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中国中央軍事委員会の戦闘指揮所の全体像が明らかになった

Take A Rare Peek Inside China's Expansive Joint Battle Command Center 中国の巨大戦闘指揮命令所の姿が見えるまれな映像を入手 The facility represents the changing capabilities and strategic focus of the Chinese military. 施設は中国軍事力の拡充ぶりと戦略目標の変化の象徴だ YOUTUBE SCREENCAP   BY TYLER ROGOWAY NOVEMBER 7, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/15866/take-a-rare-peek-inside-chinas-expansive-joint-battle-command-center 一国の指揮命令所には特別の関心を感じる。アメリカの潜在敵国のものであればなおさらだ。以前にモスクワの国防省内の巨大な指揮命令所を見たが、今回はビデオ映像から中国軍事委員会(CMC)の統合戦闘指揮所を見ることができた。 施設は2014年から2015年にかけ中国軍の統合運用作戦を進めるため、かつ中国最高指導部による指揮統制機能を強化するために建設されたようだ。指揮命令系統のトップは習近平が中国共産党総書記としてかつ中国軍事員会の長として君臨する。最近になり「最高司令官」の称号も加わったようだが、これは米国大統領の真似であるとともに権力基盤が強まり軍への統制機能が強まったこと、党内の権力闘争が弱まったことも反映しているのだろう。 指揮命令所の一部を見ることができたが、以前にも(2016年)に疲労感を漂わせた習近平(上画像)がここを訪問していた。直近の映像では11月3日に施設の全体像がよりくわしく映っている。(下画像) 命令所内にはワークステーションの列があり、平面ディスプレイ多数、これも多数の赤電話が見られる。また玉座のような習近平用のデスクもある。巨大な地図が中央にあるが、この地図で何ができるのか不明だ。普通に考えれば地域内の状況で部隊や艦船の位置を示し、ズームも可能なはずだがこの巨大な地図を妙な位置に据え付けたものだ。ロシアがほぼ同じ時期に完成させた指揮命令所に通

米戦略軍核戦争演習の結果から----指揮統制機能は生き残れるのか

核兵器体系の近代化に今後莫大な予算が必要との指摘があり戦略軍からの発信は今後増えるでしょう。トランプ大統領に不安を感じる動きもあり、今回紹介する記事でも意見の違う専門家のやり取りが見えてきます。意見が違っても耳を傾けるのが健全な言論社会のありようと思いますが、実際にはあまりにも短絡的な反応や圧殺に向かうのは異様ですね。このブログをご愛読の皆さんは健全であってほしいと思います。 STRATCOM Wargames Its Own Death; Who Watches The President? STRATCOM演習で米本土壊滅、だれも大統領を制御できない By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on November 09, 2017 at 3:56 PM https://breakingdefense.com/2017/11/stratcom-wargames-its-own-death-who-watches-the-president/ WASHINGTON: 今週初め米戦略軍団STRATCOMは核戦争演習の最後で時計をにらみながら(シミュレーションの)ミサイルが米本土基地に着弾し「地面に煙を出す大穴が開く」のを待つしかなかった。 陸軍准将グレゴリー・ボーウェン Brig. Gen. Gregory Bowen はSTRATCOMでグローバル作戦副司令官で10日間のグローバルサンダー2018演習でSTRATCOM司令官ジョン・ハイテン大将の就寝中に指揮代行した。 Gregory Bowen takes the oath of office on being promoted to brigadier general. 「ミサイルの応酬の最後には司令部(ネブラスカ州オマハのオファット空軍基地)が地面の穴になり煙につつまれた」とブラウン准将はDefense One主催カンファレンスで発言している。「時間がゼロになると司令部スクリーン全部が消え照明が落とされみんな座り込み何が起こったのか咀嚼しようとした」 グローバルサンダー演習の第一の目的はSTRATCOMの地球規模での指揮統制通信ネットワークのストレステストだった。「不完全な状況でも運用の必要があります」(ブラウン)報告や命令がすべて届かな

ロシア、中国の長距離空対空ミサイルに狙われる米空軍支援機材

 長距離空対空ミサイルが進歩していますが、センサーやレーダー技術がマッチしているのでしょうか。敵に命中するまで照射し続けるのであればいい標的になりますね。したがって単純に装備が優れていても実戦での効果は別の話だと思うのですが。ともあれ、AAMの長距離化がすすみそうですね。J-20は長槍の名称があるようですが、記事の指摘する作戦構想とともに日本国内の基地攻撃にも投入されるのではないでしょうか。   Russia and China Could Crush the U.S. Air Force in a War Using This Trick ロシア、中国は米空軍をこうして撃破する   Dave Majumdar November 8, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/russia-china-could-crush-the-us-air-force-war-using-trick-23104?page=show 新世代のロシアや中国製の長距離空対空ミサイルは米航空作戦の実施で不可欠な機材への脅威になる。対象はAWACSや各種情報集偵察監視(ISR)機材、給油機、電子戦機材だ。 接近拒否領域拒否(A2/AD)を取るロシアや中国を見るときには対艦ミサイルや地対空ミサイルに関心が集まりがちだが超距離迎撃手段が正しい戦闘機に搭載されるとアジア太平洋、欧州の両方で米空軍力の航空作戦継続が困難となりかねない。ロシアのMiG-31、Su-57や中国の成都J-20が空対空ミサイルで米AWACS、JSTARSや給油機に使われるKC-135や今後登場するKC-46ペガサスを狙う。太平洋は広大だが航空基地はまばらなので給油機がアキレス腱になり、ここを北京は狙ってくる。注意が必要なミサイル開発が三件あり、ロシアの ヴィンペル R-37M RVV-BD、 ノヴァタ KS-172 (別名 K-100)と中国のPL-15だ。 このうちR-37M RVV-BD は新型長距離空対空ミサイルですでに初期作戦能力(IOC)段階にありMiG-31BMフォックスハウンドに搭載されている。最終的にスホイSu-35SフランカーEやSu-57 PAK-FAステルス戦闘機に搭載されるはずだ。RVV-8DはN

★理解できない韓国のSSN取得希望

なぜ原子力潜水艦を韓国が希望するのか理解に苦しみます。北朝鮮相手なら戦術面、費用面で通常型で十分なはずで、もし真剣にSSNを整備するのなら全く別の動機があるからでしょう。まさかSSN保有が大国の条件だとは考えていないと思いますが。 Will South Korea Build Nuclear Attack Subs? 韓国は原子力潜水艦を建造するつもりなのか The leaders have reportedly discussed the acquisition of nuclear-powered submarines during their recent summit. 米韓首脳会談で原子力潜水艦の取得をとりあげたといわれるが... By Franz-Stefan Gady November 08, 2017 https://thediplomat.com/2017/11/will-south-korea-build-nuclear-attack-subs/ ドナルド・トランプ大統領と文在寅大統領は韓国むけ原子力攻撃潜水艦(SSN)の開発あるいは調達を首脳会談でとりあげたと韓国(ROK)政府関係者が明らかにした。 文大統領が原子力潜水艦取得あるいは開発の関心ぶりををトップ会議で表明したことからROK政府がSSN取得をめざしていることがあきらかになった。 文政権がSSN調達に熱意を示すのは北朝鮮の潜水艦部隊に通常動力型弾道ミサイル潜水艦複数が加わったことも理由のひとつといわれる。北朝鮮艦はKN-11北極星-1号潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載する。原子力潜水艦は通常型とちがい、海中に長期間待機でき北朝鮮ミサイル原潜追尾を効果的に行える。 とはいえSSN部隊を小規模と言えROK海軍が運用して意味があるのだろうか。 米国が保有するヴァージニア級や退役近づくロサンジェルス級を韓国へ売却・リースするるとは非常に考えにくい。理由として核拡散の恐れ以外に潜水艦技術の機密を同盟国と言えども共有したくないことがあるし、米国建造の各艦はROK海軍での運用はあまりにも高価になる。 「米国が原子力潜水艦を外国販売した実績はない」とROK政府関係者も認める。そのため「(原潜を)取得する選択をしたら国産

ドイツ空軍がF-35採用に向かう可能性濃厚へ

トーネード後継機ですから戦闘攻撃能力を重視するとしてもライトニングの機内搭載だけでは攻撃力が減りますが、やはりステルス性能を重視しているのでしょうか。F-35受注数が増えて単価が本当に下がれば各国にも朗報なのですが。生産はイタリアで行うのでしょうか。まだ正式採用ではないですが採用は決まった感じですね。ドイツ空軍のトーネードは90機ほどですからそのままなら大量発注にならないのですが。 Germany declares preference for F-35 to replace Tornado ドイツがトーネード後継機にF-35を有力候補にあげている トーネード後継機導入までリードタイムが短いためドイツ空軍はロッキード・マーティンF-35を有力候補にあげている。 Source: Lockheed Martin   Gareth Jennings - IHS Jane's Defence Weekly 08 November 2017 http://www.janes.com/article/75511/germany-declares-preference-for-f-35-to-replace-tornado ドイツ空軍は現行パナヴィア・トーネードの更新が2025年から20230年に近づく中で ロッキード・マーティン F-35ライトニングII共用打撃戦闘機が「望ましい選択肢」と見ていると上層部が11月8日明らかにした。 チャタムハウスルールで発言した幹部はF-35はルフトヴァッフェの要求内容をほとんど満足しておりそれ以外の効果ももたらすと述べた。 「トーネード後継機は第五世代機で探知されにくくする必要がある。遠距離で目標捕捉しながら迅速に照準を合わす能力も必要だ。 「ドイツ国防省は数機種検討中だがF-35もそのひとつで現時点で購入可能な機体が条件で採用国が他にあること、実際に供用中であることも条件にしながら要求性能を実現するかを最重要視している」 ドイツはエアバスディフェンスアンドスペース(DS)とトーネード後継機を次世代戦闘航空機システム(FCAS)として検討してきたが、トーネード退役時期の2030年は動かせず、ルフトヴァッフェは既存機種採用に切り替えた。 同上関係者は「時間の成約から後

トランプ大統領の各地訪問はこれだけの支援体制で実現している

The Presidential Motorcade Is on Full Display as Trump Tours Asia トランプアジア歴訪で大統領車列の偉容を見せつける With tensions simmering between the US and North Korea, the Secret Service has clearly spared no expense for the trip. 米朝間の緊張高まる中、シークレットサービスはすべての対策を惜しまない SUH MYUNG-GUN/YONHAP VIA AP BY JOSEPH TREVITHICK NOVEMBER 7, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/15871/the-presidential-motorcade-is-on-full-display-as-trump-tours-asia 米大統領の海外訪問では警備要員が大量に随行し緊急時に最高司令官および政府上層部を安全な場所まで誘導できるよう待機する。朝鮮半島の緊張が過去最大限に高まる中でもいつもどおりアジア歴訪では大統領車列の偉容を見せつけている。 トランプの歴訪は11月3日にハワイから開始した。日本へ11月5日移動し、韓国へ二日後に到着。その後中国、ヴィエトナム、フィリピンを訪問する。 韓国でトランプは首都ソウルを警察大部隊の護衛の下で移動した。ロイター記者ジェイムズ・ピアソンが車列をまじかから撮影しているので下を参照してほしい。ピアソンによれば朴槿恵前大統領の支持派と反対派が混在したが警察が後者を車道から排除したという。支持派はトランプを好意的を見ているといわれる。 ピアソンの画像で主要車両がよくわかる。まず警察の「掃除屋さん」が先導し、その後を米側車両が続く。 James Pearson ✔@pearswick Trump motorcade passes through central Seoul and group of former president Park Geun-hye supporters. Anti-Trump demo blocked by police buses 3:23 PM

北朝鮮非核化を断念し封じ込め戦略の採用を勧める考え方

悪の体制でも共存しなければならないのでしょうか。一部で期待するのは軍事力で北朝鮮を崩壊させることですが、米国ではこの封じ込め対策が抑止力の裏付けとともに主張されるようになっていますね。翻って日本ではまだその視点はすくないようですが。戦争がないほうがいいのですが、後の世代に禍根を残しても困りますし、北朝鮮の体制が永遠に続くとも思えませんが、封じ込めとなれば長期を覚悟し陸の国境線は中国だけに任せておけないでしょうし、海上封鎖や臨検となれば海軍力を常時朝鮮半島両岸に配置することになり、日本も参加を求められるでしょう。それにしても米国シンクタンクの人材は厚く色々考えていますね。熟考というか視点がちがいますね。 Getting Real on North Korea 北朝鮮に現実的対応が必要だ By Daniel DePetris November 08, 2017 https://www.realcleardefense.com/articles/2017/11/08/getting_real_on_north_korea_112607.html ロナルド・レーガン大統領時代から繰り返された光景だ。国防長官あるいは大統領が非武装地帯を訪問し、分断された朝鮮半島を目の前に双眼鏡で北を覗き、米韓同盟の団結と力は鉄壁と自慢する。米韓両国のつながりは60年にわたり維持されてきた。 トランプ大統領は今回の韓国訪問ではDMZに行かないが、文在寅大統領との会見は重要だ。トランプの手中には北朝鮮の核問題に現実的な対処ができる機会がある。だが核放棄を金正恩に求めるのは断念すべきだ。 米国の対北朝鮮政策は歴代政権通じ平壌に核兵器開発を断念させるかわりに経済政治上の恩恵を国際社会通じ提供しようとした点で一貫している。ジョージ・H・W・ブッシュ大統領が1991年に韓国国内から戦術核兵器撤去を命じたのは朝鮮半島の非核化をめざす一歩だったが、結果的にこれは効果をあげなかった。 1994年にはクリントン政権が平壌と直接交渉を試み、重油を提供し、核拡散効果のない軽水炉建設を認めて北朝鮮のプルトニウム炉を閉鎖させる代償に関係正常化を使おうとした。プルトニウム炉はたしかにその後8年間停止されたが、米情報機関はウラニウム濃縮活動を探知し、合意はあっというまに消えた。