これだけの高性能を要求する米空軍はT-Xで別の狙いがあるのか、あるいは単に高性能を希求したらこうなったのでしょうか。果たして調達が成功するのか、あるいはロッキード=KAI案がこれで本当に有利になるのか、答えはボーイングノースロップの新型機体案が出てくると判明するでしょう。 High-Performance T-X Could Edge Out Low-Cost Bid Jul 27, 2016 Lara Seligman | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/high-performance-t-x-could-edge-out-low-cost-bid T-38: USAF T-38練習機で老朽化が目立つ中、米空軍が後継機T-Xの提案要求 (RFP)案を各社に公開し、要求水準以上の性能へ誘導しようとしている。 空軍は今回T-XのRFPを公開する前から個別に業界に要求内容を示しコメントを求めていた。違うのは要求以上の性能へ追加支払いすることで、高G操縦性、高迎え角操縦性や空中給油能力を想定している。 このうちG性能が議論になっており、上限7.5gで閾値要求6.5gを超える0.1gごとに奨励金を出すと7月26日付のRFP原案は述べている。言い換えれば二案が同価格なら、高G設計案が高く評価される。あるいは価格差があっても高G対応案が有利だ。 この評価方式に落ち着くまで空軍は業界と基本性能と要求内容の議論を重ねており、コストと性能の解析とトレードオフでT-Xの全体調達費用を下げるのが空軍の狙いだ。 「業界との協議を経て、空軍は閾値以上の性能を実現する意義を深く理解できるようになりました」と空軍報道官ロブ・リース少佐が7月27日に語っている。「したがって提案審査では特定性能を重視し、一定以上の場合には追加支払いし、今後数十年に渡るパイロット養成の効果と効率を引き上げたい」 RFP案で総計350機のT-X並びに関連装備採用を企業チーム4組が競う。T-XはF-22やF-35を飛ばす次世代空軍パイロットを養成し、採用となればF-35導入国への販売の道も開く。RFP最終版は年末に出る。空軍は契約交付を2017年、初期作
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