なるほどここでもオバマ政権の過失が見えますね。きれいごとで仕組みづくりはいいのですが、はなからそんな規則は無視できる中国に市場を奪われた格好です。ここから巻き返しができるのか、トランプ政権のやる気がためされます。中東各国もロシア、中国と米国以外の供給チャンネルを作っていますので米製装備は価格面でかなり苦戦しそうですね。しかし、中国製の実力はどんなものなのでしょうか。
China’s UAVs Proliferate in Middle East
中国製UAVが中東で拡散中
CASCのCH-4はイラク、サウジアラビアで正式採用されている。
- 中東のUAV市場で中国の台頭が目立ち米国勢には市場奪回が難しい情勢になっている。
- 米側に武装無人航空機(UAS)の納入をためらう傾向が中東主要同盟国に見られる間に中国が大きく参入してしまった。
- 中東や中央アジア各国で中国のUASメーカー各社が大量に契約獲得する例が目だつ。また各国での中国の成功から市場拡大を予感させる。
- 4月にAvicがWing Loong IIを米国の裏庭というべきメキシコで展示した。同機はMQ-9リーパーと同等の機体サイズ。パリ航空ショーでデビューし各種中国製兵器とともに展示していた。
- 中国製武装UAVが中東で何機供用中なのか不明だが、イラク、アフガニスタン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)の各国が採用しており、エジプトやヨルダンにも販路を広げつつあるとの報道がある。
- 戦闘に投入している国もある。サウジアラビアが例でイエメン空爆に投入した。イラクもイスラム国対策に使っている。UAEか先を行っており、リビアに持ち込みリビア国軍によるイスラム戦闘員殲滅作戦を支援中だ。
- 各国はジェネラルアトミックスMQ-1プレデターやMQ-9リーパーの武装型を当初希望していたが、オバマ政権がミサイル技術管理レジームMissile Technology Control Regime (MTCR)に違反する可能性があるとして却下していた。同制度では核、生物、化学兵器の運搬手段の拡散を防止する目的がある。UAEには非武装型プレデターXPの購入許可が下りた。
- 中国がこの地域でほぼ同様の機体二型式で成功している。MQ-1プレデターのコピー商品といってよい中国航天科技集团公司(CASC)のCH-4とAvicの Wing Loong I(人民解放軍空軍制式名GJ-4)だ。CH-1価格はMQ-1の五分の一との分析もある。
- トランプ政権がMTCR規制を緩和し武器取り扱い規則も変更してまで米製UASの売り込み拡大を図っているが、中国が強い状況は容易に突破できないだろう。
- 三月にはCASCがサウジ国内に工場を新設しCH-4を300機サウジ国軍向けに生産すると発表したばかりだ。■
中国のドローン市場の制覇具合を見てると、UAVもあなどれないかなと思いますわ。
返信削除システムとか全部ひっくるめたパッケージとしての完成度は、アメリカが高いのだと思うのですが、実用レベルに達していて、かつ安いとなると、兵器としては魅力的でしょう・・・消耗品ですし。
中国の民間のドローン企業とか、欧米で学んだ中国人を雇いこんだり海外から技術者を呼んだりで、質の向上だけでなく経験を詰んだ人材が揃ってきていますし、単純な機体自体は小型機やラジコンに近いので、中国のネックである重工業系としてはハードルは比較的低い。
ついでにCADや3Dプリンタといった文明の利器も、開発を助けている。
そうした環境と人材に金もあるわけで、それがUVAにも使われてるかと。
ついでに欧米は、ドローンやUVAが出てきた時、法的な見地やら権利やら危険性やらで足踏みしてしまったところで、中国が先に進めてしまったとこがありますしね。
中国は重工業系の製造品質管理には、まだいいかげんさを抱えてるっぽいですが、北京の質改善への力の入れ具合を見てると、その点もこれからはどんどん差が埋まってくるんだろうな。
後は米国みたいに、必要性とかから新しい着眼点でものを作り出す力を中国が持ったら怖いな。
まあ、中共が、文系支配を強めたら、元の木阿弥になりそうでもありますが。