スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

中国:ICBMの鉄道利用の実用化に向かう

ICBMを移動させて敵の攻撃から残存性を高める方法は鉄道網の利用で実現可能ですが、大型のミサイルだけに鉄道線路や車両の改造が必要になります。日本ではとても無理ですね。中国はかねてからウクライナと軍事技術でつながりが強いのですが、またひとつ有効な技術を入手したようです。 IHS Jane's Defence Weekly China developing new rail-mobile ICBM, say US officials Richard D Fisher Jr, Washington, DC - IHS Jane's Defence Weekly 23 December 2015 http://www.janes.com/article/56860/china-developing-new-rail-mobile-icbm-say-us-officials An image of an RT-23 (SS-24) missile train could give some indication of the configuration of China's rail-mobile DF-41. Source: Russian Internet 中国が中国航天技集団(CASC)製DF-41大陸間弾道ミサイルの鉄道移動型の打ち上げテストを12月5日に実施していると米関係者が明らかにした。 テストでは、「cold launch」システムの試行として、DF-41を発射管にガスを充填し打ち上げたが、エンジンは点火されていない。このことから発射管を鉄道車両に搭載した場合の作動状況確認が目的だったと思われる。DF-41では12月4日に完全飛翔テストが先に実施されている。 この2回のテストについて米当局がワシントンフリービーコン紙に情報を伝え、同紙は12月21日付で伝えている。 これまでも中国が道を利用してICBMの残存性を高めようとしているとの報道があったが今回のテストで裏付けられた格好だ。2012年5月にはロシア戦略ロケット軍を退役したV.エシン将軍が鉄道移動型DF-41の存在を指摘していた。 2013年にはジョージタウン大学軍備管理プロジェクトから中国がウクライナより鉄道運用型ICBMの技

★AC-130に150kWレーザー砲が搭載されるとどうなるか

今年2015年はレーザー兵器の開発が相当進展していることがうかがわれた年でした。ここまで外部に漏れてくるということは実はもっと先を行く開発が進んでいるのでしょう。2020年代になる前に一部実用化されそうで、戦場のルールを一変するかもしれません。いよいよ航空機でも電力使用が前面に出てきそうですね。 General Atomics Plans 150kW Laser Tests; Eye On AC-130, Avenger By Richard Whittle on December 21, 2015 at 6:00 AM http://breakingdefense.com/2015/12/general-atomics-plans-150kw-laser-tests-eye-on-ac-130-avenger/ MQ-1プレデターで世界を変えた企業 ジェネラルアトミックス が革命的な変化をもたらす可能性のある兵器を来月にテストする。150キロワット級レーザーだ。 レーザー兵器を開発中の企業は他にもあるが、「各社の動向を注視しています」とブラドリー・ハイトホールド中将(米空軍特殊作戦軍団(AFSOC)司令官)がBreaking Defense取材で述べている。「AC-130への搭載に技術的に成熟してきた」 ジェネラルアトミクスはAFSOCがAC-130ガンシップにレーザー兵器を数年以内に搭載すると見ている。また同社のジェット推進式新型プレデターCアヴェンジャーにもレーザーを同社の高エネルギー液体レーザー地域防衛システムHigh Energy Liquid Laser Area Defense System (HELLADS).から流用して搭載する企画がある。 空軍研究所(AFRL)および国防高等研究プロジェクト庁(DARPA)はホワイトサンズミサイル試射場でレーザー実弾射撃実験を行う。HELLADSのビームを多数の飛行目標へ照射する実験をこれから18ヶ月続ける。無音、不可視だが高温のビームは電力をレアアースに通過させ電子を励磁させることでエネルギー変換をすることで実現する。 HELLADSはもともとロケット弾、砲弾、迫撃砲弾、巡航ミサイル、航空機を対象に地上防衛手段として構想された、と同社副社長マイケル・ペリーが語

近未来の戦闘形態②>米海軍はネット化でより遠くから攻撃力を増強させる

米海軍の構想はネットワーク技術で艦船、航空機を結び、さらに米海軍所属部隊以外に同盟国部隊も接続していくというものです。さらに訓練も仮想空間含め多様な環境を再現し、実効性を高めていくというもののようです。このあたりは人体改造などというキワモノとはちがい、健全な精神を感じさせるものがあり、読者のみなさんも不快感なく目をとおせるのではないでしょうか。 Reach & Punch: RADM Manazir On The Future Of Naval Airpower By Robbin Laird and Ed Timperlake on December 20, 2015 at 8:00 AM http://breakingdefense.com/2015/12/reach-punch-radm-manazir-on-the-future-of-naval-airpower/ 米軍部隊にとって海と空は一層危険な場所になりつつある。ヒズボラやイスラム国と言ったテロリスト集団は対艦ミサイルや対空ミサイルを手に入れられる位置にあり、ロシアや中国と言った大国もある。だが米海軍・海兵隊は「接近阻止領域拒否」への対応を部隊再編で臨もうとしている。今回、当誌は海軍航空戦部長のマイケル・マナジル少将とこの問題を論じる機会を得た。 マナジル少将の視点ははるかに広範囲で、空母航空戦力の改変や新型フォード級空母の編入と言った話題を超えている。米軍が他国と連携する前提で海洋関連各部隊をどのように改変させていくのかという点が中心だ。国防関連の議論で特定装備に関心が集まりがちであるが、新型装備が軍事力全般をどのように変えていくのかを論じることはあまりない。 Rear Adm. Mike Manazir ネットワーク化戦に対応したネットワーク化演習を この統合軍は演習からはじめるべきだ。海軍打撃航空戦センター(NSAWC)(ネヴァダ州ファロン)を訪ねた本誌が目にしたのは米海軍が戦術訓練の世界の中心になっている事実だった。展開中の空母打撃群がこのNSAWC指導官からほぼリアルタイムで戦術改良の助言を受けることができる。反対にファロンで訓練中の航空隊は各地に展開中の航空隊からのフィードバックをリアルタイムで受けて次の空母配備にそなえることができ

★★近未来の戦争形態>人体改造まで行う中ロに米技術戦略は勝てるのか

ちょっと重い話題です。陸上競技のドーピングなんて問題じゃない人体改造までロシア、中国が行っていることを米国はすでに把握している模様です。完全機械化された戦闘部隊に対し米側は人マシンの一体運用で対抗するということでしょうか。よくわかりません。ともかく今や米国でMoT技術経営を真剣に考えているのはDoD国防総省であることがよくわかります。 UDGET , INTEL & CYBER , LAND , STRATEGY & POLICY Will US Pursue ‘Enhanced Human Ops?’ DepSecDef Wonders By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on December 14, 2015 at 6:46 PM http://breakingdefense.com/2015/12/will-us-pursue-enhanced-human-ops-depsecdef-wonders/feed/ WASHINGTONーーー 国防総省の第三相殺戦略ではロシアや中国が開発中のステルス戦闘機、サイバー兵器、精密ミサイルに対抗可能な優位性を新規に確立しようとする。研究は緒についており2017年度に150億ドルを予算要求する。見え始めたその実現方法は人工知能と関係するようだ。 だが優位性が長く続く保証はないと国防副長官ボブ・ワークは警告する。人工知能やロボットの新時代が民間部門で幕を開けようとしているが、ソフトウェアに国境は無意味で、ロシアや中国がこちら側の技術を盗み取ることは可能とワークは言う。事実、相手側の倫理基準はずっと柔軟なので、技術を盗まれてもこちらが盗めにくい。 国防総省による相殺戦略の二段目は精密誘導兵器、ステルス、ネットワーク技術だった。1975年ごろの話で「ロシア、当時はソビエトが追随できないとわかっていた」とワークは言う。だが現在は「同じ仮定は成立しない」という。「今は大戦間の時期に似ている」と1919年から1939年までの時期をさし、ドイツが電撃戦を編み出し日本や米国は空母戦力を整備していたが、技術が普及するや最良の要素を組み合わせて整備できた側に優位性が移ったことを言及している。 少なくとも一分野では敵方が先を行っており、身体や頭脳の一部に手を加

★US-2のインドネシア輸出は実現しそうだ

これはまた期待したい案件になりそうですね。インドネシアと日本の関係も良好ですから条件があえば案件として十分成立するのではないでしょうか。原油価格が最近下降しているためインドネシアには交易条件は逆風ですが、日本政府による融資制度など使えば完成機輸出には十分道がひらけるのではないでしょうか。今後注目ですね Japan and Indonesia agree to start defence trade talks Jon Grevatt, Bangkok - IHS Jane's Defence Weekly 17 December 2015   http://www.janes.com/article/56749/japan-and-indonesia-agree-to-start-defence-trade-talks 日本はインドネシアと防衛装備の輸出入および技術移転について交渉開始を合意したとの12月17日に発表した。 東京での両国の防衛、外交大臣会合で合意形成ができ、日本からインドネシアへの装備品輸出が成約しそうだ。輸出想定で浮上してきた装備は新明和工業US-2i水陸両用捜索救難機だ。 日本の防衛省発表では今回の会談で防衛安全保障分野での二国間協力の枠組みができて、日本からの装備品供給や関連技術分野での協力に道が開けたとしている。 中谷厳防衛相は「防衛技術の移転に関する交渉の開始が合意できた。これは大きな一歩」と発言したと伝えられる。中谷に対応するインドネシア国防相リャミザルド・リャクドゥはUS-2i取得への関心を改めて表明し、海洋監視安全保障体制の改善に取り組む同国の取り組みの一助としたいと発言している。■

韓国KAIがT-X向けにT-50改造型をお披露目

LRS-Bは今年の米空軍の調達業務で大きな仕事でしたが、T-Xが次に控えています。こちらは競合メーカーも多く、さらにややこしいことになりそうですがどうなりますか。国防予算の動向にも注意が必要ですね。この発表のあとでインドネシアで同型機が墜落したのがどう響きますかね。 South Korea Unveils Trainer Jet for USAF's T-X Contest By Jung Sung-Ki 11:50 p.m. EST December 18, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/policy-budget/industry/2015/12/18/south-korea-unveils-trainer-jet-usafs-t-x-contest/77611532/ (Photo: Korea Aerospace Industries) SEOUL — 韓国から米空軍の次期練習機として参入を目指す超音速練習機が発表された。 韓国航空宇宙工業(KAI)がT-50練習機を米国輸出仕様としてT-X実証機との名称をつけお披露目したもので同社本社があるサチョン市で行われた。式典には朴大統領が出席し、案件の成約で米韓関係がさらに強固になることを祈念した。 「T-50の対米輸出は韓米同盟関係強化の橋渡しになり、両国の軍部隊の相互運用性が向上する」と大統領はあいさつした。 T-50はKAIとロッキード・マーティンの共同開発で、ロッキードは開発費用の13%を負担し、米国内での営業活動で主導的な役割を担う。 T-X仕様では米空軍の要求に応じる三大技術が搭載されているとKAIは説明。 まず、コックピットに大型ディスプレー一面を搭載し、空中給油能力を付与し地上訓練システムを組み込んでいる。 「T-X仕様は米空軍の要求水準を全て満たし、F-35のミッションに備えた飛行訓練を実施できる」とKAIは述べる。「当社はさらにロッキード・マーティン社と協力し二年間かけ地上テスト飛行テスト双方を実施する」 T-X事業は第一期で84億ドルで350機を調達し、ノースロップT-38Cタロン練習機を更改する。T-38Cは5年後に退役する。 米空軍がT-50

★米空軍の核戦争演習で何が検証されたのか B-52は耐用年数100年に

核戦争はだれもが想像したくない究極の武力行使ですが世界の現状を考えると核兵器のオプションは有効と考えるのが現実世界です。戦略空軍の後継組織であるグローバル打撃軍は今回図上演習を行った模様です。思考の筋トレというのは意訳かもしれませんが、思考を鍛えるという課題を真剣に考えているようですね。100年たってもB-52が本当に飛行できるのかわかりませんが、実現すればすごいことですね。LRS-BあらためB-3の核兵器運用は相当先のことになりそうなので当面は既存各機種にがんばってもらうのでしょうか。 Air Force Nuclear War Game Tests Future Bomber Fleet Lara Seligman 4:15 p.m. EST December 18, 2015 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/air-force/2015/12/18/air-force-nuclear-war-game-tests-future-bomber-fleet/77515594/ (Photo: Airman 1st Class J.T. Armstrong/US Air Force) MAXWELL AIR FORCE BASE, Ala. —2030年、米空軍は核戦争に直面している。 就役後80年のB-52が最新型スタンドオフ兵器を搭載しパトロール飛行中だ。新型大陸間弾道ミサイルは発射準備ができた。さらにステルスの長距離打撃爆撃機が敵防空網をすり抜ける。 今月はじめに空軍グローバル打撃軍(AFGSC)が大規模核戦争演習をマックスウェル空軍基地で実施し、現在開発中あるいは配備中の各装備が適正能力を発揮できるか検証した。 「実戦能力全般を試す演習です」とフェルディナンド・ストス准将Brig. Gen. Ferdinand Stoss(AFGSC戦力整備作戦立案本部長)がDefense News取材に答えた。「整備してきた装備が正しく機能するか確認したいのです」 空軍が進める核戦力近代化事業では次世代爆撃機LRS-Bを既存のB-1、B-52に加え、ステルスB-2に加え、ミニットマンII大陸間弾道ミサイル(ICBM)を地上配備戦略抑止力(GBS