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世界の軍事支出規模をマクロに見る:中国は日本の5倍強の規模

文中には出てきませんが、日本も上位10ヶ国以内に入ります。H26年度は4.9兆円ということですから全世界シェアでは2.2%相当です。これに対し中国は12%となり、グローバル超大国でもない中国がこれだけの支出を東アジア中心に展開したということの意味を理解しないといけませんね。軍事費の単純比較が意味がないとか、定義が違うとか理屈はいいのですが、これだけの差が開いていることを考えると東南アジア各国が中国に警戒心を持つのは当然でしょう。意外にロシアが少なくしかも増額する余地がないとの指摘には少し驚きますね。 China, Russia, E. Europe Boost Defense Spending Agence France-Presse 6:32 p.m. EDT April 13, 2015 (Photo: Getty) http://www.defensenews.com/story/defense/policy-budget/budget/2015/04/13/study-china-russia-eastern-europe-boost-defense-spending/25736453/ STOCKHOLM — 中国とロシアで2014年の国防支出実績は大きく伸び、ウクライナ紛争がきっかけて東ヨーロッパ各国も自国防衛体制の整備に乗り出している様子がストックホルム国際平和研究所のまとめで判明した。 支出規模では依然として米国がトップだが、2014年の実績は6.4パーセント減だったのに対し、中国、ロシア、サウジアラビアが米国に次ぐ支出規模で、かつ三国の支出は増えている。 中国の支出実績は2,160億ドル(約26兆円)で9.7%増と推定される。. ウクライナ内戦のあおりでロシアから近い東欧各国はおしなべて国防予算を増やし国防体制を見なおしている。 ウクライナは20%増の40億ドルに対し、ロシアは8%超増で845億ドルだった。 ロシア政府は2015年は15%増を見込むが、経済不振で実現しないだろう。 西欧各国も米国同様に予算を削減している。. 米国が依然として最大の防衛支出規模を誇るが、2010年のピーク時に対して2割減っているとの平和研究所の報告だ。「ただし現状の支出規模でも2001年より45%多い」と

速報>空母ロウズヴェルトがイエメン近海に移動しイラン船舶の武器搬入を阻止へ

US Carrier Sent to Yemen to Block Iranian Arms By Tom Vanden Brook, USA Today 3:05 p.m. EDT April 20, 2015 ( Photo: MC Seaman Anthony Hopkins II/Navy) http://www.defensenews.com/story/defense/2015/04/20/us-carrier-moving-off-coast-of-yemen-to-block-iranian-arms-shipments/26084249/ WASHINGTON — 空母USSセオドア・ロウズヴェルトがイエメン海域に移動中だ。イランからの武器搬入を海上で阻止し、米国が支援するイエメン政府の転覆をねらう反乱勢力に武器が回らないようにする ペンタゴン報道官スティーブ・ウォーレン大佐が発表した。同艦を中心とする部隊巡洋艦USSノーマンディ含みペルシア湾からイエメン近くへ移動した。イエメン国内はさらに不安定になっている。 ロウズヴェルトはイラン船舶がアデン湾に入ろうとするのを追跡補足できると匿名を条件で国防総省関係者が説明している。匿名はイラン船籍を狙うことを公の席で話す許可がでていないため。 ペンタゴンは先週からイラン船舶を追跡しているという。 米海軍はイラン船舶を妨害する準備に入ったと別の国防総省関係者も明らかにした。ロウズヴェルトの移動で開戦につながることはないものの大きな一手だとペンタゴンは見る。 フーシはシーア派であり、イエメン政府はスンニ派が独占している。イランはシーア派が中心の国家であり、フーシを支援してきた。これに対しスンニ派の各国はサウジアラビアやアラブ首長国連邦はじめ政権側を支援している。■

中国>S-400防空ミサイル導入で何が変わるか

長距離防空ミサイルの導入は他国の航空作戦への牽制効果がねらいでしょう。メッセージに注目すべきです。記事が指摘するように台湾が苦しい立場になりますが、日本も当然注視していくべき事態ですね。ロシアは防衛装備以外にめぼしい輸出工業製品がなく、このS-400も各国にこれから売り込みにかかるのでしょう。 S-400 Strengthens China's Hand in the Skies By Wendell Minnick 1:20 p.m. EDT April 18, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/strike/2015/04/18/china-taiwan-russia-s400-air-defense-adiz-east-china-sea-yellow-sea/25810495/ (Photo: umnick/wikipedia) TAIPEI — 中国はロシアと新型S-400対空防衛システムの導入で合意し、中国の防空体制はいっそう強固になると専門家は見ている。 射程400キロメートルではじめて台湾上空の飛行物体の撃破ができる他、ニューデリー、カルカッタ、ソウルも射程範囲におさめる。黄海や南シナ海の防空識別圏でも防御が固められ北朝鮮内のいずれの地点にも発射できる。 日本と対立が深まる尖閣諸島近くまで防衛空域を伸ばすことも可能と指摘するのは ワシリー・カシン Vasiliy Kashin (モスクワの戦略技術分析センター Centre for Analysis of Strategies and TechnologiesCentre for Analysis of Strategies and Technologies で中国専門家) 中国が配備ずみのS-300の有効射程は300キロだが、台湾の北西沿岸部上空までしか射程におさめず、インドや韓国の首都は対象外だとアレクサンダー・フアン  Alexander Huang  (台北にある戦略軍事演習研究協議会 Council on Strategic and Wargaming Studies の会長)は指摘する。S-400で台湾の防空体制が試される。 「新装備で中国は航空抑止力を増

ISIS,アルカイダ>テロ集団のフランチャイズ化が顕著に

米中軍事衝突が将来発生するかは予断を許しませんが、テロとの闘いは現実です。しかも下記事が指摘するようにフランチャイズ化しつつ要注意組織が広がっている事実は実に厄介と言わざるを得ません。人質交渉など相手側の期待する効果を一切排除し、冷淡と言われようが筋を貫く姿勢が必要なのでしょう。 Panel: ISIS, Al Qaeda Franchising Efforts Changed the Face of Terrorism By: John Grady April 3, 2015 12:22 PM http://news.usni.org/2015/04/03/panel-isis-al-qaeda-franchising-efforts-changed-the-face-of-terrorism アルカイダ系集団アルシャハブの戦闘員たち(ソマリア、2013年) アルカイダあるいはISISと連携していると称する集団がフランチャイズ化しているのが国際テロリズムで最大の変化点だと専門家二名が大西洋協議会で指摘している。. ジョージタウン大学で安全保障を専門とするブルース・ホフマンBruce Hoffmanによれば米国は2001年9月11日のニューヨーク及びペンタゴン攻撃のあと「アルカイダの成功に自らをつなげる」テロリスト集団多数の動きを把握できなかったと述べている。「今回も全く同様の誤ち」をボコ・ハラム(ナイジェリア)、アルシャハブ(ソマリア)ほかエジプト、リピアのISISとつながりがあると称する集団で犯していると指摘。 17もの集団が各地で活動している。ブルース・ライデルBruce Riedel はブルッキング研究所で情報関連事業の統括者で、ワシントンの聴衆に対して「数が限られているアナリスト、有限な無人機」をどこに配備すべきかと問題提起した。 アルカイダは組織存続のため劇的な攻撃を仕掛ける可能性があり、ISISは迅速な衝撃を与える作戦を取ることが多いが、テロリズムは 米大使館襲撃 や レバノン海兵隊隊舎爆破 (1983年)で十分効果をあげられることを実証済みだ。実施しても失う代償はごくわずかだが、成功した場合の効果は大きく、海兵隊はレバノンからわずか数カ月後に撤退している。同様に2001年の同時攻撃に投じた50万ドル

★海はもう広くない。CSBAが示す近未来の海上戦の様相

CSBAからまた刺激的な論文が出るようです。双方が互角の装備を整備して接近不可能な海域が増えると海洋の広さはどんどん縮小するというのは、一見すると海軍水上艦艇に未来がないように見えますが、実は兵力投射のプラットフォームとしての可能性をあらたに整備する方向性をあんじしているのではないでしょうか。 その意味でUCLASSは積極的な攻撃能力手段につながるのではないでしょうか。また度々ご紹介しているレーザーやレイルガンの技術開発にも新しい時代へ対応すべく海軍の展望がみえかくれします。 そうなると短距離しか飛行できず、かつ安全な陸上機地ないと使い物にならないF-35が太平洋で何ができるのか疑問ですし、その整備に巨額の予算をつかうことが費用対効果で大きく疑問になってくるでしょうね。むしろこの論文が議論の口火を切ることが期待されますし、それが自由な意見を自由に主張できる米国の強みですね。 No Man’s Sea: CSBA’s Lethal Vision Of Future Naval War By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on April 13, 2015 at 4:25 AM http://www.google.com/url?q=http%3A%2F%2Fbreakingdefense.com%2F2015%2F04%2Fno-mans-sea-csbas-lethal-vision-of-future-naval-war%2F&sa=D&sntz=1&usg=AFQjCNHEtAps0GkidxWCZEE4Ew2HJB2AsA CSBA graphic of a future war at sea. WASHINGTON: もはや海は広い舞台ではない。ミサイルが有効射程を伸ばし精密度を上げ、センサー類の感度が向上し艦船に隠れる場所がなくなってきた。「要塞に発砲する軍艦は愚か」とは昔からの海の諺だが、陸上基地は弾薬量や防御力で海上艦艇より優位と言う意味だ。艦隊を陸上配備兵器の射程範囲に近づけるのを喜ぶ司令官はいない。だが、米海軍は新世代の兵器が配備される中で何百何千マイルも離れた海上に残れるのか。 これがアンドリュー・クレピネヴィッチ Andrew Krepinevich 

★★ 米海軍>新型DDG-1000にレイルガン搭載 テスト計画も明らかに

これも海軍の技術革新を象徴する兵器ですね。日本語ではずっとrailをレールとしてきましたのでレールガンとするのが多いと思いますが、当ブログでは二重母音のレイルとしています。なるべく原語に近いカタカナ表記にすることですこしでも意思疎通を楽にしたい=二つの表記を覚えるより経済的というのが当方の主張です。あしからず。それはともかくこれまでの海軍砲術の常識を塗り替える新しい手段がもう少しで実用化されそうです。 Navy Will Test its Electromagnetic Rail Gun aboard DDG 1000 by KRIS OSBORN on APRIL 15, 2015 http://defensetech.org/2015/04/15/navy-will-test-its-electromagnetic-rail-gun-aboard-ddg-1000/ 電磁レイルガンをハイテクの塊DDG-1000新型駆逐艦に2020年までに搭載すると米海軍が発表した。 DDG-1000級の統合発電システムで大量の電力が使えることで、レイルガンの使用が可能となると、マイク・ジブ大佐Capt. Mike Ziv(指向性エネルギー・電力系兵器システム開発担当)が報道陣を前に述べた。DDG-1000級駆逐艦は三隻建造され、一号艦ズムワルトは昨年4月に命名されている。 ジブ大佐によるとDDG-1000はレイルガン搭載の条件を満たすが、追加検討がリスク対策で必要だという。検討内容は相当大規模で今年いっぱいかかるという。 DDG-1000は総排水量は15,482トンで現行のイージス巡洋艦(9,500トン)より65パーセントも大きい。 統合発電システムを用い同艦は電気推進式を採用し、発電容量は58メガワットで将来のレイルガン使用にも十分耐えられる。 将来はDDG-51アーレイ・バーク級駆逐艦にもレイルガンが搭載される可能性がある が、LCSは想定外とジブは付け加えた。 一方で海軍は電磁レイルガンの海上試射を2016年から実施する予定で、USNSトレントンTrenton(共用高速艦艇Joint High Speed Vessel)を使う。, 試射の標的は海上のはしけで距離は25ないし50カイリを

中国がスプラトリー諸島で滑走路を建設中と衛星画像で判明

中国は力づくで現状変更に向かっているようです。これを止める力はどこにもないのでしょうか。誠に歯がゆいことですが、せめて宇宙から監視の目があることが救いでしょうか。 China's first runway in Spratlys under construction James Hardy, London and Sean O'Connor, Indianapolis. Additional reporting by Michael Cohen, Manila - IHS Jane's Defence Weekly 15 April 2015 http://www.janes.com/article/50714/china-s-first-runway-in-spratlys-under-construction    Airbus Defence and Space imagery shows changes to Fiery Cross Reef observed between February and March 2015. Noteworthy is the beginning of airfield installation in March, and the relocation of some dredging activity out of the harbour. (© CNES 2015, Distribution Airbus DS / Spot Image / IHS) 1569026 要約 エアバス・ディフェンス・アンド・スペース 提供の衛星画像で中国がスプラトリー諸島のフィアリークロス礁の埋立地に滑走路建設を開始したと判明 画像からスビ礁でも人工島を建設中で滑走路建設に向かう可能性があるとわかる 中国がスプラトリー諸島で初の滑走路建設を開始しているとIHS Jane’sがエアバス・ディフェンス・アンド・スペース提供の衛星画像(3月撮影)を解析してつきとめた。 3月23日撮影の画像ではフィアリークロス礁の北東部で長さ503メートル幅53メートルの舗装部分が確認できた。フィアリークロス礁は中国が2014年から島変換工事を開始している。舗装など地面整備も