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陸上配備型SM-3の運用は海軍に任せようとする陸軍

General Wants Navy To Lead Land SM-3 aviationweek.com Nov 6, 2009 1. ネブラスカ州オマハ----資材調達に限界がある陸軍予算を理由に、米陸軍は米海軍に陸上配備型SM-3ブロックIBによる弾道ミサイル迎撃の運用を託すことが望ましいと考えていると発言。SM-3をヨーロッパに配備しイランによる攻撃への対抗手段とすることが構想されている。 2. 陸軍にはアフガニスタン、イラクでの戦闘任務がありミサイル防衛へ割ける優先順位は低い。 3. そこで陸軍は海軍に主導的な立場を期待するわけだ。 4. ペンタゴンの計画では2015年までにヨーロッパにSM-3ブロックIBを配備する。そのあと、SM-3ブロックIIBを直径21インチのブースター(IA 、IBはともに13.5インチ)を利用して開発し、ヨーロッパに配備する。その際の管制・センサー系の構成は未定。イージス艦で使用のシステムあるいは陸軍の終末高高度防衛ミサイル(THAAD)で使用中のシステムが候補に挙がっている。 5. 本来であれば陸上配備型のSM-3配備では陸軍が中心となるはずだ。陸軍にはミサイル防衛システムの海外展開で10年間の経験があり、ペイトリオット、PAC3、THAADを運用してきた。しかし、陸軍が展開中のその他の作戦に予算を割り当てる必要があるのが実情だ。 6. 陸軍および海軍からの資料情報を元にペンタゴンが検討をしており、結論はまもなく出るものと予想される。

JSOW-ER対艦ミサイル

Raytheon Tests JSOW-ER As Anti-Ship Weapon aviationweek.com Nov 2, 2009 1. ハープーン対艦ミサイルの後継モデルとして米海軍の検討対象となるJSOW-ER(共用スタンドオフウェポン)の動力付き射程延長型ミサイルの初めての試射・自由飛行がレイセオンにより実施された。 2. テストは10月1日でハミルトンスタンダード製TJ150ターボジェットの装着具合の実証となり、BLU-111弾頭部分は空にされ燃料タンクとした。 3. テストミサイルは海軍のF/A-18よりポイント・マグー(カリフォルニア州)の太平洋ミサイル試射場上空で投下され、主翼を展開しエンジンに点火後260マイル(約416キロメートル)以上飛行した、とレイセオンは発表。 4. レイセオンの当初目標は150海里(約270キロメートル)で今回のテストでは250海里(約450キロメートル)の達成を目標とした。弾頭部分を小型西、その後部に燃料タンクを装着することでJSOW-ERは300海里の飛行が可能となると同社は見ている。 5. テストでは三次元参照点を経由しながら水平飛行をした。レイセオンは推進装置をつけていないJSOW C-1(現在開発中)に続き四年以内に実戦化可能と見ている。 6. 射程延長型にもC型の画像処理赤外線シーカー(陸上の静止目標用)とC-1の持つ移動海上目標用のデータリンクを搭載する。 7. JSOW-ERは単なる実験プログラムではない、とマット・ウィンター大佐(海軍精密攻撃兵器開発主査)は強調するが、この先1月から開始となる対艦戦用兵器の比較検証候補のひとつとなる。検証作業は18ヶ月から24ヶ月の予定で採用装備は2014年度から整備となる。 8. 現有のハープーンの維持については予算は2025年まで予定済みで、新型ミサイルが投入されるまでの性能ギャップを埋めるための改修作業が行われる。(ウィンター大佐) JSOW以外の検討対象はハープーン改良型、ロッキード・マーティンの共用空対地スタンドオフミサイル、ボーイングのスタンドオフ陸上攻撃ミサイル射程延長型、コングスバーグの共用打撃ミサイルであるという。 9. 比較検証作業では空中発射、艦上発射、潜水艦発射の各種対艦兵器が対象とな

みょうこうがSM-3発射実験に成功

SM-3 Scores Hit In Japanese Test aviationweek.com Oct 29, 2009 1. 海上自衛隊のイージス護衛艦みょうこうが太平洋上で発射したSM-3ブロックIAが中距離射程能力の標的の破壊に10月27日に成功したことが米政府関係者とロッキード・マーティン社から判明した。 2. ミサイル防衛庁(MDA)によると発射されたミサイルは現地時間午後6時4分に目標を迎撃した。目標はみょうこう艦上から捕捉・追跡された。また迎撃の解もみょうこうで得たもの。迎撃の場所は宇宙空間上でおおよそ太平洋上100マイル。 3. 米海軍のレイク・エリーとポール・ハミルトンも目標の捕捉・追跡に成功し、交戦のシミュレーションを実施したとMDAが発表。 4. 今回の迎撃実施は前回2008年11月20日に失敗して以降初の試み。 5. 昨年の失敗以降の改良点について尋ねられたロッキード・マーティン関係者は回答を保留し、MDAへ質問するように記者に求めた。 6. みょうこうは本国帰還の前にSM-3ブロックIAの追加発射を予定している。 7. 一方レイク・エリーには次世代イージス弾道ミサイル防衛兵装システムBMD4.0.1を搭載しており、目標識別能力が向上している。最近のテストではミサイル目標に加え、発射後の破片を追跡するのに成功しており、来週には「非常に複雑な」分離し機の目標補足に挑戦する。BMD4.0.1には高度な能力を持つ情報処理プロセッサーが使われており、実用化は2011年となる見込み。 8. 今回の実験成功はヨーロッパのミサイル防衛をイージスシステム中心に変更する方針の是非を握るもののため関係者は安堵している。イージスを沿岸部に配備することも構想されており、2015年に実戦化の予定だ。 9. 陸上配備型のイージスシステムの方が運営は容易となる。通信は保全強化型のケーブルで可能であり追跡・捕捉は揺れる洋上ではなく大地の上からとなるため。 10. MDA はロッキード・マーティンに10億ドル相当の契約を交付しており、イージス弾道ミサイル防衛の開発継続をさせる。艦上型イージスの改良が今後の陸上配備型に有益な結果となる。同社のムーアズタウン(ニュージャージー州)で設計、開発、製造、テスト、納入が行われ

KC-X 応酬するボーイングとEADSノースロップグラマン連合

Boeing, Airbus Chiefs Exchange Tanker Barbs aviationweek.com Oct 22, 2009 1.ボーイング経営トップは同社が不公平な優位性を米空軍KC-X空中給油機契約競争で受け手いるとの見解を否定するとともに逆に競争相手のEADS-ノースロップ・グラマン連合こそ政府補助金を受けた機体を使っていると非難した。 2.EADSとノースロップ・グラマンは当初は350億ドルの給油機契約を2008年初めに獲得したものの、米会計検査院がペンタゴンによる選定基準に疑義を呈したため契約ヶ成立しなかった経緯がある。今回は同連合からA330ベースの価格詳細情報がボーイングに漏れていた野ではないかとの疑惑が発表された。 3.「当方にとっては無視できない話題です。と言うのも双方ともに同じような機体を提案しているからです」とEADSのCEOルイ・ギャロワがワシントンでの10月20日記者会見席上発言している。「ボーイングにとっては当方の価格構成がわかることが好都合でしょう。当方も同じことが言えます」 4.これに対しボーイング会長兼CEOのジェイムズ・マクナーニは10月21日にボーイングの「いわゆる優位性」について反論した。「今回の競争では相手方から当社の情報がないという抗議ヶありそこから情報が出ている感じがする。相手方のいわんとしていることが理解できない」と第③四半期営業報告の発表席上発言している。 5.マクナーニは世界貿易機構によりヨーロッパ各国政府が不正にエアバス開発の補助金を支給していたとの指摘があったことを取り上げている。逆にヨーロッパ側からはボーイングが米政府からの援助を受けているとの反論に対する裁定は2010年に出るものと予想されている。 6.「公正な競争とはいえない。なぜなら今回の裁定内容で事実上エアバスの各機種が補助金を受けて開発されたことが判明したためで、A330もそのうちのひとつだ」とマクナーニは続ける。「これにより相手方は当社以上のリスクを引き受けることができるようになっている。このことは当社が詳しく調査したいと思っている」 7.マクナーニの発言は同社の統合防衛システム部門(軍用機関連)の売り上げが年換算3%増加し87億ドルになったとの説明の席上であったもの。営業利益は4%

F-35 韓国に甘い誘惑を送るロッキード

Lockheed Dangles F-35 Work For S. Korea aviationweek.com Oct 21, 2009 1. 韓国がF-35発注に踏み切った場合、同機部品製造に韓国企業が参入することができるとロッキードマーティンは発表。 2. 生産ペースが上がり、日産一機になると、決定済みのメーカーに加えサプライヤーを追加する必要がある。 3. F-35用の部品製造は韓国航空宇宙産業には仕事量は増えても国産戦闘機設計では進歩する可能性にはつながらない。ボーイングはF-15SEへの韓国の参加を提案しており、こちらでは技術力向上が期待されている。 4. コリアンエアの子会社コリアンエアアエロスペースはF-35生産の分担に関心を持っているものと見られる。 5. F-35ブロック2とブロック3のソフトウェア作成では生産分担の可能性があるとロッキードは見ている。 6. 一方、韓国は同国F-X IIIの要求性能を持つ機体合計60機を求めている。それとは別に国産KF-Xを2020年配備を前提としたより高い性能水準の発揮に提案されている。来月にも同計画の今後が決定される見込みで、実現すれば韓国航空宇宙の技術水準を押し上げる効果が期待されるが、F-35購入に対して費用対効果の点で疑問が呈されているのも事実。さらに、KF-Xの要求性能水準は半ステルス性まで格下げされている。

インドが陸上配備型E-2Dを検討中

India Mulls Land-Based E-2D aviationweek.com Oct 19, 2009 インド海軍は将来の空母設計を再評価中で米海軍の電磁航空機発艦システム(Emals)(ジェネラルアトミックスが開発中)への関心を示している。 Emalsではリニアモーターを使い、加速を得る。インドは短離陸垂直着陸(Stovl)のシーハリアーを現有の空母ヴィラートから運用しているが、同艦は退役が近づいている。インド海軍はロシアの空母アドミラル・ゴルシコフの改装をずっと待っており、最新の引渡し予定は2012年でイタリアのフィンキャンティエリの協力で空母整備を進めている。 「カタパルト技術が向上すれば、蒸気の代わりに電気を動力とする通常型空母の建造が有望だ」とインド海軍参謀総長(前)スレッシュ・メータ提督は語る。防衛対象の海岸線が7,500キロメートルにも及ぶ同国には空母が最低5隻必要だという。 より現実的に今日の警戒・軍事力投入のニーズに応えるため、インドはノースロップ・グラマンE-2Dアドバンスト・ホークアイの評価をしている。米国政府からは8月に輸出許可が下りたことで検討が進んでいる。 インドの要望はE-2D合計6機の購入で、監視警戒飛行および対テロ巡視任務に投入するもの。 インドからは2008年に情報開示の請求があり、本年8月に米海軍から技術情報のプレゼンテーションが行われた。インド海軍の空母ではカタパルト発艦ができないため、陸上型のE-2Dがノースロップ・グラマンに求められている。 陸上基地からの運用以外にインド海軍には選択肢はない。ゴルシコフ用にはMiG-29K戦闘機が配備されるが、カタパルトではなくスキージャンプで発艦させる。 高高度からの監視偵察能力の増強を進めるインドはボーイングP-8I 長距離海上偵察機を発注済で老朽化進むツボレフTu-142Mを取り替える。  またインドは長年にわたり空中早期警戒能力および戦闘管理能力を有する機体の取得に関心を示してきた。E-2Dにはロッキード・マーティン製AN/APY-9レーダーが搭載されており、監視対象面積が現在よりも300%増加させることができる。  一方、E-2Dについて連続飛行能力が低い、機内が窮屈、運用コストが高い、米海軍の通信機器専用に設計された機体だとの批判もある。「インド側には8時間の飛行

インド、ロシア軍事協力の最新状況

Russia And India Discuss Decade Of Defense Ties aviationweek.com Oct 16, 2009  ロシア・インド間軍事協力協議が開催され、両国間の防衛協力の円滑化が中心議題の通常の会議に見えるが、 ロシアから見るとインドは通常の軍備装備市場の域を脱している。  米、独、仏、英各国がインドの国防支出の中から自国装備購入のシェアを高めようと必死であり、その例として調達機数126機の中型多用途戦闘航空機(MMRCA)があり、その他にもロシアも競争に加わるべき計画が目白押しだ。  今回の協議ではロシア国防相アナトリ・セルジューコフとインド国防相A.K.アンソニーが議長となり、特に二つの議題が最重要課題となった。ひとつがロシアで改装中の空母ヴィクラマディティヤ(旧名称アドミラル・ゴルシコフ)の引渡し価格であり、もうひとつは今後の両国の防衛産業協力の枠組みの合意だ。  その他にはロシアのT-90S戦車の国内生産が計画から遅れていること、さらに重要な新規開発計画として第五世代戦闘機(FGFA)の共同設計・開発問題のほか、多用途輸送機(ATA)の共同開発がある。  インド海軍向けのMiG-29K艦載機の引渡しが来月開始の予定で、同機の艦上運用試験がロシア海軍の空母アドミラル・クズネトフで最近実施されている。空母ゴルシコフの改装は日程から遅れており、予算も超過しているが、インド国内の政治的関心も高まっている。これがこじれないことがロシアの利益にもなるのは、乗員の訓練他で国防産業協力が拡大する可能性が出るためだ。  2011年から2020年の期間にインドはロシアの第五世代戦闘機スホイPAK FAの取得をめざし、同時に現有のSu-30MKI の性能向上も実施する。多用途輸送機開発はインド首相のロシア訪問(2007年)に合意したものだが両国で開発状況を再検討しており、このために合弁企業を設立し、両国軍の要望にこたえる15トンから20トンの機体の設計、開発、生産を行う。このため両国はまもなく協定書に調印する見込み。  誘導ミサイル関連ではSu-30MKI用の空対地ミサイルとして3M-55 ヤコント (SS-N-26) の派生型ブラーモスの導入が協議内容に含まれており、加えてブラーモスから超音速性能の兵器開発が検討されている。ブラーモ