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ロッキードが地上レーザー装置を公開、米陸軍向け生産始まる

ここまで公表してきたということは秘密裏にもっと先をゆく技術開発が進んでいるということかもしれません。技術優位を重視する第三の相殺戦略の要にもなり戦闘機への搭載が実現すれば革命的な戦闘の変化を生むかもしれません。今後も注目すべきトピックだと思います。 Lockheed Shows Off Ground-Based Laser System by BRENDAN MCGARRY on OCTOBER 15, 2015 http://defensetech.org/2015/10/15/lockheed-shows-off-ground-based-laser-system/ ロッキード・マーティンのアセナAthena レーザー兵器システムが小型トラックを照射しエンジンを作動不能にしたことで、敵の陸上車両に対する軍事的活用の可能性を実証した。 (Photo courtesy Lockheed Martin) ロッキード・マーティンは新型地上配備レーザー兵器をワシントンDCで公開した。 同社が米陸軍協会の年次総会で展示したのは30キロワット級高性能試験用高エネルギーアセット Advanced Test High Energy Asset。 光ファイバーレーザーは総会中多くの関心を惹きつけた。通称アセナとの同システムは陸軍用に最近生産が開始されており、来年にも戦闘地帯に導入される。 同兵器は小型ロケット弾、砲弾、迫撃砲弾、小型無人機、、小型襲撃艇にも対応可能だと同社は説明。スペクトラムビーム合成と呼ぶ技術により複数のレーザーモジュールが一本の強力な光線を形成するという。 ロッキードは今年早々にもこの技術で走行中のトラックエンジンを照射し焼き付かせることに成功していた。一マイル以上離れた地点から数秒照射したという。(写真参照) 「光ファイバーレーザーは指向性エネルギー兵器で革命を起こします」とロッキード・マーティンの科学主任ケオキ・ジャクソンはプレス向け発表で述べている。「今回のテストにより次の段階は軽量かつ堅牢なレーザー兵器体系として軍用機、ヘリコプター、艦船、トラックへの搭載を進めます」 この技術は地域防衛弾薬対抗 Area Defense Anti-Munitions (ADAM) のレーザー兵器と

★★米海軍>スーパーホーネットにあと10年頼らざるをえない苦しい事情

F-35開発配備の遅れが米海軍航空戦力にもしわ寄せを発生させています。F/A-XXが登場するのは早くて2020年代末と思われますので、当面米海軍はスーパーホーネットに頼らざるを得ないわけですね。前回のハドソン研究所の指摘のように任務特化した機材を本来整備するべきなのでしょうが、予算不足の中そうもいかず虎の子のスーパーホーネットを給油機に使うなど苦しいやりくりが当面続きそうです。 Boeing Offers New, Rebuilt, Upgraded Super Hornets To U.S. Navy Oct 13, 2015  Bill Sweetman | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/boeing-offers-new-rebuilt-upgraded-super-hornets-us-navy ボーイングは米海軍に F/A-18E /Fスーパーホーネットの生産を継続することで予想される戦闘爆撃機の機数不足を補う提案をしている。これは2030年代中頃以降となる新型機の配備までのつなぎ措置だ。 スーパーホーネットの初期機体は2017年にも6千時間の設計寿命に達する。残る機材は年間40機ずつのペースで寿命に到達するが、海軍が導入するF-35Cは毎年20機程度想定でしかも実際の調達機数が予定より少なくなる可能性もある。 このギャップを埋めるべく、ボーイングは供用年数が高いスーパーホーネットに寿命延長プログラム(SLEP)を実施し9,000時間まで上限を広げるべられないか機体点検をしている。だが海軍航空本部長マイク・シューメーカー中将は8月にSLEPだけで戦力を維持するのは「相当の難題」と発言している。新造のF/A-18がないと、再製済みホーネットが2030年までに戦闘爆撃機材の6割にまで上昇すると海軍の文書は解説している。業界筋によればSLEPでは十分ではないという。「確かに助けになるが、解決策ではない」 そこで「全体的かつ統合された」解決策としてSLEP、新規生産、改修を組み合わせるボーイングでF/A-18E/F および EA-18G を統括するダン・ギリアン副社長はいう。 ボーイングの構想はF-35C

★米海軍航空戦力のあるべき姿は・対中国作戦に空母の存在は不可欠だ ハドソン研究所報告書より

これまで米海軍が進めてきた艦載機の機種整理は誤りだったのでしょうか。ハドソン研究所の提言はここにポイントがあります。UCLASSはちっとも先に進まず、F-35Cは空母運用テストが始まっていますが、航続距離が足りないと海軍航空部隊の将来はなかなか多難なようです。ただ第六世代機が制空任務を専用に作られるというのが救いでしょうか。問題は予算確保でしょうね。 Carriers Crucial In War With China – But Air Wing Is All Wrong: Hudson By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on October 08, 2015 at 4:00 AM http://breakingdefense.com/2015/10/carriers-crucial-in-war-with-china-but-air-wing-is-all-wrong-hudson/ 新造空母USSフォードは未完成 WASHINGTON: 予算を47億ドル超過したフォード級航空母艦への議会の風当たりが強い。今朝は下院シーパワー小委員会で委員長が保守派のハドソン研究所による報告書を発表する。内容は同級空母建造の必要性を訴えるものだが、同時に運用する航空機について棘のあるくだりもある。同報告書は現行の多用途機で航続距離を伸ばす提言に加え専用任務機を複数準備するよう求めており、UCLASS無人機でも各種の仕様を提言している。 原子力推進の超大型空母は他に代えがたいと報告書の共著者ブライアン・マグラスは記者に語り、フォードの設計は優秀と述べた。だが、「航空部隊では考えなおす必要がある。負けるわけに行かない戦争に勝つ、あるいは抑止するためには」 あえて想定したくないのが中国との戦争だ。「気になるのはどう見ても当たり前で高レベルの議論が海軍から出てこないこと」トマグラスは言う。「そのためハドソン研究所の同僚とともに『われわれがかわりに言わなくては』と考えた」 ランディ・フォーブス下院議員(シーパワー小委委員長)はこれまで中国の脅威に煮え切らない態度を取る行政府を批判してきた。フォーブス議員は議会による監督を真剣に考え、ブッシュ政権時には中国の諜報活動が問題だと認めるよう政府側を22分間に渡り、しつこく求め

★どうしてデラウェアに旧ソ連東欧製ジェット機群がいるのか

アメリカ人の趣味に対する熱意には感服しますね。それにしても冷戦終結でこういった機体を売りさばく商売が成立していたことがわかりますね。実際にそれを飛ばす人がアメリカ人というのも歴史の皮肉のような。さらにそれを維持管理するビジネスが成立するというのも驚きです。 Floggers, Fishbeds And Albatrosses In L'il Ol' Delaware Oct 7, 2015 by  Nigel Howarth in Ares http://aviationweek.com/blog/floggers-fishbeds-and-albatrosses-lil-ol-delaware デラウェア州は全米で一番早く生まれた州と自慢するが、航空レースやロシア製軍用ジェット機となると話は別だ。 筆者は米国内でスホイSu-25フロッグフットの機体を追って記事にしたことがあり、今回は目立たない州でその仲間を発掘した。 ウィルミントンのニューキャッスル空港は大型ビジネスジェット機の本拠地であり、州空軍(C-130Hを運用)および州陸軍航空隊(UH-60)も基地を置く。 そこの名もないハンガー内にMiG機が常駐している。元チェコスロバキア空軍のMiG23フロッガー2機とMiG21 フィッシュベッド1機だ。 ここでは新品同様に見えるMiG23 (「05」の記号入)で塗装したてのような白地に青の閃光が入っているのが目を引く。飛行可能な状態だが、飛行コストが高くつくので飛行時間が足りない。それにMiG23を操縦できるパイロットも不足しているのだろう 大柄なソ連時代のフロッガーはマッハ2飛行が可能で、70年代80年代通じ数千機が生産された。排気口の大きさから同機の推力の大きさが推し量られよう 尾翼からはチェコ空軍時代が偲ばれるが、復刻作業を受けている。この機体がもはや飛行する機会はないと思われるが、現在でも運行中のMiG23は少数にすぎない。 MiG21フィッシュベッドは世界で最も多く生産された超音速戦闘機で数千機が各形式で作られた ワルシャワ条約加盟国以外にも広く輸出され、特にインド、アフリカ、中東が多い。インドは今日でも多くを運用中で、東欧の空軍ではわずかしか残っていない。現

★★オーストラリア向け潜水艦建造>日本側提案の概要が明らかになりました

行方が注目されるオーストラリアの次期潜水艦建造ですが、現地生産方式で日本が提案内容をまとめていることが判明しました。オーストラリア人材の養成も含めた総合的な内容のようでオーストラリア政府による公正な選考を期待しましょう。一方で、オーストラリア海軍の作戦構想では北半球のパトロールも視野に入っているようで、これは大型艦ならではの性能でいよいよ日本にとって有利な想定ではないでしょうか。 Japan Outlines Bid for Australia’s SEA1000 Future Submarine Program By: Mike Yeo October 8, 2015 11:52 AM http://news.usni.org/2015/10/08/japan-outlines-bid-for-australias-sea1000-future-submarine-program 海上自衛隊の潜水艦そうりゅう(SS-501) SYDNEY, AUSTRALIA — オーストラリアのSEA1000潜水艦建造計画で日本が提案内容の概略を示した。 シドニーで開かれたPacific 2015 International Maritime Exposition展示会で三菱重工業、川崎造船の共同事業体および日本の防衛省から日本案が採択されれば、建造はオーストラリア国内で行い、日本から技術移転すると明らかにした。 防衛省関係者から日本側コンソーシアムは「オーストラリア国内でゼロから建造する」前提と述べた。このシナリオでは日本はアデレイドに訓練センターを設置し、300名ものオーストラリア技術者に関連事項を研修する。 さらに実物大のモックアップを政府所有のオーストラリア潜水艦株式会社(ASC)内に設置し、オーストラリア作業員の研修に使う。研修期間は3年に渡り、一部は神戸で行う。 ただし日本からは艦の一部を日本で建造し、残りをオーストラリアで生産するハイブリッド方式のほうが望ましいとの意見が出ている。この方式だと一号艦の引き渡しが早くでき、訓練用モックアップが不要になり長期的に見て費用を下げることが可能になるという。 日本が提案するのはそうりゅう改ディーゼル・エレクトリック推進艦でリチウムイオンバ

ブラックホーク他の換装エンジン開発競合始まる 規模は拡大するか

エンジン換装して長く使うということは現行の機材を使い回す、ということですね。回転翼機でも長寿命の機体が生まれるのでしょうか。UH-60系は広範に使われている機体のため、採用されれば大きな潜在的需要が見込まれそうですね。 Battle To Reengine UH-60 Black Hawk, AH-64 Apache Begins Does a 20,000-engine market await the winner of the U.S. Army’s ITEP contest? Oct 7, 2015  Graham Warwick | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/technology/battle-reengine-uh-60s-ah-64s-begins 米陸軍向けの航空機用エンジン競作は直近が1985年で ボーイング = シコルスキー RAH-66コマンチ用だったが、結局同機開発はうまく行かなかった。 その前は1971年で ジェネラル・エレクトリック T700が多用途戦術輸送航空機事業へ採用が決まり、同機はシコルスキーのUH-60ブラックホークになった。T700は高性能攻撃ヘリコプター事業でも採用が決まり、これはボーイングAH-64アパッチになった。 米陸軍は新たに主力エンジンの競作を開始した。これは改良型タービンエンジン開発事業(ITEP)として3,000-shp級のターボシャフトエンジンを開発するのが目標だ。ペンタゴン最大のエンジン開発事業となり、陸軍は2024年から合計6,215基を調達し、AH-64E,UH-60M,HH-60Mのエンジン換装を目論む。 だが事業規模は遥かに大きくなるだろう。GEは11月に通算2万基目のエンジンを納入し、T700および民間向けCT7として25種類もの回転翼機、固定翼機に提供している。ITEPでも米空軍のHH-60Mや海軍のMH-60でもエンジン換装が実現するかもしれない。また他の機種でも可能性がある他、構想中の次世代垂直輸送回転翼機事業でも採用になるかもしれない。 T700も今回のITEPが目論むのと同様の過程で生まれたが、遥かに短期間で実現している。GEと プラットアンドホイ

ロシアのミサイル攻撃を米海軍協会はこう分析している

米海軍協会は投入された艦艇の情報がさすがに詳しい。心情的な反応ではなく、技術的な情報が豊かですので対照的ですね。しかしクルド人勢力もビデオを自由に扱い、ネットに投稿する時代なのですね。 Kurdish Video Lends Credibility to Russian Navy Caspian Sea Strike Mission Claims By: Sam LaGrone October 7, 2015 4:29 PM http://news.usni.org/2015/10/07/kurdish-video-lends-credibility-to-russian-navy-caspian-sea-strike-mission-claims 日付不詳、ロシア海軍誘導ミサイルフリゲート艦ダゲスタンがUKSAによるミサイル発射をしている 4隻のロシア戦闘艦がカスピ海から合計26発の誘導巡航ミサイルをイラン、イラクを通過する形で発射し、シリア国内のISIS目標を900マイル以上離れた地点から攻撃したとロシアが主張している。 裏付ける証拠がISISと戦うクルド人ペシュメルガ勢力から出てきた。ツィッター上で誘導巡航ミサイルがクルド人部隊の野営地上空を飛行する映像を公開したのだ。 水曜日発表のにロシア国防省声明によればブヤン-M級海防艦(1,000トン)3隻と2,000トンの誘導ミサイルフリゲート艦ダゲスタンがSS-N-30A巡航ミサイルを発射し、「弾薬製造工場、指揮所、弾薬貯蔵設備、戦闘員訓練所をラカ、イドリブ、アレッポの各地で」目標にしたという。 ペルシェメルガ発表の動画では亜音速巡航ミサイル二本がSS-N-30Aの特徴のまま飛来する様子が見られる。 ロシア外務省からも独自に編集した動画が公表されており、ミサイルを発射する艦船、ミサイルがシリア中央部に飛来する経路とともに亜音速SS-N-30AあるいはカリブルNKまたは3M-14Tと呼称されるミサイルを示している。 国防長官官房(OSD)の関係者および米中央軍からはロシアの主張への確認ならびに独自の軌跡結果はまだ発表されていない。 ミサイルが飛行した距離がロシアの言うとおりなら、イラン、イラク、シリアの領空内を通過して移動