スキップしてメイン コンテンツに移動

次世代戦闘機も有人機で考える米空軍の思考方向性は全無人機化めざす海軍と対照的に


無人機とくに自律飛行可能な無人機は有人機の代替となりうるのか。空軍は否定的です。一方、海軍は無人機をどんどん拡充する考えですが、対空戦闘は友人パイロットの世界と考えていることがわかります。ただし、ドッグファイトの機会はどんどん減っているのですが。議論が今後もひらがりそうですが、その間に技術はどんどん進歩していきます。現実的な議論が必要ですね。

Manned aircraft needed for future Air Force, as Navy moves unmanned

By Brian Everstine, Staff writer1:32 p.m. EDT April 22, 2015
攻撃用機材の全無人化をめざす米海軍には追随せず、将来も攻撃機材にはパイロットが必要と米空軍は考えている。
  1. 空軍でも遠隔操縦機さらに完全自律飛行可能な機材の重要性が増えるが、戦闘機パイロットを代替するものではない空軍参謀総長マーク・ウォルシュ大将がワシントンDCで4月22日語った。
  2. 発言は海軍長官レイ・メイバスからF-35Cが「海軍省が購入する最後の有人戦闘攻撃機になるのは間違いない」との声明が先週出たことを受けている。メイバスはドッグファイトに有人パイロットが必要でも攻撃ミッションには無人機で十分だとの考えだ。
  3. 海軍は無人機システム開発のピッチをすすめており、無人機担当部署に加え無人機を専門に見る次官補ポストを新設したばかりだ。
  4. 空軍が考える無人機の活躍分野に長距離飛行や長時間監視任務があるが、「パイロットの身体的限界は心配していない」とウォルシュは語る。RQ-4グローバルホークの活動範囲を広げる一方で、MQ-9リーパーの調達数を増やし、有人機のU-28AやMC-12リバティ監視偵察機を手放す検討中だ。
  5. 次世代ステルス爆撃機でも有人操縦は選択的になるはずだが、開発段階ではコックピットにパイロットが座る。
  6. ただしF-35は空軍にとって最後の有人戦闘機にはならないとウォルシュ大将は明言した。「空軍には一定の種類の機材が必要であり、なかでも有人機の有益度が一番高い」
  7. ウォルシュはパイロットの頭脳をセンサーと考え戦闘状況で極めて重要で無人機で替えることはできないという。
  8. 空軍は未来の戦闘機像を検討すべく次世代制空戦闘機事業 Next-Generation Air Dominance Programを立ち上げており、2030年代の航空戦の想定で、どの技術をどこまで進めるかを示すロードマップを作成する。
  9. 将来の無人機をめぐる見解の相違が空軍と海軍で表面化している。海軍作戦部長ジョナサン・グリナート大将はワシントンで2月4日にステルスは「過大評価気味」だと述べている。
  10. 「次期戦闘攻撃機が有人機になるか確信が持てない。ステルスが過大評価されているのはご存知のとおりだ。現実に高速飛行すれば大気分子が乱れ、熱発生も起こる。エンジンがどこまで冷却化できるかわからない探知は可能なのだ」
  11. 一方、空軍では戦闘部隊の司令官たちは将来の空軍戦闘機ステルスが「とても大切」な要素と同様に発言しており、機内に各種センサー、指揮統制機能を搭載することも重要だとしている。
  12. 「ステルス性はすばらしいが、ステルス以上のものもある」と航空戦闘軍団司令官ホーク・カーライル大将も2月に発言している。「融合機能がある。その他各種の性能がある。これもとても重要だ。ステルスだけが中心機能ではないし、今でもそうなっている」■

コメント

このブログの人気の投稿

★★★★北朝鮮ミサイルが中国衛星で誘導されている可能性

中国も北朝鮮関連では叩けば埃がどんどん出そうですね。北京が見切りをつければ平壌の現政権など簡単に転覆させるでしょうが、中国国内にある北朝鮮とのしがらみ(おそらく共産党内部の派閥争い)と東北部の軍の非合法ビジネスの問題があり、米国といったん話がついても実施が難しいのでしょう。そのうちにしびれを切らした米国が単独行動に出るかもしれません。
Record China Is North Korea Using China's Satellites to Guide Its Missiles? 北朝鮮は中国衛星を使ってミサイル誘導をしているのか
Peter J. Brown May 23, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/north-korea-using-chinas-satellites-guide-its-missiles-20810?page=show

北朝鮮がミサイル発射を繰り返し米本土を狙うICBM開発に走る中、ひとつ見落とされている点がある。ミサイルに衛星誘導を使っているのではないか。北朝鮮に衛星航法ネットワークはないため、中国衛星を利用しているとの観測がある。 2014年報道で北朝鮮技術者が中国国内で北斗Beidou衛星航法システムの運用を研修中とある。同年の別の記事で中国軍専門官から中国は北朝鮮による北斗の軍事利用を止められないと発言している。 北斗以外に北朝鮮の選択肢として米露両国のGPSがあり、ロシアはグロナスGlonasと呼んでいる。 「グロナスの可能性もありますが、ミサイル誘導に北斗を利用している可能性の方が高い」と小泉 悠(未来工学研究所特別研究員、ロシア安全保障問題)がメールで述べており、ロシアは北の核実験後に武器および軍事関連技術の北朝鮮向け禁輸措置を取っているがグロナスが対象かは不明と小泉は述べる。 北斗衛星群打ち上げは1994年に始まり、現在は東アジア以遠まで展開している。北斗は民生商業用途と軍用の両面で利用され、軍用では妨害を受けず正確にデータが利用できる。 北朝鮮が北斗の軍用機能を利用しているか不明だが、民生用機能で精密誘導兵器を運用しているとは考えにくい。というのは北斗の民生機能は日米韓の電子妨害に弱く有事の際に北朝鮮が利用するのは困難になるためだ。 「特別のチップならびに中国の協力がな…

★★★破損機材二機からF-15を再生したイスラエル空軍の実力に脱帽

すごい。やはり国家の存続がかかった緊張状態を毎日続けて70年になる国は違いますね。イスラエルを敵に回したくないものです。 Meet the Israel Air Force unit that frankensteined a totaled F-15F-15二機の使用可能部分をつなぎ合わせて一機再生してしまったイスラエル空軍 By: Barbara Opall-Rome, May 15, 2017 (Photo Credit: Photo by Heidi Levine) http://www.defensenews.com/articles/meet-the-israel-air-force-unit-that-frankensteined-a-totaled-f-15
TEL NOF AIR BASE, Israel – ボーイングやロッキード・マーティンなど米企業がさじをなげたことをイスラエル空軍第22補給処が普通にやりとげてしまった。 2011年の事故でボーイングが喪失扱いと断念したF-15Bアローヘッドが飛行再開している。来月で事故から6年になる。事故は離陸直後にペリカンを空気取り入れ口に吸ったことで大火災が発生した。乗員2名は緊急着陸に成功したが、機体後部は完全に焼け落ち修理不可能と判定された。 その後三年余り、機齢35年の同機の処遇で議論が続いていた。機体の前方部は無傷なのでコックピットとエイビオニクスは予備部品にすればよいという声が出た。そこに第22補給処が前方部分と20年間も「機体の墓場」に放置されたままの単座型F-15の後部と接合する提案をしてきた。 「その案が出たのでボーイングに実施可能か照会したが、答えは返ってきませんでした」と第22補給処の指揮官マキシム・オルガド中佐がDefense Newsに語っている。「再度同社に聞くと、冗談と思って真剣にしなかったと判明したのです」 第22補給処は事故機の前方部分と20年間も「機体の墓場」で放置されていた別の機体の後部を接合した。 Credit: Photo by Heidi Levine ボーイングは声明文で第22補給処との協力関係は40年続いており、イスラエル空軍F-15の即応体制維持の一助となっている「同部隊のプロ意識や能力の高さには敬意を払っており、教えられることもあり相互に恩恵が生まれている」と述べた。 第…

★★★イージスアショア導入でミサイル防衛体制強化を目指す日本

LEAH GARTON—MISSILE DEFENSE AGENCY

防衛大綱にまで記述している以上イージスアショアの導入は固いところです。が、文中に指摘あるように対外有償軍事援助=販売として許認可を持つのは米政府ですので、今後の米中関係など他の影響も考慮すべきでしょう。ただし、中国の反対意見は無視するとしても、中国が沖縄と同様に国内反対派に火をつけることのほうが怖い気がしますが。
Japan May Acquire Aegis Ashore To Defend Itself From North Korean Missiles日本がイージスアショア導入を検討中。北朝鮮ミサイル防衛を目指す。The system is especially well suited for Japan's strategic needs, but China would not be pleased with seeing it setup on Japanese shores.日本の戦略的ニーズにぴったりだが、導入されれば中国がたまっていないだろう。BY TYLER ROGOWAYMAY 5, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/10012/japan-may-acquire-aegis-ashore-to-defend-itself-from-north-korean-missiles
日本がイージスアショアミサイル防衛装備の導入で北朝鮮弾道ミサイル脅威に効果的対応が可能になるか検討を急いでいる。 THAAD導入も検討したがイージスアショアの有効距離が大きいことで日本の地理条件に合い戦略上の狙いにも合致すると判断した。またイージスアショアが日本のミサイル防衛能力装備の水上艦と相互運用性がありセンサー、発射装置、迎撃体、運用方法を共通化できることも好条件だ。 価格も問題だ。ジャパンタイムズは「THAAD一個部隊は1,250億円で全土防衛に6隊が必要だ。イージスアショアは800億円程度で二個編成で同じ面積をカバーできる」と伝えている。イージスアショアはPAC-3ペイトリオット部隊と陸上配備ミサイル防衛の二重構成とし、短距離、中距離弾道ミサイルが大気圏再突入後に迎撃する。 イージスアショアはルーマニアのデヴェセルに導入済みだ。AP 日本の地理条件…