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米海兵隊がAAVの洋上運用を停止中。水陸両用作戦のカギを握る装備品だけに心配なニュースが入ってきました

  海兵隊が揚陸作戦に頼りにするAAVが水上運用に耐えられないとして現在陸上運用に限定していると聞くと、日本も同型を58両導入しており大丈夫なのかと心配になりませんか。装備品としては長く使いすぎたとはいえ、どうしてそうなっているんでしょうか。USNI Newsの記事をまず見てましょう。 ノルウェーのブラティンダンで強襲水陸両用車(AAV)を使った実戦演習を欧州・アフリカ海兵回転部隊21.1(MRF-E)の海兵隊員たちが展開した。 March 16, 2021. US Marine Corps Photo   米 海兵隊は長年供用開始してい水陸両用強襲車両AAVsを緊急時除き、水上運用しないことにした。海兵隊が12月15日発表した。       この措置でAAVsは今後水面で利用できなくなる。1970年代に生まれた古参装備となったAAVは2020年の事故でカリフォーニア沿岸沖合の演習時に海兵隊員8名と海軍水兵1名の生命を奪い、その後調査が行われていた。   「海兵隊は、2020年夏以来ののAAVのトラブルに関する複数調査で得た提言を支持しており、提言の実施と持続により、AAVは水陸両用作戦において安全かつ有効な車両となる」との声明が海兵隊から出た。   「とはいえ、水陸両用車の現状を踏まえ、海兵隊総監は、AAVを定期的配備や軍事演習中の水中訓練に参加させないことを決定した。AAVは、危機対応に必要な場合にのみ水中活動に運用する。この決定は、水陸両用車整備の長期的な健全性と将来の能力実現のために下された。AAVは今後も陸上運用を続け、実際に任務の76%は陸上で行われている。必要性が生じた場合にこの決定を覆す能力を留保している」   海兵隊は1970年代からAAVを使用しており、世界中で広く採用されています。海兵隊は2010年に遠征戦闘車Expeditionary Fighting Vehicle開発を中止しており、水陸両用戦闘車Amphibious Combat Vehicle (ACV)の導入をめざしている。   ACVは水上運用で独自の制約を受けている。 「海兵隊は、現在の殺傷能力を継続しつつ、水陸両用戦闘車の配備に引き続き尽力する」と声明を発表している。 「ACVは、牽引機構で見つかった問題の解決に取り組むため、外洋での水上作戦を一時的に停止した。その問題は間もな

新鋭英空母が米海兵隊F-35Bを搭載。英米両国は新しい安全保障協力の時代に入った。

  英 海軍空母HMSクイーン・エリザベスが英米両国のF-35Bを搭載した新しい運用段階に入った。英海軍、英空軍、米海兵隊が共同で新運用体制を準備してきた。 英空軍617飛行隊「ダムバスターズ」と米海兵隊戦闘攻撃飛行隊VMFA211「ウェイクアイランド・アヴェンジャーズ」の合計15機が同空母に搭載された。これと別に英海軍航空隊所属のマーリンヘリコプター8機もある。 各機は同艦に2020年9月22日から順次合流した。英国保有のF-35Bで作戦投入可能な機材は15機で、RAFマーハム基地に展開する。別に3機がエドワーズ空軍基地(カリフォーニア)でテスト評価作業に従事している。 F-35Bで最大の運用事例はUSSアメリカが太平洋を航行中の13機だった。海兵隊の「ライトニング空母」構想では強襲揚陸艦にF-35Bを16機から20機搭載する。 海兵隊は F-35Bの作戦能力獲得を2015年に宣言し、2018年から揚陸艦に搭載している。同年に海兵隊のF-35Bがアフガニスタンで初のF-35B実戦投入となった。 UK MINISTRY OF DEFENCE/CROWN COPYRIGHT UK MINISTRY OF DEFENCE/CROWN COPYRIGHT   実戦飛行隊二個から15機を集め空母に搭載するのは英国海軍航空部隊の戦力整備で大きな一歩だ。2010年に英戦略防衛安全保障検討で英海軍最後の固定翼機運用空母HMSアークロイヤルをハリヤージャンプジェット機と合わせ廃止したことからこの構想は生まれた。 UK MINISTRY OF DEFENCE/CROWN COPYRIGHT   2隻建造される新型空母の一号艦HMSクイーン・エリザベスは2017年6月に初の外洋航海を実施し、スコットランド沖合で公試に入った。ライトニングの初運用は2018年9月の米東海岸沖合で、パタクセントリバー海軍航空基地の統合試験部隊の米海兵隊F-35Bだった。英軍機材の運用開始は2019年10月で同じく米東海岸沖合でのことだった。 UK MINISTRY OF DEFENCE/CROWN COPYRIGHT   英国防省によればHMSクイーンエリザベス艦上の航空部隊は1983年のHMSハーミーズ以来で最大規模という。 排水量65千トンのHMSクイーンエリザベスはポーツマス軍港を2020年9月21日

米英安全保障の新時代へ 英空母で米海兵隊機材を運用

UK, US Enter New Era: ‘Unprecedented’ Carrier-Sharing Plan “We’re not talking about interoperability anymore, we’re talking about proper integration to a level we’ve never seen,” Fleet Commander Vice Adm. Jerry Kyd told me on the deck of the UK's new carrier.   By   PAUL MCLEARY on October 21, 2019 at 1:44 PM   https://breakingdefense.com/2019/10/uk-us-enter-new-era-unprecedented-carrier-sharing-plan/ 一国では十分な安全保障が実現できない時代になっているのでしょうか。これまでの同盟関係の先をゆく運用統合が始まっています。NATO加盟国によるAWACSや大型輸送機の共同運行、仏独両国の部隊運用に加え、イギリスの新鋭空母が米海兵隊のF-35B運用を始めます。価値観を共有する同盟国であることが第一の条件のようですが、翻って日本はだれと組めるでしょうか。 英海軍が自国保有機のVTOL着艦を新鋭空母で初めて実施した。. Pic: Paul McLeary) <HMSクイーン・エリザベス艦上にて> 米海兵隊のF-35B部隊が英新鋭空母艦の処女航海で艦上展開をする。これだけ親密な同盟国同士でさえ「前例のない」一歩となる。 「共同作戦体制はもはや話題ではない。いままでにない統合体制の適正なレベルを話題にしています」と英艦隊司令官ジェリー・キッド中将が大西洋上で航空機の離着艦を訓練する同艦で語った。 英空母での米海兵隊運用は「開闢以来前例が無い」と同中将は述べ、「同じことができる別の2国の組み合わせはないでしょう」という。 キッド中将以下英海軍関係者は米英両国の「特別関係」を高評価する。米海軍トップは世界の反対側から両国海軍の密接な連携の理想を語っている。 「両国の作戦環境では共通の価値観とあわせ集団的対応が海洋安全保障で

3月8日EA-6Bが米軍供用を終了、半世紀近く活躍した同機の豆知識

5 fun facts about the EA-6B to say goodbye to the Marine Corps' Prowlers 米海兵隊で退役するEA-6Bの豆知識5点 Blake Stilwell, We Are The Mighty https://www.businessinsider.com/facts-about-the-ea-6b-to-say-goodbye-to-the-marine-corps-prowlers-2019-3 カタールのアルユデイド航空基地に展開したEA-6Bプラウラー。 September 12, 2018. US Air Force/Tech. Sgt. Ted Nichols 2019年3月を持って海兵隊はEA-6Bプラウラー最後の飛行隊を解隊する。 これによりプラウラーの米軍供用に幕が下りる。戦術電子妨害機として1971年に供用開始し、現役機材では最長期間を飛んだが2019年3月8日がいよいよ最後となる。 後継機種はF-35共用打撃戦闘機でF/A-18ホーネットやAV-8Bハリヤーと同じ構図だ。 1. ホーチミンからISISまで相手に戦った 海兵隊のEA-6Bが空中給油を終え離脱していくイラク上空June 28, 2018. US Air Force/Staff Sgt. Keith James 最初に投入されたのは1972年の東南アジアでプラウラーは空軍、海軍、海兵隊の各機材と70回に渡る事態で260千時間を飛んだ。 2. 欠点のない勝利の実績 海兵戦術電子戦飛行隊2の9機がカタールのアルウデイド基地に揃ったAugust 16, 2018. US Army/Spc. Jose Diaz 一機も敵の手で喪失していない。北ヴィエトナム、リビア、イラク、イラン、タリバン、パナマと敵は数多かったがアメリカを守った170機のプラウラーを落とせなかった。 ただし事故等で50機を喪失しているのは残念だ。 3. 敵レーダー妨害が仕事 Wikimedia commons 敵レーダーをどう妨害するのか。無線信号を使えなくし、標的照準を不可能にする。 プラウラーはテロ掃討世界戦争で完璧な装備となり携帯電話通話を