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DF-21Dを空中発射用に改装しH-6N新型に搭載したという写真....真偽を巡り中国国内でも論争

      中 国メディアに強力な威力を秘めそうな新型対艦対地ミサイルの姿が現れた。   中国政府が出版する雑誌 Modern Ships に未知の大型ミサイルを搭載する新型H-6N爆撃機が掲載された。   コンピューター合成写真とはいえ、CH-AS-X-13の姿が初めて公表された。これはDF-21D対艦弾道ミサイルの空中発射型だ。     中国空軍は新型ミサイル搭載用にH-6一部を改装し、米海軍水上艦他西太平洋に展開する各国軍の脅威となっている。特に空母で警戒が必要だ。   中国で長年供用中のH-6の新型H-6Nは2019年の建国70周年パレードでその存在が確認された。同機の機体下部は大型ミサイル搭載用に改装されており、DF-21Dは全長30フィート超で32千ポンドの重量がある。1,200ポンド弾頭を搭載し射程は1,300マイルだ。   「同機は少なくとも4機あり、中央軍区で人民解放軍空軍の爆撃機旅団に配属されている」とThe War Zoneのジョセフ・トレヴィシックが伝えている。 H-6Nの弾道ミサイル発射ミッションは2017年に始まっている。西安航空機国際公司が製造するH-6はソ連時代のTu-16バジャーが原型で、1970年代から中国爆撃機部隊の中心だ。. 2009年にはH-6Kが長距離対艦ミサイル運用に最適化した改装型として登場したが、H-6Nはこれをさらに発展させている。  N型とK型の最大のちがいはN型では爆弾倉を全廃したことと大型ミサイル用ハードポイントを追加したことだ。ロシアのTu-22MバックファイヤーがKh-22またはKh-32対艦巡航ミサイルを機体下部に搭載するのと似る。  パレードではH-6Nはペイロード未搭載でミサイルを積まない際に飛行性能を維持するためのプラグを付けるのを確認されている。中国が同機にどんな装備を搭載するのか今は不明だ。   だがトレヴィシックはCH-AS-X-13をH-6Nが搭載する第一の選択と考える。サウスチャイナモーニングポストはH-6Nは新型DF-100対艦巡航ミサイルおよびDR-8超音速偵察無人機も搭載するとしている。   DR-8は2019年10月の式典でトレーラーに乗り登場していた。同機はミサイル攻撃後の被害評価に投入されるだろう。   CH-AS-X-13を搭載したH-6N編隊は米海軍や同盟各国の部隊に大き

米空軍の第六世代機プロトタイプはすでに完成、初飛行している。

  米 空軍はロッキード・マーティンF-35共用打撃戦闘機でいまだに問題解決が続く一方で、次世代戦闘機の試作型を秘密のうちに制作し飛行させている。   「実寸大の飛行可能実証機が完成し飛行もしており、これまでの記録を破った」と空軍次官補ウィル・ローパー博士(調達・技術・兵站担当)がDefense Newsの取材に答えている。ローパーは空軍協会の航空宇宙サイバー会議に先駆け同取材に応じた。「これまで誰も試したことがない方法で次世代機を製造する準備ができている」   試作機は次世代制空戦闘機Next Generation Air Dominance (NGAD) 事業の一部だが、実態はほとんどわからず、空軍はネット接続装備のファミリーを開発しようとしている。一部は有人操縦機になるだろうが、無人機他も空中で、宇宙さらにサイバー空間に投入されるだろう。       ローパーは試作機の何機が飛行しており、国防契約企業がどこかも明かしていない。またフライトがいつ、どこで実行されたのかも明していないし、有人操縦だったのか、一部有人操縦だったのか、あるいは無人操縦だったのか、さらに同機がステルス性能を有しているのかについても口を閉ざしている。     一方でローパー発言は謎に満ちている。 「かつてないほどの複雑なシステムの実現が近づいており、デジタル技術をすべてに応用し魔法のような成果を実証している」   動き出したNGAD事業   NGADは2017年に始まったが、ほとんどが構想段階だ。今年6月になり、空軍関係者から「試作」の話題が出てきた。作業にはモデリング、と重要ハードウェア、ソフトウェアの検討が含まれる。   ということで現在の試作機は技術実証用であり、構想の実現性を示すべく、リスク低減策の検討用に使われている可能性があると、 The Drive.com が伝えている。   空軍の予算書を見ると、NGADの主要性能には「生存性、攻撃力、持続力を各種作戦で実現すること」とある。空軍の2021年度要求では10億ドル程度を求めていると Task and Purpose が伝えている。2020年度は9億ドル、2019年は4億ドルだった。同事業では2025年までにさらに65億ドルが必要との試算がある。   F-35の先に   空軍ではNGAD以外にF-35、F-15EXの調達が動いて

T-7AはeT-7Aに名称変更。デジタルエンジニアリングによる機体製造の最初の例となる。

  今 後調達する機体の設計テストはデジタル仮想空間で行ってから実機生産に入る、と空軍長官バーバラ・バレットが空軍協会主催イベントで発表した。 デジタルが基本の設計、開発、製造で調達そのものが変わるパラダイムシフトとなる。その例がボーイングT-7Aレッドホークで同機は今後はeT-7Aと呼称する。空軍省は新構想による機体をデジタルeシリーズとする。 「デジタルエンジニアリングの可能性を現実に移す努力を各社に促す意味でも、空軍省はウェポンシステムの新名称として『eシリーズ』を立ち上げます。航空機材、衛星、兵装システム他でデジタルエンジニアリングで実現した装備に『e』の呼称を前につけていきます」   第一例となったeT-Aレッドホークでは先にモデルを作り、3Dデザインツールで組立工程を8割削減し、ソフトウェア開発時間は半分にできた。コンピュータ内の存在だった機体が36か月後には初飛行していた。   その他装備品でもデジタルエンジニアリングの威力を生かし、設計試験の時間を減らしている。今後も多数の機材調達に活用される。   空軍関係者によればeシリーズのデジタル調達事業では最初から最後までデジタル環境かつすべてネット接続された環境でほぼ完ぺきなレプリカを作成し、現実の装備品の姿を検討する。前例のない迅速かつ柔軟な対応が可能となり、仮想要素を数千どころか数百万単位でマシンのスピードで設計し、最適装備に仕上げることが可能だが、最終的に製造に移るのはその中で一つだけ最良の選択となるという。■ この記事は以下を再構成したものです。デジタルなので「d」かと思ったのですが。 SECAF unveils new “eSeries” classification in nod to Department’s digital future By Secretary of the Air Force Public Affairs / Published September 14, 2020

韓国KF-Xが4.5世代機でF-35を上回る機体価格になる....海外市場での訴求力はあるのか

  韓 国はF-35AライトニングIIステルス戦闘機計40機を購入すると2020年6月に発表した。先行調達分13機に追加する。   さらに2020年8月に入り、国防整備計画(2021年-2025年)の一環として空母一隻の建造計画も発表し、中国、日本と競合する態度を示した。韓国の空母は全通型甲板といわれるが、垂直着陸型F-35Bの導入に踏み切るか明確でない。   現実味のあるシナリオは韓国製空母に国産KF-X多任務機を導入する案だ。KF-Xの初飛行は2022年予定。同機は最高速度1,400 mph(約マッハ1.83)、航続距離約1,800マイルでペイロードは7.7トンとなる。   これは「ニュース」といいがたい。というのはKF-X構想は2010年に韓国とインドネシアの共同開発事業として発表されており、昨年のソウルADEX2019見本市まで同機の詳細は不明のままだった。販促ビデオで高性能ぶりをうたうものの、気になるのは同機が4.5世代機と称されていることで、韓国が同機を空母搭載すればF-35Bより一歩後退する機材となる。     韓国航空宇宙工業 (KAI)が試作型一号機の製造を進展中とされ、機体の画像があちこちに現れてきた。KAIは同機は単座型・複座型を並行生産し、主翼に各三点のハードポイントがあり各種兵装あるいは燃料タンクを搭載可能とするが共通だ。機体本体下にミサイル四発を搭載する。   相当の性能の機体になっても第五世代機にならないまま、機体価格の問題がついてまわる。Eurasian Times記事では航空専門家の見解としてKF-Xの価格は ロッキード・マーティン F-35を上回るとある。KF-Xは韓国史上最大の国産装備開発事例となるが、記事では政府は8.6兆ウォン(70億ドル)を投じているとある。   本生産が始まり、韓国空軍(ROKAF)向け引き渡しが2026年に始まるころには政府は10兆ウォンを追加投入しているはずだ。Forbes.comはKF-X機体単価を約130百万ドルとみており、F-35の2019年価格以上となる。   F-35に関してはロッキード・マーティンが価格低下を実現している。これが海外で関心を集め、F-35は今のところ海外導入実績のある唯一のステルス戦闘機になっている。韓国も海外市場の関心を集める機体が作れるかは未知数だ。   韓国は老朽化進

新次元の長距離精密攻撃ミサイルで米陸軍が中国海軍艦艇を攻撃する日が来る

Lockheed Martin     米 陸軍は最大500キロ先を移動中の水上艦船をとらえ破壊する能力を2025年までに実現する。その手段として精密打撃ミサイルPrecision Strike Missile (PrSM)の開発を急ぐ。同ミサイルは異次元の攻撃能力を有し、精密かつ高性能標的捕捉効果をもたらす。   PrSMは最初は対地攻撃用だったが、標的捕捉用に高性能マルチモードシーカーを搭載して柔軟な標的対応が可能となり海上目標攻撃も可能となる。   このたび新型標的捕捉シーカーによる航空機からの「キャプティブキャリー」発射テストが終了し、実戦配備に道が開いた。   「初回テストは成功だった。防空ネットワークに接続したセンサー多数を使い、長距離から目標多数を攻撃するのが狙い」と長距離精密火力実現機能横断チームLong-Range Precision Fires Cross Functional Team長のジョン・ラファティ准将がNational Interest取材に応じた。 8.4M 5.1Problem China's J-20 Stealth Fighter Doesn't Have a Gun   新型シーカーの技術詳細は保安上の理由で不明だが、ラファティ准将の説明では米陸軍がめざす複合装備運用Combined Arms Maneuver構想さらに重要なマルチドメイン作戦Multi-Domain Operations構想のめざす性能に発展する余地がという。   ラファティ准将は同装備の開発は順調に進行中と述べ、メーカーの ロッキード・マーティン が予定より一年早く基本設計を完了したのが大きいという。「議会からは開発を加速し2025年までの完成を求められている」   この装備が登場し、次世代照準技術が加われば、陸軍にアウトレンジでの攻撃能力となり、安全なスタンドオフ地点からの攻撃に道が開く。PrSMがあれば敵レーダー、防空網や空母への遠距離からの攻撃が実現する。   米海軍のトマホークの900マイル射程には届かないが、照準技術の向上でトマホーク新型では不可能な効果も可能となる。海軍のトマホークでは飛翔中に方向転換が可能となり、海上航行中の艦船を攻撃できる。従来は固定標的対応だった装備品に全く新しい可能性が生まれるわけだ。陸軍が陸上発射型ト

F-15EXは米航空宇宙産業の新しい発展に道を開く存在になる----ヒント デジタルセンチュリーシリーズ

  ボ ーイング 、国防総省、米空軍は旧型機により米航空宇宙産業に新しく学習させられるだろうか。   空軍はF-15EXの大規模調達を複数年度で実施すると発表した。F-15EXはF-15C/D型の更改機材とみられていたが、最新報道によればF-15Eの後継機にもなるという。   F-15EXは旧型F-15の機体に技術革新を盛り込む構想だ。機体こそF-15だが、内部にこの30年間にわたる改良点が見られる。   F-15生産は海外向け販売でここ数年維持してきたが、連続生産が可能となり生産ラインを維持できる。F-15Eに交代する構想では以下が盛り込まれている。   - F-15とF-35で重複するミッションもあるが別個のミッションもあり性能も異なる。 - F-15EXの性能は既存F-15各型を大きくしのぐ - 高額出費につく耐用年数延長改修が不要となる   F-15EXにより米空軍はF-15旧型の任務を新型かつ高性能の機材で引き続き実施できる。   興味を感じさせるのがF-15EXがデジタルセンチュリーシリーズ(DCS)へ道が開く可能性だ。これには空軍で調達を取り仕切るウィル・ローパーが絡み、画期的な機材を少数生産で多数型式そろえる構想で、オープンアーキテクチャアを採用する。ローパーは以前のセンチュリーシリーズを振り返り、性能面で凡庸な機体が相次いで登場し、F-4ファントムIIを待つしかなかったこと、有人機偏重の傾向を踏まえ、DCSでは無人機に重点を移すと表明している。   DCS構想の中心にデジタルエンジニアリングがあり、設計と製造を分離し、3Dプリント他の高度製造技術で補修部品や整備の問題を解決できる期待がある。もっと重要なのが新技術の継続的採用で、これに対しステルス機では緻密な要求を設定したため調達が遅れてしまった。「デジタルセンチュリーシリーズ」は従来の機材調達の考え方を一新させ、米航空宇宙産業の実質的な再編の可能性を秘める。   とはいえ、F-15EXはDCSの第一弾ではない。F-15EXにはDCSが想定する技術手段多数が使われているのは事実で、高性能コンピュータモデリングの採用やモジュラー構造機体になっているが、DCSと別の存在だ。知的財産の取り扱いでも異なり、ボーイングはF-15EXの知的所有権大半を保持するが、DCSでは空軍が知財を完全所有する形になる。  

ロボット軍用犬がネリスAFBでの演習に登場。警備任務に投入された。

  ジョン・ロドリゲス技術軍曹がゴーストロボティクスのVision 60試作型とともにネリス空軍基地での演習に巡回警備している。September 3, 2020. US Air Force/Tech. Sgt. Cory D. Payne   ネ リス空軍基地(ネヴァダ州)で「ロボット犬」が試用され、基地が攻撃を受けた想定の演習で警備に投入された。 演習ではF-16ファイティングファルコン等に迅速燃料補給や装備搭載がおこなわれ、ロボット犬が空軍警備要員を視覚的に補助した。 「ロボット犬」は警備要員の状況認識を強化する狙いがある。 ロボット犬を開発したのはゴーストロボティクス Ghost Robotics で、空軍研究本部の契約が4月だったが、先週迅速戦闘投入演習の会場となったネリス基地に姿を現し、敵攻撃を受けた想定の飛行施設確保をシミュレートした。 ロドリゲス軍曹がゴーストライダーのVision 60試作型をネリス空軍基地での演習で制御した。September 3, 2020. US Air Force/Tech. Sgt. Cory D. Payne 演習には全米各地から正規部隊と州軍航空隊が集結し、空軍が目指す次世代の高度戦闘管理システムの効力を試す目的があった。 今回投入されたロボット犬の型式名は Vision 60でゴーストロボティクスが情報収集監視偵察(ISR)用、通信用、「連続警備用」の軍用仕様にかえたものだ。「全地形で安定した移動と事実上あらゆる環境に対応するため、設計の中心思想では脚走行ロボットの機構部分を簡略化しており、車輪付きUGVよりも簡単な構造になっている」とゴーストロボティクスは説明している。「簡素化により耐久性、迅速性が増加しているし、運用コストも下がっている」 ゴーストロボティクスのVision 60 試作型がネリス空軍基地の演習で警備を担当した。September 3, 2020. US Air Force/Tech. Sgt. Cory D. Payne 今回の演習では321緊急対応飛行隊、621緊急対応飛行団がコロラドのバックレー空軍基地からネリスAFBへ109空輸団のLC-130ハーキュリーズで移動した。 Vision 60ロボット犬は一帯の視覚評価を提供し、621飛行団隊員が機体周辺を警備した他、増援部隊の到着時に安全を確保