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2千両もの装甲車両を喪失したロシアの対応策は保存中旧式戦車の「再生」。新型戦車の生産が追いつかないため。

  ロシアがウクライナ戦争で失った戦車は2200両以上。プーチンは代わりに旧式戦車を「再生」しようとしている ロ シアはウクライナとの紛争で2,200両以上の主力戦車を失ったが、装甲車両戦力では依然大きな優位を保っている。ウクライナが少量の戦車を供給するドナーを見つけるのに苦労する一方で、ロシアの工場は新しい車両を着実に前線に送り込んでいる。実際、ロシアは戦車を製造するのではなく、作り直しており、その能力は限界に達しているのかもしれない。 戦車メーカーと再生産メーカー ロシアには、モスクワから1000マイル東のニジニ・タギルにある、かつて強大だったウラル・ヴァゴン・ザヴォド(UVZ)、つまり「ウラル貨車工場」という戦車工場があるだけだ。第二次世界大戦中はスターリン・ウラル戦車工場183号として、毎月1,000両という驚異的な数のT-34戦車を生産していたが、長年の汚職と悪質な管理が同施設を蝕んだ。UVZの目玉である超大型戦車T-14アルマータは、発表から8年経った今も生産されていない。UVZは月に20両のT-90M戦車を生産することになっているが、かつて英国陸軍情報部にいた独立アナリストのセルジオ・ミラーは、UVZは開戦以来おそらく40両のT-90Mを生産しているのみと推定している。  ロシアの "新型 "戦車の大半は、保管中の古い車両を再生したものだ。同様に米陸軍のM1A2エイブラムスは、カリフォルニア州ドイルのシエラ陸軍基地に保管されていた数千両のM1をリビルドしてアップグレードしたものである。  ロシアには、20年前のT-90から1960年代の錆びついたT-62まで、旧型戦車の備蓄が膨大にある。これらは、BTRZ(装甲車両修理工場)における改修で原材料となる。現在、このような戦車工場は3つある: オムスクトランスマッシュ、オムスク輸送機械工場、サンクトペテルブルク近郊の第61BTRZ、シベリアの第103BTRZである。以前のBTRZは主に輸出ビジネスを行っており、ロシア軍だけでなく、ベネズエラ、ベトナム、ニカラグア向けの戦車も生産していた。現在は、ウクライナの戦いで失われた戦車の補充を優先している。  ロストフ近郊の第71BTRZとモスクワ地方の第72BTRZの2つの工場が昨年発表され、すでに稼働している可能性がある。いずれも損傷車両を修理

ロシアが分裂、混乱に陥る可能性に西側は備えるべきだ

  GOV.UK ウ ラジーミル・プーチンとモスクワの中央権力は、エフゲニー・プリゴジンの反乱で弱体化を露呈した。プリゴジンの反乱軍が処罰されなかった事実で、プーチンの権威に挑戦する者をこれから増えるだろう。ロシアは、1991年のような内部混乱に陥るかもしれない。ワシントンはじめ自由世界の政策立案者は、この事態に備えなければならない。 プーチンはロシア国民に何もしてこなかった。プーチンによる統治が始まり24年、ロシアは自由と繁栄両面でヨーロッパに大きく遅れをとったままだ。さらに遅れをとっている。彼は今、平和的なスラブ人に対する戦争で戦死をロシア国民に求め、外国の経済制裁によってさらに多くの窮乏に苦しんでいる。 ロシアの安全保障、軍事、経済を支配する腐敗した徒党に対しても何もしていない。ウクライナ戦争でロシアは亡国の烙印を押され、彼らの多くは自由主義諸国による制裁と資産凍結に苦しんでいる。 プーチン自身も弱っているように見える。彼はウクライナで負けている。プーチンがウクライナに侵攻する前は、ロシアの軍事力はアメリカに次ぐ世界第2位と見られていた。今では、東ヨーロッパではウクライナに次ぐ2番目と見られている。国内では、プリゴジンの傭兵たちが発砲することなくロシアの重要な軍事拠点のひとつを占領した。ロシアの軍指導者の一部は様子を窺っていた。プーチンにプリゴジンと反乱軍を罰する力はなかった。 不満と弱さの環境が、さらなる権力への挑戦を促すだろう。もしかしたら、別の軍人かもしれない。あるいは、ロシアの各共和国で分離主義が再燃するかもしれない。 ロシアは多国籍帝国である。何世紀にもわたり、モスクワ大公国はヨーロッパとアジアの諸民族を征服して拡大してきた。しかし、かつてオーストリア・ハンガリーやユーゴスラビアの一部であった民族のように、各民族はアイデンティティーや自由への夢を忘れてはいない。 ロシアにおける分離主義運動は、ロシアが第一次世界大戦に敗れ、無能で腐敗したツァーリズム政権が民衆の支持を得られなかった1917年には、強力ではあったが結局は失敗に終わった。1991年、ソ連がアフガン戦争に敗れ、経済的に破綻すると、ウクライナ、バルト、カザフスタンを含む15の共和国が分離独立に成功した。 ロシアはウクライナ戦争で多くの生命と財宝を失い、自由世界から孤立と制裁を受け、モスクワの中

ウクライナ攻勢が停滞する中、ロシアに勝ち目はあるのか。6つのシナリオ。

  対ロシア戦争におけるウクライナ攻勢は、期待に反し停滞している。このため、ウクライナ援助に長年反対してきた人たちを中心に、欧米援助に関する議論が再燃してきた  その主張は、反攻の遅いのはウクライナが勝てないことの証明というものだ。ロシアの勝利は避けられない。したがって、西側諸国は援助を減らし、ウクライナを説得して戦争を終わらせるべきだというわけだ。 戦争は一日にしてならず この議論の多くは疑わしい。なぜなら、ロシアが勝つと予測している同じ人々(左派の「反帝国主義者」やドナルド・トランプ前大統領含む右派の親ロシア派)は、ロシアが勝つことも望んでいるからだ。彼らは方法論的に「ズル」をしている。彼らの規範的願望が経験的予測に伝染し、ウクライナが崩壊しそうだとか、ロシアの残虐行為はNATOのフェイクだとか、突拍子もない論評につながっている。  また、攻勢が徐々に強まる可能性も高い。判断を下すのは時期尚早だ。ウクライナは現在、戦場を「形成」中だ。ウクライナはロシアの急速な増援を防ぐため、指揮、兵站、通信を叩いているのだ。支援反対派がウクライナに要求しているのは、一気呵成の電撃戦で勝つか、さもなくば支援打ち切りの憂き目に遭うかだ。戦争は一日で勝てるものではなく、劇的な勝利を要求するのは、戦略分析というより、失敗した後にウクライナを切り捨てるためのお膳立てに近い。 ロシアの「勝利論」は信用できるのか?  それでも、遅々として進まないウクライナ攻勢に関する親ロシア派の解釈は、ロシアがこの期に及んでまだ勝利へ有効な道筋を持っているのか、という興味深い疑問を提起している。  勝利とは、戦場での決定的な勝利を意味し、それによってロシアはほぼロシアの条件での交渉を余儀なくさせ、撤退することができる。凍結された紛争や「永遠の戦争」はロシアの勝利と考えるべきではない。それはプーチンの目標ではない。例えば、アメリカはアフガニスタンやベトナムで勝利したわけではないし、ソビエトも1980年代にアフガニスタンで勝利したわけではない。それどころか、アメリカとソ連は戦い続けることで敗北を回避しただけだ。対照的に、勝利とは、戦闘を終結させ、撤退と再建を可能にする戦略的勝利(すなわち出口戦略)を意味する。  筆者は、ロシアがウクライナで勝利する可能性を6つ考えている。残念ながら、そのほとんどは、ロシアあるい