スキップしてメイン コンテンツに移動

第一次大戦事例から日中開戦の勝者を占う

What World War I Tells Us About a China-Japan War Today 

第一次大戦の先例から日中開戦の様相がわかる

"The Great War at sea presents an example worth emulating in certain respects and modifying or rejecting in others. Let’s devise forces capable of mounting a low-cost strategy, keep the alliance sturdy, and cultivate mariners, soldiers, and aviators who extract full value from their fighting machines. Do that and Tokyo may yet prevail."
第一次大戦時の海上対決にはそのまま適用できる要素の一方で事情が異なる要素もある。低費用戦略の実行にむけ戦力構築し、同盟関係を堅固に維持し、戦闘マシンの性能を最大限に引き出せるよう陸海空の隊員を育成しようではないか。これが実行できれば日本は優位に立てる


November 24, 2018  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: ChinaPLANMaritime InsurgencyMaritime MilitiaSouth China Sea
一次世界大戦の研究から現代のアジア地政学を理解し対処方法もわかる。

では第一次大戦が中国と日本の軍事バランスとどう関係するのか、また東アジアで戦火がひろがればどうなるのか。日本では中国人民解放軍(PLA)が自衛隊(JSDF)を圧倒するとの見方がこれまで主流だった。人口構成、経済力、国防予算等々すべて中国が優位だ。


大陸国家の中国で驚異的な経済成長と国防予算の拡大が長年続く一方、島嶼国の日本で経済が停滞している対照は否定できない。経済が好調なら軍事力増強に必要な材料が入手可能となる。逆に経済が不調だと軍事装備の整備が思うに任せない。中国は経済改革の結果を享受してきた。すべての点でPLAに有利な状況に見える。


だがそこまで単純ではない。戦闘では装備数が全てではない。逆だ。使える装備を組み合わせ戦術面で有利な状況を生み出す能力こそ重要であり、軍事装備は一国の兵力の一部にすぎない。地理条件も重要だ。このためクラウゼビッツは各指揮官に正しい戦力評価のためには戦闘部隊のもつ能力とともに状況把握を忠告している。ハードウェアの合計数は一部にすぎない。


この意味で地理は日本にも重要だ。日本はもうひとつの島嶼国家と似ており、大陸の強国に直面した状況が同じだ。この国は大陸に居座る侵略国に真っ向から対決した。それが世紀末の英国であった。英諸島は低地諸国、ドイツ、バルト諸国から大西洋に向かう航路を横切る形で位置している。強力な英海軍にとって北海、バルト海で北西ヨーロッパ諸国の海軍部隊を封鎖するのは港湾施設が多いフランスや地中海の封鎖に比べれば容易な仕事だった。


英海軍としては航路を2つ封鎖すれば事たりた。狭い英仏海峡では機雷を敷設し、小型魚雷艇を配備し、沿岸に砲兵をおけばよかった。これに対しスコットランドとノルウェーの間は広い。英海軍の拠点スコットランドのスカパ・フローからノルウェー沿岸まで250マイルの距離だ。英本国艦隊はドイツ大海艦隊に対抗して防衛線を広く設定する必要に迫られた。これで艦艇を集中して使うことになったが実効性ある戦略だった。


だが日英両国の類似はここまでだ。英国の海洋支配は以前から続いていた。日本が世界規模で海洋大国であるとはいえない。それでも英国が北海沖や英仏海峡で実施した封鎖作戦を日本が中国北部で踏襲することは可能だ。


日本本土および南西の琉球、尖閣諸島は台灣以北の中国本土港湾を取り囲んでいる。中国が「第一列島線」を抜けるため特定の海峡を通過する必要がある。島の形状だが不沈の砦になる。そこで島しょ部で防備を固め、戦闘艦艇あるいは軍用機で海峡を封鎖すれば中国本土に向かう海運空運を抑える事が可能だ。


中国の経済活動、軍事作戦にとって西太平洋からインド洋へのアクセス確保が不可欠だ。このアクセスをJSDFが制限すれば中国に深刻な事態となる。その結果、PLAの作戦活動も低下する。中国は封じ込め可能だが、帝政ドイツでは不可能だった。


最良の選択は小型舟艇や航空機を、有人無人問わず、大量運用し、列島線防衛の第一線としつつ対艦、対空ミサイルの地上配備だ。この実施にかかる費用はイージス艦建造よりずっと安い。大量装備できる。これは予算的に実行可能な戦略だ。日本は中国の国防予算規模・軍事力構成を逆手にとれる。海上自衛隊(JMSDF)に英海軍戦艦・巡洋艦艦隊による哨戒封鎖線の設定は不要だ。日本に必要なのは「戦隊」級艦艇である。


狭い英仏海峡での封鎖作戦はスコットランド-ノルウェー封鎖よりJSDFに参考になるはずだ。日本は安価にこれを実施できる。


英国にはUボートの封鎖線突破が別の問題だった。水上を進み英海軍封鎖艦艇をすり抜け大洋に移動し商船隊を沈めた。だがこの点でも現代の日本に有利な状況がある。海峡付近の海底地形から潜水艦の動きはある程度予測がつく。潜水艦は既知の移動経路をたどり大洋に移動する。また地形のため潜行深度にも制約がつき、封鎖線突破が困難となる。潜水艦の行動範囲が狭まるため対潜作戦は容易だ。


つまりJSMDFはじめ日本側は相手に対抗する規模の装備を展開せずに100年前の英海軍がと同じ封鎖作戦を効果的に行える。クラウゼビッツの言い方を借りれば、軍事力での優位性は中国にあるが、地理条件で日本が有利だ。両国が一対一で対戦すればどちらに軍配が下るかは明らかである。


だが東アジアで戦火が開けば一対一の戦いになるだろうか。ここからは第一次大戦の経験と離れる。今日の日本は海洋支配の大国ではなく、海洋覇権では米国という大国との同盟関係から多大の恩恵を受けている。日米両国の関係が続く限り片方に足りない戦力は他方が補う構造のままだ。


JSDFの戦力に米太平洋方面の軍事力が加われば戦力バランスの真の姿が見えてくる。


英米同盟が1914年時点で成立していたらどうなっていたか。米国はその時点で世界大国の座についていなかったが国力は増強中だった。その経済力、工業力は英国の支配力に陰りが見え始める間も着実に伸びていた。ドイツ皇帝とその一味がベルギー、フランス侵攻を思いとどまっていれば米国が別の大国として協約締結国になっていただろう。米国がヨーロッパの地政学を重視していれば平和が続いていたかもしれない。


だが米国ではアジアの政治状況を重視する姿勢がここ数十年続いている。日米安全保障条約は1950年代に生まれ、現在の条約は1960年改訂版であり、冷戦期、脱冷戦期もアジアの地政学競争で中国が台頭しても一貫して堅固に維持されている。日米安保はNATOを形成した北大西洋条約とならび同盟関係の黄金律とでも言うべき存在だ。


そこで有事に東アジアの軍事バランスが不明確になれば、日米同盟が地理上の優位性を発揮する。各種戦闘シナリオや予見で同盟両国に実戦で必要となる行動が可能なのかを検討しているところだが実戦に近くなればなるほど欠点が露呈される部隊構成を鍛え直し戦略を更新できるのだ。

英国が「輝かしい孤立」から抜け出し大国同士の戦闘に向かったのは100年前のことだ。これにより英国は一大方向転換を遂げドイツは英国の大陸政策理解の再検討を迫られた。日本はPLAに単独で対決する必要はないと理解しており、中国もこれを知っている。

そこで部隊の技量水準、戦意の問題が出てくる。戦争とはつまるところ人間の行為だ。第一次大戦でブラドレー・フィスク提督が海軍を戦闘マシンと位置づけた。(これは陸軍や空軍にもあてはまる) マシンの作動には高い技量を持つ使用者が不可欠だ。熟練整備員ならマシンの最大能力を引き出せる。だが中途半端で士気の低い要員がマシンを扱えば性能の一部しか使えない。対峙する両軍が同様の装備、センサー等を使っても一方が負ける。敗北を喫するのは訓練が足りない、戦略が不備がある、戦術や作戦で欠陥がある側だ。あるいは戦意が第一線部隊に不足しているなど人的要素がもろい側が敗北するのだ。

人的能力は把握が困難だが決定的要素である。中国が本格的外洋部隊を前回運用したのは600年前の明朝のことで、海洋戦闘では新参者といってよい。これに対し日本側には多大な実績がある。帝国海軍時代の羨ましいほどの記録だ。日本研究者のAlessio Patalanoは今日の海上自衛隊は第二次大戦時の帝国海軍は無視していると記している。逆に東郷平八郎提督が率いた明治時代の海軍が誕生後数十年で中国、ロシアを撃破した事実に注目している。これこそが伝統というものだろう。

日本には大国を屈服させた実績があり、しかも堂々とこれをやってのけたのだ。

そうなると日中戦争の結果を占うのは単純かつ明白だ。また良い結果となる。アジアでの意見対立を軍事力で制圧できる自信に疑いが残れば中国指導部も寛容さを示さざるを得ない。中国側に疑義や恐怖があれば日米同盟にとっては好結果だ。

第一次大戦時の海上対決にはそのまま適用できる要素の一方で事情が異なる要素もある。低費用戦略の実行にむけ戦力構築し、同盟関係を堅固に維持し、戦闘マシンの性能を最大限に引き出せるよう陸海空の隊員を育成しようではないか。これが実行できれば日本は優位に立てる。■

James Holmes is J. C. Wylie Chair of Maritime Strategy at the Naval War College and coauthor of Red Star over the Pacific (second edition due out next month). The views voiced here are his alone.​
Image: Reuters.


今年は第一次大戦終結100周年ですのでいろいろな考察がでてきていますがホームズ教授が日中での有事を想定してくれました。参考になりましたでしょうか。日本としては賢く戦力を整備運用して中国に無駄な労力を払わせるわけですか。なんでも大きいこと、量が多いことを自慢したがる中国ですからやすやすとこの作戦にひっかかればいつかロシアのように経済が破綻してしまうかもしれません。そうなると中国にとって日本がますます目の上のたんこぶになるはずで、「見えない侵略」つまり日本を内部から崩壊させようとする工作も激化しそうです。国と国の関係に「純粋な友好」はありえず、敵と思って一定の実力を維持することで「敬意」が生まれるのではないでしょうか。このブログを御覧の皆さんには通じても「平和」愛好家の人には理解出来ない論理でしょうか。

コメント

  1. ぼたんのちから2018年11月29日 11:04

    ホームズ教授のこの記事の提言の多くは妥当であり、既に日本の防衛戦略・戦術に組み込まれていることでしょう。最近の防衛装備の拡充は、この戦略に基づき実施され、また、されようとしているように見受けられます。
    PLAは当然対抗戦略・戦術を計画し、その戦略・戦術の中で最も危惧すべきは戦争開始時のミサイル、航空機による一斉攻撃であり、日本の防衛能力の、一時的にせよ、喪失下での二次、三次の大規模攻撃であると考えます。
    問題は、いかに損害を低減できるか、であると推測します。初期の損害が大きいほど、日本の防衛戦略・戦術の実施は遅滞します。これでは日本の防衛戦略は、戦争の抑止力に成り得ません。
    ホームズ教授は、「最良の選択は小型舟艇や航空機を、有人無人問わず、大量運用し、列島線防衛の第一線としつつ対艦、対空ミサイルの地上配備だ。この実施にかかる費用はイージス艦建造よりずっと安い。大量装備できる。」と述べていますが、これは容易でなく、費用もイージス艦よりもはるかに多額となるでしょう。
    最も安価な日本の対策は、装備の分散であるかもしれません。日本はここで知恵を絞って、具体的に有効な抑止力とは何かを研究し、対策を組み込んだ防衛戦略を構築するべきでしょう。
    さらに一言。記事でホームズ教授は、高い技量をもつ熟練した要員が勝利に不可欠であると述べており、たぶんPLAの要員はそれほど技量が高くないと考えているようですが、PLAもそのことを認識し、対策としてAI等で判断、操作等を代替しようとするだろうと予測します。

    返信削除

コメントを投稿

コメントをどうぞ。

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

日本の防衛産業が国際市場でプレイヤーになれるか試されている。防衛面の多国間協力を支える産業が真の国際化を迫られている。

  iStock illustration CHIBA, Japan —  インド太平洋地域での中国へのヘッジとして、日米含む多数国が新たな夜明けを迎えており、軍事面で緊密化をめざす防衛協力が進む 言うまでもなく日米両国は第二次世界大戦後、米国が日本に空軍、海軍、海兵隊の基地を設置して以後緊密な関係にある。 しかし、日本は昨年末、自国の防衛でより積極的になることを明記した新文書を発表し、自衛隊予算は今後10年間で10倍になる予想がある。 政府は、新しい軍事技術多数を開発する意向を示し、それを支援するために国内外の請負業者に助けを求める。 日米両国軍はこれまで同盟関係を享受してきたが、両国の防衛産業はそうではない。 在日米国大使館の政治・軍事担当参事官ザッカリー・ハーケンライダーZachary Harkenriderは、最近千葉で開催されたDSEIジャパン展示会で、「国際的防衛企業が日本でパートナーを探すのに適した時期」と述べた。 日本の防衛装備庁の三島茂徳副長官兼最高技術責任者は会議で、日本が米国ならびに「同じ志を持つ同盟国」で協力を模索している分野を挙げた。 防衛省の最優先課題のひとつに、侵略を抑止する防衛システムの開発があり、極超音速機やレイルガンに対抗する統合防空・ミサイル防衛技術があるという。 抑止力に失敗した場合を想定し、日本は攻撃システムのアップグレードを求めており、12式地対艦ミサイルのアップグレード、中距離地対空ミサイル、極超音速兵器、島嶼防衛用の対艦ミサイルなどがある。 また、高エナジーレーザーや高出力マイクロ波放射技術など、ドローン群に対抗する指向性エナジー兵器も求めている。無人システムでは、水中と地上無人装備用のコマンド&コントロール技術を求めている。 新戦略の発表以来、最も注目されている防衛協力プログラムは、第6世代ジェット戦闘機を開発するイギリス、イタリアとの共同作業「グローバル・コンバット・エアー・プログラム」だ。 ハーケンライダー参事官は、日本の新しい国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛予算の増強は、「時代の課題に対応する歴史的な資源と政策の転換」につながると述べた。 しかし、数十年にわたる平和主義的な政策と、安全保障の傘を米国に依存してきた結果、日本の防衛産業はまだ足元を固めらていないと、会議の講演者は述べた。 三菱重工業 、 川崎

海自の次期イージス艦ASEVはここがちがう。中国の055型大型駆逐艦とともに巡洋艦の域に近づく。イージス・アショア導入を阻止した住民の意思がこの新型艦になった。

  Japanese Ministry of Defense 日本が巡洋艦に近いミサイル防衛任務に特化したマルチロール艦を建造する  弾 道ミサイル防衛(BMD)艦2隻を新たに建造する日本の防衛装備整備計画が新たな展開を見せ、関係者はマルチロール指向の巡洋艦に近い設計に焦点を当てている。実現すれば、は第二次世界大戦後で最大の日本の水上戦闘艦となる。 この種の艦船が大型になる傾向は分かっていたが、日本は柔軟性のない、専用BMD艦をこれまで建造しており、今回は船体形状から、揚陸強襲艦とも共通点が多いように見える。 この開示は、本日発表された2024年度最新防衛予算概算要求に含まれている。これはまた、日本の過去最大の529億ドルであり、ライバル、特に中国と歩調を合わせる緊急性を反映している。 防衛予算要求で優先される支出は、イージスシステム搭載艦 ( Aegis system equipped vessel, ASEV) 2隻で、それぞれ26億ドルかかると予想されている。 コンピューター画像では、「まや」級(日本の最新型イージス護衛艦)と全体構成が似ているものの、新型艦はかなり大きくなる。また、レーダーは艦橋上部に格納され、喫水線よりはるか上空に設置されるため、水平線を長く見渡せるようになる。日本は、「まや」、「あたご」、「こんごう」各級のレーダーアレイをできるだけ高い位置に取り付けることを優先してきた。しかし、今回はさらに前進させる大きな特徴となる。 防衛省によると、新型ASEVは全長約620フィート、ビーム82フィート、標準排水量12,000トンになる。これに対し、「まや」クラスの設計は、全長557フィート強、ビーム約73フィート、標準排水量約8,200トンだ。一方、米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は、全長567フィート、ビーム55フィート、標準排水量約9,600トン。 サイズは、タイコンデロガ級が新しいASEV設計に近いが、それでもかなり小さい。Naval News報道によると、新型艦は米海軍アーレイ・バーク級フライトIII駆逐艦の1.7倍の大きさになると指摘している。 武装に関して言えば、新型ASEVは以前の検討よりはるかに幅広い能力を持つように計画されている。 同艦の兵器システムの中心は、さまざまな脅威に対する防空・弾道ミサイル防衛用のSM-3ブロックIIAとSM