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★★ズムワルト級駆逐艦でレイルガン搭載の可能性が出てきました

レーザー、レイルガン、さらには海水のジェット燃料加工などここのところ海軍の技術開発の話題が多いですが、火薬を使わない発射の仕組みは武器の体系を大きく変える可能性がありますね。これも注目の技術です。ズムワルト級は大幅に建造隻数を減らされ実験艦の性格が強い存在になりそうですが立派な攻撃能力を有しています。太平洋艦隊配属が決まっている一番艦は横須賀にその威容を示すことになるかもしれません。 Navy Considering Railgun for Third Zumwalt Destroyer By: Sam LaGrone February 5, 2015 4:13 PM http://news.usni.org/2015/02/05/navy-considering-railgun-third-zumwalt-destroyer 電磁レイルガンの試作品は共用高速艇USSミリノケット(JHSVー3)に搭載されている。US Navy Photo WASHINGTON, D.C. – ズムワルト級駆逐艦(DDG-1000) に電磁レイルガンを搭載する検討が海軍艦政本部 Naval Sea Systems Command で始まった。 ズムワルト級で設置スペース、電力、冷却が可能かを検討し155ミリBAE製高性能主砲Advanced Gun Systems (AGS) の一基、あるいは二基を撤去することになる。NAVSEAを率いるウィリアム・ヒラリデス中将 Vice Adm. William Hilarides がUSNI Newsに明らかにした。 搭載は三号艦リンドン・B・ジョンソン Lyndon B. Johnson (DDG-1002)となりそうで、ジェネラル・ダイナミクスのバスアイアンワークスで建造中の同艦は2018年に就役予定だ。ズムワルト(DDG-1000)、マイケル・マンスール (DDG-1001) は工程の関係で検討対象外となった。 米海軍はレイルガン実証試験を開始しており、これまで砲弾の推進力源だった火薬を不要とし高出力の電磁パルスをレイルの間に走らせることで弾頭を超音速で発射する。 実証実験はBAEシステムズ製の試作型レイルガンを共用高速艇lミリノキットUSNS Millinocket

★T-50の引き渡しは今年から開始、ただしインドとの対立が高まる

ロシアのPAK-FAことT-50新型戦闘機ですが思ったよりも開発に手間取っているようです。さらに同機を元に共同開発を目指していたインドがロシア技術に愛想をつかそうとしているようで、両国の関係は微妙です。米国がインドに接近していますが、防衛装備共同開発はローテク製品に当面限るようなので、インドは近代的な戦闘機の調達では苦労しそうですね。 Russia To Receive 5th Gen Fighters This Year By Jaroslaw Adamowski 3:58 p.m. EST February 9, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/strike/2015/02/09/russia-receive-5th-gen-fighters-this-year/22922759/ (Photo: DMITRY KOSTYUKOV, AFP/Getty Images) ロシア空軍はT-50 PAK FA新型戦闘機の初号機を今年中に受領すべく準備中だが共同開発の相手先インドとの間で緊張が高まってきた。 技術上の不備から導入が遅れているのも事実だ。現地筋によればインド軍部から共同開発への不満が強いという。. 「インド・ロシア間の軍事協力の一大事業として華々しく宣伝され、インドは初期設計開発費用の名目で295百万ドルを支払ったものの、ロシアは設計データの公開を渋っており、インドでは同機の評判は芳しくない」と陸上戦闘研究センター(ニューデリー)の上級研究員モニカ・チャンソナMonika Chansoriaは説明する。 T-50は第五世代戦闘機整備事業の土台となる機体で、インド空軍も導入することになっている。両国は2007年に共同開発で合意し、ロシアの国営 ロソボロネキスポート とスホイ、インドの国営 ヒンドゥスタンエアロノーティクスリミテド が初期設計開発協定に調印している。設計開発費用は総額で100億ドル超と試算されている。 一方でこれから配備される機体ではエイビオニクス一式を新しくし、電子航法と高性能フェイズドアレイレーダーを一体化していると国営ユナイテッド・エアクラフトが説明している。新機能によりパイロット負担を軽減し、リアルタイ

オバマ訪印でインド都の戦略関係が深まったのか

オバマ大統領が乗り込んでインドとの防衛協力の話をまとめてきましたが、実施がスムーズに行くか微妙なようです。その裏にはロシアの影があるということですね。 India, US Advance Strategic Relations By Vivek Raghuvanshi 5:54 p.m. EST January 28, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/policy-budget/industry/2015/01/28/india-obama-modi-dtti-us-agreement-weapons-coproduce-bilateral-russia/22457599/ NEW DELHI — インドは米国とインド国内で低性能兵器を共同生産する。10年間有効の防衛枠組合意がバラク・オバマ大統領のインド訪問で成立した。 合意内容は今後10年間で分野を特定しており、兵器共同生産は国防技術貿易事業 Defense Trade and Technology Initiative (DTTI)を通じ技術移転と平行して実施される。 ただし、専門家、現役制服組ともに即座に高性能兵器の共同開発、共同生産が実施するとは見ておらず、両国は低レベル装備でDTTIが本当に機能するか、行政手続きが障害にならないかを確認すべきだという。 低機能兵器とはレイヴンUAVやC-130Jスーパーハーキュリーズ(インドは2008年に導入済み)の偵察用モジュールの生産とインド国防省筋は説明する。来月にはフランク・ケンドール国防副長官が訪印し、その後の共同事業対象兵器を検討するという。 ただしインドとロシアの関係がこれで希薄になるか専門家でも意見がわかれる。 「防衛関連除けばロシアからインドに提供出来る内容はわずか」とカーネギー平和財団の上席研究員アシュレー・テリスAshley Tellis は指摘する。「対米関係は広範だが、ロシアは分野が偏っている。インドはロシア依存を脱しようとしている」 ただしバラト・カーナド教授 Bharat Karnad (インド政策研究大学)によればロシアとの防衛分野の連携は安定しているという。 「米国との関係は願望にすぎないが、ロシアとのつながりは確固

KFX 第一回入札不成立に終わる

うーん、これは今後難航しそうですね。F-35選択でも何回も入札を繰り返し、各メーカーの忍耐を試すような展開がありましたが、大韓航空はやはり無理と判断したのでしょうか。 ボーイングもやる気の無さが見え見えです。この先どうなるか注目ですね。 IHS Jane's Defence Weekly KFX stalls after only one bidder meets development deadline Jon Grevatt, Bangkok and James Hardy, London - IHS Jane's Defence Weekly 08 February 2015    http://www.janes.com/article/48797/kfx-stalls-after-only-one-bidder-meets-development-deadline Only one company has lodged a bid to develop the KFX aircraft, according to South Korea's defence procurement agency. Source: IHS/James Hardy 韓国のKFX(韓国次期戦闘機調達計画)が2月9日に失速した。入札企業数が予定に達せず契約が成立しなくなったためだ。 韓国防衛事業庁Defense Acquisition Program Administration (DAPA) は IHS Jane's に締め切りまで応募したのは一社だけと述べた。r. 韓国航空宇宙産業(KAI)を指していると思われる。同社はロッキード・マーティンと共同でKFX事業参画を画策していた。 DAPAからは再入札は2月10日に開始され、月末で締め切ると追加情報が入った。最低でもあと一社の入札を求める。韓国の国防調達ルールでは一社入札での契約締結を禁じている。 大韓航空がエアバスと協力して入札をする準備中との報道があったが、締切日までに動きはなかった。韓国聯合通信はDAPA関係者が同社は2月末までに応募すると見ているとの発言を伝えている。KAIおよび大韓航空からはコメントが出ていない。 現地報

★T-Xを既存機改修から新型機案に切り替えたノースロップは真剣勝負

ノースロップにとってT-38がそこそこに売れて派生型のF-5がさらに多く各国に採用された成功体験があるので、この案件はなんとしても取る、という覚悟があるのでしょうね。スコーピオンとならび、維持費のかからない画期的な機体が生まれるかもしれません。当面注目です。そうなると韓国T-50他は分が悪くなりますかね。ノースロップにとっても戦闘機製造技術の継承をかけた重要な案件であることはまちがいないでしょう。負ければ撤退ですからね。 Northrop Developing New Design for T-X By Aaron Mehta 10:20 a.m. EST February 6, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/training-simulation/2015/02/06/northrop-tx-new-design-usaf-hawk-trainer-bae-l3/22939343/ (Photo: US Air Force) ノースロップ・グラマン は米空軍向け次期練習機T-Xへ新型機案で入札することに決定した。同社はこれまで BAE ホーク練習機を改修する案を提示すると見られていた。 実は米空軍がT-Xの要求性能を明らかにした2年前から設計開始していたと同社T-X事業を統括するマーク・リンズレー Marc Lindsley, Northrop's T-X program directorは言明。 同社はホーク案で準備していたが、新設計案で性能・価格両面を満足させられると判断したという。 同社は空軍に新方針をすでに連絡済だとリンズレーは述べ、方針転換は特定の要求内容のためではなくむしろ空軍からの情報をもとに判断したものと説明。 すでに新型機は組み立て中で、今年中に初飛行と見られる。ノースロップはこれ以上の日程観を言及していないが、6月のパリ航空ショーあるいは9月の空軍協会年次総会で新型機をお披露目するのは業界では普通だ。 T-Xは現行T-38練習機の後継機種として第五世代機をパイロット養成する高性能機となる。空軍は2016年第四四半期にRFPを公示し、正式契約を2017年秋に締結したいとする。 2016年度予算では研究開発予算11.4百

★海上自衛隊は南シナ海を視野に入れることになるのか 中谷防衛相発言

このニュースは国内では否定的な発言と受け止められかねないトーンで報道されていましたが、USNI Newsではいかにも思わせぶりな感じになっていますね。第7艦隊司令官とも意思疎通があったのではないかと思われますがいかがでしょう。 Defense Minister Nakatani: South China Sea Has An Affect on Japanese Security By: Sam LaGrone February 5, 2015 12:45 PM • Updated: February 5, 2015 3:22 PM http://news.usni.org/2015/02/05/defense-minster-nakatani-south-chia-sea-affect-japanese-security 中谷元防衛大臣が南シナ海での緊張増大は日本の安全保障に直結すると発言した。 防衛相は現時点で直ちに東シナ海で海上自衛隊が実施中の警戒活動と同等のパトロールを行う計画はないとしつつ、変更はありうると示した。 「現時点では同海域の監視活動は実施しておらず、その予定もないが、米国との防衛協力を深化させる中で南シナ海の状況がわが国の安全保障にも影響を与えつつあり、わが国としても対応を検討する必要が出るだろう」 防衛相発言は米第七艦隊司令官から日本が南シナ海を警戒対象に加えれば地域内安定につながると数日前に発言したのを受けた形だ。 自国の主権が及ぶと理解する南シナ海へ日本の活動が拡大することへ中国からは早速反感が表明されている。 「この地域外の各国は地域内各国が平和と安定を維持する努力を尊重すべきだ」と中国外務省報道官 華春瑩 Hua Chunying が発言した。 中谷防衛相は今年はじめにも中国人民解放軍による「危険行動」が東シナ海で行われた事例を避難する発言で中国をいらつかせている。防衛相は射撃管制レーダーを海上自衛隊艦艇にロックしたこと、領海侵犯、自衛隊機への急接近を例としてあげたが、中国側は全部否定している。■

☆中国がアルゼンチンに戦闘機供与をする動きで注意が必要

そう、アルゼンチンンは英国とフォークランド諸島の帰属をめぐりずっと対立関係にあり、中国が小規模とはいえ、新鋭戦闘攻撃機をアルゼンチンに供与することは英国の神経を逆なですることになります。アナロジーとしては尖閣諸島問題を中国は想起しているのでしょうか。今後の動向に注目ですね。 Argentina and China agree fighter aircraft working group Gareth Jennings, London - IHS Jane's Defence Weekly 05 February 2015 Argentina and China have formed a working group to look at introd 中国はアルゼンチンと共同しアルゼンチン空軍 (Fuerza Aérea Argentina - FAA)への 中国製戦闘機導入を検討する。 作業部会の立ち上げがアルゼンチン大統領クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネルの訪中(2月2日-5日)で協議されており、譲渡対象は成都航空機 Chengdu Aircraft Corporation (CAC) のFC-1/JF-17あるいはJ-10が候補だ。アルゼンチンは14機の受領を期待しているが、具体的な日程は明らかでない。 これまでアルゼンチンは旧式化進む戦闘機部隊の機材ダッソー・ミラージュIIIEA、IAIダガー、マクダネル・ダグラスA-4スカイホークの更新を求めてきた。 これより前にロシアがスホイSu-24フェンサーをリース提供する働きかけをしていた。英国防省は各報道内容を深刻に受け止めており、フォークランド諸島防衛体制の検討を開始している。Su-24がFAAで実用化されるとは考えにくいが、同様の機材がアルゼンチンの手に入れば、長引くウクライナ紛争をめぐりロシアと英国の政治ゲームになる。 別の可能性としてはスペインの余剰ミラージュF1、イスラエル航空宇宙工業(IAI)のクフィール、サーブのグリペンE/Fの導入が考えられたが、各案は政治経済的な理由から頓挫している。グリペン案は同機のシステム多数を製造する英国が巧みに拒否権を行使し実施できなくなった。 中国製FC-1/JF-17は以前からFAAも選