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SR-72開発はどこまで進んでいるのか。映画トップガン2に登場する謎の機体とは?ISR任務に加え攻撃も可能な機体になる。

トップガン2予告編に登場するこの機体がSR-72なのか。 S R-71ブラックバードが米空軍を退役し20年以上たつ。偵察衛星が情報収集してくれるが、高高度を超高速で飛行する性能を有する機体が必要なことに変わりない。 この機体があれば有人機や無人航空機(UAV)を補完しつつ、ISR任務を柔軟に実施できる。 2013年に ロッキード・マーティン はSR-71後継機構想を提示した。これがSR-72で「ブラックバードの息子」として知られ、2023年までに飛行開始するといわれている。実はすでに飛行しているのかもしれない。 The EurAsian Times はハリウッドのスーパースター、トム・クルーズが次世代極超音速機SR-72「ダークスター」を操縦する初の人物となったと伝えている。ただし、公開迫る映画トップガン、マーヴェリック予告編の中の話だ。クルーズ演じるピート「マーヴェリック」ミッチェルが謎の機体に搭乗しているが、これをSR-72だとする向きがある。 コロナウィルス大流行で公開が先送りされているが、同作に登場する機体が架空か本当の高性能機かは不明だ。 現実のダークスターはロッキード・マーティンの公然の秘密部門たる高度開発事業室別名「スカンクワーク」が設計開発している。SR-71を1960年代に開発したのもここだ。当時、ブラックバードは速力高度ともにいかなる機体を上回り、供用24年間で数々の世界記録を樹立した。 だが、ブラックバード二世は先代を遥かに上回る機体になりそうだ。 SR-72の推進系は複合サイクルになるといわれ、戦闘機用タービンエンジンに複合モードのラムジェットを統合したスクラムジェットとも呼ばれ、マッハ6を実現する。SR-72ダークスターは短時間のうちにいかなる地点にも進出可能となる。さらに武装も可能となる。 今までのところ判明しているSR-72のその他の特徴として極超音速実証機として、今後の生産仕様に先立つ存在だ。また有人飛行は選択式の飛行実験機(FRV)となり、ISR任務に加え攻撃も実施できる。 実証機の初飛行は2023年予定だが、生産仕様機が就役するのは2030年代となると Air Force Technology は報じている。超高速機開発で完成度を確保するのは短時間では完結しない。■   この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格

SR-72はすでに完成している...?

S R-71ブラックバードは世界最速、最高高度を飛行する性能のまま1990年代末に引退した。多分早すぎたのだろう。 衛星より早い スパイ機の任務は大部分が衛星偵察に取って代わられたとはいえ、衛星が完璧な解決策とは限らない。衛星が正しい位置につくには最長24時間かかるので、SR-71ブラックバードより遅い。同機ならLAからD.C.までわずか1時間で移動できる。 衛星にはもう一つ弱点がある。攻撃に脆弱だ。衛星の軌道は予測できるため、敵対国家が衛星の飛行経路を追尾し、いったん有事になれば撃墜できる。これは深刻な脆弱性につながる。 無人機が偵察に広範に投入されているが、飛行速度は高速といえず、ステルス性能がないと攻撃に脆弱だ。 しかし恐れる必要はない。ロッキードのスカンクワークスに解決策がある。SR-71の2倍で飛行する新型機だ。 スカンクワークス 実態が不詳のままSR-72の性能で観測を呼んでいる。SR-72はマッハ5以上の極超音速飛行性能を有しているはずだ。 SR-71は飛行前準備からして大変だった(宇宙機打ち上げのようなカウントダウンが必要だった)が、SR-72ではそこまでの準備作業は必要とならないはずだ。 SR-72事業についてオーランド・キャヴァルホ、ロッキード・マーティンの航空部門執行副社長がフォートワースの航空宇宙展示会で以下説明している。 「詳しくお話できないが、スカンクチームはカリフォーニア州パームデールで飛行速度への挑戦に取り組んでいる」とし、「極超音速はステルスと同様の効果がある画期的技術で、ブラックバードの2倍3倍の飛行速度が実現する。保安上の規則によりマッハ5以上とだけお伝えしておく」 SR-72の実態は不明のままだが、ロッキード・マーティン広報資料によればスクラムジェットとタービンエンジンでマッハ5超の速力を実現するとある。機体サイズはSR-71とほぼ同じで2020年代末ごろに供用開始するといわれる。 すでに完成しているのか SR-71の事案どおりなら、SR-72の存在は供用を開始しても当分知られることはないはずだ。つまり、SR-72はすでに飛行開始している可能性もある。■ この記事は以下を再構成しました。 Could a Mach 5 SR-72 Spy Plane Al

SR-72登場の前に極超音速機の概念、歴史をおさらいしておく

SR-72ですが、いつ姿を表すのでしょうか。また極超音速機を爆撃機に転用する構想が実現するのでしょうか。いずれ明らかになるでしょう。その前に、極超音速機の系譜をたどってみましょう。 確 実ではないが、SR-72は成功作SR-71、さらにその先達の流れを汲んでいる可能性があり、完成すれば世界最速の機材になる。 青天の霹靂という表現がぴったりだったのは、 ロッキード・マーティン のスカンクワークスがSR-71の後継機を発表したときのことだ。名機と呼ばれるマッハ3飛行のSR-71偵察機は計算尺で設計された機体ですでに退役している。 発表されたSR-72はマッハ6とSR-71の2倍で飛行し、空気取入口を通過する空流の速度がSR-71の速度と等しくなるほどの高速機だ。 そのSR-72の実証機材は2017年7月に完成していたと言われる。 Aviation Weekによればスカンクワークスは高温高出力域でターボジェットを運転する方法を開発し、まずマッハ2.5に加速する。ラムジェット-スクラムジェットがこの後を担当し、作動にはマッハ3以上が必要だ。ロッキード・マーティンは解決方法を得たというが、内容は述べていない。 ターボジェットはブレイド多数を回転して入ってくる空気を圧縮加熱してから点火しガスを排出する機構だ。ラムジェットはもともと高速なので空気自体が高温高圧になっており燃料と点火できる。スクラムジェットとは「超音速燃焼ラムジェット」の略で入ってくる気流が超音速で移動している。 極超音速中はソニックブームは発生しないが、機体前縁を通過する気流が高速となり溶鉱炉と同じ温度まで加熱される。 SR-71でも飛行中の空気との摩擦のため地上で機体パネルの接着が緩んでいても飛行中に膨張していた。 マッハ5超の極超音速飛行の可能性がこれまで70年に渡る研究の原動力であった。ナチが新兵器として実用化を狙っていた他、想像力を刺激してきた。 ジルバーフォーゲル構想  オイゲン・ゼンガーは時速数千マイルの航空機構想に博士論文で初めて取り組んだ。1933年のことである。ロケットエンジンの冷却用に低温燃料を再循環させる画期的な発想に注目したのがヒトラー政権だった。ヴェルナー・フォン・ブラウンと並びゼンガーも第三帝国の軍事力整備を求められた。 フォン・