の任務は統合運用保護措置Operation Unified Protector (OUP) である。英空軍のAWACSはNATO空中早期警戒管制部隊の一部でありE-3A運用はすでに長期間にわたっている。分遣隊隊長のキース・パウウ中佐(オ ランダ空軍)によると連合軍AWACSは国連安全保障委員会決議1970号および1973号の内容三点を実施しているという。飛行禁止区域、空爆、海上封 鎖である。 カ ナダ空軍エリック・ケニー中佐はカナダ派遣部隊隊長としてボーイングCF-18戦闘爆撃機6機、ロッキード・マーティンCC-130TおよびCC- 150T給油機をトラパニから運用している。同中佐によるとAWACSにより指揮命令、任務割り振り、無線中継が提供されて任務の柔軟度が高まっていると いう。パウウ中佐がAWACSのミッションで好んで使うのは「効率化」で数十機の戦闘機をミッションのあとで給油機に向かわせる際にAWACSは戦力を増 強させる効果があるという。空爆は事前計画の場合も現地状況で臨機