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次期JSTARSに737-700改装案を売り込むボーイング

Boeing Eyes 737-700 Solution for New JSTARS Sep. 12, 2014 - 01:22PM   |   By AARON MEHTA   |    ボーイングは空軍向け次期JSTARS機材に737-700を推す(Boeing Illustration) WASHINGTON — ボーイングは米空軍向け共用監視目標攻撃用レーダーシステム (JSTARS) の後継機に737-700を原型とする案を提案する。 「現時点で判明している米空軍の要求内容に基づくと737-700が機体寸法、重量、出力、冷却のいずれも現在および将来のJSTARミッションに最適」と同社広報のカロライン・ハチソンCaroline Hutcheson がeメールで伝えてきた。 現時点で18機あるJSTARSはボーイング707-300を改造して長距離レーダーを搭載し空軍によれば124マイル先の地上車両を発見、追跡、分類できる。 ただし空軍は次期JSTARSの要求性能を整理していない。大型機材を選べば、737は好条件となる。737-800には海軍P-8哨戒機もあり、商用機から軍用機を作ることがボーイングの戦略の一部になっている。ただし空軍が小型機を選ぶ可能性もある。その場合は ボンバルディア や ガルフストリーム が契約を獲得するだろう。 Tealグループ のリチャード・アブラフィアRichard Aboulafia of the Virginia-based Teal Group によれば機体サイズの選択は空軍が一部のデータを機外で処理するのか機内にすべて搭載させるかの選択次第だろうという。 . 「現行JSTARSと同等の能力なら最新のコンピュータやレーダーでガルフストリームにも搭載可能で、処理能力は相当早くなっている」(アブラフィア) どちらにせよ次期JSTARSは民間商用機が原型になる。 「新規開発機体でなく、実証済みの技術をセンサーに使い、実証済みの戦闘管理指揮命令ソフトウェアを使える」とウィリアム・ラプランテ調達担当空軍次官William LaPlante, Air Force undersecretary for acquisition が語っている。

インド海軍の原子力空母建造計画

インドの空母建造計画には今後も注意が必要ですね。中国の台頭が背景にあるのですが。原子力空母となればインド洋から西太平洋(むしろインドの国益を考えるとアフリカ東海岸か)を作戦地域と想定しているのでしょうか。隣国パキスタンは中国との結びつきを強めるでしょうね。 India Weighing Nuclear Powered Carrier By: Sam LaGrone Published: September 24, 2014 4:16 PM Updated: September 24, 2014 4:17 PM インド初の国産空母となるINSヴィクラント想像図。インドは二番艦に原子力水深の採用を検討している。Indian Navy Image インドは国産空母二番艦に原子力推進採用を検討中、と23日にインド通信社Press Trust of India (PTI)が伝えた。 設計作業が進行中で原子力推進は選択肢のひとつと海軍設計局長アトゥル・サクセナ少将Rear Admiral Atul Saxenaが報道に反応している。 . インド初の国産空母は4万トンのINSヴィクラント Vikrant でコチン造船所で建造中だ。 ジェネラルエレクトリック LM-2500ガスタービン動力を採用。 二番艦ヴィシャル Vishal は65千トンと大型化し、コンセプト設計段階にあると同少将は言う。同艦では動力源および航空機発進回収システムで選択肢があるとインド関係者が発言していた。 . 原子力推進では技術難易度が上がるが、作戦上の柔軟性は高まるとエリック・ワーサイムEric Wertheim ( Naval Institute’s Combat Fleets of the World  編者)がUSNI Newsに語っている。「原子力を採用すれば自艦用の燃料を積み込む必要がなく、艦内スペースに余裕ができます」 また弾薬類・航空機燃料の搭載量が増え、洋上作戦時の補給作業も簡略化できる。 ただしインドが原子力艦船を実用化するには課題も残る。「かなり難易度が高く、インドが早期に能力を獲得できるか半信半疑ですね」(ワーサイム) だがインド上層部は強気に出ている。7月にはナレンドラ・

★★★シリア空爆にF-22が投入された背景を考えてみよう

F-22がISIS攻撃に投入されたニュースの続編です。もう少しくわしく伝えていますのでご参考に。 Analysis: Long Road for F-22's First Combat Mission Sep. 23, 2014 - 04:00PM   |   By AARON MEHTA   |    Comments F-22ラプターが兵装庫の中を見せて飛行している。本年7月撮影。ラプターは22日にシリア上空で初の戦闘作戦を実施した。 (Staff Sgt. Jared Becker / US Air Force) WASHINGTON — ロッキード・マーティン F-22ラプターが初の戦闘作戦に投入され運用で大きな一歩となった。 空軍がラプターがシリア空襲に投入された事実を確認し、イスラム国(IS)他の過激派を目標に夜間攻撃を合衆国と湾岸諸国同盟国連合軍の一部として実施。 F-22が戦闘に投入されてこなかった理由に機数が少ないこともあった。当初ペンタゴンは同機を大量導入する予定だったが、当時のロバート・ゲイツ国防長官が生産終了を強硬に求めたため小規模調達になった経緯がある。最終機が生産ラインを離れたのは2011年12月で187機が調達された。 ペンタゴンの報道会見ではウィリアム・メイヴィル陸軍中将Army Lt. Gen. William Mayville(統合参謀本部作戦部長)からF-22がISの指揮命令施設(場所ラカーRaqqah )に精密誘導爆弾攻撃を加えたと確認した。 F-22はAIM-120高性能中距離空対空ミサイル6発またはAIM-120を2発とGBU-32共用直接攻撃爆弾2発の組み合わせで空対地攻撃が可能。機体内部には20 mm機関砲とAIM-9サイドワインダーミサイルを搭載している。 メイヴィル中将は空爆は今後も続くと発表しているのでラプターが再度投入される可能性は高い。バラク・オバマ大統領も軍事行動は数日から数週間程度続くとの見通しを発言している。 ISISへの米空軍の作戦内容開示は小規模で、その理由として運用基地を抱える各国が同じイスラム教徒に対する攻撃へ基地を提供していることに神経質になっている。反対に米海軍は空母運用でもあり、イラク上空での

F-22初の実戦はISIS対地攻撃になった

F-22’s Takes First Shot Against Ground, Not Air, Target Sep 23, 2014 Amy Butler | AWIN First F-22が攻撃した目標 攻撃前(左)と攻撃命中後(右) Defense Department 米空軍で最も高価な装備F-22が初の実戦に投入された。 9月23日早朝にISISの目標を攻撃したと空軍中央軍報道官エドワード・ショルティス中佐 Lt. Col. Edward Sholtis が明らかにした。 F-22はこれまで制空戦闘機としては無駄に高価な機体と批判されていたので、今回は皮肉な実戦デビューになった。対地攻撃能力の追加は就役後に開発されてきた。 攻撃は三波構成で、米軍及び同盟軍は計22の目標に200発近くを投下したと国防関係者が明かした。このうち9割近くは精密誘導爆弾を使用。 F-22は第二波に参加、その他F-15,F-16、B-1、無人機が投入された。 F-22は指揮統制司令所を目標にGPS誘導の精密爆弾を投下したと、統合参謀本部作戦部長のウィリアム・メイヴィル中将Lt. Gen. William Mayville, director of operations for the Joint Staffがペンタゴン報道陣に説明した。中将は兵器の種類で言及を避けたが、1,000-lbの共用直接攻撃弾あるいは250-lb.の小口径爆弾の可能性が高い。 F-22が何機投入されたか不明。なお、F-22はアラブ首長国連邦のアル・ダフラ Al Dhafra 空軍基地に配備中で今後も作戦に備えている。 F-22の初期作戦能力獲得は2005年で、完全作戦能力は翌年に達成。ステルス性能が高いF-22は探知されずに敵空域に侵入し、搭載センサー類で戦闘空域の情報収集が可能。 第一波攻撃で米海軍USSアーレイ・バークとUSSフィリピン・シーが40発以上のトマホーク巡航ミサイルを発射している。第三波では住宅地区へ精密兵器が投入されISISの訓練・補給センターを攻撃。空母USSジョージ・H・W・ブッシュから発進したF/A-18がGPS誘導兵器を投下したとメイヴィル中将が発表している。■

航空自衛隊E-2Cホークアイ後継機を国産化へ

Report: Japan Wants Its Own Early-Warning Planes Sep. 21, 2014 - 11:56AM   |   By AGENCE FRANCE-PRESSE   |    Comments アンダーセン空軍基地(グアム)でE-2Cホークアイを誘導する航空自衛隊員。防衛省はホークアイ後継機は国産機材とする考えで高性能レーダー開発を2020年代中頃に実現しようとしている。 (Staff Sgt. Jacob N. Bailey / US Air Force) TOKYO — 日本の防衛省は早期警戒管制機を国産開発し、中国及びロシアの空軍が活動を強化している状況に対応したいと考えているとの報道が21日に出た。 防衛省は平成27年度事業で80百万円の調査開発研究予算を要求していると読売新聞が報じている。 記事によれば高性能監視レーダーを2020年代中頃までに開発し、米国製E-2Cホークアイの後継機を配備する案があるという。 領空に近づく外国機に対応した自衛隊の緊急発進は昨年度は800回超となり、大半は中国とロシアから飛来したもの。これは冷戦終結後で最大の回数だという。 また中国が昨年11月に「防空識別圏」を東シナ海上空に設定したことで軍事衝突のおそれも大きくなっており、日本の防空識別圏との一部重複があること、両国の主張が別れる島嶼部分の上空に設定されていることがその原因だ。 日曜日の報道の背景には武器輸出の自主規制を解除や、安倍晋三首相が外交、防衛両面で積極的に動き経済不振が長年続く状況を変えたいとする動きがある。 記事に対する防衛省のコメントは得られていない。

新型無人機トライトンの実用テスト開始近づく

トライトンはグローバルホークの海上型ですが、要求性能がずいぶん違うようです。米海軍は同機テスト機材を大回りで西海岸から東海岸まで回送してきました。無人機運用は有人機前提の航空管制であらたな問題を引き起こしそうです。日本もグローバルホークを導入すれば同じ課題に直面しますね。 Triton Arrives At Pax River For New Round of Testing By: Dave Majumdar Published: September 18, 2014 2:18 PM Updated: September 18, 2014 2:18 PM MQ-4C トライトン無人航空システムがパタクセントリヴァー海軍航空基地に9月18日着陸した。 US Navy Photo パタクセントリヴァー海軍航空基地(メリーランド州)にノースロップ・グラマンMQ-4Cトライトンがテスト実施のため到着した。同機は大陸横断飛行し9月18日到達した。 ノースロップのパームデール施設(カリフォーニア州)を離陸しおよそ11時間で3,290海里を飛行した。 MQ-4Cの到着で、海軍はテスト内容を任務想定したより実践的なものに移行し、ミッションシステム系統を検分する。 「同機のテストは今後数年間が重要となり、世界中どの地点でも海上の動きを探知し戦闘部隊に情報提供することをめざす」とマット・ウィンター少将(海軍航空システムズ無人機打撃兵器開発部門)Rear Adm. Mat Winter, the Naval Air Systems Command’s program executive office for unmanned aviation and strike weapons (PEO (U&W))が文書で発表した。 トライトンはパタクセント基地まで遠回りルートで飛行し、南方の合衆国国境地帯上空から、メキシコ湾、フロリダ半島を横断し大西洋に出てからチェサピーク湾を目指した。飛行中の高度は5万フィートを維持し、民間機の飛行帯を避けた。 この飛行経路は連邦航空局が無人機の飛行を領空内では正式な認証がないままでは認めていないためだ。 「海軍の大型無人機を国内横断飛行させるには関連機関多数と

ロシア、中国の新型爆撃機開発の現況

西側との対決姿勢を示すロシアが軍事装備の拡充を図っているのは周知のとおりですが、伝統的な長距離航空戦力でも進展が生まれつつあるようです。中国はもっと秘密のベールに覆われていますが、空母と合わせ長距離爆撃機の開発を進めているのは間違いないようです。これに対し米空軍のLRS-Bが本当に開発できるのか、F-35で相当計画が狂っている各国の防空体制が中ロの新型機に対抗できるのか、今行われている投資が2020年代意向の航空戦力図を決定することになるのでしょうね。 Future Bombers Under Study In China And Russia China may follow Russia in bomber developments Sep 18, 2014 Bill Sweetman and Richard D. Fisher | Aviation Week & Space Technology Long-Range Plans ラドゥガKh-101/-102ALCMは全長が大きく、Tu-95の爆弾倉に入りきらず主翼下パイロンに装着する。 VIA INTERNET 米空軍の長距離打撃爆撃機(LRS-B)開発が来年にも本格実施を目指す中、ロシア、中国も次期爆撃機を開発中。このうちロシアのPAK-DA( perspektivnyi aviatsionnyi kompleks dal’ney aviatsii 、次期長距離航空システム)は1977年のツボレフTu-160以来となる新型爆撃機、他方、中国は初の国産爆撃機の実現を狙う。 PAK-DAは ユナイテッドエアクラフト United Aircraft Corp . (UAC) 傘下のツボレフが開発にあたる。ツボレフは第二次世界大戦終結後のロシア長距離爆撃機のほぼすべてを手がけてきた。開発の正式決定は2007年。新型爆撃機が登場するまで既存機種の改修が進められる。 超音速爆撃機 Tu-160Mは改修により2030年代まで運用を図る。Credit: Wikimedia 亜音速全翼機あるいはブレンデッドウィング形式の機体にステルス性能を加えた案が2012年初頭に提出されている。実現すればロシア初の全方位高性能ステルス機となり、1997年就役のB-2