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サウジ主導のイエメン空爆、決着の嵐作戦、で何が起こっているのか


この空爆作戦は名称はおろか、どんな機種が参加しているのかまではとても国内では報道されていないので様子を知るには貴重な内容ではないでしょうか。

Operation Decisive Storm -- Air Power Over Yemen

Mar 31, 2015 by Tony Osborne in Ares
サウジアラビア主導で中東、アフリカ諸国が参加した大規模な作戦が始まっており、イエメンのフーシ反乱勢力 Houthi rebels を空爆している。作戦名 Decisive Storm 決着の嵐の現状をお伝えする。
  1. フーシがイエメン政府を転覆させ大統領アブド・ラブー・マンスール・ハディAbd Rabbuh Mansur Hadi はアデンに避難を迫られたが、サウジ主導の多国籍軍が空爆で同国への介入を開始した。
  2. 決着の嵐作戦は3月26日開始され、近年でも例のない各国機材の集結が見られる。湾岸協議会加盟国ではオマーン以外の各国が参加しており、さらにモロッコ、エジプト、スーダンとヨルダンが機材を派遣している。
  3. サウジアラビア他隣国がフーシがアラビア半島南部で拡大することを看過できなくなっためだ。
  4. サウジアラビアは100機を派遣しており、サウジ王立空軍 (RSAF)のF-15Sストライクイーグルの一機が3月28日に機体に技術上の問題が発生しアデン湾に墜落したが乗員2名は脱出し米海軍が救助している。
Credit: Tony Osborne - Aviation Week
  1. バーレーンはF-16 を8機から12機の間で派遣し、カタールは12機保有のミラージュ2000のうち10機を参加させている。アラブ首長国連邦は30機、モロッコヨルダンは各6機のF-16を派遣している。ヨルダンの参加が注目を集めるのは同国がすでにイラクシリアでISISへの大規模作戦を実施中のためだ。報道ではクウェートもF/A-18を15機派遣している。
  2. エジプトの派遣規模は不明だが、隣国のスーダンの参加は予想外といってよく、スホイSu-24フェンサー三機を送り出している。
  3. ただしSu-24部隊がどこまで貢献できるかは不明、というのは同機が西側標準の弾薬を運用できないためだ。そのためスーダンは専用の爆弾ミサイルをサウジアラビアの前方基地まで自国で輸送している。
  4. パキスタンもサウジアラビア政府からの参加呼びかけを検討中だ。
  5. サウジアラビア国内のキング・ハリド空軍基地からの作戦の映像が入ってきた。3月31日公開の映像では サウジのF-15C、F-15S、トーネードIDS、タイフーン各機が発進している様子がわかり、その他クウェート、カタールの所属機さらにスーダンのSu-24も確認できる。アルアラビヤAl Arabiya テレビがYouTubeに公開した映像ではRSAFの第99飛行隊所属のAS532Sクーガーヘリコプターが戦闘捜索救難に投入されていることがわかる。また同テレビのカメラにはRSAFのF-15Sにグッドリッチ製DB-110偵察ポッドが機体下部に装着されているのがわかる。■

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