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☆F-22実戦機材の確保の苦労する米空軍の姿

The U.S. Air Force Cannibalized an F-22 Raptor Squadron 

F-22一個飛行隊を解隊してまで機材やりくりに苦労する米空軍

It's better to have fewer but larger flying units. 
全体機数が減っても第一線飛行隊の配備機数が増えるほうがよい
January 25, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: MilitaryTechnologyWorldF-22Stealth


2018年10月にフロリダを襲ったハリケーンで壊滅的被害を受けたティンダル空軍基地だが希望の兆しも生まれている。
暴風雨により米空軍は同基地配備のF-22ラプター飛行隊を移動させたため他基地のF-22機数が増える結果を生んだ。
ハリケーン・マイケルにより空軍は第一線部隊での配備機数は24機を下回らくすべしとの会計検査院の指摘事項を期せずして実現したことになる。「F-22は186機と小規模だが空軍は各機を最大限活用していない」と検査院は2018年報告書で指摘していた。
だが逆の面もある。第一線F-22飛行隊5個の維持のため六番目の飛行隊が犠牲になっており、空軍が目指す現行312飛行隊体制を386隊に拡大する野心的な計画の実現が危うくなってきた。
ハリケーン・マイケルの直撃を受けたティンダルでは樹木が根っこから倒され、建物が損壊し、ハンガーの屋根が飛ばされた。ハリケーン来襲の前に43戦闘飛行隊(訓練部隊)と95戦闘飛行隊(実戦用)は計55機のF-22を運用していた。
F-22ではエイビオニクスやステルス塗料が複雑かつ微妙なため整備が大変である。ティンダルでは55機配備で飛行可能機は暴風雨来襲の前は38機だった。残る17機は全体の一割近くに相当しハンガーで風雨にさらされ、一部で損傷が発生した。
空軍要員は急いで修理をしており、10月21日、24日に一部がティンダルから移動飛行し11月16日に最後の三機が同基地を離れた。
ティンダル基地の完全回復には数カ年の工期で数十億ドルが必要となりそうだが、空軍は同基地のF-22全機を他基地に移動させると発表。43戦闘飛行隊は訓練隊として28機体制でフロリダ西部のエグリン基地に移転する。
だがその機数はハリケーン前より3機少ない。つまり少なくともラプター3機が長期修理が必要となる程度の損傷を受けたことになる。
一方で実戦用の95戦闘飛行隊は保有機を基地三ヶ所に分散させる。ヴァージニア州ラングレー、アラスカのエルメンドーフ、ハワイのヒッカムの各基地に5飛行隊が配備されているが、暴風雨時点でラングレーの二個飛行隊は各23機を配備していた。エルメンドーフは二個飛行隊で47機、ヒッカムは一個飛行隊を州軍航空隊として20機配備していた。
そこで95飛行隊の24機を5個飛行隊に分散すれば24機体制を維持できるとAir Force Timesが伝えている。たしかに5飛行隊で7機あれば24機ずつになる計算だ。
95飛行隊のラプター17機は修理か予備機材として損耗補充用とするのだろう。ロッキード・マーティンはF-22を2011年までに195機完成している。うち8機はテスト機材だった。2018年時点で飛行可能機材は183機しかない。
ハリケーンによる損傷以外に少なくとも第一線配備機材2機、テスト機材2機を喪失しており、大きく損傷した機体もある。ラプターはそもそも不足気味なのにティンダルでの訓練中に損傷した機体の修理に四年と数千万ドルの費用が必要だった。
同様にテスト仕様のF-22にも多額の予算と時間を欠けて追加テストに耐えられるようにしており、95飛行隊機材を活用して空軍は運用体制を改善するのだろう。
戦闘機は4機編隊で飛ぶことが多いので24機あれば18機体制より多くのソーティを務められる。さらに機数が増えれば人員装備の活用も高くできる。
だが95隊機材を利用すれば空軍の飛行隊は311個になり2018年末時点からひとつ減る。今後10年程度で385飛行隊体制をめざす空軍としては逆行することになる。
空軍の拡張案には批判も多い。まず機材調達の予算が足りない。その意味でハリケーン後に空軍が飛行隊を減らしてでも一個飛行隊あたりの配備機数を増やす動きに出ていることに注目すべきだ。■

David Axe serves as the new Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring  and Machete Squad.

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