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★★F/A-18ブロックIII新規生産とブロックIIからの改修でスーパーホーネットは2040年代まで活躍する。さらに「ステルス」性能も実現する見込み

とかくトランプ大統領の破天荒な発言が専門家から笑いを買っていますが、今回ばかりは正しかったという事例です。スーパーホーネットがステルス性能を一部にせよ手に入れると米海軍の航空戦力は大きく変貌しますね。また一時はいつ閉鎖になってもおかしくない状況だったF/A-18生産ラインがここにきて活況差を取り戻しそうです。あれだけ予算不足で何もできなかった米海軍が新規発注をし、一部外国発注もあるからでしょう。こうしてみると大統領の交代の影響は大きいですね 。 おなじみAviation Weekの記事です。 Boeing’s Next-Gen Super Hornet Will Be (Sort Of) Stealthy ボーイングの次世代スーパーホーネットは(ある程度まで)ステルスになる 米海軍はブロックIII仕様スーパーホーネットの調達を2019年度開始し24機を購入する。Credit: Boeing Mar 22, 2018 Lara Seligman | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/boeing-s-next-gen-super-hornet-will-be-sort-stealthy ド ナルド・トランプ大統領がツイッターでボーイングのセントルイス工場視察に触れ新型F/A-18スーパーホーネットに「最新かつ最強のステルス性能が付き、その他誰も知らない装備を搭載する」と書き冷笑を買った。 だがトランプは実は正しかった。ボーイングは「ブロックIII」仕様スーパーホーネットへの移行をいよいよはじめる。次世代版F/A-18はコンピュータ処理能力を増強し、飛行距離を伸ばし、そう、ステルスを強化する。 こうした変更でスーパーホーネットは ロッキード・マーティン F-35C空母運用型と肩を並べて飛ぶことになり、空母航空戦力の中心として2040年代以降まで飛ぶことになるとダン・ジリアン(ボーイングでF/A-18とEA-18を統括)は述べる。 トランプは3月14日にセントルイス工場を視察し新型改修型戦闘機を目にした。セントルイスはF/A-18の生産を1978年から続けている。 ジリアンは改良型低視認性(LO)塗装がブロック

KC-46の米空軍向け納入が再度遅延の模様。

相変わらず深刻なKC-46の開発の遅れですが、肝心のボーイングに深刻な危機感が見られないのはひょっとして米空軍向けに損失を計上してもその後の輸出で取り戻せると見ているためではないでしょうね。今のところKC-46を発注しているのは日本だけなので機体単価が急上昇することのないよう目を光らせておきたいところです。Aviation Weekの記事です。 Boeing Boeing’s KC-46 Tanker Delayed Again  ボーイングKC-46給油機の納入予定が再度遅延か Mar 6, 2018 Lara Seligman | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/boeing-s-kc-46-tanker-delayed-again ボ ーイング のKC-46引渡し開始は2018年遅くになると米空軍は見ており、契約上の納入期限を同社が守れるか疑わしくなってきた。不履行だと大幅な違反金が発生する。 ボーイングの大日程では一号機納入を2018年第二四半期に予定するが、共同日程管理リスク見直しをかけて空軍は2018年末と見るのが現実的としている。空軍広報官エミリー・グラボウスキ大尉が語った。 「今後もボーイングと開発日程を無理のない形にしていき、事業推進を迅速化していきます」とし、「遅延で納税者負担が増えることはありません」と付け加えた。 契約上はボーイングは完全な形の給油機計18機を10月までに空軍に納入することになっている。この納期を守れないと同社は税引前29億ドル、税引き後19億ドルの追加負担を迫られ、ただでさえ同社はこれまで同事業に相当の負担をしているところにさらに支出が増ええる。固定価格契約のためコスト追加分はそのままボーイング負担となるためだ。つまりコスト増は政府ではなく同社が全額負担する。 進展を遅らせている理由は以前と同じで、耐空証明取得とフライトテストだとグラボウスキ大尉は指摘。 FAAは昨年767-2Cの給油機型に型式証明を発行したがボーイングは767-2CをKC-46に変換する肝心の軍用空中給油追加装備の型式証明を交付されていない。 またボーイングは重要

ちょっとびっくり MQ-25競作でジェネラルアトミックスにボーイングが共同開発に加わることへ

General Atomics to partner with Boeing on MQ-25 Stingray ジェネラルアトミックスがボーイングと合作でMQ-25スティングレイ採用をめざす GA-ASIのシーアヴェンジャーを原型にした米海軍向けMQ-25スティングレイの想像図。 Source: GA-ASI Gareth Jennings, London - Jane's International Defence Review 13 February 2018 http://www.janes.com/article/77855/general-atomics-to-partner-with-boeing-on-mq-25-stingray ジ ェネラルアトミックス・エアロノーティカルシステムズ Inc.(GA-ASI)は ボーイング と共同でMQ-25スティングレイ提案を米海軍に行うと同社が2月12日に発表した。 同社は ボーイング・オートノマスシステムズ と共同でMQ-25スティングレイ無人空母運用航空システム(UCAAS)競合に臨むことになった。 「当社はジェネラルアトミックスと共同でMQ-25提案に臨むことを喜ばしく思います」とボーイング・オートノマスシステムズ副社長クリス・レイモンドが述べている。「GA-ASIをわが社の航空機、自律運行の知見で助けていきたい」 GA-ASIはMQ-25提案の内容が明らかにさた。エンジンは プラット&ホイットニー PW815、降着装置は UTCエアロスペースシステム 、通信装置は L3テクノロジーズ 、ソフトウェアに BAE 、航法システムは ロックウェルコリンズ 、降着装置特に拘束ギアにはGKNエアロスペースのフォッカーを採用する。さらにGA-ASIは傘下のジェネラルアトミックス・エレクトロマグネティックスシステムおよびジェネラルアトミックス・システムズインテグレーション部門の力も借りる。 GA-ASIはこれ以外の協力企業を明示していないが、機体はシーアヴェンジャーとして知られるアヴェンジャー(プレデターC)UAVの海軍版を原型にすると見られる。  中止となったUCLASS(無人空母運用偵察攻撃機)構想の後を引き継ぐMQ-25スティングレイは米海軍

2018年の展望-KC-46は無事米空軍引き渡しをスタートできるのか

今年の注目の一つがボーイングが苦労しているKC-46ペガサスの納入の動向です。従来と違うコスト構造の契約のため、超過分は同社負担となりボーイングも苦しいはずです。日本向け3機の予算もついており、我々も注視が必要ですね。 The Air Force expects the first delivery from its struggling tanker program this year — but major defects still aren't fixed 米空軍は今年こそ開発が難航する給油機の受領を期待するものの大欠陥がまだ解決されていない ボーイングKC-46給油機のテスト機材一号機。 June 2015. Boeing   Christopher Woody Jan. 5, 2018, 12:56 PM http://www.businessinsider.com/air-force-expects-kc-46-tanker-this-year-defects-remain-2018-1 ボーイングがKC-46給油機引き渡しを予定どおり実現できなかった。同社は10月までに完成機18機を米空軍へ引き渡す義務を負う だが同機には解決を待つ問題が残る KC-46開発は数々の困難につきまとわれてきた K C-46Aペガサスの初の作戦機材は昨年12月5日に初飛行した。 初飛行までに何回も遅延とコスト超過が開発にのしかかってきたがこの数年間であった。初飛行にはこぎつけたが ボーイング は自社設定の2017年末までに米空軍に一号機引き渡しができなかった。 空軍は2018年春までに運用機材一号機の受領を期待し、ボーイングは続いて2018年10月めどに18機を納入する義務を負う。だがAviation Weekによれば大きな不良が未解決だ。 最大の問題は燃料が流れるブームが被給油機を傷つけることだ。 この問題で搭乗員が危険にさらされ、ステルス機のF-22やF-35の低視認性効果が下がる恐れがある。またKC-46もブームがステルス塗装で汚染されれば地上に戻る必要が生まれる。 KC-46ペガサスが A-10サンダーボルト II に1,500ポンドの燃料を補給した。 July 15,

ボーイングのMQ-25試作機がステルス仕様になっている理由がある

ARES Why Does Boeing's MQ-25 Prototype Look So Stealthy? ボーイングMQ-25試作機がステルス設計になっているのはなぜなのか J an 3, 2018 by Graham Warwick in Ares http://aviationweek.com/blog/why-does-boeings-mq-25-prototype-look-so-stealthy?NL=AW-05&Issue=AW-05_20180104_AW-05_955&sfvc4enews=42&cl=article_1&utm_rid=CPEN1000000962396&utm_campaign=13132&utm_medium=email&elq2=961ac673a15a40db8fd5a8dcd7c2972a ボーイング がツイッターで短いビデオを公開し自社資金開発の米海軍MQ-25スティングレイ競作での同社機材をちらりと見せているが、空母運用無人給油機がここまでステルス機の仕様になっていることに疑問が生まれている。                              その答えは空母搭載空中給油システム(CBARS)の要求水準に長い時間をかけてきた海軍にあるのだろう。ただボーイング案にはステルス機の歴史で画期敵だった ノースロップ の1980年作のタシットブルー実証機を思わせるものがある。 12月に一部示された画像でも空気取入れ口の位置はどこなのかと疑問が呈されていた。想像図には機体上に空気取入れ口があり、 ジェネラルアトミックス のアヴェンジャーに類似していた。だがそうした取入れ口は以後発表された画像には見当たらない。 最新の映像では取入れ口が見あがらない。実際にないようだ。試作機では上部に黒線があり中に「ジェット取入れ口危険」の注意書きが入っている。つまりボーイングのMQ-25案の取入れ口は機体上部に埋め込まれており、完全に一体型しており、タシットブルーとも似ている。 タシットブルーはDARPAと米空軍向けに製造されステルス機の設計として表面にカーブをつけて、ロッキードのハヴブルーやF-1

ボーイングがエンブラエル買収を交渉中、実現すると軍用機分野でどんな影響が生まれるのか

年末になり大ニュースがとびこんできました。ボーイングがエンブラエルの吸収合併をねらっているというもの。狙いは民間機市場でエアバスに対抗するものですが、エンブラエルも軍用機を製造しているため別の影響も発生しそうです。ブラジル政府が合併の可否を握っているようなので要注意ですね。 Here’s how a Boeing takeover of Embraer could play out ボーイングのボンバルディア買収で生まれる効果とは エンブラエルKC-390のロールアウト、2014年10月21日。(Nelson Almeida/AFP via Getty Images)   By: Valerie Insinna     https://www.defensenews.com/air/2017/12/21/boeings-potential-embraer-acquisition-would-widen-its-defense-portfolio/ ボ ーイング がブラジルの航空宇宙企業 エンブラエル 買収に乗り出した。両社が12月21日に確認した。 実現すればボーイングは新規にスーパートゥカーノ、KC-390輸送機など軍用機数種類を入手することになる。アナリストにはボーイングの軍用機事業でメリットを疑う向きもあるが製品構成に意外な効果が生まれそうだ。 両社はエンブラエルの株式評価額37億ドルに上乗せする形で交渉中とウォールストリートジャーナルが12月21日に特報で伝えており、交渉に詳しい筋の話としてブラジル政府の承認を待つ段階だという。 ボーイング、エンブラエル両社は「将来の合同に向け協議中だが内容は検討段階」とWSJ記事の後で発表。「ブラジル政府による承認次第であり、両社それぞれの役員会及びエンブラエル株主の承認が必要」 承認は簡単に下りないと見られる。ブラジル大統領ミシェル・テメルMichel Temerは本件を知ってエンブラエルがボーイングの完全支配に入るのは承認できないと語った。 成立すればエンブラエルへの効果の方が高くなりそうなのはボーイングの世界規模の営業力が活用できるようになるため、とブライオン・キャラン Byron Callan(キャピタルアルファパートナーズ)は見るが、ボーイングにも十分う

ボーイング謎の機体の正体を推定する(19日発表が待ちきれず)

Could "Phantom Swift" Be The Aircraft Boeing Defense Is Set To Reveal Next Week? ボーイングディフェンスが発表しようとしているのは「ファントムスイフト」なのか BOEING RENDERING BY TYLER ROGOWAY DECEMBER 15, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/17024/could-phantom-swift-be-the-aircraft-boeing-defense-is-set-to-reveal-next-week ボーイング・ディフェンス がツイッターに思わせぶりに黒布で覆った謎の機体を公開し関心を集めて憶測が飛んでいるが、ここにきてあまり聞きなれない「ファントムスイフト」の名前が浮上してきた。垂直離着陸機(VTOL)の研究開発プロジェクトだ。 Boeing Defense ✔@BoeingDefense Robust? Check Ready? Check Changing future air power? Check it out! See the reveal 12/19! #PhantomWorks 1:00 AM - Dec 15, 2017 ファントムスイフトとはボーイングのファントムワークスの事業で国防高等研究プロジェクト庁(DARPA)向けのVTOL Xプレーンだ。 2013年にボーイングが以下説明していた。 「 国防高等研究プロジェクト庁(DARPA)の高速飛行が可能で効率よくホバリングしながら大量の貨物を運搬可能な垂直離着陸機の求めに応じて迅速試作技術 rapid prototypingによりボーイングのファントムワークス技術者がフィラデルフィアで飛行可能な縮小モデルを設計製作し、ファントムスイフトと命名しボーイングからのDARPAの要求するXプレーンに提案します 」 設計案を見ると大型ファン二基が機体に埋め込まれ垂直揚力を得ており、翼端の回転式ファンでホバリング中の機体安定ならびに前方方向の推力を得ている。 ジェネラルエレクトリック CT7-8タービン一基ない