スキップしてメイン コンテンツに移動

日本が7ヶ月にわたる艦艇部隊派遣を発表、その他西側陣営のアジア太平洋方面派遣の最新情報について、ドイツ空軍がリムパックに参加など

 

US Naval Newsが伝える海上自衛隊のニュースなどをお伝えします。なお、このブログでは護衛艦、海将補など日本国内向けの呼称は世界で通用する駆逐艦、少将などに変更しています。日本はこうした「ダブルスピーク」をいつまで続けるのでしょうか。皆さんはどう思いますか。





上自衛隊は、「いずも」級大型駆逐艦をこれまでで最大規模の展開に派遣すると火曜日に発表した。

 これまでのインド太平洋派遣では、「いずも」級か「ひゅうが」級の大型艦1隻を4~5カ月間派遣していた。

 一方、セオドア・ローズベルト空母打撃群(CSG)は土曜日、海上自衛隊との訓練を終えた。またカール・ヴィンソンCSGが今夏、ハワイ近郊で開催される環太平洋2024演習に参加することを明らかにした。

 駆逐艦「いずも」(DDH-183)と「かが」(DDH-184)、「ありあけ」(DD-109)と「はぐろ」(DD-180)、揚陸艦「くにさき」(LST-4003)、フリゲート「のしろ」(FFM-3)の合計6隻の水上艦艇は、4つの水上任務部隊に分かれた、 P-1海上哨戒機(MPA)2機が2つの航空ユニットに分かれ、未公表の数の潜水艦が、5月3日から12月15日までの7カ月間に別々に配備される。海上自衛隊の発表によると。

『自由で開かれたインド太平洋』を実現するため、海上自衛隊はインド太平洋配備2024(IPD24)を実施するとある。

 この展開では、海上自衛隊は同盟国の海軍とともに、一連の地域演習を行う予定だ。

 最初の水上部隊は、掃海隊群司令池内出少将の指揮の下、「くにさき」と、搭載する2隻の揚陸艇エアクッションを含む。海上自衛隊の水陸両用艦艇はすべて掃海隊群の配下にある。第2水上部隊には、第3護衛隊群の「いずも」、「ありあけ」、「はぐろ」が含まれる。一方、「のしろ」は、堀哲暢中佐が指揮する第3水上隊を形成している。「かが」はIPD24の第4水上部隊を構成し、竹内周作大佐が指揮を執る。

 派遣中の訪問国は、オーストラリア、フィジー、フランス領ポリネシア、インド、キリバス、パラオ、パプアニューギニア、フィリピン、マーシャル諸島、ミクロネシア、トンガ、米国、バヌアツを予定する。トンガ訪問には、トンガ王国海軍創設50周年記念艦隊観閲式への参加も含まれ、日本は現在、他の国々と追加訪問を協議中である。IPD24部隊が参加する演習は、マララ、リムパック、パシフィック・ドラゴン、パシフィック・ヴァンガード、カカドゥ、パシフィック・パートナーシップ、マラバールとなる。

 このうちマララはフランス主導の人道支援・災害救援訓練で、フランス領ポリネシアで実施される。カカドゥはオーストラリア海軍が2年に1度オーストラリアで実施する地域国際交戦だ。リムパック2024は、今夏ハワイ周辺で開催が予定されている米太平洋艦隊主導の多国間演習であり、パシフィック・ドラゴンは、米国主導の2年に1度の多国間航空・ミサイル防衛演習で、通常はリムパックの後に開催され、リムパックのために近くにいるパートナー国の艦船を活用する。2022年に行われた前回のパシフィック・ドラゴン演習には、RAN、カナダ海軍、海上自衛隊、韓国海軍(ROKN)が参加した。

 パシフィック・ヴァンガードは、対潜水艦作戦からミサイルの実弾射撃まで、さまざまな訓練を通じて技術を強化するため、米海軍がパートナー国を率いて毎年実施する演習である。パシフィック・パートナーシップは、米太平洋艦隊が主導し、インド太平洋で毎年実施される多国間人道支援演習。マラバールは、クアッド(豪、印、日、米の非公式同盟)の主要な海軍演習である。

 「かが」のIPD24参加は、F-35B戦闘機を運用への改造作業の第一段階を同艦が先月終えて初の展開となる。F-35B運用のため、艦首形状を正方形に変更する作業も行われた。「いずも」の艦首は、更新第2段階で改造される。「かが」は、今年11月にアメリカ東海岸でF-35Bの統合試験に参加する予定だ。

 海上自衛隊がインド太平洋派遣を開始する準備を進めるなか、カナダは日曜日にハリファックスからフリゲート艦HMCSモントリオール(FFH336)を出港させ、毎年恒例のインド太平洋ミッション「オペレーション・ホライズン」を開始した。モントリオールは当初、金曜日に出港する予定だったが、カナダ国防省のニュースリリースによると、出港前に乗組員がシステムの問題を修理する必要があったとのこと。同艦は、カナダのインド太平洋戦略を支援するホライズン作戦の下、毎年派遣される3隻のRCN艦の最初の艦となり、派遣期間は6ヶ月間と予想されている。

 一方、月曜日に発表された海上自衛隊のニュースリリースによると、セオドア・ローズベルトCSGは、金曜日に東シナ海で韓国海軍・海上自衛隊との三国間訓練を終え、金曜日から土曜日にかけて、四国以南の東シナ海全域で海上自衛隊との二国間訓練を実施した。空母セオドア・ルーズベルト(CVN-71)、駆逐艦ラッセル(DDG-59)、ダニエル・イノウエ(DDG-118)、P-8Aポセイドン航空機が、海上自衛隊の護衛艦「ありあけ」と戦術演習を行った。

 その他の動きとして、ドイツが今夏のリムパック参加を明らかにした。

 ユーロファイター戦闘機3機とA400M戦闘機1機からなるドイツ空軍部隊を率いる73戦術航空団「S」のマルコ・ブルンホーファー中佐は、火曜日に発表されたインタビューで、部隊は7月27日から30日までリムパックに参加すると述べた。その活動には、カール・ヴィンソンを守る多国籍空母部隊への統合も含まれるが、彼の航空機は陸上から展開し、A400Mによる空中給油を受ける、とブルンホーファーは述べた。

 「さまざまなシナリオで、敵戦闘機から空母を守り、敵の戦闘機を攻撃する練習をする。さらに、多数のレーダー陣地がある島々で敵軍への攻撃をシミュレートする」とインタビューで語った。

 ブルンホーファー中佐はまた、攻撃任務では、リムパックに参加する他のパートナー国の航空機、米海軍、空軍、海兵隊の航空機との複合航空作戦の一部になると述べた。リムパックの後、ドイツの戦闘機は7月31日から8月5日まで、ハワイ州空軍と異種空戦訓練を実施する。

 カールビンソンCSGは2月23日、4ヶ月間のインド太平洋への派遣を終えてサンディエゴに帰還した。■



Japan Announces 7-Month, Dual Big Deck Deployment, USS Carl Vinson Heading to RIMPAC - USNI News

DZIRHAN MAHADZIR

APRIL 16, 2024 5:27 PM


コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

日本の防衛産業が国際市場でプレイヤーになれるか試されている。防衛面の多国間協力を支える産業が真の国際化を迫られている。

  iStock illustration CHIBA, Japan —  インド太平洋地域での中国へのヘッジとして、日米含む多数国が新たな夜明けを迎えており、軍事面で緊密化をめざす防衛協力が進む 言うまでもなく日米両国は第二次世界大戦後、米国が日本に空軍、海軍、海兵隊の基地を設置して以後緊密な関係にある。 しかし、日本は昨年末、自国の防衛でより積極的になることを明記した新文書を発表し、自衛隊予算は今後10年間で10倍になる予想がある。 政府は、新しい軍事技術多数を開発する意向を示し、それを支援するために国内外の請負業者に助けを求める。 日米両国軍はこれまで同盟関係を享受してきたが、両国の防衛産業はそうではない。 在日米国大使館の政治・軍事担当参事官ザッカリー・ハーケンライダーZachary Harkenriderは、最近千葉で開催されたDSEIジャパン展示会で、「国際的防衛企業が日本でパートナーを探すのに適した時期」と述べた。 日本の防衛装備庁の三島茂徳副長官兼最高技術責任者は会議で、日本が米国ならびに「同じ志を持つ同盟国」で協力を模索している分野を挙げた。 防衛省の最優先課題のひとつに、侵略を抑止する防衛システムの開発があり、極超音速機やレイルガンに対抗する統合防空・ミサイル防衛技術があるという。 抑止力に失敗した場合を想定し、日本は攻撃システムのアップグレードを求めており、12式地対艦ミサイルのアップグレード、中距離地対空ミサイル、極超音速兵器、島嶼防衛用の対艦ミサイルなどがある。 また、高エナジーレーザーや高出力マイクロ波放射技術など、ドローン群に対抗する指向性エナジー兵器も求めている。無人システムでは、水中と地上無人装備用のコマンド&コントロール技術を求めている。 新戦略の発表以来、最も注目されている防衛協力プログラムは、第6世代ジェット戦闘機を開発するイギリス、イタリアとの共同作業「グローバル・コンバット・エアー・プログラム」だ。 ハーケンライダー参事官は、日本の新しい国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛予算の増強は、「時代の課題に対応する歴史的な資源と政策の転換」につながると述べた。 しかし、数十年にわたる平和主義的な政策と、安全保障の傘を米国に依存してきた結果、日本の防衛産業はまだ足元を固めらていないと、会議の講演者は述べた。 三菱重工業 、 川崎

海自の次期イージス艦ASEVはここがちがう。中国の055型大型駆逐艦とともに巡洋艦の域に近づく。イージス・アショア導入を阻止した住民の意思がこの新型艦になった。

  Japanese Ministry of Defense 日本が巡洋艦に近いミサイル防衛任務に特化したマルチロール艦を建造する  弾 道ミサイル防衛(BMD)艦2隻を新たに建造する日本の防衛装備整備計画が新たな展開を見せ、関係者はマルチロール指向の巡洋艦に近い設計に焦点を当てている。実現すれば、は第二次世界大戦後で最大の日本の水上戦闘艦となる。 この種の艦船が大型になる傾向は分かっていたが、日本は柔軟性のない、専用BMD艦をこれまで建造しており、今回は船体形状から、揚陸強襲艦とも共通点が多いように見える。 この開示は、本日発表された2024年度最新防衛予算概算要求に含まれている。これはまた、日本の過去最大の529億ドルであり、ライバル、特に中国と歩調を合わせる緊急性を反映している。 防衛予算要求で優先される支出は、イージスシステム搭載艦 ( Aegis system equipped vessel, ASEV) 2隻で、それぞれ26億ドルかかると予想されている。 コンピューター画像では、「まや」級(日本の最新型イージス護衛艦)と全体構成が似ているものの、新型艦はかなり大きくなる。また、レーダーは艦橋上部に格納され、喫水線よりはるか上空に設置されるため、水平線を長く見渡せるようになる。日本は、「まや」、「あたご」、「こんごう」各級のレーダーアレイをできるだけ高い位置に取り付けることを優先してきた。しかし、今回はさらに前進させる大きな特徴となる。 防衛省によると、新型ASEVは全長約620フィート、ビーム82フィート、標準排水量12,000トンになる。これに対し、「まや」クラスの設計は、全長557フィート強、ビーム約73フィート、標準排水量約8,200トンだ。一方、米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は、全長567フィート、ビーム55フィート、標準排水量約9,600トン。 サイズは、タイコンデロガ級が新しいASEV設計に近いが、それでもかなり小さい。Naval News報道によると、新型艦は米海軍アーレイ・バーク級フライトIII駆逐艦の1.7倍の大きさになると指摘している。 武装に関して言えば、新型ASEVは以前の検討よりはるかに幅広い能力を持つように計画されている。 同艦の兵器システムの中心は、さまざまな脅威に対する防空・弾道ミサイル防衛用のSM-3ブロックIIAとSM