Germany drops F-35 from fighter tender; Boeing F/A-18 and Eurofighter to battle on ドイツが戦闘機選定でF-35を外し、ボーイングF/A-18とユーロファイターの一騎打ちに
ドイツはトーネード後継機にユーロファイターあるいはF/A-18のいずれかを候補とし、ロッキード・マーティンF-35ステルス戦闘機は選択肢に入れないことにすると国防省筋が1月31日明らかにした。
同省はボーイング、エアバス双方から詳細情報を入手後に機種選定するが、条件は米国の核兵器を運用能力があることで、ドイツのNATOにおける責務を果たすことだ。
決定の工程表は不明だが米政府による核兵器運搬能力を両機種で認証する時間が必要となる。ドイツはトーネードを85機運用中だが核兵器運用機は一部だ。
ドイツ空軍では最も初期に導入したユーロファイター33機の老朽化でも対応を迫られており、性能向上型の新型ユーロファイターに置き換える。エアバスには30億ユーロ(34億ドル)相当の商機となる。
ボーイングはF/A-18の売り込みに際して同機の稼働率の高さ、比較的低コストな運用、強力な電子戦能力を強調している。
今回のドイツ決定はロッキードには手痛い結果となり、F-35ではベルギーと並び新規販売を皮算用していた。
.昨年ドイツ空軍参謀総長はF-35を強く推して更迭されている。
エアバスはユーロファイター機材更新案を歓迎しており、トーネード後継機でも同社製品の選定でリスクが最小限になると述べている。
ロッキードからはまだドイツ政府の決定は正式に伝えられていないとし、F-35が性能面で最高かつライフサイクルコストが最小になるとし、長期的に見た産業経済面の効果も強調する。
ボーイングおよび在ドイツ米大使館は論評を避けている。
.国防相ウルスラ・フォン・デアライエンは当初2018年末の選定としていたが、国防省で外部コンサルタントの登用他でスキャンダルが発生し混迷している。
軍事筋ではトーネードの就役開始が1983年で整備費用が高騰しており後継機種が早急に必要との意見が共通している。詳しい筋によれば同機を2030年まで運用すれば80億ユーロが必要という。
機種選定に近い筋からは国防省は米国製機材のいずれかとユーロファイターの同時採用を模索中との指摘が昨年出ていた。ユーロファイターはエアバス以外に英BAEシステムズ、伊レオナルド SpAも生産に加わる。だがドイツは一機種に絞るようだ。
ドイツに一番近いフランスはF-35を採用すれば2040年を目標に仏独共同開発をめざす新型戦闘機開発構想が実現しにくくなると警告していた。■
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