いくら航空ショーだからと言ってこういう発言をすると虚実区別できなくなる伝説になり独り歩きしそうです。ミサイル防衛の効果そのものが機密情報になっていないと敵に手の内を読まれますからね。とはいえ、確認も否定もできないのであれば言ったもん勝ちですね。レイセオンは商売上手なのでしょうか。
Raytheon: Saudi-based Patriots intercepted over 100 tactical ballistic missiles since 2015
レイセオンがサウジ配備ペイトリオットで2015年以降で戦術弾道ミサイル100発超を迎撃成功と発表
サウジアラビア配備のペイトリオット部隊がイエメンから発射された戦術弾道ミサイル(TBM)100発以上の迎撃に成功しているとレイセオンが発表した。サウジ主導でイエメンではイラン支援を受けるフーシ派への攻撃が2015年から続いている。(Raytheon)
DUBAI, United Arab Emirates —
サウジアラビア国内に展開するペイトリオット部隊が迎撃したイエメンから発射された戦術弾道ミサイルはサウジ主導のイラン支援を受けたフーシ派への介入が始まった2015年以来100発を超えたとレイセオンが発表している。
- 同社ウェブサイトにこの数字が掲載されているが確認不可能であり、各種シンクタンク、サウジ政府他各国の公表数字よりはるかに大きい。
- 戦略国際研究所のミサイル防衛プロジェクトでは迎撃40回、命中18回と同時期に計上されている。ただしここには11月4日にイエメンから発射されたミサイルへのペイトリオット迎撃事例は含まれていない。
- イエメン反乱勢力に近い筋は算術ミサイル発射回数を93としているが、今数字には迎撃の成功失敗は区別せず水増し数字との見方が一般だ。
- にもかかわらずレイセオン幹部はドバイ航空ショー会場で取材に答え再び2015年以降で100発超の戦術ミサイルの迎撃に成功していると語り、性能向上を続ける同装備の効果を強調している。「当社は脅威に対応して常時改良を加えている。中東の最重要相手国が弾道ミサイル攻撃を受けている。全部で100回以上も迎撃に成功しており、ペイトリオットミサイルで飛来するミサイルを撃破している」
- その100発超というイエメンから発射されたミサイルについてレイセオン幹部はPAC-2改良型迎撃ミサイル-T(GEM-T)が強力な破片炸裂弾頭でミサイル脅威を解決したと述べている。サウジアラビアはPAC-2とあわせロッキード・マーティン製の直撃型PAC-3も配備している。
- レイセオン製品でPAC-3並みの好成績を残したのかとの問いに、ロッキード・マーティン統合防空ミサイル防衛担当副社長のティモシー・ケイヒルTimothy Cahillは同社の新型装備は今夏からサウジアラビア搬入がはじまったばかりだと述べた。
- 「正確な数字はわからないが、わかったとしても、口には出せない。なぜなら米政府はこの情報を固く守るべきと見ているからだ。言えるのはPAC-3はまだ完全配備されていないということだけだ。今使える装備で迎撃しているのだろう」(ケイヒル)
- ロッキード幹部は数字の違いからロッキード・マーティン製PAC-3に欠陥装備だとか問題があるとかいわれたくないとする。ケイヒルはリヤドのサウジ政府はまだペイトリオットPAC-3の初期作戦能力獲得宣言がいつになるか明言しなかった。
- ワシントンはサウジアラビア向けにPAC-3を300発に付属支援装備付けて54億ドルで売却する承認を2015年7月に下した。同年10月にワシントンはロッキード・マーティン製高高度広域防衛(THAAD)命中迎撃ミサイル発射機44セットと管制装置とレーダー合わせ150億ドルで売却を承認した。
- さらに今年10月初めにモスクワをサルマン・ビン・アブドゥル-アジズ・アル・サウド・サルマン国王が訪問し、サウジアラビアはロシアとS400対空対ミサイル迎撃装備の調達で合意形成したと発表。ドバイで取材した米ロ企業幹部はこの取引は正式に未締結と述べていた。■
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