スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

ラベル(#イラン)が付いた投稿を表示しています

ハマスによる奇襲作戦だけ見ていては全体像を見失う。イスラエルがイランと交戦する事態まで想定すべきだ。週明けの外国為替、原油の市場は大荒れになるだろう。

ハマスの奇襲攻撃はベンヤミン・ネタニヤフの政治キャリアを終わらせようとするものだ。それ以上に背後に潜むイランに要注意だ ハ マスによるイスラエル南部への奇襲攻撃は、イスラエルにとって過去50年間で最悪の諜報活動の失敗となった。ハマスが武装し、計画し、実行した攻撃をイスラエルは2001年9月11日になぞらえている。1973年のヨム・キプールにおけるユダヤ国家への奇襲攻撃が当時のゴルダ・メイア政権の崩壊に直結したように、今回の攻撃はベンヤミン・ネタニヤフの政治キャリアを終わらせようとするものだ。 インテリジェンスの失敗には計り知れないものがある。動力パラグライダーを新戦術のように扱うジャーナリストもいるが、1987年11月25日には、2人のパレスチナ人テロリストがレバノン南部からイスラエルにパラグライダーで侵入し、イスラエル基地内で兵士6人を殺害している。また、ネタニヤフ首相は、イスラエルの電子的・人的手段による監視で、この作戦の大規模な計画を摘発できなかったことを説明していない。 ハマスのテロの背後にイランがいるのは確かだ。ある誘拐事件のビデオには、イスラム革命防衛隊を示唆するペルシャ語での命令が記録されている。しかし、ネタニヤフ首相がイランに一点集中したことで、トルコがハマスの能力を強化する道も開けた。ハマスは安全なトルコで活動している。ネタニヤフ首相がレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を受け入れているときでさえ、トルコはロケット弾の材料をガザに密輸しようとしていた。 中東は白黒はっきりしていない。過激主義にはさまざまな色があり、それぞれが同じように殺人を犯す。ネタニヤフ首相の失敗は、その複雑さを理解しなかったこと、そして本質的に「良い警官と悪い警官」というゲームに引っかかってしまったことだ。単純な真実は、イランもトルコもお互いを憎む以上にイスラエルを憎んでいるということだ。 ではどうすればよいのか。 イスラエルの戦略家たちは、ハマスのロケット弾製造やテロのインフラを弱体化させる作戦を「草刈り」と表現する。しかし、長期的な解決策ではない。ハマスも以前のヒズボラのように、民間人の犠牲を背景に国際世論が変わるまで身を潜めて待つだろう。ハマスもアパートや学校から武器を発射して、そのような事態を早めようとするかもしれない。イスラエルは自国の安全を優先すべきで、利害関係

イラン情勢をにらみ、米海軍空軍部隊の追加派遣へ。ホルムズ海峡はじめ、重要なSLOCの鍵を握るペルシア湾の情勢に日本はあまりに無頓着すぎる。

  USNI News記事からです。ただでさえ展開可能な艦艇が少なくなっている中で、ここに来てイランが不穏な動きを示しているため、ペルシア湾中東地区にも展開せざるをえなくなっているのですが、イランがロシア、中国と連携した動きをしているとしたら大問題です。 ペ ンタゴン報道官が7月17日月曜日に語ったところによると、アメリカはペルシャ湾を出入りする船舶を護衛するため、空軍戦闘機と誘導ミサイル駆逐艦を混成して派遣する。  イラン軍がホルムズ海峡とその周辺で商船の拿捕を試みているため、米国はF-35ライティングII共用打撃戦闘機とF-16ファルコン戦闘機の混成部隊を派遣し、米中央軍を補強する。  「継続的な脅威に鑑み、また我々のパートナーや同盟国との協調の下、米中央軍はイラン軍の存在と能力を増強する。イランにはホルムズ海峡と周辺海域における商船の拿捕を直ちに中止するよう求める」。国防総省のサブリナ・シン副報道局長は記者会見で、「我々はイランに対し、この戦略的な水路を通る通商の自由な流れを脅かす、こうした不安定化につながる行動を直ちにやめるよう求める」と述べた。  「国防長官は、駆逐艦USSトーマス・ハドナー、F-35戦闘機、F-16戦闘機の米中央軍への配備を命じた。  シンは、戦闘機の数やその部隊について、具体的な説明はしなかった。米中央軍のスポークスマンは、USNIニュース取材に対し、戦闘機についての詳細は明らかにしなかった。F-16はもっぱら米空軍が飛行させ、F-35は海軍、空軍、海兵隊が飛行させている。USSトーマス・ハドナー(DDG-116)は、ジェラルド・フォード空母打撃群と今年初めに配備され、海軍が投稿した画像によると、7月14日にスエズ運河を通過している。  戦闘機とハドナーの動きは、7月5日にオマーン沖でイラン海軍のコルベットIRINS Bayandor(81)が商船Richard Voyagerを攻撃したことに続くものである。イラン軍は同日未明、オマーン沖で別のタンカーを奪おうとした。  現在、この海域には他に駆逐艦2隻が展開中だ: USSポール・ハミルトン(DDG-60)とUSSマクフォール(DDG-74)である。マクフォールもフォードCSGに配属されている。  アフガニスタン戦争が終結し、米国は海軍戦域としての中東を軽視し、太平洋とヨーロッパに多くの

イランは西側に戦いを挑もうとしているのか、気になるホルムズ海峡はじめ国際水域でのイランの狼藉乱暴ぶり。民間商船の拿捕未遂事件をめぐり、米中央軍も警戒中。

ペルシャ湾でイランと戦争勃発か - オマーン湾は、ひとつ誤った行動がすぐ制御不能に陥り、遠大な影響を及ぼす紛争に発展しかねない潜在的な火種の場所であることに変わりはない。現地時間の水曜日未明、イラン海軍が石油タンカー2隻を拿捕しようとしたが、米海軍に撃退された。  「7月5日、米軍はイラン海軍による2件の商業タンカー拿捕未遂を阻止した。オマーン沿岸でイラン海軍が発砲した事件のうちの1件である。イラン海軍艦艇 1 隻が、オマーン湾の国際水域で、マーシャル諸島船籍の石油タンカー TRF Moss に接近した。米海軍の誘導ミサイル駆逐艦 USS McFaul (DDG 74) が到着すると、イラン艦は現場を離れた。さらに、米海軍は、MQ-9リーパーとP-8ポセイドン海上哨戒機を含む監視資産を配備した」と中央軍海軍部隊(Naval Forces CENTCOM)は付け加えた。  その約3時間後、米海軍はバハマ船籍の石油タンカー、リッチモンド・ボイジャーから2度目の遭難信号を受信した。同船はオマーンのマスカット沿岸から20マイル以上沖合にあり、アラビア海に向かい国際水域を航行中だった。米海軍によると、別のイラン海軍艦艇がリッチモンド・ボイジャーに停船を呼びかけながら、同船の1マイル以内に接近したという。  米誘導ミサイル駆逐艦はその後、最大速度でタンカーに進路を向けたが、到着の前に、イラン要員が小火器で複数回、長いバーストを発射した。リッチモンド・ボイジャーに死傷者や大きな損害はなかったが、米海軍によると、乗組員の居住スペース付近の船体に数発の銃弾が命中したという。  イラン海軍艦艇は、USSマクフォールが到着した時点でその場を離れていた。  テヘランからこの件に関してコメントがないが、国営メディアは、いずれの船舶も拿捕しようとしていることをイラン政府が否定したと報じている。 海賊行為か? イランによる商船拿捕が増加したことを受け、米国が地域やその他パートナー国とホルムズ海峡をパトロールする船舶や航空機のローテーションを増やしたのは、この5月のことだった。イランとオマーン間にあるホルムズ海峡は、世界の原油・石油製品供給の約5分の1が通過する重要海峡である。  今回の増派は、国際海上安全保障構成法の下での多国間の取り組みを支援し、また商業海運に対する脅威を抑止し、地域の船員を

イラン核兵力の実現でイスラエルの核抑止力に対する「あいまい方針」は大きく変化するのだろうか。

  Israel Dolphin-Class Submarine 今 月初め、イスラエル政府関係者は、イランの核兵器開発を阻止するために全力を尽くすと警告した。 ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、必要であれば、核開発を阻止するためイスラエルは行動すると述べた。▼このコメントは、国連の核監視団がイランの核開発プログラムに関する2つの調査を打ち切ったというニュースに続いて発表された。▼さらに、欧州諸国は最近、イランの核開発をめぐるウィーン交渉を復活させるようバイデン米大統領に要請しているが、エルサレムはこの交渉に激しく反対している。▼イスラエルとイランは40年以上にわたり影の戦争を続けており、イスラエルは最大の敵であるイランの核開発計画をレッドラインとみなしている。▼イスラエルは自国の核開発疑惑を秘匿しているが、大量破壊兵器を保有していると広く信じられている。 核開発 1948年にイスラエルが建国され、ダヴィド・ベン・グリオン首相は、敵対する隣国から国の新しい国境を守ることに固執していた。▼その頃、イスラエル国防軍科学部隊のヘメド・ギメル部隊が、ネゲヴの初期地質調査を開始した。▼その後10年余り、同部隊は原子力の研究を続けた。▼1960年代、イスラエルはフランスの航空宇宙企業ダッソーと共同で弾道ミサイル「ジェリコ」計画を策定した。▼結局、フランスは撤退したが、イスラエルは独自に2段式固体燃料ミサイル「ジェリコ1」を生産した。▼1973年のヨム・キプール戦争では、ジェリコミサイルが厳戒態勢に置かれたと伝えられている。▼シナイ砂漠やゴラン高原での奇襲を防げず、核兵器が搭載されたとする専門家が多い。▼しかし、紛争が進むにつれて、イスラエルは敵軍とうまく戦うことができるようになった。 ジェリコミサイルのスペックと性能 ジェリコ1号の射程は約500キロメートルで、ネゲブからエジプトやシリアを攻撃できた。▼戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies)が詳述するように、ジェリコ1号は「全長13.4m、直径0.8m、発射重量6,700kg」で、2段式固体推進エンジンを使用し、鉄道の平台や発射車両からの運用が可能であった。▼ジェリコは最大650kgのペイロードを搭載でき、450kgの高爆発弾頭、20kTの核弾頭、または化学

イランの核兵器取得が間近に迫ってきた。核交渉再開の目処は? イスラエルはどう反応する?

  Image Credit: Creative Commons.   米 国防高官によると、イランは2週間以内に核爆弾1個分の核分裂性物質を製造できるとみられている。コリン・カール国防次官(政策担当)は下院軍事委員会で、ドナルド・トランプ前大統領が2015年の共同包括行動計画(JCPOA)から離脱して以来、テヘランの核能力達成への接近が急速に進んだと語った。 カールの警告は、イランが地下施設「フォードウ燃料濃縮工場」で兵器級に近いレベルまでウランを濃縮したとする国連の評価と一致する。同次官は発言の中で、核計画復活がイランの「目覚ましい」進展を解決する可能性があるとの考えをあらためて示した。  しかし、長年にわたるウィーン核協議は2022年に行き詰まり、イランは条約上の義務に違反している。イランの核開発面の進展は憂慮すべきものだが、米政府関係者は、同政権が実際に爆弾を製造するのに必要な技術は保有していないと依然考えている。 イランが核爆弾製造に必要な濃縮ウランの量は? 核爆弾を作るには、ウラン粒子を純度90%まで濃縮する必要がある。今週、国際原子力機関(IAEA)は、イランの地下施設FFEPで濃縮されたウラン粒子が純度83%以上に達したことを確認した。  低濃縮ウランは商業用原子力発電所の燃料生産に再利用できるが、高濃縮ウランは、遠心分離機で精製されると核用途に操作できるようになる。イラン・ウォッチによると、テヘランは遠心分離機の機種を改良し、兵器製造に必要な物質の濃度を高めている。  政権は長年、核活動は純粋に「平和的」で民生目的と主張してきたが、イランの科学者は2015年のJCPOAに違反し、以前の濃縮よりはるかに高い純度60%までウランを濃縮していることを公にしている。 イランはIAEAの規制を公然と破ってきた テヘランはIAEAの規制を拒否してきた歴史がある。昨夏、ウィーン核交渉が行われていたにもかかわらず、イランは核施設から20数台の監視カメラを撤去すると発表し、IAEAに打撃を与えた。国際的な監視機関である35カ国理事会は、イランが同機関の規則を露骨に無視したことを非難した。実は、イランはウィーン会談が始まった当初から、交渉に有利になるようにIAEAの映像を隠していたのだ。 核合意はまだ可能か? イランの核開発の急速な拡大と査察官のアクセス不足は、イラン

イランがドローン専用「空母」を建造中。制裁対象で使い道のない商船を改装。本格空母と程遠い戦力をいつまで嘲笑っていられるかは不明。

ウクライナ戦でイラン製ドローンがロシアを助けていることが判明しましたが、そのイランが今度は無人機運用に空母を稼働させようと民間商船を改装中だと判明しました。これがうまくいくのであれば、高価な通常型空母に手を出さなくても戦力を発揮できる装備が中進国に注目されそうですね。USNI News記事からです。 イランのソーシャルメディアに流れた11月の写真。シャヒード・マフダヴィがバンダルアバスで改装中。H I Sutton Photo Illustration     USNIニュースの寄稿者H I Suttonが先週公開した衛星写真とオープンソース写真によると、ペルシャ湾の入り口近くの乾ドックで、イラン海軍は元民間コンテナ船をドローン航空母艦に改造中で、同艦は2023年に進水するとサットンは記している。     イラン革命防衛隊海軍の シャヒード・マフダヴィ Shahid Mahdavi は、元イラン船籍のコンテナ船で、ホルムズ海峡近くのバンダルアッバースのIran Shipbuilding & Offshore Industries Complex Co (ISOICO) でヘリコプターと固定翼無人機を搭載する軍艦に改装中と、Sutton が月曜に公開しており、11月撮影の写真で、同船は、イラン革命防衛隊海軍IRGCN所属だと判明した。   シャヒード・マフダヴィ は、商船から軍艦へ改造を受けるため、 5 月から乾ドックに入っている。  新しい写真では同船のデッキが取り除かれている。  「この改造で、左舷に飛行甲板が追加される。右舷側にもオーバーハングが追加されるかどうかは、今のところ不明。 「上部構造が元のデッキにまたがっているということから、伝統的な空母のレイアウトは不可能であることを意味する。追加される飛行甲板の角度も伝統的なものではない。おそらくこれは、上部構造物の前方で左舷から右舷に横切る飛行甲板になるのだろう。     角度つき飛行甲板の建設を示唆するShahid Mahdaviのソーシャルメディア写真。H I Sutton Photo Illustration イランは、中東で相次ぐ商船攻撃の原因となった爆発物を搭載したドローン「シャヘド136」をはじめ、さまざまな空中ドローンを開発してきた 。    民主主義防衛財団のイラン専門家、ベーナム・ベン

オマーン沖タンカー襲撃事件はイラン製シャヘド無人機によるものと米第五艦隊が発表。カタールで開催中のワールドカップサッカー大会への妨害?

    11月16日、M/T Pacific Zirconに乗船した米海軍爆発物処理班が収集した破片。破片から、民間タンカーを攻撃した無人機がイラン製Shahed-136であることを示している。 US Navy graphic   2 022年11月24日発表の米第5艦隊の声明によると、オマーン沖の石油タンカーへの無人機攻撃で、残された破片の分析から、無人機はイラン製だと確認された。      11月15日、爆発物を搭載した無人機Shahed 136が、タンカー「M/T Pacific Zircon」の船尾部に命中し、船体に穴を開け、「その後、内部区画を貫通し損害を与えた」とされている。このUAVは、「船内のボイラー、飲料水タンク、救命いかだを破損させた」と声明にある。  翌日、米海軍は爆発物処理班2名をリベリア船籍タンカーに送り、船体の損傷を評価し、残骸を分析した。  「2時間の調査と証拠収集の過程で、技術員はラボ試験のための爆発物残渣サンプルも入手した」と、第5艦隊声明にある。 「第5艦隊は収集した証拠品をバーレーン本部の研究施設に移送し、イランと攻撃の関連を確認した。民間タンカーを攻撃した無人機はShahed-136無人機と特定され、中東全域でイランが直接または代理勢力を通じて殺傷能力を使用する歴史的パターンに合致している」。       11月16日、M/T Pacific Zirconに乗船した米海軍爆発物処理班が撮影した、イラン製無人航空機(UAV)の攻撃でM/T Pacific Zirconの外板を貫通した場所を示す図版と画像(11月15日撮影)。UAV攻撃により、船尾右舷側、メインデッキのすぐ下の外壁に30インチ幅の穴が開いた。 US Navy graphic     海軍は、パシフィック・ジルコン船内で発見された攻撃による破片(衛星航法誘導アンテナ、ハッチ、スタビライザーなど)がシャヘド136と一致することを示す画像を公表した。  発表では、無人機がイランから発射されたとは言っていない。USNI Newsはシャヘド136はイエメンのフーシ派反乱軍が使用しており、昨年7月30日のタンカーMercer Streetへの攻撃(乗組員2名が死亡)に結びついていると報じていた。  ジェイク・サリバン国家安全保障顧問は記者団に対し、「イランが、中東全域で直