Meet the Navy's Deadliest 'Stealth' Submarine to Ever Sail 最高レベルの戦力となった「ステルス」潜水艦が就航
by Kris Osborn
January 28, 2019 https://nationalinterest.org/blog/buzz/meet-navys-deadliest-stealth-submarine-ever-sail-42677
USSサウスダコタの命名式が2018年10月14日にジェネラル・ダイナミクスのエレクトリックボート事業部のあるコネチカット州グロートンで行われた。
米海軍で「静粛化」装備、新兵装、次世代ソナー、高性能海中戦技術を搭載して新型潜水艦部隊が導入されつつある。今後は大規模対地攻撃、特殊部隊の「極秘投入」、偵察監視活動を探知されずに実施できる。
USSサウスダコタは最新のヴァージニア級攻撃潜水艦で2019年に公試を行い就航する。
「ヴァージニア級第5ブロック艦では設計変更が最初から盛り込まれています」と海軍海洋システムズ本部報道官ウィリアム・カウチがWarrior Mavenに説明してくれた。
改良点の多くは試作段階でテスト中だがUSSサウスダコタが就役するまでに制式化される。
同艦に盛り込む技術は関係者が「建造史上最も静か」と呼び2020年代初め稼働を目指す。
保安上の理由で技術内容は不明だが、関係者の話を総合する機関室の静粛化、新型大型垂直アレイ、追加「静粛化」塗料を船体に施したこと等のようだ。
米潜水艦部隊は「音響超越性」で敵の支配海域で探知されずに攻撃ミッションあるいは探知できる。しかも敵能力を超えた距離からこれができる。現在の海中戦闘戦略構想は技術進歩に助けられ攻撃型潜水艦で偵察行動を極秘に行う装備が実現している。
攻撃型潜水艦に海中偵察任務を攻撃任務より重視する傾向の源が1997年に国家研究評議会が発表した「2035年の潜水艦像」に見られるのは興味深い。
「情報収集:戦術情報や国家情報収集を長期間継続する事で秘密裏の監視活動が戦闘開始前、開始後に必要だ」とあり、すでに戦略思考が生まれており、裏付けとなる技術の実現を待っていたことがわかる。
「極秘投入」も同論文が提唱しており、探知性が大幅に減るのを前提としていた。潜水艦で敵沿岸に近づき監視活動、偵察あるいは攻撃をしたり、『秘密裏に」部隊を投入できる。
「陸上部隊を各種編成、規模、戦力の組み合わせでこっそり投入する有利なタイミングを決定し、必要に応じ現地で監視偵察が可能となる」と同論文は指摘していた。
USSサウスダコタに採用された新型塗装の技術情報は当然ながらお伝えできない。これまでゴムタイヤでソナー音を吸収すると言われてきた。またプロペラは低速でも十分な推力を実現しながらカビテーション発生を最小限にし、特徴のある音響効果を水中で産まない工夫がされている。
音響センサー技術で海底地形を把握し、敵艦の速力距離を測定し、接近する敵兵器を探知する。レーダーで返ってくる電磁信号を使い状況を把握するのと似ている。海中音響技術は「パッシブ」が大半であり、入ってくる音を聞くことで把握を目指しながら自分の居場所をわざわざ教える信号は送らない。
海中での高速の高周波双方向通信は困難だが潜水艦では極低周波で海中の各深度でも交信可能と海軍技術開発部門の経験者がWarrior Mavenに数年前に語ってくれた。
戦闘力の大幅向上
ブロックVのヴァージニア級攻撃潜水艦では84フィートを挿入し攻撃力の大幅増加をめざす。
ヴァージニア・ペイロードモジュール(VPM)は2020年代までに実用化し、トマホークミサイルをこれまでの12発から40発に増加させる。
VPM搭載艦は84フィートの追加部分を挿入しヴァージニアペイロードチューブ四門(VPTs)で各7発のトマホークを運用し、合計で40発発射できる。
VPMではトマホーク以外に新型ペイロード、新型ミサイル、あるいは大型無人水中機を運用できると海軍は説明。
VPMを搭載する理由は明白だ。2020年代に入ると四隻残るオハイオ級誘導ミサイル潜水艦が退役をはじめ各154発のトマホーク発射能力が姿を消すからだ。
2002年から2008年にかけ米海軍はオハイオ級ミサイル原潜の初期建造艦を通常型ミサイル運用専用とした。USSオハイオ、ミシガン、フロリダ、ジョージアの各艦だ。SSGNとしてG(誘導ミサイル)を加えた呼称とした。
新造艦で新技術が導入されるが就役済み艦でも応用されそうだ。
「新装備は今後建造する艦に導入されますが、既存艦にも後付装備されるでしょう」(カウチ)■
Kris Osborn of Warrior Maven previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army - Acquisition, Logistics& Technology. Osborn has also worked as an anchor and an-air military specialist at national TV networks. He has a Masters Degree in Comparative Literature from Columbia University.
ブロック建造方式で基本設計をの艦を長期間建造しながら技術の進歩を取り入れ戦力を順次拡大する米国のアプローチは調達数がそもそも多いから可能なのですが、初期建造艦と後期艦で能力が大幅に異なるのが特徴です。逆に言えば最初の設計から拡張性を前提にしているのでしょう。アーレイ・バーク級は70隻以上、ヴァージニア級は40隻あまりの建造ですからね。日本ではそうりゅう級12隻というのが最多でしょうか。米海軍ではそれだけにスタート時の設計が重要で今後出てくるFFG-X等の姿が注目されます。
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