これも無人艦USV技術の進展を示すニュースです。記事にあるように現在のところは補助任務に投入して有人艦の任務を楽にすることが想定されていますが、ゆくゆくは自律運航で海域防衛や対地攻撃に投入される日が来るのではないでしょうか。この技術も今後注目していくべきでしょう。
A Navy Ship Sailed to Hawaii and Back With No One on Board
海軍艦艇がハワイ往復航海を無人で行った
シーハンターは全長132フィートの自立航行艦でサンディエゴからハワイ・パールハーバーまで無人で往復航行に成功し歴史を作った。DARPA photo
15 Feb 2019
Military.com | By Gina Harkins
全長132フィートの小型艦が歴史を作った。サンディエゴからハワイ真珠湾まで往復航行を無人航行したのだ。
自律型三胴構造のシーハンターは対潜対機雷戦用に開発され、1月にサンディエゴからパールハーバーまで航行に成功したとNaval Newsがまっさきに報道した。
随行艦乗員が電気系統、推進機関の点検に短期間乗り込んだとシーハンターを設計建造したレイドスLeidosが発表しているが航行は大部分が無人だった。
「今回の試験航行には米海軍に自律運航技術が開発段階から試験段階に進んでおり、さらに高度の作戦試験に向かいつつあることを示す意義があります」とレイドスの防衛部門社長ジェリー・ファセイノが述べている。
海軍研究本部(ONR)が今回のハワイ往復航行を実施したが安全保障上の理由から取材に一切答えていない。
レイドスで海洋システムを担当するダン・ブリンツィンホファーはシーハンターに代表される自律運航艦は既存艦船を置き換えるのではなく、大型艦乗員に複雑な任務にあてる時間を捻出するのが目的と述べている。
「自律運航艦は『退屈危険かつ汚い』仕事を中心にし、世界各地に投入したい。たとえば自律運航艦で海中測定調査をさせれば有人艦を他任務にあてられる」(ブリンツィンホファー)
シーハンターの就役は2016年で関係者は米海洋作戦運の構図を一変させると話していた。航法ツールと自動監視装置を組み合わせ安全に他の船舶の横を通り、いかなる天候や交通状況でも昼夜を問わず航行可能だ。
.国防高等研究プロジェクト庁が設計と建造を指導し、ONRと組み公海上の試験を行っている。
2018年初頭にONRへ完全移管され、以後「安全保障上で機微な内容の研究」に投入されている。
DARPA photo.
レイドスはシーハンター二号艇の建造中とブリンツィンホファーは認めた。同社は43百万ドル相当の契約が交付され、二号艇ではシーハンターの性能を引き上げるという。■
-- Gina Harkins can be reached at gina.harkins@military.com. Follow her on Twitter @ginaaharkins.
この装備は、わが国の海上自衛隊や海上保安庁にこそ必要ではないでしょうか?主に行動する海域が日本近海と限定すれば、海底の地形や季節による海流の変化なども予測がしやすく、自立型といっても、GPSや遠隔監視カメラ等と併用すれば、かなり実現性が高いのではないかと思います。
返信削除近年、中国や北朝鮮、韓国までわが国の近海に出てきていますので、こうした装備で海自や海洋保安庁の隊員の負担を下げられるのであれば、取り組んでいただきたいと思います。
中国や韓国、あるいは北朝鮮の不審船が小笠原や尖閣沖に多数出没する現状を考えれば、海上保安庁こそ導入を検討すべきでしょうか。
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