Navy Will Test its Electromagnetic Rail Gun aboard DDG 1000
電磁レイルガンをハイテクの塊DDG-1000新型駆逐艦に2020年までに搭載すると米海軍が発表した。
- DDG-1000級の統合発電システムで大量の電力が使えることで、レイルガンの使用が可能となると、マイク・ジブ大佐Capt. Mike Ziv(指向性エネルギー・電力系兵器システム開発担当)が報道陣を前に述べた。DDG-1000級駆逐艦は三隻建造され、一号艦ズムワルトは昨年4月に命名されている。
- ジブ大佐によるとDDG-1000はレイルガン搭載の条件を満たすが、追加検討がリスク対策で必要だという。検討内容は相当大規模で今年いっぱいかかるという。
- DDG-1000は総排水量は15,482トンで現行のイージス巡洋艦(9,500トン)より65パーセントも大きい。
- 統合発電システムを用い同艦は電気推進式を採用し、発電容量は58メガワットで将来のレイルガン使用にも十分耐えられる。
- 将来はDDG-51アーレイ・バーク級駆逐艦にもレイルガンが搭載される可能性があるが、LCSは想定外とジブは付け加えた。
- 一方で海軍は電磁レイルガンの海上試射を2016年から実施する予定で、USNSトレントンTrenton(共用高速艦艇Joint High Speed Vessel)を使う。,
- 試射の標的は海上のはしけで距離は25ないし50カイリをとる。
- 「はしけを標的にし、水平線越しの標的にどこまで効果を発揮できるかを見ます。段階を追ってテストを続け、データを集めます。大きな出来事になるとともに学びの機会にもなります』(ジブ)
- 米海軍はレイルガンを水上使用以外に陸上攻撃も想定し開発を進めている。レイルガンは誘導高速発射体を100マイル以上先に飛ばし、弾道ミサイル防衛や水上戦でも有効性が期待される。
- レイルガンの原理は電気エネルギーで電磁場を形成し、発射体を前に押し出し、マッハ7.5で目標に向かわせるもので、巡航ミサイル、弾道ミサイルにも有効。
- 作動には電荷でパルスを連続発生することが必要で、コンデンサで強力なエネルギーを瞬時に発生させる。想定される電流は3百万から5百万アンペアで、10ミリ秒で1,200ボルトを放電するのと同じになる。これで45ポンドの物体を静止状態から時速5,000マイルに百万分の1秒で加速する、とジブは言う。
- 超高速発射体は運動エネルギー弾頭が装着し爆薬類は必要がないためコストが下がり、兵站業務も軽減されるとジブは述べた。発射回数は一分間に10発。秒速2,000メートルと現行の通常兵器の速度の3倍に達する。
- 巡航ミサイルの迎撃も可能な超高速発射体は艦内に大量に搭載可能だ。ミサイルとお大きな違いは価格で超高速発射体一発は25千ドルになる。
- 現在は固定目標、静止目標にGPS技術で発射体を誘導する構想だが、将来においては移動目標の攻撃にも投入可能、とジブ大佐は述べた。■
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