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ボーイングがエンブラエル買収を交渉中、実現すると軍用機分野でどんな影響が生まれるのか

年末になり大ニュースがとびこんできました。ボーイングがエンブラエルの吸収合併をねらっているというもの。狙いは民間機市場でエアバスに対抗するものですが、エンブラエルも軍用機を製造しているため別の影響も発生しそうです。ブラジル政府が合併の可否を握っているようなので要注意ですね。 Here’s how a Boeing takeover of Embraer could play out ボーイングのボンバルディア買収で生まれる効果とは エンブラエルKC-390のロールアウト、2014年10月21日。(Nelson Almeida/AFP via Getty Images)   By: Valerie Insinna     https://www.defensenews.com/air/2017/12/21/boeings-potential-embraer-acquisition-would-widen-its-defense-portfolio/ ボ ーイング がブラジルの航空宇宙企業 エンブラエル 買収に乗り出した。両社が12月21日に確認した。 実現すればボーイングは新規にスーパートゥカーノ、KC-390輸送機など軍用機数種類を入手することになる。アナリストにはボーイングの軍用機事業でメリットを疑う向きもあるが製品構成に意外な効果が生まれそうだ。 両社はエンブラエルの株式評価額37億ドルに上乗せする形で交渉中とウォールストリートジャーナルが12月21日に特報で伝えており、交渉に詳しい筋の話としてブラジル政府の承認を待つ段階だという。 ボーイング、エンブラエル両社は「将来の合同に向け協議中だが内容は検討段階」とWSJ記事の後で発表。「ブラジル政府による承認次第であり、両社それぞれの役員会及びエンブラエル株主の承認が必要」 承認は簡単に下りないと見られる。ブラジル大統領ミシェル・テメルMichel Temerは本件を知ってエンブラエルがボーイングの完全支配に入るのは承認できないと語った。 成立すればエンブラエルへの効果の方が高くなりそうなのはボーイングの世界規模の営業力が活用できるようになるため、とブライオン・キャラン Byron Callan(キャピタルアルファパートナーズ)は見るが、ボーイングにも十分う

★日曜特集:スターウォーズ映画と現実の航空戦の関係

The Real-World Air Combat Origins of “Star Wars: The Last Jedi” 「スターウォーズ/最後のジェダイ」は 現実の航空戦から着想を得ている   By Tom Demerly Dec 20 2017 - https://theaviationist.com/2017/12/20/the-real-world-air-combat-origins-of-star-wars-the- last-jedi/   事 実は小説より奇なり。「最後のジェダイ」の着想には驚かされる。 ご注意 以下には「スターウォーズ 最後のジェダイ」のネタバレが含まれています。映画鑑賞後に読まれることをお勧めします。 敵の巨大要塞装備に向かう主人公パイロットに攻撃チャンスは一回しかない。勝利すれば同胞の命が助かるが失敗すれば惑星全体の破壊につながる。一か八かでありこの攻撃に人類の存続がかかる。 これはライアン・ジョンソンが脚本監督した「スターウォーズ/最後のジェダイ」の一シーンではない。1981年6月7日に実際にあったイスラエルによるオペラ作戦でイラク・オシラクの原子炉と核兵器製造能力を攻撃した事例だ。 新作ハリウッド大作でもこれまでのスターウォーズシリーズと同様に実際の空爆作戦から着想を得ており、宇宙空間での戦いに史実が大きな影響を与えている。また空戦史がお好きなら、「スターウォーズ/最後のジェダイ」のシーンからどこかでみたことがあるとわかるはずだ。 ライアン・ジョンソン監督の「最後のジェダイ」の視覚効果には古典的な航空戦の原則が見られる。攻撃側はおとりミッションを実施し、主力の第二波攻撃の発進前に時間を稼ぐ。この戦術は以前から使われている。 現実世界ではヴィエトナムとイラクでの「ワイルド・ウィーゼル」SAM制圧任務を思い起こすだろう。また1967年1月2日に北ヴィエトナムでのUSAFのロビン・オルズ大佐の「ボロ作戦」が想起される。大佐のF-4ファントム編隊は護衛戦闘機なしの爆撃機のふりをして北ヴィエトナム上空でおとりとなりMiG-21戦闘機を出撃させ罠にかけた 。 「最後のジェダイ」では現実世界の戦闘機パイロット装備に着想を得たようだ (P

北朝鮮に眠る鉱物資源10兆ドルは誰の手にわたるのか

  そうですか、そんな宝が眠っているのですか。でも現政権がこれを活用できないようにするのが一番大切ですね。言い換えれば潜在的な富を活用できず、ミサイルや核を自分の延命のために開発するという価値観が全く間違っている指導者を仰ぐ国民が一番不幸なのでは。現在の状況が続く限り宝は埋もれたままでしょう。 North Korea's Secret Fortune: $10 Trillion in Minerals? 北朝鮮の秘めたる富:鉱物資源が10兆ドル?   Anthony Fensom December 19, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/north-koreas-secret-fortune-10-trillion-minerals-23727?page=show 資源埋蔵量が 10兆ドル あればロケットなど必要ない。北朝鮮の埋蔵鉱物資源の推定価値のことで、よだれをたらす業者が続出だろう。 制裁措置が適用される北朝鮮ではエネルギーや資源部門の開発に必要な資源がないが、制裁措置が解除されれば支援を申し出るものは多数あらわれるはずだ。 韓国の調査機関による2010年推定が10兆ドルで韓国の二十倍の規模だ。 こうした推計は簡単には生まれない。推定埋蔵量と商業的に採掘可能な埋蔵量に違いがあるからだ。例えば調査で月に十分な採掘資源があると分かっているが現状では採掘費用はとんでもない額になる。 にもかかわらず北朝鮮に豊富とあると見られる銅、金、鉄鉱石、亜鉛のほかレアメタル類とともに石油・天然ガスは貧困にあえぐ共産体制国家に貴重な資源だ。またマグネタイトは世界第二位、タングステンは六位と米国地質調査機関はまとめている。 現在の一人当たりGDPが1,700ドル(購買力平価換算)の北朝鮮は第215位と最貧国であり、ソマリアを上回るに過ぎない。同様に鉱物資源が豊かなモンゴルは人口が北朝鮮の八分の一だが一人当たりGDPは12,300ドルだ。 1970年代から鉱業に優先順位をおきながら、北朝鮮の採掘は機材不足、技術不足さらにインフラが未整備なため低迷している。 戦略国際研究所(CSIS)のロイド・ヴァセイ Lloyd Vasey は北朝鮮鉱業は

米空軍長官の杞憂は宇宙と予算

What If We Lost GPS? That's One Thing Worrying the Air Force Secretary   GPSが使えなくなる事態も心配する空軍長官 ヘザー・ウィルソンは2017年5月16日に第24代空軍長官に就任した。 (U.S. Air Force photo/Wayne A. Clark) The Los Angeles Times 21 Dec 2017 By Samantha Masunaga https://www.military.com/daily-news/2017/12/21/what-if-we-lost-gps-thats-one-thing-worrying-air-force-secretary.html 宇宙空間が米産業界、米軍双方で重要度を上げている。 打ち上げコスト低下と技術小型化で従来より多くの国や企業が宇宙を目指しており、宇宙は早晩「人類活動の共通舞台」になると空軍長官ヘザー・ウィルソンは見ており、地上では米軍が道を拓いたGPS技術の産業利用が増えている。 GPS衛星を管理運営するのは米空軍であり、次世代の衛星群も企画中だ。GPS機能は民間にも提供されている。 「空軍首脳部はセンサーと武器をネットワーク化すれば空軍戦力は増大すると考えている」とローレン・トンプソン(レキシントン研究所軍事アナリスト)は解説している。「宇宙により地表の観測や見通し線を越えた通信で大きな利点が生まれる」 本紙はウィルソン長官に取材機会を得た。長官はロサンジェルス空軍基地(宇宙ミサイルシステムズセンター)で空軍にとって宇宙の意義とは何かを語った。以は発言をまとめた。 宇宙はもはや平和な場所ではない かつて宇宙空間は無害な場所で自由に観測したり報告できていた。今は違う。2007年に中国が対衛星兵器を打ち上げ軌道上の衛星を破壊する能力を実証した。中国はそこでとどまらずロシアも打ち上げた衛星を他衛星修理用と説明しているが、問題はどこの衛星を修理しようというのかだ。 我が国は宇宙関連で世界最強国だが同時に宇宙に大きく依存している。敵勢力や敵に回りそうな国はこの事を理解している。そこで今ある能力を防御しながら攻撃を受けても機能維持できるようにし

横田基地のC-130Jが活躍するクリスマスドロップ作戦とは

クリスマスというと海兵隊にもToys for Totsがあり、こちらも恵まれない人に何か与えたいと言うクリスマスの価値観がありますね。誰かに何かをしてあげたい、と思う日本人が減る中で理解するのはちょっと工夫が必要でしょう。C-130Jの呼称はスーパーハーキュリーズですか,、昔のアニメのタイトルみたいですが、日本もH型を頑張って使っていますがどこかで更改を検討すべきでしょうね。 Yokota’s new Super Hercules cargo planes take over Christmas Drop mission 横田基地に新たに配属されたスーパー・ハーキュリーズがクリスマスドロップ任務に活躍している。 ミクロネシア諸島でクリスマスドロップ作戦の貨物二点が投下されている。2017年12月13日。DAVID OWSIANKA/U.S. AIR FORCE   By LEON COOK | STARS AND STRIPES Published: December 21, 2017 https://www.stripes.com/news/yokota-s-new-super-hercules-cargo-planes-take-over-christmas-drop-mission-1.503340 YOKOTA AIR BASE, Japan — スーパーハーキュリーズ輸送機の新技術でクリスマスプレゼントを太平洋諸島の住民向けの空中投下が正確になった。 C-130HからC-130Jに機種変更した横田の第374空輸飛行隊がグアムのアンダーセン空軍基地からクリスマスドロップ作戦に展開している。 同作戦は1952年から行われており、各地の孤立した島民に必需品を空中投下している。今年は特に注目されている。 「機内エイビオニクスにより投下地点を正確に把握し、島民が楽にかつ安全に回収できる地点を割り出せます」とクリスマスドロップに加わる横田基地パイロットのブライアン・デンディ大尉が米空軍発表資料で述べている。 在日米軍司令ジェリー・マーティネス中将はC-130Jを「世界最高の正確、頑丈で戦術面で有益なマシン」と評している。以前より乗員を二名減らし、エイビオニクスを改良し、貨物搭載量が増え、燃料消費効率が向上して

速報 韓国がF-35追加調達を決定か

South Korea reportedly plans to buy 20 additional F-35 aircraft 韓国がF-35を20機追加調達か http://www.businessinsider.com/south-korea-plans-to-buy-20-additional-f-35-aircraft-2017-12 aft-2017-12 F-35As on the flight line at Volk Field, August 22, 2016. Senior Airman Stormy Archer/US Air Force SEOUL, Dec 21 (Reuters) - 韓国がF-35Aを20機追加調達するとの報道が地元紙に12月21日出た。ドナルド・トランプ大統領が 韓国が 数十億ドルの新規軍事装備品を購入すると発言して二か月未満だ。 韓国国防調達計画庁が20機調達で手続きに入ったと中央日報Joongang Ilboが複数政府筋の話として報道した。 韓国は 2014年に F-35Aを40機導入すると決定している。■

★米国が捨てたF-15Dを再生し戦力化するイスラエルはすごい

うーん、これもすごいです。イスラエルの技術力というか根気。これでは周囲の各国がかないっこありません。人様が捨てた中に宝を見つけるようなものですね。日本のF-15C/Dでも同じアプローチで有益な活用ができないでしょうか。納税者にも優しい選択になりますね。イスラエルから学ぶものはまだまだ多いように思えます。 Israel Is Treating America's Throwaway F-15D Eagles As New Found Treasure  イスラエルが米国廃棄のF-15Dを再整備し活用する The surplus two-seat F-15s will become key pieces in Israel's long-range air combat capability.  複座型F-15がイスラエルの長距離航空戦力のカギ を握る USAF   BY TYLER ROGOWAY DECEMBER 19, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/17102/israel-is-treating-americas-throw-away-f-15d-eagles-as-new-found-treasure イ スラエル空軍が米州軍航空隊が用途廃止したF-15D9機の再生に取り組んでいる。機体は第173戦闘飛行隊がオレゴン州クラマスフォールズで使っていた。機体はイスラエル向け援助の一環としてオバマ政権下で寄贈された。まずIAFが複座型イーグルしかも1970年代末製造の機材を希望したことが奇妙である。だが各機がイスラエル空軍で果たす役割はUSAF時代と全く違う。F-15DはIAFで最も柔軟かつ強力な戦闘機戦力になっている。 イスラエルはF-15EがUSAFに就役する前からF-15を長距離攻撃機材として注目していた。現地では「バズ」と呼ぶ同機は国産エイビオニクス、兵装、サブシステムや構造強化で「イスラエル化」されている。 MINOZIG/WIKICOMMONS F-15D バズ編隊には「ファストパック」と呼ぶ一体型燃料タンク(各750ガロン)以外 に外部 610ガロンタンク二基を搭載する。 IAFのD型バズ各機は制