日本国内には米軍機が事故を起こすとヒステリックに大騒ぎする向きがありますが、今回の事故では類まれなプロの腕が不時着水に示されたようですね。自らは犠牲になったのは残念ですが、搭乗者多数を無事脱出させたのはすごいとしかいいようがありません。
Navy Pilot Lost in C-2 Crash 'Flew the Hell Out of That Airplane'
File photo of Lt. Steven Combs, assigned to the Providers of Fleet Logistics Support Squadron (VRC) 30 (U.S. Navy photo/Released)
先週発生したC-2グレイハウンド事故で搭乗者を救おうとして自ら犠牲となった海軍大尉に勲章授与の動きがあると米海軍が伝えている。
機長スティーブン・コムズ大尉Lt. Steven Combsは他の2名と11月22日発生の事故で命を落とした。同機は岩国海兵隊航空基地から空母ロナルド・レーガンに向かっていた。
コムズは機体を不時着水させ、搭乗員4名と搭乗者7名が安全に機外脱出する可能性を最大にした。輸送機での不時着水は難易度が高い。当日の波高は12フィートだったと海軍航空隊報道官ロナルド・フランダース中佐が述べている。
「空母からあと数マイル地点で着水するとは予想外だったはずです」とフランダース中佐はMilitary.comに語っている。「コパイロットの言葉を借りると『(コムズは)すごい操縦をしてくれた』とのことです」
フランダース中佐はコムズに死後勲章授与の可能性があると述べた。
コムズは2011年任官し、第30艦隊補給飛行隊に2015年加わりロナルド・レーガンで分遣隊作戦士官補として勤務したと海軍は発表。1,200飛行時間で空母着艦100回を経験している。
海軍は生存者8名を沖縄南西海上で遭難直後に救難した。11月25日に海軍はコムズの他にマシュー・チアラストリ兵曹、ブライアン・グロッソ補給係見習が行方不明と発表。
墜落原因はエンジン故障と複数筋が述べているが調査は進行中だ。「何らかの機体異常のため空母へ到達できなかったようだ」とフランダース中佐が述べている。
25日土曜日にロナルド・レーガン艦上で三名の追悼式が開かれた。レーガンの航空部隊指揮官マイケル・ウォスジェ大佐がコムズに触れた。
「パイロット一名を失い第5空母航空隊に重くのしかかる。コムズ大尉は英雄としてこれからも追慕されるであろう」「本人とともに飛んだことを誇りに思う」と語ったと海軍広報資料が伝えている。
艦長バズ・ドネリー大佐も同時に3名を追悼した。「3名を一度に失い、USSロナルド・レーガン乗組員一同を代表し心からの祈りとお悔やみを遺族友人に伝えたい」
海軍は旧式化進むグレイハウンドの運航を停止した。同機は空母への人員物資輸送に使われている。
フランダースは現行のC-2A(R)は1980年代中頃から海軍で供用中で、比類ない安全記録があると述べている。死亡事故は1988年に飛行甲板でプロペラ回転に巻き込まれ一名が死亡した事案のみだ。「今回の事故はここ数十年で初めて」
グレイハウンド各機は2015年までに耐用年数延長策を終えているが、2020年代中頃にCMV-22オスプレイと交替する。■
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。