興味深いのですが本日(2月28日)、NHKがハノイからの中継でトランプ金会談を鳴り物入りで報道しているのに対しCNNやBBCでは米国内でのトランプ追求の議会公聴会がトップでした。トランプの命運も尽きるかも知れません。そんな米国内事情には日本人が関心を示さないとNHKは判断しているんでしょう。日本人の多くは会談にいくばくかの期待をしているのでしょうね。とくに平和愛好家の皆さんはうまくいけばこれで「軍備不要」とまで言いかねない勢いになりそうです。しかし、現実はそんなお花畑ではなくこんな検討も進んでいるわけです。それに自衛隊始め不測の事態に備える人たちが入るから平和が維持できているのですよね。
The F-35s Next Mission: Killing North Korea's Nuclear-Tipped ICBMs? F-35の追加ミッションとして北朝鮮の核ICBM撃破は可能なのか
Is that possible?
国防総省がF-35戦闘機を北朝鮮国外の空域に待機させ北朝鮮の大陸間弾道ミサイルを発射直後に破壊する構想を検討中とロイターが伝えている。
構想は北朝鮮ICBMの迎撃方法として中短期的に可能と考えられていると記事にあり、ドナルド・トランプ大統領が金正恩とベトナムで会談する一方で北朝鮮の核兵器ミサイルの関連で真剣な検討が続いていることを示す。
ペンタゴンはミサイル防衛戦略を前から検討しており、1月に出たDoDのミサイル防衛検討案で興味深い選択肢の説明がある。Defense Oneが無人機にレーザーを搭載する案やF-35を改装しミサイル防衛にあてる構想を紹介している。
検討案では「弾道ミサイルを打ち上げ加速段階で迎撃する手段のテスト開発を求めている」とDefense Newsも伝えている。「またF-35の搭載センサーで移動式ミサイル装備の追尾探知をさせる案もあり、北朝鮮が目指す戦略の中核への対応をめざす」とある。
ただし現時点では構想はまったくの空理空論だ。F-35をICBMキラーにするためには「高速飛翔可能な迎撃ミサイルが必要だがそれだけの速度だとミサイル自体が溶融してしまい、現行の装備品技術でミサイルに対応するには敵領空内を飛行せざるを得ない」と専門家がロイターに語っている。
ただし可能性はあり、それは報告書でも触れているふたつの要因を実現することだという。無人機搭載レーザー構想をF-35に搭載することだ。
構想自体は前からあり、ミサイル防衛庁はボーイング747搭載の空中発射レーザーによるICBM迎撃をテスト中止している。「あまりにも高額でありながら取扱が困難」なためだった。指向性エネルギー兵器は機構が複雑になりがちで開発予算も不足しているのは空軍特殊作戦軍団用のAC-130Jゴーストライダーガンシップ事業で明らかだ。
だが2017年にF-35のメーカーロッキード・マーティンに指向性エネルギー兵器の搭載可能性を研究する契約が交付された。これは空軍研究本部が進める防御用高エネルギーレーザー実証の一環だ。26百万ドルで戦闘機搭載レーザーの試験装置を2021年までに完成させる。
「音速飛行中の機体から光速で発射しますが、標的も超音速で飛翔しているはずです」とロッキードでレーザー兵器開発の主任研究員ロブ・アフザルがWiredに語っている。「装置の強靭化が不可欠ですね」
ただしレーザー装備のF-35Bが北朝鮮領空付近を飛び、発射直後のミサイルを破壊する絵は構想段階のままだ。たしかにF-35は実戦能力は予定の姿に近づいているが、技術問題、信頼性問題が浮上しておりF-35への指向性エネルギー兵器搭載の実現は遠のいているのが実情だ。■
This article originally appeared at Task & Purpose. Follow Task & Purpose on Twitter .
限りなく不可能に近い気がします。
返信削除一つは、戦闘機に搭載できるほど小型のレーザーの実現の目処が立たないこと。
二つ目は、有人戦闘機は先に人間の限界が来てしまうので、無人のミサイルよりはるかに速度が遅く、機動性も悪くなってしまうので、レーザーが搭載できても、ミサイルに追いつけないだろうと予想するからです。
むしろ、無人機か、迎撃ミサイル自体にレーザー積み、広い範囲にレーザーを照射して対象を撃墜させる方が未だ可能性がありそうな気がします。