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米空軍向け採用を狙うガルフストリームの狙いは特殊用途機の小型化

以下記事はガルフストリームが行ったメディアツアーの結果なので多分に同社の言い分が中心で内容は要注意です。こんな小型機でボーイング707原型機が行っているミッションがこなせるのなら大幅に運航経費がひらせていいのですが、大きいことはいいことだ、大は小を兼ねると信じる向きには簡単に信じられないでしょうね。 Gulfstream mounts pro-bizjet blitz ahead of major Air Force competitions   ガルフストリームが空軍採用を期待しビズジェットを攻勢中   By: Valerie Insinna, July 18, 2017 (Photo Credit: Gulfstream) http://www.defensenews.com/articles/gulfstream-mounts-pro-bizjet-blitz-ahead-of-major-air-force-competitions WASHINGTON — ガルフストリーム は同社G550が空軍向け次期JSTARSおよびコンパスコールに採用されると期待し、空軍への営業活動を大々的に開始している。空軍は特殊作戦向け機材の次期機種検討も始まる。 ガルフストリームはまず小型ビジネスジェット機でも要求水準は十分実現でき、大型旅客機は不要だと空軍の説得する必要がある。 「米国だけでなく世界各地で進行中の案件で商談していますが、根本的な課題は次世代機材はビジネスジェット機、旅客機のいずれを原型にすべきかという点です」とトロイ・ミラー同社軍用販売営業担当副社長が述べている。同社は報道陣を7月13日サバンナ(ジョージア州)に招き、G550生産拠点を公開し特殊用途への改装工程を見せた。 ガルフストリーム社関係者は ボーイング を名指さなかったが同社プレゼンテーションではJSTARSやコンパスコール向けにG550を提案する方がボーイング737-700のような旅客機を原型にするより優れているとの主張が中心だった。 「空軍が進める構想の方向性そのものについてはコメントできません。空軍上層部とは定期的に意見交換しています。空軍は当社機材の提供する性能に大きく関心を示していますよ」(ミラー)「最終的には空軍は最終決定を迫られます。どちらがふ

米空軍T-X選定で考慮すべきポイントはこれだ

  Choosing A New Trainer Might Prove Challenging For The Air Force 新型練習機選定は米空軍にとって重要な作業となる Dan Goure July 17, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/choosing-new-trainer-might-prove-challenging-the-air-force-21572 米空軍は新型ジェット練習機T-Xで契約企業を今年後半に選定し、老朽化進むT-38タロン後継機を実現する。調達規模は350機と大規模ではないが重要案件だ。第五世代機のF-22、F-35で複座型がなくパイロット養成は基礎飛行訓練からいきなり世界最高水準の機体に移行する。そのため新型練習機にも高性能が必要で最新鋭エイビオニクスで飛行速度も十分高速にし訓練生に第五世代機に必要な技能を獲得する機会を作る必要がある。 T-X最終提案を出しているのは三社で、 ボーイング が Saab と組んで完全新規設計を、 ロッキード・マーティン は 韓国航空宇宙工業 のT-50原型案、 DRSテクノロジーズ が親会社 レオナルド の支援を受けM-346を元にT-100を提案している。各社はパイロット養成システムを高性能シミュレーターや地上配備の支援設備も含め提案している。 選定のどこが難しいのかと思う向きがあるかもしれない。T-Xは単一ミッション機をめざし、戦闘投入は想定しない。製造機数は比較的小規模だ。高性能戦闘機、新型空中給油機KC-46、新型爆撃機B-21の決定と比較すればT-Xの選定など「朝飯前」ではないか。 だが新型高性能練習機選定には考慮すべき要素が多い。まずコストだ。空軍の要望は最低価格だが、基本性能を満たすものを選定するともしている。空軍が長期間にわたる機体改修で戦闘機、爆撃機、給油機、情報収集機で相当の費用を覚悟する中、T-Xで予算節約が望ましいのだろう。 ただ価格だけが選定基準ではない。評価部門はリスク要因に注目するはずだ。その一つに技術リスク、言い換えれば技術成熟度がある。T-X訓練システムのすべての構成部品やサブシステムが期待通りに機能し最初から仕様通りに動くか。新型機では長期テス

第二次大戦中の日本に米本土を細菌攻撃する構想があった

重い題材です。731部隊出身者は戦後の日本医学界でそれなりの地位につき、この話題はタブー扱いだったようですが、さすがに関係者がこの世から消えてきた今は、真正面から話題にしていいのではないでしょうか。事実は事実として認めるべきは認め、デマや風説を抑止すべきでは。科学データとして貴重な内容を米国はどう活用してきたのでしょうか。もともと毒ガスはじめ細菌兵器は禁じられていたのですが、日本では勝つために手段を択ばない=戦争にはルールがないとの考え方があったのでは。これはオウム事件でも感じられた向きがあると思います。現在は中国が当時の日本と同じ思考になっていないか危惧せざるを得ません。歴史の皮肉ですね。   Fact: Japan Wanted to Drop Plague Bombs on America Using 'Aircraft Carrier' Subs  これは事実だ:日本は「潜水空母」で米本土にペスト菌攻撃を目論んでいた   Sebastien Roblin July 17, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/fact-japan-wanted-drop-plague-bombs-america-using-aircraft-21555?page=show 第二次大戦中の日本は生物兵器を使い中国国民数千名の生命を奪った。だが日本が病原菌を米軍への散布を狙った機会が少なくとも四回あったことはあまり知られていない。毎回辛うじて実行に移されなかった。その最後の機会が夜桜特攻作戦でペスト菌に感染させたノミでサンディエゴを狙う作戦だった。 日本の生物兵器は石井四郎陸軍中将の頭脳の産物で、1930年代に最高レベルの支援を受け731部隊が「防疫給水部」として関東軍内部に生まれた。731部隊はハルビン平房区Pingfang Districtで150棟の巨大施設となり、生体標本を使い生物兵器開発に努めた。人体実験に投入された者のうち三分の二が中国人で残りはソ連で捕獲していたが、その後連合軍捕虜、朝鮮人、太平洋諸島の住民も加わる。 731部隊の実験内容の非人道性は簡単に言い尽くせるものではない。麻酔なしで生体解剖し主要臓器を除去しどれだけ生存できるかを実験し死体は

米空軍OA-Xの比較検証は今夏実証、勝者は?

一番興味を惹かれる機体がスコーピオンですが、選定はA-29になるのではないでしょうか。ただしいきなり一機種に絞り込むようではないためスコーピオンにも目があると思いますが、皆さんはいかが考えますか。   New Air Force Light-Attack Plane May Soon See Combat Operations 米空軍のめざす新型軽攻撃機候補が即戦闘作戦に投入される可能性がある Kris Osborn  SCOUT WARRIOR http://www.scout.com/military/warrior/story/1791556-new-af-light-attack-plane-may-soon-see-combat 米空軍が進める軽攻撃機構想で実弾発射試験に投入する候補機種を実際の戦闘シナリオに送ると空軍上層部が説明している。 OA-X軽攻撃機は低コスト、民生仕様での製造で戦闘投入可能な機材で航空優勢を確立した環境で各種ミッションを容易に実現する想定だ。F-15やF-22のような高性能高価格機材をISIS攻撃のような対地攻撃に投入せず貴重なミッション時間を節約できないか。これが構想の出発点だった。. 今夏に空軍は提案中四機種を実弾発射試験で比較検討する。 「実弾発射飛行テストでは広く使われている戦闘機攻撃機用兵装を試し、軽攻撃機としての性能を現行機種と比較する」と空軍広報官エミリー・グラボウスキ大尉がScout Warriorに説明している。 空軍が試すのは シエラ・ネヴァダ のA-29スーパーツカーノ、 ホーカー・ビーチクラフト AT-6、 テキストロン のスコーピオンジェット、 エアトラクター のAT-802Uだ。 評価試験では各種武装の投下、センサー機能、監視偵察機能と各種ミッションを戦闘状況を想定して行う。 各シナリオでは実際の戦闘状況を想定し近接航空支援、航空阻止、戦闘捜索救難、攻撃偵察がある。 アーノルド・バンチ中将(調達担当空軍次官補付き軍事補佐官)はScout Warriorに対し一ないし二機種を戦闘投入する可能性があると紹介した。「良好な結果が得られれば戦闘実証したい。一部の機種を作戦戦闘シナリオに投入し限界を確認したい」 事業には相当の予算

アラスカ沖でTHAADテストを電子監視したPLAN、津軽海峡も通過

中国が次々に導入している装備、新型艦には要注意ですね。ハードウェアの優劣よりもその意図が重要です。当面気が抜けない展開になりますね。 写真  JAPANESE MINISTRY OF DEFENSE  815G型 天狼星 Tianlangxing Chinese Spy Ship Was Snooping Off Alaska For the First Time During THAAD Test 中国スパイ艦がアラスカ沖でTHAADテストを監視していた The Type 815's visit is a significant display of China's expanding naval capabilities. 815型は中国海軍力の伸長を示す大きな存在   BY JOSEPH TREVITHICK JULY 17, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/12542/chinese-spy-ship-was-snooping-off-alaska-for-the-first-time-during-thaad-test PLAN 人民解放軍海軍(PLAN)が目に見張る拡張を続けるのは海外軍事力展開をめざす中国の願望の表れだ。アフリカに新設した基地に注目が集まっているが、海軍関連で別の進展があった。初めて米国近海に高性能スパイ艦が航行し、重要なミサイルテストを監視した。 2017年7月11日、PLANの高性能電子情報収集艦815型北極星級の一隻がアラスカ沖の国際公海に到着したとEpoch Timesが報じている。同日に米軍ミサイル防衛庁が最終段階航行高度防空(THAAD)弾道ミサイル防衛装備を模擬中距離弾道ミサイル(IRBM)を標的に発射するテストを行っている。 米北方軍並びに米加共同の北米防空軍(NORAD)の広報官マイケル・クチャレックがEpoch Timesに815型艦は同群の分担範囲内に侵入したと述べている。これは2015年に初めてPLAN部隊がベーリング海経由でアラスカに接近したのに次ぎ二回目の米国沿岸接近事例になった。今回のスパイ艦の具体的な行動は不明だが同艦は国際公海にとどまっていたとクチャレックは述べている。

中国軍のジブチ基地新設の意味を考える

AP すでにお知らせしている話題をさらに掘り下げた内容です。ソマリア海賊対策は中国が各国と協調せず単独行動しているのですね。とにかく中国は戦略思考で次の手を打ってきますので対抗するためにはこちらも小手先の対応ではなく戦略思考が必要なのです。将棋に関心が集まっているのは良い兆候かもしれません。 Here's What You Should Know About China's New African Base  中国のアフリカ新基地で知っておくべき事項 Chinese forces in Djibouti are just the latest sign that the country wants to expand its military presence abroad. ジブチの中国軍部隊は中国が軍事プレゼンスの海外拡大を願目指す最新のあらわれ   BY JOSEPH TREVITHICK JULY 14, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/12482/heres-what-you-should-know-about-chinas-new-african-base いかに規模が大きくても自国外で長期間活動できない軍事力は国土防衛の域を越えられない。冷戦終結後の中国人民解放軍は世界規模のプレゼンス拡大に向け努力してきた。中国軍はアフリカの角を回り初の恒久的海外基地を手に入れ、アフリカ各地への展開の拠点にしようとしている。 2017年7月12日国営メディア新華社が同国初の「支援基地」があるジブチに向けた隊員装備の第一陣が出発したと報じた。中国は2015年に構想を発表し翌年から首都ジブチシティで施設建設を始めていた。 「支援基地は中国部隊によるアデン湾商船護衛任務、人道救難活動他国際責任の執行に役立つ」と新華社は述べ、中国外務省報道官 耿爽 Geng Shuangの発言内容を伝えた。「さらに同基地はジブチの経済社会的発展を推進し、中国によるアフリカ並びに世界全体での平和安定への貢献の一助となる」 確かに上記の機能は実現するだろうが、基地をよく見ると国際的な活動強化を進めるPLAの動きに一致する点が見られる。この基地は中東、欧州さらにその先に展開する中国の拠