The Presidential Motorcade Is on Full Display as Trump Tours Asia
トランプアジア歴訪で大統領車列の偉容を見せつける
With tensions simmering between the US and North Korea, the Secret Service has clearly spared no expense for the trip.
米朝間の緊張高まる中、シークレットサービスはすべての対策を惜しまない
BY JOSEPH TREVITHICKNOVEMBER 7, 2017
米大統領の海外訪問では警備要員が大量に随行し緊急時に最高司令官および政府上層部を安全な場所まで誘導できるよう待機する。朝鮮半島の緊張が過去最大限に高まる中でもいつもどおりアジア歴訪では大統領車列の偉容を見せつけている。
トランプの歴訪は11月3日にハワイから開始した。日本へ11月5日移動し、韓国へ二日後に到着。その後中国、ヴィエトナム、フィリピンを訪問する。
韓国でトランプは首都ソウルを警察大部隊の護衛の下で移動した。ロイター記者ジェイムズ・ピアソンが車列をまじかから撮影しているので下を参照してほしい。ピアソンによれば朴槿恵前大統領の支持派と反対派が混在したが警察が後者を車道から排除したという。支持派はトランプを好意的を見ているといわれる。
ピアソンの画像で主要車両がよくわかる。まず警察の「掃除屋さん」が先導し、その後を米側車両が続く。
Trump motorcade passes through central Seoul and group of former president Park Geun-hye supporters. Anti-Trump demo blocked by police buses
その後に大統領専用リムジン二両が続き、うちニックネーム「ビースト」にトランプが乗り、もう一台は予備・おとり車だ。シークレットサービスは大統領が乗る方を「駅馬車」、予備車を「スペア」と呼ぶ。タイラー・ロゴウェイが以前まとめた記事では二台はジェイムズ・ボンド顔負けの性能で大統領の身を守るが制約もあるという。
「ビーストには最高級の防弾装甲、暗視赤外線操縦装備、完全閉鎖型車内で核生物学化学(NBC)攻撃に耐えるほか大統領と同じ血液型の予備まで備える。うわさでは赤外線煙幕、油膜散布、催涙ガス放出もできるというのはトム・クランシー小説の世界だ。さらに高性能通信装備でインターネットと秘話交信が可能だ。
「『ビースト』は2009年にオバマ大統領就任に合わせて登場し、一見キャディラックSTSとMRAP(対地震車両)のあいの子に見える。だが実は乗用車というより強襲トラックに近い。ただし強襲トラックの地上高はない。狭い市街地での運転にはコツがいるといわれ、車重が極めて大きく海外運用で故障したこともある。ちなみに旧型専用車では故障事例はなかった。」
その後に続く黒塗りSUV数台は大統領警護の対応強襲チームCounter Assault Teams (CAT)、指揮統制部隊、通信用車両(「ロードランナー」)、情報機関要員、防御手段各種を搭載した車両で後者は電子戦ジャミングで道路わきの爆発物や小型無人機の妨害も想定する。
In case you were wondering... The Beast and our special agents made it to the next stop with #POTUSinAsia #Japan
ただし目に入らないのが有毒物質中和処理部隊を運ぶ大型トラックだ。もう一台白塗りのヴァンが加わるがおそらく救急車だろう。随行報道陣はバスに乗り、銀色SUV数台は韓国治安部隊等を乗せているのだろう。
車列は相当の偉容だ。201711月4日にシークレットサービスが今回のアジア歴訪の支援体制をツィートしており、車列の規模を強調していた。
「#POTUSinAsia(大統領アジア歴訪)に随行するビーストは本国に置いていけない」と伝えている。米空軍C-5ギャラクシー輸送機内に専用車両含め10台ほどが見える。大型車両は写っていないが別の軍用輸送機で同時に搬送されたのだろう。
さらにヘリコプター部隊やその他必要機材の輸送が日本に向け必要となり、その後も移動する。日本では海兵隊VH-3D大統領専用ヘリコプター(マリーンワン)がトランプ大統領を各地に移動した。
韓国ではレックス・ティラーソン国務長官、在韓米軍司令官米陸軍ビンセント・ブルックス大将が海兵隊VH-60N「ホワイトホーク」に同乗している。運用は海兵隊第一ヘリコプター飛行隊(HMX-1)だ。
THE WHITE HOUSE
President Donald Trump, along with Rex Tillerson and U.S. Army General Vincent Brooks prepare to board a VH-60N "White Hawk" in South Korea.
大統領がVC-25Aに大統領が搭乗するとエアフォースワンと呼ばれるが、実際に乗るのは二機のうち一機だ。随行機は整備上で何らかの必要が生じた際やその他緊急時の予備機だ。
En route to Japan, 5hrs - 40min left...
それで終わりではない。本国や海外で米軍及び連邦政府法執行機関が完全体制で大統領外遊を支援する。2016年12月にタイラー・ロゴウェイが以下伝えている。
「大統領の移動にはマリーンワンのヘリコプター一組をC-17で、各車両をC-5ないしC-17数機で移動させるのが常だ。これを訪問地すべてで行う。マリーンワンが地上車両の代わりに使われる場合は、MV-22オスプレイも自力移動ないし輸送機で搬送される。さらに関連ホワイトハウス職員やシークレットサービス要員が民間機あるいは政府機材で移動する。予備の指揮命令機材(通常はC-20C)も付近の飛行場で待機する。これだけの移動となると訪問するたびに数十万ドル数百万ドルの経費が移動だけで発生する。
「海外移動では機材はさらに増え、あたかも空軍全体がエアフォースワンと移動するようなものだ。C-5、C-17、MV-22、VH-3D、VH-60N、C-20、C-32、C-37に加えE-4Bが移動する。E-6Bマーキュリーが支援する場合もある。機材の大部分は大衆の目に触れることはない」
北朝鮮がミサイル発射の挑発を繰り返し水爆爆発まで明示してているためE-4Bナイトウォッチ指揮統制機がトランプに寄り添って移動しているのは驚くべきことではない。同機は嘉手納航空基地に移動し大統領ミッションを支援中だ。E-4Bは大統領到着空港を決して使用せず、通常は数百マイル以内の地点で待機する。
地域大ではおそらくもっと多数の機材が待機中だろう。いわゆる「政府機能継続」手順に従い、緊急時対応も意識しているはずだ。大統領同行機材にはC-40やC-32が加わり、ホワイトハウス職員の残り、保安要員、報道陣他を乗せている。
大統領歴訪の間に北朝鮮が挑発行動をとる可能性は十分あると関係者等は指摘している。また突如武力衝突になる可能性もある。今のところ、金正恩に軍事力を行使する動きがないのが何よりだ。
大統領は非武装地帯(DMZ)訪問を中止したため力の誇示の機会を逸したが、マイク・ペンス副大統領がDMZへ赴き境界線の彼方を注視した。
White Senior Staff stand outside the limo as @realDonaldTrumpattempted to make a surprise, unscheduled visit to the Demilitarized Zone separating North and South Korea this morning. The trip was foiled by a bad weather call and his helicopter could not fly.
11月14日までの日程中に突発事件が発生することなく、警備隊が特段の行動をとる必要がないよう祈ろう。■
Contact the author: jtrevithickpr@gmail.com
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