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F-35エンジンで見つかったブレイドの亀裂がどんな影響をこれから与えるのか

F-35 Engine Blade Crack Raises Durability Questions By Amy Butler Source: Aerospace Daily & Defense Report aviationweek.com March 06, 2013 Credit: Pratt & Whitney 0.6インチの亀裂が第三段目の低圧タービンで見つかったF-35Aの先月の事例の原因は「熱クリープ」だったとクリストファー・ボグデン米空軍中将(F-35計画主幹) Lt. Gen. Christopher Bogdanが明らかにした。 現 在のところこの問題はF135エンジンの欠陥と結び付けられていないが、プラット・アンド・ホイットニー製の同エンジンは今回の問題により同エンジンの耐 久性へどんな影響が出るのかを検証するまでは「安心できる状態ではない」とされる。ボグデン中将が3月5日に開催されたAviaion Week主催の国防技術と経済性要求のバランスを考える会議の席上で発言した。 今回の亀裂が発見されたのは2月19日に通常の内視鏡による検査を地上で行った際のことだった。3月1日に解除となるまで同型機すべてが飛行禁止措置を受けた。 亀裂がみつかったのはAF-2のブレイドだった。ボグデン中将は同機のエンジンは「馬車馬のようなエンジン」で性能限界のの押し上げ用に使われており、極限まで稼働しており、マッハ1.5で低高度飛行や、7ないし8gでの超音速飛行をこなしてきた。 .同機はA型の機材の中で性能限界の確認のほとんどをこなしてきた、と同中将は語る。 またAF-3とAF-6という通常離着陸型機が他に二機あるが、現状では地上待機のままであり、その理由として各機が問題の機と同様の運用をされてきたためだ。 エンジン専門家は最低二週間かけないと今回の事象がエンジン耐久性そのものにどんな影響をあたえるかは判断できないとボグデン中将は明らかにした。 「熱ストレスがどこまでかかるのか、通常の機材では」考えにくい極限状態になるのか。「問題は100%で想定していたエンジン寿命が実際に短くなるとしたら、タービンブレイドが寿命を短くさせる要因であれば対応が必要となる」 もしこれが大きな問題につながれば、同機を導入する予定の各国は追加

F-35飛行禁止措置が解除され、飛行再開へ

Engine Investigation Clears F-35 To Return To Flight By Guy Norris guy_norris@aviationweek.com aviationweek.com March 01, 2013 . F- 35全機の飛行停止措置が解除となった。調査の結果、タービンブレイドの亀裂は別個の減少と判断されたため。「各機の点検結果から実験室での点検まで行 い、根本原因が解明したことでF-35の飛行安全性が確認できました」と同機搭載のF135エンジンのメーカーであるプラットアンドホイットニーが発表し た。 同機が飛行停止措置になったのは2月21日のことで内視鏡による点検で0.6インチ大の亀裂が第三段目低圧タービン (LPT)のブレイドで見つかったため。この機体は空軍向けAF-2でエドワーズ空軍基地に配備されている。 そ れを受け当初はLPTで2007年から2008年のテスト中に発覚した高サイクル疲労問題の再発ではとの懸念が広がったが、プラットによると「高サイクル 疲労あるいは低サイクル昼王の兆候はなく、問題のタービンブレイドに疲労が広がっているとの証拠も見つかっていない。ブレイド亀裂の鍵となる要素は飛行テ ストの特殊な運用状況の中で発生したと見ている」と発表。 同 社からは当該機のエンジンは「通常のF-35運用想定よりも高温環境での運転が4倍の長さにわたり行われており、高温にさらされたことでブレイドの粒子構 造が分離したもの」としている。このような分離現象はクリープ破断creep ruptureとして知られている。これは負荷が連続してかかる状況と高温により、ブレイド素材が限界に達して変形が発生することが引き金となる。” F- 35統合開発室からは追加声明として「当該機のエンジンはF-35の性能限界確認のため通常より長く高温条件下で運転されていた。高温に加えその他ストレ ス要因に長時間さらされていたためこのエンジンで亀裂が発生したものと判定される。その他の機材では同様の亀裂は一切見つかっていない」と発表した。 た だしAF-2で発生した現象の原因についてはこれ以上の説明は出ていない。AF-2はエドワーズで試験用に使用されている機体だが、これとは別に垂直尾翼 付近で発生する機体表面の焼け焦げ問題への対応

F-35 エンジン亀裂発見で今度は全機飛行停止へ

Engine Crack Grounds Entire Lockheed F-35 Fleet By Amy Butler abutler@aviationweek.com, Jen DiMascio jennifer_dimascio@aviationweek.com   aviationweek.com February 22, 2013 Credit: USAF F-35全機が地上で飛行停止措置となっている。原因はエンジンで、今回発生した問題は米海軍航空システムズ軍団Naval Air Systems Command (Navair)によると「壊滅的な不良」“catastrophic failure.”につながる可能性があるとしている。 2月19日に第三段目低圧タービンのエアフォイルで亀裂がF-35A点検中にみつかったのはエドワーズ空軍基地でのことだったと プラットアンドホイットニー が明らかにした。同社は同機用F135エンジンのメーカーだ。 「予防措置としてF-35全機のフライトオペレーションを調査点検が完了するまでは全て停止している」とペンタゴンが声明文を発表しており、「今回の自体で同機部隊全体にどんな影響が出るかを断言するには時期尚早」としている。 プラットアンドホイットニーは今回の飛行停止は「予防策」と表現しており、「破損したタービンモジュールおよび付属ハードウェアを当社ミドルタウン(コネチカット州)工場に搬送され調査をする。今回亀裂を生じたエンジンは合計700時間運転しており、そのうち400時間がフライトテストで計上したものだった」としている。同社としても事態の把握をしてすみやかにフライト再開ができることを期待しているという。 一方Navair司令官デイビッド・ダナウェイ中将Vice Adm. David Dunawayは議会向けの情報更新は3月1日以前には期待できないとの見解を示している。 飛行停止措置が長引くとフライトテストの進捗予定にも影響が出る可能性があり、重要システム系統のテストも遅れることになる。とくに2Bソフトウェアが最初に作戦能力獲得をめざす海兵隊にとって必要な要素だ。 今回の事件は短距離離陸垂直着陸型F-35B部隊の飛行停止措置が解除になった直後に発生している

F-35Bの飛行停止措置は解除へ 

Pentagon, Navy Lift Flight Restrictions On F-35Bs aviationweek.com February 13, 2013 Credit: Dept. of Defense ペンタゴンおよび米海軍は海兵隊向けF-35Bの飛行制限措置を解除し、およそ一ヶ月間地上待機していた同機のテスト・訓練飛行の再開にめどがついた。 今回の措置は水曜日に決定となったとケビン・キレア大佐Colonel Kevin Killea(海兵隊向け機体を統括)が発表した。同大佐によると海軍とF-35統括室には今回の飛行停止措置の原因を作った製造上の問題を解決すべく多くの課題があるという。 飛行再開は総額3,960億ドル規模のF-35開発ゼンタイではよい知らせではあるものの、今年は相当の密度のテスト飛行日程を行わないとこれまでの遅れを取り戻せない同機の状況に変りはない。 . ペンタゴンと海軍がF-35Bの25機全てを飛行停止させたのは1月18日のことで、Stratflex製の燃料ラインが飛行開始前に外れるという事態が1月16日にフロリダで発生したため。ペンタゴンからはその後、この原因は製造過程内の不良であり、機体整備上あるいは設計上の問題ではないとの発表があった。 ペンタゴンF-35管理室のスポークスマン、ジョー・デラべドヴァJoe DellaVedovaによると25機全部の飛行再開は不良品の燃料ラインの交換が完了すれば可能だという。すでに不良品は全点が点検済みで、問題がある部品は交換されるという。問題の部品はF-35Bの排気系の一部だ。 . Stratoflexは英国のロールスロイス Rolls Royce Plc向けの製造契約企業であるが、F-35Bのエンジンはプラットアンドホイットニー製だ。 ペンタゴンF-35統括室はまず開発テスト用の機体9機の飛行制限を解除しており、海軍航空システムズ部門を統括するデイヴィッド・ダナウェイ中将Vice Admiral David Dunawayがその後16機の飛行制限を解除している。この機体は訓練用に使用されていた。 なお、空軍向けA型と海軍向けC型の飛行には今回の問題は影響を及ぼしていない。燃料ライン部品が異なるため。 今回の飛行停止措置の結果がF-35Bのテスト日程にどのような影響をおよ

初飛行したY-20の性能は意外に低水準、しかし今後の向上策には要注意

Avic Y-20 Airlifter Awaits Better Engines aviationweek.com February 04, 2013 Chinese Internet Bill Sweetman Washington and Bradley Perrett Beijing 初飛行はしたものの性能向上の課題が残る機体、それがこのたび登場した中国の Y-20輸送機だ。1月26日に初飛行した同機は一見現代的な機体に陳腐化した60年代技術のエンジンの組み合わせとなっている。そのため、運用上で大きな真価を発揮できる機体ではなく、せいぜいイリューシンIl-76よりわずかな性能向上を提供するだけだろう。 というものの同機にはもう少しまともなエンジンが開発中だ。中国が高バイパス比エンジン技術を実用化したとき、同機の性能は急上昇する。ComacのC919旅客機にも同様に高性能エンジンが開発中だが、道は遠い。 Y-20の機体開発が成功したことが中国航空産業では重要な成果だ。これまでおよそ60年間に渡り中国は主にソ連時代の設計をコピーするだけに終始してきたが、Y-20は純国産機では最大規模で、80年台に失敗に終わったY-10旅客機よりも大きい。 ただしY-20の就役は2017年以降になりそうだとの観測が中国国内にあり、機体には複合材料が使われているというが、機体の大部分はアルミニウム製のようだ。また、「超臨界」主翼構造にになっているという。その目的が後日エンジン換装を見込んだものなのかは不明だ。 機体寸法と外観ではIl-76に近いもののY-20は完全新設計の機体だ。エンジンも同じサツルンD-30KP中バイパス比エンジンが搭載されている。ただしIl-76より主翼幅が短く、機体幅は逆にわずかに大きくなっている。エアバスA400Mよりも大型で、ボーイングC-17機体と直径はほぼ同じで全体では小型だ。 Aviation Weekによる同機の詳細性能の推定値と中国国内で報道されている値は食い違いっている。中国報道ではY-20の全幅45メートル、全長47メートル、全高15メートル、基本重量200トン、ペイロード66トンとしている。その根拠は不明だが、2006年に同機開発が始まった際の推定値に近い。Il-76との比較で同じD-30KPエンジン

海外販売に期待するボーイング防衛部門の期待はインドだ

International Orders Boost Boeing Defense By Michael Mecham aviationweek.com January 31, 2013 Credit: Boeing . ボーイング防衛部門への各国発注の比重は同社受注残で全社レベルで24%、防衛宇宙安全保障部門では41%相当にまで増えていることが同社の1月30日発表で判明した。 防衛部門の売上は2%増加して326億ドルになり、民間商用機部門の491億ドルに近づく勢いでその中でもボーイング軍用航空機部門の増加10%が大きい。とくにAH-64DアパッチとCH-47チヌークのヘリコプター2機種の生産ペースがあがっている。また、KC-46給油機の生産が開始されており、インド向けにはP-8I海洋パトロール機の一号機が納入されている。 一方で中間飛翔段階ミサイル防衛と衛星案件で売上が伸び悩んでおり、世界規模での顧客向けサービス・支援プログラムでも売上拡大が勢いを失っており、総額86億ドルにとどまっている。ただし、ことしは米空軍向けC-17輸送機の供用維持契約とF-15合計68気の改修により売上の伸びが期待される。 米国向け防衛案件が弱含み担っている一方で、海外販売はそれを上回る勢いがあり、現時点でボーイング防衛部門の売上24%相当になっている。インド向けには今年のボーイングはP-8Iをあと3機およびC-17を5機納入する予定だ。■

インドのSLBM開発状況で進展が見られました

India Flies Submarine-Launched Ballistic Missile aviationweek.com January 29, 2013 インドが原子力潜水艦による弾道ミサイル運用に一歩近づいた。ベンガル湾に潜水させた試験プラットフォームから中距離ミサイルの水中発射に成功したのだ。 全長10メートルの同ミサイルは約50メートルの水深から1月2 7日に発射されたと、国防研究開発機構 Defense Research and Development Organization長官V.K. サラスワットV.K. Saraswatが発表した。 「同ミサイルは最長射程をテストし、 ミッションの要求水準全てを満たしていると判定した」 とサラスワット長官は言う。ミサイルは高度12マイルに上昇し、 434マイルを飛翔してベンガル湾に落下した。 その過程は全てレーダー観測されており、 軌道および落下は全て予測どおりであったと同長官は言う。 インド開発の潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM)はK- 15の名称でこれまで十数回の発射に成功していると言う。「 今回はSLBMとしての最終段階公試」とし、 同SLBMを国産ミサイル原潜アリハントINS Arihantへ搭載する作業がまもなく開始される、 と同長官は語る。 技術科学スタッフの発言をまとめると、最大12発の核ミサイル( 重量6トン)がアリハントに搭載される。 アリハントは80メガワット級の原子炉を動力源に、 ウラニウムのほかに軽水を冷却減速材に使う。 同原潜の公試は6月に開始予定。 今回の実験成功でインドは核ミサイルを、空中、地上、 海中から運用できるエリート国家の仲間入りをするとインド科学技 術陣は見ている。 国防研究開発機構でSLBM開発の中心となったA.K. チャクラバーティA.K. Chakrabartyによると次の大きな課題はアリハントにj今後数 ヶ月以内に搭載したあとでの同ミサイルのテストだという。 「ミサイルシステム開発は絶えず進行していきます。 実施すべきテスト項目は多数あります。 いまのところ順調に推移しており、 成功を重ねることでウェポンシステムとしての運用が早期に実現す るでしょう」(チャクラバーティ) 国防相A.K. アントニー A.